ダンガンロンパ~黄金の言霊~   作:マイン

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なんか続きが描けちゃったので投稿します。
タイトルで分かりますが、今回オリジナルのスタンドが登場します。…というより、この外伝で出てくる敵スタンド使いは全員オリジナルスタンドなのでご注意を

ではどうぞ


バオ-外伝:ウォーク・ディス・ウェイ

 77期クラスに声をかけた結果、思っていたより多くの生徒が新しい『79期生』に興味を示したため(特に狛枝が)、ほぼ全員で79期生のクラスに向かうことになった。

 

「思ったより大人数になっちまったなぁ」

「でもちょうどいいんじゃない?どうせ挨拶と自己紹介はしておくべきなんだしさ」

「新しい超高校級の生徒達か…。あの『騒動』があっても尚希望ヶ峰学園に来てくれたんだから、盛大に歓迎してあげないとね!」

「お前の歓迎は時々洒落にならねえんだから程ほどにしとけよな…」

「…にしても狛枝おにいじゃないけどさ~、あんなことがあってもここに入学しようだなんて、どんだけ物好きなんだって話だよね~?」

「『超高校級の才能』持ちなんてそんなもんだろ。現に俺らの中にどんだけ『まとも』な奴が居るっつー話だよ?」

「なんか癪な言い方ね…否定しきれないけど」

「フッ…それもまた良かろう。そうであったからこそ、我らはこうして友になれたのだからな」

「そうそう!…あ、教室ここじゃない?」

 雑談をしながら歩いている内に、79期生のいるクラスの前へとやってきた。

 

「うーし!そんじゃ後輩共の面を拝んでやるとするか。邪魔するぜー…」

 

ガラッ…

 意気揚々と教室の扉を開けた桑田の目に飛び込んできたのは…

 

 

 

 

「きぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

「うわぁぁぁぁぁぁッ!!?」

「へ…へう゛ッ!?」

 

ドガラガッシャーンッ!!

 奇声を上げる女子生徒によってぶん投げられた大柄な男子生徒が、ちょうど扉を開け放った自分めがけて飛んできたところであり…無論、その直撃を食らってぶっ潰されたのは言うまでも無かった。

 

「く、桑田くーんッ!?」

「…はぁ。またとんでもない生徒が揃ったみたいね」

 

 

 

 

「本ッ…当に、済みませんでしたぁーッ!転子ともあろうものが、せっかく来てくれた先輩方めがけて『男死』を投げるなどという失礼をしてしまうだなんて…!」

「あ…その、私たちは別にいいんですけど…」

「おい…なんで舞園ちゃんたちにだけ謝ってんだっつーのッ!?とばっちり食らったのはおれオレ、俺だっつーのッ!!」

「はぁぁ…やかましい『男死』の先輩ですねぇ~。はいはい、申し訳ありませんでしたぁ~」

「こ…このアマッ…!」

「…なんか、扱いにもの凄く差があるね。男子と女子で…」

「アハハハー!転子は男が大っ嫌いなんだよー。だから男はできるだけ近づかない方がいいよー…死にたくなかったらね」

「怖ッ!この女怖ッ!」

「あの…貴方も大丈夫ですかぁ?桑田さんが下敷きになってくれたとはいえ、思いっきり投げられてましたけどぉ…」

「ん?ああ、ゴン太は大丈夫だよ!こう見えて頑丈だから!」

「…見た目通りじゃなくて?」

 出会い頭にハプニングこそあったものの、それが功を奏してか77,78期生たちは自然に79期生クラスへと入り、会話をすることができていた。

 

「…で、おたくらわざわざ俺らの顔見に来るために来てくれたってワケかい?物好きなこったな」

「今の時期にこの学園に入ってくるアンタらも大概だけどねー?」

「ああ…先日起きた学園が半壊したという騒動のことですか?確かに驚きましたけれど…目にかけて頂いた以上、少しばかりのトラブルで無碍にするというのはメイドの本懐に反しますので」

