七つの感情ストラトス   作:銀の巨人

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人間兵器

三人称side

 

一夏「シャ、シャルル・・・」

 

シャルル「とりあえず、此処にいたら巻き込まれるから一旦オルコットさん達の所に移動して集まるよ!」

 

一夏はシャルルに声を掛けるがシャルルは一夏の言葉を聞かず、一夏を掴み無理やりセシリア達の所に移動させた。

 

セシリア「デュノアさん!?これは一体・・・?」

 

鈴「ちょっと!それより何でこんな奴をこっちに連れてきたのよ!!」

 

一夏「なっ!?」

 

鈴「人の好意を無下に扱う奴なのよ!」

 

一夏「ッ!!・・・」

 

鈴は一夏が自分達の所に来た事に不満を言い、それに対して一夏は反論しようとしたが鈴の言葉であの時言われた事を思い出してしまい黙り込んだ。

 

シャルル「ごめん鳳さん。実はノアに動けない三人が巻き込まれない様に僕に守ってほしいって頼まれたんだ。だから一箇所集まってもらったの」

 

鈴「ノアが!?・・・・そう言う事なら我慢するわ・・・」

 

一夏「・・・・・・」

 

シャルルから理由を聞いた鈴は納得したが一夏はノアの言葉と言う理由で納得した鈴に不満を抱いた。

 

セシリア「と言うは・・・まさか!?ノアさんがボーデヴィッヒさんと戦うのですか!?」

 

シャルル「うん。その通りだよ、しかも生身で・・・」

 

「「「エッ!?」」」

 

シャルルの言葉に3人は驚愕した。それもその筈、ISに対し生身で戦うと言う事は自殺をしに行く様なものなのだから。

 

一夏「ちょっと待てよ!そんなの・・・そんなの無理に決まっているだろ!死にに行くようなものじゃないか!!俺は助けに・・・」

 

シャルル「駄目!!行かせないよ一夏!此処で大人しくしてて!!」

 

一夏「!?」

 

シャルルの予想外の言葉に一夏は驚愕した。

 

一夏「な、何でだよシャルル!!ノアに死ねと言うのかよ!!!」

 

鈴「あんたにそんな事言う資格は無いわよ」

 

一夏「ッ!!・・・ぐっ!!」

 

シャルルの言葉に対して一夏は噛み付いたが鈴の一言で黙り込んだ。

 

鈴「えっと、シャルルって呼んで言い?」

 

シャルル「良いよ!鳳さん」

 

鈴「鈴で良いわよ。それより聞きたいんだけど、それもノアが言ったの?」

 

シャルル「うん、ISは逆に枷になるから生身で戦うって・・・」

 

セシリア「まぁ、ノアさんがおっしゃった事ですから私達は見守りましょう」

 

シャルル「オルコットさん・・・」

 

セシリア「セシリアで宜しいですわ」

 

鈴「・・・ハァ〜分かったわよノアを信じるわ」

 

一夏「・・・・・・」

 

セシリアと鈴は納得したようだが、ただ一人、一夏だけは納得が出来ていなかった。

 

 

 

ラウラは上空からレールカノンを地上のノアに向けて撃とうとしている。

 

ラウラ「(国家錬金術師、確か情報によると軍事国家アメストリスでの戦争時は強制的に人間兵器として駆り出される。その事から軍の狗と呼ばれている…だが)所詮は生身!この一発で終わりだ!くたばれえぇ!!」

 

ノア「・・・・・・」

 

ドオォォン!!!

 

ラウラはノアにレールカノンを撃ち、ほくそ笑んだ。

 

ラウラ「フン!たわいもな・・・な、何!?」

 

ノア「どうした、この程度で私を仕留めたと思ったか?」

 

ノアは無傷で立ち、最強の目を使いラウラの砲撃を避けていた。

 

ラウラ「そ、そんな馬鹿な!?」

 

ノア「もう終いか?そちらが来ないなら次はこちらの番だ!」

 

ラウラはノアがISを纏わず避けた事に動揺が隠せず、そんなラウラを尻目にノアは両手にサーベルを持ったままラウラ向かって駆け出した。

 

ラウラ「速い・・・!だが今度は外さない!!!」

 

ノア「無駄だ、私には見えている」

 

『!!!?』

 

ラウラの砲撃の嵐をノアは最強の目で避けながらラウラに近づいていた。その様子を見ていた生徒達は驚愕していた。

 

ラウラ「ならば・・・これでどうだ!!!」

 

両肩とリアアーマーに装備された6機のワイヤーブレードを迫ってくるノアに向けて全て打ち出した。

 

ノア「甘い!」ザン!

