続きに悩んでいる間にジョジョ5部のアニメ化が決まって、どげんかせんといかんと大急ぎで書き上げました
キャスト陣も発表されて、放送が本当に楽しみで仕方が無いぜぇ~!メインキャストもだけど、5部は敵スタンド使いも魅力的な人物が多いのでそれも楽しみですね。個人的にはギアッチョとリゾット、チョコラータ辺りの声がとても気になる…!ディアボロに関しては森川さんが凄く良かったので続投して欲しいですね。それ以上に気になるのは三代目小野の無駄無駄…どこまで息が続くのか楽しみですね、特にチョコラータ戦…
ではどうぞ
遺体に導かれ次なる時代へとやって来た承太郎が目にしたのは…言葉にするならば、『奇妙奇天烈』としか言いようのない光景であった。
「…なんだ、ここは?」
承太郎が立っているのは、建物の『壁』であった。屋上に立っているのでは無い、壁なのだ。おかしいのはその壁だけでは無い、地面から生える木も、何かのオブジェらしき石像も、全てが『横』になっている。…というより、地面そのものが『90°傾いている』のである。
「建物が…いや、地面そのものが傾いてやがる!?どうなっているんだ…?」
ドヒュン!
と、そこに承太郎の異変を察した苗木が亀から飛び出してきた。
「承太郎さんどうし…って、これは!?」
「苗木か。…さあな、遺体に連れてこられてみればいきなりこうだ。何がどうなっているのか…」
「大地が傾いている…いや、そんな生易しいものじゃない。まるで地球そのものの向きが変わったみたいだ。…まさか、これも何かのスタンド能力なのか?」
苗木がこの事態を理解できないのは無理も無い。こちらの世界の苗木はプッチを『ホワイトスネイク』の時点で倒してしまった。なので苗木は『ホワイトスネイクの先』にある能力のことを見ることも知ることも無かったのである。
「と言うかここ…見たことあるような。あの建物…それにあの看板、もしかしてここ『ケープ・カナベラル』のケネディ・スペース・センターか?」
「なんだそりゃ?」
「なんだって…あ、そうか。承太郎さんまだ高校生だからここに来たこと無いんでしたっけ。僕らの時代では承太郎さん、ここにちょくちょく来てたらしいですよ。SPW財団はここのスポンサーもしているので」
「ふん…そうかよ」
承太郎に連れられて以前ここに来たことがある苗木はいち早くこの場所が何処なのかに気がつく。聞き慣れないその場所に承太郎が物珍しそうに辺りを見渡していると…自分たちの『下』に誰かがいるのを見つける。
「…おい、あそこに誰かいるぞ」
「え?こんな所に人が…?」
「F○CKッ!神父の進化した新しいスタンド…『重力を狂わせる』だけじゃなく、『人を操れる』だなんて…いくらなんでもチートが過ぎるわよッ!!」
「エルメェス…それにアナスイまで敵になるだなんて…」
承太郎たちの少し下の場所にて、『空条徐倫』と『エンポリオ』はついさっき振り切った因縁の相手…『エンリコ・プッチ』に対し悪態を吐いていた。
「お姉ちゃん!逃げなきゃ駄目だ、今のままじゃ神父には絶対に勝てない…。逃げて、承太郎さんの回復を待とう!」
「逃げるったって…あの神父をここで放っておいたら、それこそ意味が無いわ!ここでなんとかしなくちゃ…」
「…おい!」
「「ッ!?」」
この異常な場所で呼びかけてきた声に徐倫たちは警戒しながら顔を向け…その声の主に、さらに目を見開いて驚いた。
「お前ら、ここの関係者…じゃなさそうだな、ただの観光客か。ここで何があった?この異様な重力はどういうことだ?」
「あ、貴方は…承太郎さん!?」
「良かった…意識が戻ったのね!」
「…何?」
杜王町のデジャヴを憶える承太郎であったが、承太郎がそのことを尋ねる前に隣に居た苗木が気づく。
「その髪型、それに承太郎さんを見た反応…まさか、徐倫ちゃん?」
「は?何よアンタ、気安く人の名前を呼ばないでよね」
「あ…ああ、ごめん。つい癖でね…しかし、本当に徐倫ちゃ…さんだったとは」
「…苗木、知っているのかこいつを?」
「ええ。…彼女は空条徐倫さん。承太郎さん、貴方の…未来の『娘さん』です」
「………なんだと?」
今までで一番の衝撃に、承太郎は思わず一瞬固まってしまう。
「俺の…娘だと?この女が?」
「はい。…成長していますが、僕の知っている徐倫ちゃんの面影が残っているので間違いないかと」
「ちょっと、アンタなにゴチャゴチャと……あれ、なんか変っていうか…父さん、若い?それにその格好…似合ってるんだけど、それがおかしいっていうか…」
目の前の承太郎と記憶にある承太郎とのギャップに徐倫が困惑していると
「…!お、お姉ちゃん!二人が来たよ!」
「ッ!」
