ノアside
翌日、教室
僕は昨日の午後の授業からずっと織斑に睨まれているが無視している。エマは織斑先生曰く、整備室にずっと篭って作業しているようだ。なので邪魔してはいけないと思ったので会いに行くのを控えている。ただ織斑はエマの所へ行き、白式を整備して欲しいと言ったらしいがエマが投げたスパナが頭に直撃して気絶したらしい。それを織斑先生が回収して織斑は立ち入り禁止になった。
午前の授業が終わり、昼休みになったので屋上でセシリアと鈴とご飯を食べていた。
セシリア「ノアさん、今日の放課後さっそく打鉄で特訓しませんか?」
鈴「もちろんあたしも行くわよ!」
ノア「2人ともありがとう、それじゃあ放課後に特訓しようか!」
箒「すまん、ちょっといいか?」
セシリアと特訓の約束をしていると、箒が屋上へやって来た。
セシリア「あら?箒さん、どうしたのですか?」
鈴「あんたがこんな所に来るなんて珍しいじゃない」
箒「あ、あぁ、ノアに用があって・・・ノア、模擬戦をして欲しいんだ!」
ノア「模擬戦?いいけど・・・なんでって聞いてもいい?」
箒「あぁ、実は・・・・・・」
箒は模擬戦の理由を話してくれた。
ノア「なるほど、もうすぐあの篠ノ之博士から誕生日プレゼントで専用機を貰うのか。だから今の自分の実力を見ておきたいと、そう言う事だね?」
箒「そうなんだ、私は専用機を持つに値する実力を持っているのか試したい」
ノア「それで実力が無かったらどうするの?」
箒「その時は・・・もっと鍛錬を重ねて強くなる!それまでは、専用機は受け取らん!!」
堂々とそう宣言する箒に僕は驚いた、それはセシリアと鈴も同じだ。
ノア「・・・分かった、その覚悟に敬意を評して、相手をするよ」
箒「あぁ、よろしく頼む」
そう言って箒は屋上から出て行った。その後の午後の授業が終わり、ついに放課後になった。
アリーナでは打鉄を装備した僕と箒にそれぞれの専用機を纏ったセシリアと鈴、そして少し離れた所でシャルルと織斑が銃火器の訓練をしていた。
箒「ではさっそく始めよう!鈴とセシリア、すまんが少し時間を貰うぞ」
セシリア「えぇ、構いませんわ」
鈴「箒、頑張ってね!」
ノア「それじゃあ、始めようか!」
模擬戦が始まり、箒は僕に右側から剣で攻撃を仕掛けてきた。僕もそれに反応して剣で防いだ。
キンッ!と言う音とともに僕と箒は後方に下がり、お互いにまた接近し剣を交えた。
ノア「驚いたよ箒!以前剣道の試合をした時よりも強くなってる!」
箒「まぁな、私もただ遊んでいた訳ではないからな!」
以前剣道の試合をした時は箒の剣撃を余裕で躱せたが、今は少なくも余裕ではなくなった。機体がまだ馴染んでいないのを差し引いても箒が以前よりも格段に強くなっているのは明確だった。
そして突然、爆発音がなり、音の方を見たらボーデヴィッヒ少佐が織斑とシャルルに向かって攻撃したようだ。
ラウラ「織斑 一夏、私と戦え」
ボーデヴィッヒ少佐は腕を組み織斑達を見下ろしてそう言った。
ノアside out