シャルルが気絶した一夏を避難させる為に行ったのを見送ったノアはディザイア・Sで黒暮桜に向かった。
ノア「はぁッ!!」
黒暮桜「・・・」
ノア「っ・・成る程、全盛期の織斑先生の戦闘データが入ってるってところか・・だが!」
黒暮桜「!?」
ノアは始めにフォースサーベルを出して斬りかかるが黒暮桜は剣で防がれてしまった。しかしその動きに見覚えがあり、以前映像でみた全盛期の千冬の動きと酷似しており直ぐに特性に見抜いたが、ノアは鍔迫り合いの状態で一回転して強欲に切り替え、黒暮桜に強欲で最強の盾の蹴りを入れた。
ノア「あり得ないなんて事はあり得ない、いくら真似したからって本人と同じになる訳ねぇだろ!!」
黒暮桜「・・・!!!」
ノア「貴様の動き等、見えてるのだよ」
黒暮桜「!!・・・」
黒暮桜は体制を立て直してノアに斬り掛かるがノアはフォースサーベルのボタンを押し光刃を出して最強の目で黒暮桜の剣を見切り防ぎ刃を折りラウラを助ける為にそして、黒暮桜の表面にを斬る為に光刃を下ろすが黒暮桜は察知してノアから距離を取った。
ノア(この侭では不味い、奴はこちらの武器を警戒してる。もしこれで近づかず、ずっと距離をとり続けたら・・)
ラース(ああ、間違い無く・・・娘は死ぬ)
プライド(どうします、私の影と貴方のワイヤーで捕まえますか?)
ノア(それも考えたけど、彼奴はおそらく前のラウラで戦った僕の動きをラウラの記憶を読み取って僕の戦いを知ってるから通用しないだろう。それに見て、地面にも警戒してる)
エンヴィー(ならどうするの?)
ノア(エマがリミッターを付けたとは言っても、この武器全ての威力が高過ぎるから中のラウラにもかなりのダメージを与えてしまう・・・一か八か"アレ"をやります)
ホムンクルス『アレ?』
ノアは距離を取り続ける黒暮桜を見て焦っていた。ノアの武器の性能に脅威を感じて黒暮桜はノアに近付こうとしなかった。更に自分の戦い方もラウラの記憶から読み取ってる事にも気付き地面にも警戒された。そこで選んだのはかなりリスクが高い方法だった。
ノア「めんどくせぇがこれからは逃げられねぇ・・・」
黒暮桜「!!」
ノア「こッ・・こだぁぁ!!」パン!!
ノアは怠惰の最速とイグニッション・ブーストを使いノア自身に少し負担は大きいが超最速で黒暮桜に近付き怠惰を解き、黒暮桜に手合わせ錬成をした。
???
ラウラ「・・・」
?「ーーーーーーー」
ラウラ「ん・・・」
?「ーーーーーーラ」
ラウラ「だ・・れ・・」
?「ーっーーーろーウラ」
ラウラ「だれ・・なんだ・・」
?「ーっかりーろ!ーウラ!」
ラウラ「誰、何だ・・」
ノア「しっかりしろ!ラウラ!」
ラウラ「ノア・・エルリック・・」
ノア「大丈夫か!ラ・・少佐!」
ノアはかつて、エドが約束の日でプライドを倒す為に行った自身を錬成をして一時的にラウラの中に入り、直接彼女を助ける方法をとった。
ラウラ「ノア・エルリックどうして?」
ノア「今は、そんな事はどうでもい良い!早く、手を!!」
ラウラ「・・・私にその必要は無い」
ノア「!?何を言ってるんだ!」
ラウラ「ノア・エルリック・・私は出来損ないなのだ。私はデザインベイビーからの生まれで、ヴォーダン・オージェに適応できず片目が金色になってしまった出来損ないだ・・お前の顔がハッキリ見えると言う事は今の私は眼帯を付ておらず、お前に忌まわしい金色の目が見えてるだろ?・・どうだ?醜いだろこんな私は・・」
ラウラは何故ノアが此処にいるか気になったがノアはそれよりもラウラに手を出すように言う。だがラウラは拒否して自分の出生やヴォーダン・オージェに適応できない事や目も片目が金色になった醜い自分にそんな資格は無いと言う。
ノア「そんな事ある訳ないだろ・・綺麗な目をしてるじゃないか」
ラウラ「う、嘘を言うな!こんな醜い目が綺麗などと・・・」
ノア「只のオッドアイだろ?別に珍しい事じゃない。もしそれを否定するなら・・僕は師匠を否定する事になる・・」
ラウラ「ノア・エルリック・・だが・・・」
ノア「くどいぞ。それに金の瞳が醜いってどんな偏見?僕も金の瞳だし父さんや叔父さんだって金色だ。それくらいで喚くな」
ラウラ「!?そ、そう言えば・・」
ノア「それにラウラは出来損ないとは思わないよ。君は君なんだから」
ラウラ「私は私?」
ノア「そう、君は織斑先生でも誰でも無い君なんだ。・・・君に似た子を僕は知ってる」
ラウラ「私に似た?」
ノア「あぁ、その子は錬金術の才能が無くて周りから蔑む様に言われて1人孤立して苦しんでた。僕には錬金術の才能があったからその子に嫌われていた。でも僕はその子と話をしてその子が抱えている物を全て受け入れて、彼女はこの世でたった1人誰でも無い彼女だと教えた。そしてその子は今でも僕を支えてくれている」
