七つの感情ストラトス   作:銀の巨人

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ノアの目的 前編

エマを部屋に入れたノアはエマを椅子に座らせて冷蔵庫から麦茶を出してコップに注ぎエマに出した。

 

ノア「はい、エマ」

 

エマ「ありがとうお兄ちゃん♪」

 

ノア「お疲れ様、ところでセシリアと鈴はあれからどうなった?」

 

エマ「2人共大分良くなったよ、多分今は隣どうしで楽しく話をしてると思うよ」

 

ノア「そうか・・・」

 

ノアはエマからセシリアと鈴がどうなったか気になり聞くとそれが杞憂だったと思い安心していた。

 

ノア「ところでエマ、夕食はまだか?」

 

エマ「え?まだだけど、何で?」

 

ノア「実はさっきクリームシチューを作ったんだ。僕もまだ夕食をとって無くて用意したんだ。それに前から作ろうと考えて冷蔵庫に食材を入れて置いたのを使ったんだ。食べるか?」

 

エマ「え!?お兄ちゃんが作ったの!?食べたい♪」

 

ノア「じゃあ、用意するよ」

 

ノアは鍋の中に入ってるクリームシチューを器に注ぎ、バケットの代わりにトーストを1人2切り皿に出してエマと一緒に夕食を始めた。量を多く作ってた為、さっきラウラに振舞っても問題なかったがエマがノアの予想以上におかわりをして鍋が空になるのを除けば2人きりで楽しみ食事を過ごせた。

 

エマ「ハァ〜美味しかったよお兄ちゃん♪」

 

ノア「お粗末でした。満足してくれて僕も嬉しいよ」

 

エマ「お兄ちゃんは本当にクリームシチューが好きだよね〜今日のお兄ちゃんのシチューは市販のルーを使ってるけど隠し味に生クリームを使わず、無塩バターと粉チーズでまろやかさとコクを出して昆布茶だったけ?それで風味を出したってところかな?」

 

ノア「・・・(隠し味を全て当てられてしまった・・・本当に侮れない妹だ・・・それより予想外なのはエマがかなりの量を食べた事だ・・おかわりも最高で3杯くらいだと思ったのに・・シチューを5杯も食べるなんて・・・それにパンも合計6切り食べるってほぼパンも1人で食べてるぞ・・・しかもあれだけ食べたのにエマの体型が少しも変わってない・・やっぱり栄養は全てあの胸部に行くのか・・鈴が聞いたら発狂しそうだな・・・)それよりこの後、食後のコーヒーでも入れようか?」

 

エマ「それよりも・・・お兄ちゃん早速だけど・・・」

 

ノア「・・・フッ、分かった」

 

ノアはキッチンの蛇口を閉めて手を拭きベッドに向かいベッドの横に座った。

 

ノア「ほら、エマ・・・」

 

エマ「・・・失礼しま〜す♪」

 

ノアは自分の膝を叩いてエマを呼び、エマは近づいてベッドに横になりノアに膝枕してもらった。

 

ノア「・・・どうだ?エマ、大丈夫か?」

 

エマ「・・うん♪気持ち良いよ・・やっぱりこれが一番落ち着くねぇ」

 

ノアはエマの頭を撫でて、エマは撫でられて気持ち良さそうに甘えていた。

 

ノア「・・やっぱり、大丈夫と言っても平気じゃないか・・」

 

エマ「・・うん、昔よりは大丈夫だけど・・やっぱりちょっと応えちゃう・・」

 

ノア「・・・それにしても懐かしいな、まだエマが修行に出る前はいつもこうしてエマを元気付けてた」

 

エマ「そう言えばそうだね。私も三年振りにお兄ちゃんに甘えた♪」

 

ノア「本当に懐かしいな〜こうなる前、あの時エマは僕の事を嫌ってたのに・・」

 

エマ「ち、ちょっと!お兄ちゃん!!辞めてよ〜!・・私だって・・あの時の事・・後悔してるんだから・・」

 

ノア「アハハハッ!ごめんごめん」

 

エマ「ンッ〜ーー・・・お兄ちゃんの意地悪!」

 

2人は昔を思い出しながら楽しく話に花を咲かせた。ノアにからかわれてエマは顔を赤くして膨れて怒るが2人の間は幸せな雰囲気に包まれていた。そんな2人の過去に何があったかはまた別の話で・・

 

エマ「ところでお兄ちゃん」

 

ノア「何だ?エマ」

 

エマ「前から聞こうと思ったんだけど何の目的でIS学園に残ろうと思ったの?」

 

ノア「・・・どうしてそんな事を?」

 

エマ「簡単な事だよ。お兄ちゃんはお父さんと旅をしたい為に国家錬金術師になったとお母さんに聞いてるし、あの無人機の事件で負傷した時、IS学園を辞める口実にもなった筈だよ?」

 

ノア「それだけで「さらに!」・・・」

 

エマ「確信したのはお兄ちゃんは多分、大総統の手紙で気づいてなかったと思うけど実家に残したお兄ちゃんの研究のUSBメモリーを渡した時、お兄ちゃんこう言ってたんだよ、『それは〝通過点〟でしかないからすっかり忘れていた』って通過点て何?お兄ちゃんは何の目的でIS学園に来たの?」

 

ノア「・・・」

 

エマは起き上がりノアの隣に座って話かけて来た。エマの突然の疑問にノアは冷水を頭からかけられた感覚を感じた。はぐらかそうにもエマは確信の言葉を言い流石のノアも言葉を失った。

 

ノア「・・・」

 

エマ「・・・お兄ちゃんお願い話して?」

 

ノア「・・・エマ、今此処に盗聴器類は?」

 

エマ「大丈夫♪前にベッドに忍び込んだ時に全て外したから。流石に30箇所以上に設置されたのを取り除くは骨だったけど」

 

ノア「・・・30・・(僕が一人部屋になった時は最初は10だったのにシャルルの時までは外してもそんなに無かったのにこの学園は人達は人のプライバシーとか無いのか!!)」

 

エマ「お兄ちゃんどうしたの?」

 

ノア「あっ!いや・・何でもない・・じゃあ話すね僕が何故この学園に残ったのか・・・」

 

ノアはエマに自分の目的を話始めた。


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