七つの感情ストラトス   作:銀の巨人

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守る本当の意味

三人称side

 

 

 

ラウラに止どめを刺して終わらせようとノアはサーベルを振り下ろそうとした時、反対のピットから千冬が出てきて辞める様に声をかけたのでノアはラウラの首筋でサーベルを止めた。

 

千冬「そこまでだ!勝敗は決した!これ以上は戦闘は認めない!」

 

ラウラ「・・・・・・」

 

ノア「・・・わかりました、最後の一振りは寸止めして終わらす予定でしたので僕は良いですよ。でも僕が戦う前からピットに来てましたのに止めなかった事については何か無いのですか?」

 

千冬「!?・・・エルリック・・・いつから気付いてた・・・」

 

ノア「最初からです」

 

ノアは千冬が戦う前から来ていてずっと見てる事に気付いてたので指摘した。

 

千冬「それについてはすまなかった・・・」

 

 

ノア「良いですよ。こっちにも訳がありましたから」

 

千冬「・・・すまない」

 

一夏「・・・・・・」

 

ノアは千冬が心から謝罪してくれたと感じたので直ぐに許した。それを聞いた千冬はノアの優しさに感謝したが一夏は不満そうだった。

 

千冬「ボーデヴィッヒ!異論はあるか!」

 

ラウラ「・・・」

 

先程から反応が無いラウラに千冬は聞いたがラウラは無反応だった。

 

千冬「ラウラ・ボーデヴィッヒ!!!」

 

ラウラ「!?は、はい教官!!何でしょうか!?」

 

千冬「・・・お前、聞いてなかったのか?」

 

ラウラ「はい!申し訳ありません!!話を聞いておりませんでした!!」

 

千冬「・・・・・・」

 

話を聞いてなかったラウラに千冬は少し不審に思ったがその考えを頭の隅に置いた。

 

千冬「・・・まぁ良い、もう一度言うぞ。これ以上の戦闘は認め無い!異論はあるか?」

 

ラウラ「はい!!ありません!!」

 

ノア「?」

 

『!?』

 

先程まで殺気だっていたラウラがいくら千冬の言葉だからとは言え、あっさりと認めた事に千冬を除きノアを含めて全員がラウラに疑問を感じた。

 

千冬「良し!ノア・エルリック!ラウラ・ボーデヴィッヒ!そして織斑 一夏以上の三名は学年対抗タッグマッチトーナメントまでIS操縦並びに模擬戦を禁止する更にボーデヴィッヒと織斑は反省文30枚を言い渡す!拒否権は無い!!」

 

ノア「分かりました」

 

ラウラ「了解です!」

 

一夏「ちょっ待ってくれよ千冬ねぇ・・・ッアダ!」

 

千冬「織斑先生だ!一体いつになったら学習するんだ!それに拒否権は無いと言った!」

 

一夏「ッ!な、納得できねぇよ!!俺は鈴達を助けてようとしただけなのに何で罰を受けるんだよ!!それに何でノアだけ罰が軽いんだよ!!」

 

鈴「誰も助けて何て求めて無いし、勝手に乱入した挙句返り討ちにあってよく言うわね。それにボーデヴィッヒさんの攻撃からノアに二度も助けてもらったクセにその恩を仇で返すとか最低よ」

 

一夏「ッ!!ぐっぐぅ〜!」

 

千冬の言葉に一夏だけ納得がせず反論するが鈴の言葉を聞いてまた、黙り唸る事しか出来なかった。

 

千冬「織斑、お前本気で言ってるのか?」

 

一夏「えっ?」

 

千冬「I Sでアリーナのシールドバリアを切り裂き破損させ、客席にいる他の生徒達を危険に巻き込んだろ!!」

 

一夏「ち、違う!あれは鈴達を助ける為に!」

 

千冬「I Sには絶対防御が備わっているだろう!!鳳達を早く助けたいと言う気持ちはよく分かる・・・だがピットから出るまでは普通に持つ事が出来る筈だ!!」

 

一夏「ッ!!」

 

千冬「それに!守る!守る!と言いながらお前は関係ない他の者達を危険に晒した!!守る事は悪く無いが・・・その行動で事態が悪くなれば本末転倒だろう!!」

 

一夏「・・・・・・」

 

罰に納得がいかず言い訳する一夏に千冬は一夏の行動で関係ない人達を巻き込んだ事を指摘し、それを聞いてた一夏は黙り込んだ。

 

千冬「ボーデヴィッヒは過剰攻撃並びに貴様がバリアを壊したにも構わず戦闘を続け、砲撃の流れ玉で破損したバリアに当たれば被害を出すところだった」

 

一夏「ッ!?ちょっと待てくれそれなら戦ったノアも同じだろ!?」

 

千冬「・・・織斑、アリーナの客席を良く見てみろ」

 

一夏「?・・・・・あれ?・・・確かあの場所のバリアを零落白夜で切り裂いた筈・・・何で、塞がってるんだ!?」

 

千冬がラウラの罰が一夏と同じ理由を話した時に一夏はその内容ならノアも同じと千冬に反論するが千冬に言われて客席を見ると自分が開けたバリアの穴が無い事に漸く気付いた。

 

千冬「そう、シールドバリアはエルリックが錬金術で修復した」

 

一夏「はぁ!?」

 

ノア「織斑先生、それについては少し違います。僕がしたのは他の全体のバリアの強度を下げて穴を塞いだ応急処置です。修復できたのはエマが管制室の端末を使い完全修復したからです」

 

千冬「だがエルリック、修復するにも穴が空いてたらそれは無理だ、まずはその応急処置をしなければもしくはシールドバリアを解除しない限り不可能だ、だから感謝する」

 

ノア「・・・わかりました、ですがエマにもお礼の言葉をお願いします」

 

千冬「分かった、後で言って来る」

 

一夏はノアが錬金術でシールドバリアを修復した事に驚き、ノアは千冬に自分のやった事は修復では無いと言うが千冬の説明を聞いて黙って受け入れ千冬にエマの手柄でもあるからと伝えた。

 

千冬「だが、生身で戦闘した事は危険な為に不問には出来無いだからエルリックは反省文を無しにした、もちろん注意はするがな。わかったか!!」

 

一夏「・・・ッ!!」

 

千冬「お前はエルリックに感謝するんだ!バリアの破損は本来なら懲罰房行きや更に厳しい罰になってたのだからな!!」

 

一夏「・・・・・・」

 

千冬「ボーデヴィッヒ貴様もだ!」

 

ラウラ「はい!教官!・・・」

 

ノア「?(何だろ、ボーデヴィッヒ少佐から敵意は感じ無いけど何か品定める様にこっちを見てくる)」

 

千冬「この後、オルコットと鳳は保健室へ行き治療を受けろ。織斑とボーデヴィッヒは指導室に連れて行く!他の生徒達はアリーナから出るように!エルリック、デュノアお前達はオルコットと鳳を連れて行くように!」

 

ノア「はい」

 

シャルル「わ、分かりました!」

 

千冬「以上だ!全員解散!」

 

 

千冬の言葉を聞いても納得しない一夏そして千冬はラウラにも言い、ラウラは返事をして鋭い目でノアを見るが目が鋭いのに敵意が感じない事にノアは少し疑問に思った。そして千冬の声でこの後の事を説明されて解散を言われた。


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