「僕は元々この学園に興味があったからネ。何があったとしても辞退するつもりは無かったヨ」

「俺は面白そうだったんで!ちょっとぐらい『曰く付き』の方が、冒険のし甲斐があるってもんっす!」

「私も…辞退するつもりは無かったです。詳しくは言えませんけど…どうしても、この学園に入りたかったので」

「……何か理由があるの?」

「あ…その、はい…まぁ」

「ふぅん…」

 自分たちがそうであったように、79期生の面々も揃って個性派揃いであったため皆思い思いの方法で打ち解けていった。

 

「まあ、折角入学してくれたんだ。なにか困ったことがあったらなんでも言えよ、力になるぜ」

「うっす!よろしく先輩!」

「…あの、さっそくで申し訳ないんですけど、僕たちのクラスの担任の先生がまだ来てないんですけど、なにかあったんですか?」

「あ~…それがね、この間の騒動で職員の人たちも大勢辞めちゃってさー。新しい先生が来るまでは77期クラスの雪染って先生がここの担任を掛け持ちしてくれるんだけど、今ちょっと立て込んでるみたいでね。だから私たちも暇になったんだけどね」

「へぇ~…。先輩妙に事情に詳しいね、なんで?」

「私たちのクラスにこの学園の『生徒会長』がいるからですわ。…残念ながら今は留守ですけれど」

「…生徒会長?アンタ私たちの一つ上でしょ?一番上の学年がやるもんじゃないの?」

「…こっちも色々あったのよ。それで、今のこの学園を纏められるような生徒が『彼』以外に居ないと判断されたの。勿論、私たちも同意の上よ」

「何しろ希望ヶ峰学園創設以来初の『超高校級の希望』の才能と認められた生徒だからね!彼以上にこの学園の生徒会長が相応しい人物は居ないさ」

「『超高校級の希望』ぅ~?なんだぁ、その胡散臭そうな才能はよ?」

「え、ええと…具体的にどういう『才能』なのかはちょっと説明しづらいんだけどぉ…」

「ま…言葉にするなら、アイツは俺達の誰よりも『デケえ器』の持ち主ってことだ。人間としてな」

「へぇ…よく分からないですけど、スゴいんですねその人。ちょっと気になるなぁ…」

 

 

『…カエデよぉ~、人のことナンカ気にしてんじゃネーゾ!お前はお前ダ!お前の願いを叶えたいッてんなら、お前がやりたいようにシテリャ間違いネーんだからナ!』

「わ、分かってるよ『ヘイ・ヤー』…。ていうか、人前であんまり出てこないでよ…!もし君と話してるのを見られたら変な子だって思われる…」

「…赤松よ、お主誰と話しておるのじゃ?」

「ふぇッ!?」

 いきなり自分の肩越しにブツブツと『奇妙な独り言』を始めた赤松に夢野が怪訝そうに問いかけ、それをきっかけに皆が赤松へと注目する。

 

「あ…えっと、これは…その、別になんでもなくて…」

「…ねえ」

「へ?な、なんですか七海先輩?」

「君の『肩にくっついてるソレ』…もしかして君の『スタンド』?」

「…え?」

 七海の放った思いがけない言葉に、誤魔化そうとしどろもどろだった赤松の目が点になる。

 

「スタンド…って、まさか…『視える』んですか、『ヘイ・ヤー』が!?」

「うん。だって私も『同じ』だから…ほら」

『…まさか、新入生の中にもスタンド使いがいたとはな。『スタンド使い同士は惹かれ合う』…まんざら偶然でもなさそうだな』

「ッ!?ほ、本当だ…初めて会った、私と同じような人に…」

 七海の呼び出した『ハイエロファント』に、生まれて初めて他のスタンド使いと出会った赤松は興奮を隠せずにいた。

 

「…あの二人、何を話してるのかな?スタンドとか言ってるけど…」

「…ああ!赤松っちもスタンド使いだったんけ。なら別におかしなことじゃあねーべよ」

「スタンド使い…?なんなんですかそれは?」

「スタンドってのは、言うなりゃ『形ある超能力』ってもんだ。…まあ、実際見てみるのが手っ取り早いわな。見てろよ…」

 そう言うと日向はポケットからコインを何枚か取り出すとそれを徐に宙に放り投げる。そして…

 

「『タスク』!」

 

ドドドゥッ!!

ガガツゥンッ!!

