七つの感情ストラトス   作:銀の巨人

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相談

ノアside

 

 

 

放課後、訓練後

 

 

 

僕は訓練を終えて部屋に戻ろうとして廊下を歩いていると話声が聞こえた気がしたのでプライドに頼んで確かめて貰った。そして僕はバレないように気配を消して物陰に隠れた。

 

プライドが聞いた話しによるとボーデヴィッヒ少佐が織斑先生にドイツに戻って来てくれとか、此処の生徒達はISをファッションと勘違いしてると言っていたらしい。そして織斑先生はボーデヴィッヒ少佐の言葉を否定した。

 

ボーデヴィッヒ少佐はそのままどこかへ行ってしまったので僕も部屋に戻ろうとしたら

 

千冬「そこに誰かいるんだろ?出て来い」

 

ノア「バレてましたか、上手く気配を消したつもりなんですけどね」

 

千冬「中々上手かったぞ。まだまだ、だがな・・・この私もな・・・」

 

ノア「確かに彼女がああなったのは織斑先生の責任でもありますね」

 

千冬「あぁ・・・あいつが力を絶対のものと認識したのは私が原因でもある」

 

ノア「ですが、人間は誰でも失敗はします。大事なのはその先です。貴方はもう大人なのですから言わなくてもわかりますよね?」

 

千冬「勿論、分かっているさ・・・おっと、私の懺悔に付き合わせてしまったな。だが、感謝する」

 

ノア「いえいえ、お気になさらず。ですが彼の事・・・そろそろ何とかした方がいいですよ。でないと、いずれ破滅しますよ」

 

千冬「う、うむ、わかっている・・・」

 

僕は織斑先生との会話を終えると自室に戻り、食事を終え勉強と自己鍛錬した後、ベットの上で、アルおじさんに教えてもらったシンやアジアの精神統一の一つ、瞑想をしていたその時、ノックが鳴った。

 

僕はドアを開けて見るとそこには織斑とシャルルがいた。

 

ノア「・・・何のようだ」

 

僕は織斑を睨み用件を聞いた。

 

一夏「ちょっと話しがあるんだ、入れてくれ」

 

シャルル「ノア、大事な話しがあるんだ、部屋に入れてくれないかな?」

 

織斑を部屋に入れるのは気が進まないが二人の顔を見るからにただ事ではなさそうだったので仕方なく入れる事にした。

 

ノア「それで、話しってなんだ?くだらん用だったらつまみ出すぞ」

 

一夏「実はな、シャルルは女の子だったんだ!」

 

ノア「やっぱりな・・・」

 

いきなりストレートに暴露したが、正直やっぱりと言う答え以外出て来ない。確証はしてなかったが、師匠達の意見も含めてある程度は薄々気づいていたからな。

 

一夏「なっ!・・・お前、シャルルの事に気づいてたのかよ!」

 

ノア「まぁ、証拠が無かったから様子を見ていただけだけどね」

 

シャルル「やっぱりノアには気づかれていたんだね・・・同じ男子同士にしてはなんか距離があると思ったよ」

 

一夏「なら話しは早い!ノア、シャルルを助けるのを手伝ってくれ!!」

 

ノア「はぁ・・・織斑、まず僕はお前が今までの事を許した覚えはないぞ?エマの件でもそうだが、図々しいにも程があるぞ」

 

一夏「今までの事?あぁ、それならちゃんと謝っただろ?」

 

織斑はまるで何事も無かったかのように接して来ているのでそれにイラついた。だがここで怒ってしまっては話しが進まないので一旦置いておく事にした。

 

ノア「あのな、まずこの件はどう見ても僕達のような子供が解決出来るレベルを超えているぞ。本来なら僕の前に織斑先生にでも相談するのが得策じゃないのか?」

 

一夏「いや、千冬姉には迷惑をかけたくないんだ。だから出来ない!」

 

こいつは何を言っているんだ?

 

ノア「散々迷惑かけて来た癖に何を今更気にしている?」

 

一夏「そ、そんな事ねぇ!それにこの学園特記事項を使えば3年間は大丈夫だ!」

 

ノア「確かに一般生徒ならその特記事項は通じるだろうがシャルルは国家代表候補生だ。それ以前に自国の命令にはまったく意味がない。それに3年間ずっとシャルルを学園に閉じ込めて置く気か?」

 

一夏「なっ!・・・」

 

ノア「ハァ〜…シャルル、君自身はどうしたいんだ?自分で行動しなければ意味が無いぞ」

 

それを聞いた織斑は呆然としているが僕は呆れて溜め息を吐いて、それを無視してシャルルに顔を向きシャルル自身はどうしたいか聞いた。

 

シャルル「僕は・・・どうすれば・・・」

 

シャルルは泣きそうになりながらそう答えた。

 

ノア「立って歩け、前へ進め、君には立派な足があるだろう」

 

シャルル「っ!・・・」

 

この言葉は父さんが昔リオールである女性に言った言葉らしい。

 

そして突然織斑がキレて殴りかかって来たが、その拳を僕は片手で受け止める。

 

一夏「ノア!!よくもシャルルを泣かせたな!!女の子を泣かせるなんて男じゃねぇ!!」

 

ノア「お前には僕がシャルルをいじめて泣かしたと思っているのか?だとしたら勘違いも甚だしいぞ」

 

一夏「うるせぇ!!お前にその腐った根性叩き直してやる!!」

 

もう話しにならない、これ以上の会話は無意味だ。いや、会話にすらなっているかわからんがな。

 

ノア「はぁ・・・もういい‥大人しく寝ていろ!」

 

一夏「何を・・・(バゴォ)ぐはぁ!!」

 

僕は今までの事を含めて織斑の顎に拳を決めて気絶させて織斑先生を呼んで事件の経緯を誤魔化して、織斑先生に回収して貰った。そして僕とシャルルが二人きりになった。

 

シャルル「ノア、ごめんね・・・こんな事になっちゃって・・・僕‥もう帰るね…」

 

シャルルは申し訳なさそうに謝り、部屋を出て行こうとした。

 

ノア「シャルル、自分の力にも限界がある。どうしてもって時は僕も出来る事をする」

 

シャルルはそれを聞いて少し立ち止まったが再び歩みを進めて部屋を出て行った。

 

 

 

ノアside out

 

 

 


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