鈴side
保健室
あたしは今は保健室で治療を受けた後、自室に戻ろうと廊下を歩いていた時、あいつが来た。
一夏「おーい、鈴!」
鈴「一夏・・・」
一夏「怪我は大丈夫だったか?」
鈴「・・・うん、大丈夫よ。それよりも何でノアを敵 ISごと刺したの?」
これがずっと聞きたかった、何故ノアにあんな事をしたのかが気になっていた。
一夏「それは・・・み、見えなかったんだ!」
見えなかった?敵ISとノアが戦っていたのはわかっていたはずなのに?
鈴「・・・あんた、それで許されると思ってるの?」
一夏「だ、だってしょうがないだろ?それに敵も倒せたし良いんじゃないか?」
は?こいつ今なんて言った?流石に悪びれもしない一夏にあたしはキレた。
鈴「しょうがない訳ないでしょ!!あんたは人を刺したのよ!?それも代表候補生を!!」
一夏「お、落ち着けって鈴」
鈴「うるさい!それに見えなかった!?ISにはハイパーセンサーがあるでしょう!!それがあるからには見えなかったなんて言い訳は通じないわ!!」
一夏「そ、それは・・・」
鈴「しかもせっかくあたし達を助けてくれたのにこの仕打ちはないでしょ!!あんた・・・そんなに手柄が欲しかったの?」
一夏「っ!・・・ち、違う!俺はただ、千冬姉や皆を守りたかっただけなんだ!」
などと一夏はまだそんなことを言っている。正直もう、うんざりだ。
鈴「それで仲間ごと敵を攻撃してちゃ、世話無いわよ!!何が皆を守りたかったよ、全然守れてないじゃない!それにあんたはまだ、守られてる事を自覚しなさい!」
一夏「ぐっ・・・・・・・・」
ついに言っちゃった。もうこの際だから全部言っちゃおう。
鈴「この際だから言うけど、今まであんたは無意識に女の子達を傷つけていたのよ?」
一夏「え!?」
鈴「あんた昔から女の子に「付き合ってください」って何回も言われていたでしょ?あれ、どういう意味かわかる?」
一夏「あれは「買い物に付き合ってくれ」って意味だろ?」
鈴「やっぱり分かってなかったのね・・・あれはあんたへの愛の告白だったのよ」
一夏「え、えぇぇ!?」
一夏は目を見開いて驚いていた。
鈴「そしてあたしのこの前言った約束も愛の告白だったのよ」
一夏「り、鈴が、俺に!?」
鈴「えぇ、でももういいわ。正直あんたの鈍感っぷりには愛想が尽きた」
一夏「それってどういう・・・」
鈴「つまりね、あんたの事が嫌いって事よ。それじゃあね、"織斑"」
一夏「まっ、待てよ鈴!」
一夏があたしを引き止めようとして手を伸ばした。
鈴「触るな!!」
一夏「っ!!」
あたしは一夏の手を払い睨みつけた。
鈴「命の恩人を殺そうとした奴なんかと友達でも無いし口も聞きたくないわ」
そしてあたしはその場を去り、一夏はただ呆然と立ち尽くしていた。
鈴side out