七つの感情ストラトス   作:銀の巨人

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ようやく原作4巻まで読み終わったという事で一回だけ再開します。今後もちょくちょく出すかも・・・やはりアニメ版とは違った面白さはありますね。良くも悪くもいろんな意味でISの見方が変わりました。



ノアの愛車達

翌日 朝 整備室

 

 

ノア「此処で待てば良いかな」

 

ノアはエマの言われた通りに整備室に来たが整備室の入り口前で待っていた。今のノアの恰好はSAグローブを嵌めてフードコートを羽織ってるが制服ではなく黒のVネックのサマーシャツに茶色のベルトと青のジーンズに黒のブーツの無難な恰好だった。元々そこまでファッションに興味が無いのでシンプルの姿をだが、ノアの父親似の容姿と赤のフードコートが強調して、かなりオシャレな恰好に見える。かなり派手だが・・

 

ノア「しかし、本当ならかなり暑い筈なのに全く暑くないな・・逆に涼しく丁度良い。どんな風にしたらこんな物が作れるんだ?」

 

グローブとフードコートを見てその機能性に舌を巻く程驚いた。

 

エマ「あっ!お兄〜ちゃーん♡おはよう♪!!」

 

ノア「おっと、エマおはよう」

 

その時、整備室の扉が開き私服姿のエマが出てきてノアに挨拶しながら抱き付いて来た。ノアは少し驚いたがエマを受け止め挨拶を返した。

 

ノア「で、此処で待ち合わせにした理由は何?」

 

エマ「急かさないでお兄ちゃん♪理由は着いてからするから早く行こう♪」

 

ノア「・・ハァ。分かった。行こう」

 

ノアはエマが此処で待ち合わせにした理由を聞くがエマは理由を説明する前にノアにある場所に案内してから説明すると良い、ノアはまた溜息を吐いてから一緒に歩いて目的地に向かった。

 

 

学園 地下駐車場

 

 

ノア「この学園に来るにはモノレールか船しか通行手段が無い筈なのにこんな地下駐車場があったんだ・・」

 

ノアとエマは今、校門の外にある天井も高くかなり広い地下駐車場に来ていた。

 

エマ「お兄ちゃんが知らないのも無理は無いよ。この場所はパンフレットにも載って無い場所で知っての通りこの学園は人工島だからこの地下駐車場は学園の教員と職員またはその関係者か業者、非常時の脱出の一つに作られた場所なんだよ。教員の中には車出勤の人もいて、ほら彼処を見て、あれは車地下トンネルの入口だよ。彼処から出入りして本島の出入口にはゲートがあって許可書かIDを見せる事で通行が出来るの、この間の廃材のトラックも此処から来たんだよ」

 

ノア「あぁ、成る程あのトラックは此処から来たんだ・・・」

 

エマの話を聞いてノアはあの時のトラックを思い出し理解した。そして何故エマがノアを此処に連れて来たかもノアは大体察した。

 

ノア「で、エマ。僕に見せたい物は?」

 

エマ「流石に察したねお兄ちゃん♪彼処だよ!」

 

そしてエマが指をさした先には一番奥にある、四つの車が駐車出来るに一番奥以外のブルーカバーが三つ掛けられた駐車場所を指した。

 

ノア「!!エマ・・これってまさか!?」

 

エマ「フフッ!ではお披露目♪」バサッ!

 

ノア「これは・・凄い・・」

 

エマがカバーを外すと其処には二台の車とバイクがあった。それを見てノアは目を輝かせた。

 

エマ「えへへっ、お兄ちゃん、車とバイクの免許を持ってたよね?だからこの車とバイクを私が用意したんだよ!」

 

ノア「うわあぁぁ〜凄い、この車とバイクは日本製の車種だな・・あっ!でもこの車は外車のランボルギーニだぁ!しかも幻のワンオフのCentenarioだぁ!!」

 

エマ「お兄ちゃんが好きだって知ってたから喜ぶと思って大総統にお願いしたの。この車の本社とアメストリスが技術を合わせて、様々な機能や性能が備わっておりデザインも復刻させて作った世界一つのお兄ちゃんだけの車だよ。因みに日本製の車にしたのは前にお兄ちゃんが右ハンドルの車を乗って見たいと言ってたからだよ」

 

ノアは基本、機械には興味は無いが昔から車とバイクが好きだった。その事はエマも知ってたのでノアの為に入手した。

 

ノア「ありがとうエマ!でもこの車やバイクのお金は何処から・・」

 

エマ「あぁ〜・・・ランボルギーニはアメストリスが負担だけど・・・ごめんなさい!日本製の車とバイクはお兄ちゃんの研究費用から使わせて貰いました。本当にごめんなさい!」

 

ノア「そうだったんだ。でも良いよ僕も日本製の車やバイクには興味があったから」

 

エマ「ハアァ〜!!ありがとうお兄ちゃん♪大好き〜!!」

 

エマは勝手に研究費用で車とバイクを買った事を話し怒られると思って謝ったがノアは許した。許して貰ったエマはまたノアに抱きついた。

 

エマ「日本製の車とバイクの説明するね車はホンダのハイブリッドヴェゼルで4人乗りの普通車でバイクもまたホンダでCBR1000RR SP2 グランプリレッドだよ」

 

ノア「両方とも同じメーカーなのか」

 

エマ「因みにどっちも魔改造済みで、ランボルギーニを参考に機能の一つのIS攻撃にも耐えられる素材や水素電池を動力源に備わる様に改造したんだよ」

 

ノア「へぇ〜・・・え?」

 

エマの説明を聞いてかなりの高性能になってると理解し同時に驚いた。

 

エマ「あとこのバイクは特撮の撮影とかに使われてるバイクで本当ならロボットモードに変形する様に改造使用としたけど・・」

 