 

ラウラ「何だと!?馬鹿な!?」

 

ノアは最強の目でワイヤーブレードを紙一重で躱すだけでなくブレードに付いている全てのワイヤーを水晶のサーベルで全て斬り裂いた。

 

ラウラ「あり得ない!ISの武器に使われてるワイヤーをそんな剣で!?だったらこれでも喰らえ!」

 

ノア「!?これが【AIC】か・・・」

 

ワイヤーを斬った事に動揺したラウラだったがノアに手をかざし【AIC】を発動してノアの動きを封じた。ノアはピットに行く途中でシャルルに【AIC】の事を教えてもらってたので直ぐに理解した。

 

ラウラ「これで貴様はもう避ける事はできまい、今度こそくたばれえぇ!!」

 

動けないノアにまたレールカノンを撃ってきたが

 

ノア「・・・この程度で〝私を〟止められると本気で思ってるのですか?」

 

ラウラ「!?な、何だそれは!!?」

 

突然ノアの周囲の地面から黒い何かが現れ、レールカノンを全て防いだ。それは傲慢の影だった。

 

ノア「ご自慢の【AIC】とやらで、私の影は止められますか?」

 

ラウラ「!?クソ!!」

 

ラウラは迫って来た影をレールカノンで応戦したがそれにより【AIC】を解除した事に気付かなかった。

 

ラウラ「ッ!!奴は、何処に!?」

 

そしてノアを見失ってしまい・・・

 

ザシュ!!

 

ラウラ「ッ!!う、うわぁぁぁぁーーー!!!!」ドゴォーン!!

 

ノア「・・・これでもう飛ぶ事はできないわね。」

 

ノアは【AIC】を解除された隙をついてラウラの後ろに周り、手袋を外して色欲に切り替え最強の矛で絶対防御を貫いてシュヴァルツェア・レーゲンのスラスターを貫いた。それによりラウラは上空から地面に落ちた。

 

ラウラ「ば、馬鹿な・・・絶対防御を貫き、スラスターも破壊するだと!?」

 

ノア「あり得ない事はあり得ない、この世に完璧なんて存在はしないわ」

 

信じられないラウラにノアは手袋を嵌め直しながらラウラに言った。そして色欲を解除し

 

ノア「これでもう飛べない・・・降参するなら今のうちだぞ?」

 

ラウラ「・・・何が降参だ、私を馬鹿にするなぁぁぁ!!!!」

 

ラウラは飛べないが後部スラスターはまだ生きてたので【瞬時加速】してノアの背後から両腕のプラズマ手刀でノアに攻撃を仕掛ける。

 

ノア「・・・・・・」パン!!

 

ラウラ「何だ!?グァ!!」

 

ノアは冷静に手合わせ錬成で自分の周囲に水晶の突起の槍の花が咲くの様に錬成してラウラを返り討ちにした。

 

ラウラ「ハァ〜ハァ〜・・・クソ!!」

 

ラウラは息を切らせながらノアから距離を取った。

 

ノア「まだまだ行くぞ!」パン!!

 

ノアは結晶の突起を分解し地面を錬成して複数の土大砲を作り、ラウラに向かって撃ち出した。

 

ラウラ「くっ!この!!」

 

ラウラもレールカノンで応戦した。

 

ノア「そこだ!」パン!!

 

ラウラ「っうぅ・・・レールカノンが!?」

 

ノアは空かさず錬金術で結晶の突起を作りラウラのレールカノンに向けて射出しレールカノンを破壊した。ノアに対して【AIC】も効果が無い為、使えるのはプラズマ手刀だけになった。

 

ノア「休む暇なんて無い!」ダッ!!

 

ラウラ「良いだろ受けてたってやる!!!」

 

ノアは両腕に結晶のサーベルを持って近接戦闘を仕掛けた、それに対してラウラもプラズマ手刀を出して応戦した。

 

 

お互いに譲らない激しい攻防が続いているが・・・

 

ラウラ「ッ!!!」

 

ラウラの方がノアに圧倒的に押されている、それは誰の目から見ても明白だった。

 

『・・・・・・・・・』

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

千冬「・・・何だ・・・これは・・・」

 

エマ「流石だねお兄ちゃん♪」

 

エマ以外の全員がノア戦いを見て驚愕し言葉を無くしたが反対のピットから出て止めようとした千冬は何とか言葉を振り絞り出した。これまでISこそが最強でそれ以上の物は存在しないと思っていた者達は全員その認識だったが、赤いフードコートをたなびかせながらノアがISを・・・しかも最新の第3世代を圧倒してる姿を見て自分達の中のイメージが少しずつ崩壊していった。

 

ノア「どうした、その程度か?」

 

ラウラ「・・・私を甘く見るな!!」

 

ノア「!?」

 

ラウラ「くらえぇ!!」

 

ラウラは足払いを使いノアのバランスを崩してその隙にプラズマ手刀をノアに叩き込もうとした。

 

ノア「甘ぇ!!」ガキィン!!

 

ラウラ「何だ!?足の感触が・・・グハッ!」

 

ノアは強欲に変えて迫るプラズマ手刀を最強の盾にした足でラウラのプラズマ手刀を防ぎ、更にカウンターの蹴りでラウラを吹き飛ばした。

 

ラウラ「くっ・・・くっくぅ〜!!」

 

ノア「これで終わりだ」パン!!

 

ラウラ「な、何だコレは、動けない・・・」

 

最早誰が見ても満身創痍のラウラに強欲を解除したノアは土の拘束を錬成してラウラを完全に拘束した。

 

ノア「ボーデヴィッヒ少佐、これで終わりだ!」

 

ラウラ「!?」

 

ノアはサーベルを持ち拘束したラウラに止どめを刺そうと駆け抜けた。

 

その時・・・・

 

千冬「そこまでだ!!」

 

ラウラ「!?」ピタッ

 

ノア「・・・・・・」

 

千冬の介入でノアは刃をラウラの首で止めた。


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