 指先から発射した『爪弾』で、コインを全て撃ち抜いてみせる。

 

「は…?つ、爪が弾丸みたいに飛んでったぞ!?そんでコインを撃ち抜きやがった!」

「これが俺のスタンド『タスク』の能力だ。爪に特殊な『回転』をかけ、どんなものでも切り裂いたり銃みたいに撃ち出すことができる。スタンドは基本的に『スタンド使いにしか見えず、スタンド同士でしか触れることが出来ない』、スタンドの方から一方的に触れることは出来るけどな。今みたいに自分の身体や物質に干渉する能力に関しては例外もあるけどな。ちなみにだが、俺と七海以外にも狛枝と江ノ島、それと今居ない生徒会長…苗木もスタンド使いだぜ」

「…これはちょっと驚いたかもね。まさか本物の超能力なんてものがあるなんてね」

「ま、魔法じゃ!今のは魔法なんじゃろ?そうなんじゃろ!?」

「だから魔法じゃ無くてスタンドだっての…」

 もはやスタンド能力に慣れきってしまった77,78期生たちに対し、79期生の皆は初めて目の当たりにするスタンドという存在に初々しい反応を見せる。

 

「…スタンドは、スタンド使いにしか見えない?それって、つまり…」

「…これは、ちょっと面倒なことになったかな」

 『約2名』を除いて、だが。

 

「なあ、赤松のスタンドってどんなことができるんだ?やっぱこう、オラオラ系な能力なのか?」

「えっと…その、期待して貰って悪いんですけど…私の『ヘイ・ヤー』は、私を『応援する』だけのスタンドなんです」

「お、応援?そんだけ?」

「あ、でもただの応援じゃないんですよ!『ヘイ・ヤー』に応援されると、なんだか自分でもよく分からない『自信』みたいなものが湧いてきて、言われたとおりに思い切って行動するとどういう訳か『全部上手くいく』んですよ。今まで成功したコンサートも、全部『ヘイ・ヤー』が応援してくれたものですし…」

「成る程…。要するに、本体の人間を応援して最大限に『ポジティブ』にすることで、そいつの持つ能力を『極限まで引き出す』ってトコか?才能だけじゃなく『運』まで引き上げるってんなら、それはそれで恐ろしい能力かもな…」

 

 赤松が発端となり始まった日向らによるスタンド講義などを話の種に、皆は和気藹々とした雰囲気で会話が弾んでいった。

 

 

 

 そんなときに…『転機』は訪れた。

 

 

ガラッ…

「…ああ、ここでしたか。探しましたよ…」

「…?誰この人、まさかこの人が雪染先生?」

「いや違うけど…SPW財団の格好してるから、財団の人かな?」

「…それにしては、些か穏やかでは無い雰囲気を纏っている。何者だこやつは…?」

 突然教室に入ってきた『SPW財団の服装に身を包んだ男』に、教室の空気が俄に強ばる。

 

「…アンタ、どこの部署の奴だ?財団から客が来るなんてこっちは聞いてないんだが?」

 その男の見慣れない顔に日向が代表して質問するが

 

「…邪魔だガキ、死にたくなけりゃすっこんでな」

「なッ…!?テメエ何を言って…」

 男はまともに取り合うこと無く日向たちを無視し、やがて最原の前へと来るとそこで立ち止まる。

 

「…な、なんですか?僕に何か用でも…?」

 困惑する最原に、男は言葉端に苛立ちを滲ませながら言う。

 

「…随分手を煩わせてくれたな、『バオ-』。いや、今は最原終一…だったか?まあ、どっちでも良いが…」

 

 

 

 

「…仕事なんでな、さっさと『死ね』」

「え?」

「…ッ!?テメェ、待てッ…」

「やれ、『ウォーク・ディス・ウェイ』」

 

 

ゴキッ…!

 一瞬早く『殺気』に気づいた日向が割って入る間もなく、男から飛び出した『触手』が最原の首に絡みつき…一息に、骨ごと『へし折った』。

 

 

 

 

 

 

 …筈だった、が。

 

バキィッ!