エンポリオの声に徐倫たちが振り向くと、向こうからギラギラとした敵意を向ける二人…『エルメェス』と『アナスイ』がこちらにやって来ていた。
「見つけたぜ徐倫…!今度こそ俺の手で君を始末してやろう」
「…変な連中が増えてるけど、関係ねぇよなぁ~!全員まとめてぶっ潰しちゃえばよぉ!」
「くっ…!やるしか、ないみたいね…ッ!」
「承太郎さん、あの二人…!」
「ああ、『異変』に巻き込まれたクチだろう。…どうやらこいつらの知り合いみてーだからな、とっとと片付けて話を聞き出すぞ!」
徐倫に加勢するため、承太郎と苗木が並び立つ。
「おい、徐倫…とか言ったか。細かいことは後だ、こいつらは仲間だったかもしれんが、今は『敵』だ。俺の娘だっていうなら、スタンドが使えるんだろう?とっととぶちのめして正気に戻すぞ」
「言われなくても…って、あれ戻せるの!?」
「ああ。とはいえ、まずはおとなしくして貰わないと意味が無い。僕たちも協力するから、死なない程度に叩きのめそう。…何、死んでさえ無ければ僕らならどうとでもなるからさ」
「ホントかしら…信じるわよ!」
こうして承太郎、徐倫、苗木とアナスイ、エルメェスの戦いが始まった…
…のだが、いくらアナスイの『ダイバー・ダウン』とエルメェスの『キッス』が強力なスタンドとはいえ、相手は全盛期の承太郎と『スタープラチナ』に二人の能力から戦い方まで熟知している徐倫、そして不調とは言え『スタープラチナ』すら凌駕する『G・E・R』を従えた苗木である。結果は言うまでも無かった。
『『オラオラオラオラオラオラオラオラァ!!』』
「「グアアアアアッ!!?」」
承太郎が時を止めた隙に二人の動きを苗木が抑え、時が動き出すと同時に叩き込まれた『スタープラチナ』と『ストーン・フリー』の『Wオラオララッシュ』をまともに食らったアナスイとエルメェスは抵抗すらできないまま吹っ飛ばされた。
「うう…」
「うげぇ…」
「やれやれ…どうにかなったか。『内側から壊す』スタンドに『シールで分裂させる』スタンド、確かに二人とも強力なスタンド使いだったが、近接一辺倒だったのが幸いしたってトコだな」
「触れられれば厄介なスタンドなら、『触れさせなければいい』…こういうスタンド相手は、この手に限りますね」
「す、凄い…!エルメェスとアナスイを初見でここまで圧倒するなんて…」
「これが、父さんの力…!」
まざまざと見せつけられた承太郎の強さに驚く徐倫たちを尻目に、承太郎は倒れたアナスイとエルメェスに『遺体』を翳して正気に戻す。
「うおおっ…!?お、俺は一体…何をしていたんだ?」
「Oh Shit…!頭がガンガンするぜ…」
「よし…うまく正気に戻ったようだな」
「アナスイ!エルメェス!」
「徐倫…!?エンポリオも、無事だったのか…良かったぜ」
「徐倫…ム!?」
正気に戻ったアナスイは声をかけてきた徐倫に笑顔で顔を上げるが、直後に徐倫の傍に居る承太郎と苗木を見て途端に顔を顰める。
「誰だお前らは…?なんで徐倫に馴れ馴れしくくっついてるんだ、ああ!?」
「ちょっと、待ちなさいよアナスイ!…信じられないかもしれないけど、こっちのデカいのは私の『父さん』よ」
「…はぁ?」
「徐倫…頭でも打ったのか?それともなにかのスタンド攻撃を…」
「それはさっきまでのアンタらでしょうがッ!」
「…二人とも、お姉ちゃんの言ってることは間違いないよ。僕は前に承太郎さんを見たことがあるけど、この人には承太郎さんの面影があるよ…僕が見た承太郎さんよりはかなり若いけどね」
「やれやれ…今回はまた、とんでもない方向にぶっ飛んだことになりやがったな」
「ですねぇ…『過去』だけじゃなく『未来』にまで導かれるとは、遺体の力は僕らの想像以上にとんでもないみたいですね」
「…で、この人が徐倫の親父さんなのは分かったけど、じゃあこっちのチビは誰なんだよ?」
「……さあ?私のことを知ってるみたいだけど、私はこんな奴知らないわ」
承太郎から苗木へと注目が移ると、苗木は複雑そうに頭を掻く。ここまでの会話で、この世界には『苗木誠が存在しない』ということは分かっているが、それ故にこの場において自分を証明できそうなものが何一つ存在しないことが頭を悩ませていた。
「あー…僕ですか。僕の名前は苗木誠って言うんですけど、僕が何者かと問われると…ちょっと、なぁ…。親父やジョナサンさんのことを言ってもピンとこないだろうし、どうしたものか…」
「…何ゴチャゴチャ言ってんのよ?」
「やれやれ…しょうがねえ」
答えに迷う苗木を見かねて、承太郎がジョセフ(老)を引き摺り出して事態を収拾させようとした…その時。
「…ッ!あれは…なんてことッ!?皆、あそこにッ!」