そしてノアはラウラは千冬でも誰でも無くラウラ自身と言い、そしてラウラの様に似た境遇の子の事を話をして今その子はノアを支えてると話をした。
ラウラ「その話の者って・・まさか!!」
ノア「だから僕は君を、誰でも無くラウラ・ボーデヴィッヒ・・ただ一人の人間として見てるよ」
ラウラ「!!」
ノア「さぁ少佐!手を!」
ラウラ「ノア・・私を助けて・・」
ノア「当たり前だ!」
ノアはラウラに再び手を差し伸べる。そしてやっとラウラから助けを求める声が聞けてノアは当然と答えラウラは手を伸ばし、ノアはその手をしっかり握った。その瞬間2人は光に包まれた。
黒暮桜「・・・」
ノア「・・・全く人に苦労させたのに呑気に気持ち良さそうに眠ってるよこの銀髪のお姫様は」
ラウラ「・・・ん・・・」
ノア「・・・目のやり場も困るし風邪を引くと悪いから、ほら!」
目の前の黒暮桜はボロボロに崩れていき、ノアはラウラを黒暮桜から助け出した。助け出したラウラは真っ裸の状態で救い出されてので大丈夫な場所に横にしてノアはISを解除して自分のISスーツである赤のフードコートをラウラの身体に被せた。
ラース(よくやったなノア)
エンヴィー(本当に馬鹿みたいに無茶をするね人間って)
ラスト(それよりも皆、後ろを向きなさい)
エンヴィー(別にここに居る全員、女になんか興味無・・(殺すわよ?)・・テメェら!!つべこべ言わず後ろを向け!!いいか!少しでもその首動かしたら全員ぶっ殺すぞ!!!)
グリード(まぁいいじゃねぇか、裸くらいでピーピー(後ろを向きなさい。グリード・・)・・今回だけは言う事を聞いてやるよ!)
ノア(ア、アハハハ・・皆ありがとう)
プライド(・・・)
ノア(プライドどうしの?)
プライド(・・ノア、後で話があります。良いですね)
ノア(・・・はい)
ホムンクルス達からノアは色々言われるがプライドが何も言わなかったのでノアは聞くとプライドが威圧を込めてノアに話があると良い、ノアは大人しく言う事を聞いた。
シャルル「ノアーー!!」
ノア「ん?ああ、シャルル!早かったね」
シャルル「ムッ!・・ノア、それ皮肉?逆だよね、来るのが遅かったし来たらもう終わってたしね」
ノアはシャルルが自分を呼ぶ声が聞こえて向き、予想以上に早く来たシャルルに驚いたがシャルルからしたら既に全て終わってたので皮肉にしか聞こえなかったから顔を膨らませた。
ノア「そんな事は無いよ。それより織斑は?」
シャルル「それなら大丈夫だよ。気絶させた一夏なら途中で織斑先生が預かったから僕も早く来る事が出来たんだ」
ノア「成る程・・・」
シャルル「それから織斑先生は一夏は避難する事を拒否したから命令違反で罰則を与えるみたい」
ノア「まあ、当然だな。でも織斑の罰は軽いだろう」
ノアはシャルルから一夏はどうなったか聞くとノアが気絶させた一夏はシャルルが抱えて避難させたが命令違反した一夏には罰則があると言う。ノアはこれまでのパターンを考えて普通より軽い事を予測した。
ノア「とりあえずは、通信で織斑先生に伝えよう。ボーデヴィッヒ少佐を保健室に連れて行きたいし」
シャルル「そうだね、ん?・・何で彼女はノアのコートを被られてるの?」
ノア「・・・」
シャルル「・・エルリックさんに報告だね」
ノア「待てシャルル!それだけは辞めてくれ!!」
ノアはラウラを保健室に連れて行きたい為に千冬に通信しようとシャルルに言うがシャルルはラウラがノアのフードコートを被ってる事に疑問を感じてノアに何故か聞くとノアは顔を合わせ無かったのでエマに報告すると言うとノアは焦ってシャルルを止めた。
シャルル「まあノアの言う通り、まずは先生に報告しないとね。通信は僕がするよ」
ノア「頼むシャルル・・・それにしても派手にやってしまったな・・「あれ?」どうしたシャルル?」
シャルル「おかしいな・・通信を使用するにもノイズが酷くて出来ない」
ノア「何?・・・まさか!!」
シャルルが千冬に通信をすると言い、ノアはシャルルに頼み辺りを見渡すがボロボロのアリーナを見て感想を述べるとシャルルの様子がおかしかったのに気付いて聞くとまだ妨害電波が続いており通信が出来無い事を聞き、ノアはボロボロに崩れた黒暮桜を見た。すると・・・
ノア「・・・嘘、だろ?」
シャルル「!!何がどうなってるの!?」
黒暮桜が無人にも関わらずひとりでに元に戻り、それだけなくその数を五機に増やし更にまだ増えていた。
アリーナ外付近某所
?「はい、VTシステムの実験を次の段階に進めます」
アリーナの外に誰かが居る。そして・・・悪夢はまだ終わって無かった。