「がうッ!?」

「…何!?」

 首がへし折られる『寸前』、横合いから最原を襲った『拳』が最原を殴り飛ばし、強引に触手から引き剥がした。

 

「さ、最原君!?」

「な、なんだ!?いきなり最原が吹っ飛んだぞ!」

「…なんだ今のは?一体誰が邪魔を…」

「おーおー、公衆の面前で出会って5秒で『首コキャ』とかぶっ飛んでるねぇオジサン。そーいうの嫌いじゃないけど、苗木が居ない間に新入生がいきなり死ぬと後で面倒なんだよね~。だから、ちょっと邪魔させて貰ったよん♡」

「ッ!…お前の仕業か」

 男の凶行を阻止したのは、『エピタフ』により『首が折られる瞬間』を事前に予知し『キング・クリムゾン』で最原を殴り飛ばした江ノ島である。ふと男が辺りを見渡すと、クラスの大半が吹っ飛ばされた最原の元に駆け寄っているが、江ノ島だけでなく日向、七海、狛枝のスタンド使い組、そして霧切、十神、大神、辺古山、王馬などの面々も最原では無く男の方へと注意を向けている。

 

「テメー…いきなり後輩をぶっ殺そうとしてくるたぁ、やってくれるじゃあねーか…オイ!」

「…随分穏やかじゃあないね。アンタ…何者だい?」

「ほう…成る程な。ここは色々と曰く付きな場所だとは事前に聞いていたが、まさか『俺と同じ力』を持った奴がこんなに居たとはなぁ」

「同じ…やはり、貴様もスタンド使いか!」

「…スタンドの呼称まで知っているとは、どうやら偶然集まった訳じゃないようだな。つまりは…そこの『失敗作』諸共、貴様らも『始末』する必要があるってことか。全く、余計な手間を増やさせてくれる…」

「…『失敗作』?それは、最原君のことを言っているの?貴方は最原君の、何を知っているというの?」

「答える義務は無い。ここで死ぬ貴様らにはな…貴様らが知るべきは、これから貴様らを殺す俺と我がスタンドの名のみで十分だ…!」

 

ズルルッ…!

 再び男の身体から触手状のスタンドが伸びてくる。触手は男の前で寄り固まり、『とぐろ』を巻くようにして一塊となり…やがて『人型』の姿へと変貌する。

 

「俺は『処刑部隊』が一人、『ミハイル』。そしてこれが我がスタンド『ウォーク・ディス・ウェイ』!この無敵のスタンドを以て、貴様らを…そして我らの汚点たる『失敗作』の最原終一を葬り去ってやるッ!!」

 




ちょっとネタバレになりますが、次回は別のスタンドを紹介したいので今回出てきたオリスタンドの設定を公開します。
見たい人は下スクロールして、まだ見たくない人はここで切って下さい

同時更新のエグゼイド×SAOもよろしく!ではまた次回












ウォーク・ディス・ウェイ
破壊力:B スピード:A 持続力:A 射程距離:C(触手の射程は5メートル、能力そのものの射程は半径20メートルほど) 精密動作性:D 成長力:D

本体:ミハイル

触手状のスタンド。ミハイルからイソギンチャクのように伸びており、寄り固まることで人型になることもできる。触手そのものの動きはかなり素早く、「ストーン・フリー」のように纏まることでそれなりのパワーも発揮できる。
…だがこのスタンドの真に恐ろしいのはその能力である。その能力は「認知置換」とでも言うべきもの。実はこのスタンドの触手は全て「対」になっており、対となる触手同士が触れたものに対する認知を「入れ替えて」しまうことができる。例えると、日向と狛枝をそれぞれ触手で触れれば、他の人には「日向が狛枝に、狛枝が日向に」見えてしまう。喋っている言葉や動きまでもが置換されてしまうため、本人以外には入れ替わっているということすら判断できない。また、その認知置換にミハイル本人も含めることができるので日向、狛枝、ミハイルへの認知をあべこべにすることもできる。
触手は全部で「16本」あるため、ミハイルを含めて最大で33人の認知を入れ替えることが出来る。但し、能力の射程である半径20メートルより外に居る人には効果が無い。

元ネタはエアロスミスの「Walk This Way」(さんま御殿のEDテーマ)
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