突如振り返った徐倫は驚愕に目を見開き、ある一点を指さす。皆がその方向を向いた先からやって来たのは…
「なッ…!?あれは、まさかッ!」
「ヘイッ!冗談だろ!?」
「そんな、まさか…アレは…!」
「「ウェザー・リポート!?」」
「……」
周囲に『虹』を従えて殺気を剥き出しで近づいてくる男…ウェザーの名を、徐倫と苗木が同時に叫んだ。…直後、徐倫ははたと気づく。
「…って、なんでアンタがウェザーの名を?」
「苗木、知り合いか?」
「ええ…。つい最近ですが、アメリカのグリーンドルフィン刑務所から引き入れた新入りです。刑務所に居るときにいきなり僕のことを名指しで呼びつけたらしくて、面会に行ってみたらなんでもプッチの『弟』だったことが分かりまして。その後色々あってパッショーネに入ることになったんですが…」
「あの様子じゃ、どうやら奴も異変に巻き込まれたようだな」
「プッチ神父のことまで知ってるなんて…アンタ本当になんなの?」
「…成る程、どうやら徐倫さんの今の敵はプッチのようですね。なら、先ほどの質問に答えがあります。…僕は、プッチの『敵』です。今はそれで十分でしょう?」
「…オッケー。まだよくは分かんないけど、今はそれでいいわ。プッチの敵だっていうんなら、とりあえず『味方』ってことでいいみたいだしね。なら、またちょっと手を貸して貰うわよ!」
「勿論です…!」
共通の敵を理由にとりあえず苗木を信用した徐倫たちがウェザーと対峙する。
「ウェザー!何故貴方がここに…貴方はプッチとの戦いで死んだ筈よ!?」
「徐倫…悪いが君にはここで消えて貰う。俺の、俺の呪われた人生に関わってしまったことが君の罪だ…!」
「ハァ?ウェザーの奴…会話が成り立ってねえぞ?」
「あの野郎…なんで生きてんのかは知らねえが、まだ自棄起こしたまんまみたいだぜ!お前ら気をつけろ、あの『虹』をまともに見ちまったら速攻で『カタツムリ』になっちまうぞ!…幸い、他にカタツムリになる奴は周りには居なさそうだがな」
「…ああ、知っているよ。あの悪魔の虹…『ヘビーウェザー』には散々に手を焼かされたからね。けど、お陰で『対処法』も分かっている」
「対処法…?」
苗木は服の内側から小さな箱を取り出す。そこには2つの『コンタクトレンズ』が入っていた。
「…なんだこりゃ?」
「コンタクトレンズ?そんなもんで防げるの?」
「これはただのコンタクトレンズじゃない。『ヘビーウェザー』の能力による『光の屈折パターン』をSPW財団が研究して作った『偏光レンズ』だ。これをつけていればカタツムリになるのは防げる…生憎2つしか用意できなかったけどね」
「つーことは…ウェザーと真っ向から戦えるのは2人だけか」
「…なら、アタシが行くわ」
コンタクトを手に取りながら徐倫は力強く宣言する。
「お姉ちゃん…!でも、さっきからお姉ちゃんは戦いっぱなしじゃないか!」
「そんなこと言ったら、エルメェスとアナスイはもっとボコボコでしょうが…まあ、ボコボコにしたのはアタシらだけど。それに…アタシはもう一度、ウェザーと向き合わなきゃならない。それがどんな形であっても、これはアタシがやらなくちゃならないのよ…!」
「徐倫…」
「…承太郎さん」
「ふん…好きにしな。ここはオメーらの世界だ、テメエの因縁はテメエがカタをつけるべきだ。…それでいいと思うぜ」
「父さん…ありがとう」
「…なら、僕が援護に回ります。『ヘビーウェザー』を封じたとはいえ、通常の『ウェザー・リポート』としての能力は健在のままだ。なら、彼のことを熟知している僕が戦うべきだろう」
「頼むぜ、苗木とか言うの!」
「徐倫に傷一つでもつけてみろ、俺がバラバラにしてやるからな…!」
「了解…!」
コンタクトを目に填め、徐倫と苗木がウェザーへと向かう。
「徐倫、もはや容赦はしないぞ…!そして苗木、邪魔するというのならお前にも死んで貰うッ!!」
ウェザーの殺気が強まると共に、ウェザーの背後の虹が空へと広がる。虹に囲まれた幻想的な空の下で、彼らの死闘が幕を開けた。
ダンロン世界のウェザーですが、苗木がプッチを倒したことを直感的に感じ取り、苗木を刑務所に呼んだところ苗木がプッチから手に入れた「記憶のDISC」をたまたま突っ込んでしまい、記憶が戻って自暴自棄で「ヘビーウェザー」を発動しかけたところを苗木によって強制的に中断させられて、放置しておいたら不味いということでパッショーネ預かりになった…という経緯です。
コンタクトレンズは「ヘビーウェザー」発動中の共闘を想定して苗木がSPW財団に作らせた物です。ダンロン世界の技術力ならこれぐらいはできそうかなと…
次回は本編更新できるよう頑張ります。ではまた次回、同時更新のSAOエグゼイドもよろしく