ノア「止めろ!お前は何と戦わせるつもりだ!?」

 

エマ「って言うと思ったからやらなかったよ。その代わりにサイドカーを自由に付けたり出来る様にしたよ」

 

ノア「それは良いな!」

 

エマの危ない改造案もあったがどうやら実行はなかった様でノアは一安心する。

 

エマ「他の機能は目的地のレゾナンスに向かいながら説明するね」

 

ノア「分かった!じゃあ早速いこ「へぇ〜これがエルルンの車なんだ〜」!?・・ほ、本音!?」

 

本音「おはよ〜う。それにしてもエルルンはオシャレさんだね〜」

 

シャル「おはようノア!あ、その恰好とても似合ってるよ!」

 

ラウラ「ほぉ〜学園の門の外にこんな場所があったのか・・おはようノア!」

 

ノア「おはよう本音、シャル、ラウラ」

 

ノアは早速ヴェゼルに乗ってエマと一緒にレゾナスに行こうとしたが私服姿の本音とシャルロットとラウラの登場で乗るのを待った。ラウラは制服だが・・

 

エマ「何で・・此処に?」

 

シャル「ごめんね♪実は僕達も臨海学校の為に出掛け様としたけど”偶然”ノア達を見掛けたから誘おうと付いて行ったら、此処に来てしまったんだ♪」

 

ノア「そうだったのか。索敵には自信がある方だったんだけど、全然気づかなかったよ」

 

エマ「・・・(嘘だ!!!間違い無く彼女は嘘を付いてる!!・・くっ、私の失態だ。多分昨日のあの時から私達を見張ってたんだッ!普通なら気付くけど・・私はさっきまでお兄ちゃんとのデートに浮かれてたし、お兄ちゃんは悪い癖で戦闘時と相手に悪意がある時はかなり鋭く敏感に反応するけど、そうじゃない時や心を許した者に対しては鈍くなるから気付かないんだよね。そこを突かれた・・策士ッ!)」

 

シャルロットは偶然と言うけどエマはそれが嘘だと気付いた。

 

シャル「ねぇ、今から本島に行って買い物するんだよね?僕達も乗せて貰っても良いかな?」

 

ノア「ん?あぁ〜それは「駄目です!」!?エ、エマ!?」

 

エマ「今日は私とお兄ちゃんの”デ・ー・ト”何ですから貴女方はモノレールで行って下さい!!」

 

ノア「・・・(何か判らないけど、今のエマには口出しは辞めた方が良いな・・借りもあるし・・)」

 

シャルロットがノアに自分達も車に乗せて連れて欲しいと頼むがノアは今ある車で5人は無理と言おうとしたがエマに遮られ黙って見る事しか出来なかった。

 

シャル「ムッ!良いじゃん!僕達も一緒で!それにエマさんとノアは兄妹だよね?デートじゃなく買い物だよね!」

 

エマ「そんな幻想は私がブッ壊します!それに兄妹なんですから水入らずさせて下さい!」

 

シャル「僕はノアに水着を選んで貰いたいの!だからノアと一緒じゃないと意味が無い!!」

 

エマ「私だってそうです!それに私は水着だけじゃなく!お兄ちゃんに下着も選んで貰うのです!」

 

ノア「エマ!?お前何をーー」

 

シャル「僕だって!ノアに勝負下着を選んで貰うんだから!」

 

ノア「お前もか!?落ち着けぇぇーー!!!」

 

シャルとエマが互いに譲れない為、口論になり、時にはシャルとエマ爆弾発言する。流石にノアも黙ってる訳にはいか無く、2人の発言にツッコンだ。

 

エマ&シャル『ヤイヤイ!ヤイヤイ!ヤイヤイ!』

 

ノア「何時までやってるんだ・・」

 

エマとシャルの口論は続き、時間はまだ10分しか経って無いがノアにとっては1時間も経ってる。

 

ノア「ハァ〜・・アレ?そう言えば・・本音とラウラは?」

 

ノアは本音とラウラが口論に加わって無い事に気付いて周囲を見て2人を探した。

 

ノア「あっ!いた・・本音!ラウ・・ラ・・2人共どうしたんだ?」

 

ラウラ「あっ、ノアか実は彼女が・・」

 

ノア「本音が?本音どうしたんだ?」

 

周囲を見ると駐車場所の空いてる一番奥の場所にラウラと本音が2人でジッとしてる事に疑問を感じた。ラウラに聴くとラウラも此処でジッとしてるのは本音が理由だった。

 

本音「・・・ねぇ〜!エマちゃ〜ん!!」

 

エマ「だから・・えっ?何ですか、のほほんさん!今、取り込み中何ですけど!」

 

本音「何で此処だけ〜″光学迷彩みたいなカバー″を付けてるの〜?」

 

エマ「・・・えっ!?」

 

『・・・ハッ!?』

 

本音の発言で本音以外の全員が驚いた。

 

本音「ラウラウ〜此処を触って見て〜」

 

ラウラ「ラウ・・分かった布仏・・・!!これは!?」

 

本音に言われてラウラは触って見ると何にも駐めて無い場所の空間が揺らめいた。

 

エマ「あああぁぁぁーー!!それはダメェェーーーー触らないでぇぇーーーー!!!!」

 

ラウラ「ふん!」バサッ!

 

ノア「!?・・・これは!!」

 

シャル「えええぇーー!!」

 

ラウラ「ほぉ〜これはまた・・」

 

本音「うわぁ〜〜!カッコイイ〜!!」

 

エマ「ああぁぁ〜ーー・・・」

 

エマが止める様に叫ぶがラウラは光学迷彩のカバーを豪快に外した。カバーを外すと其処には真っ白の7人は乗れそうなキャンピングカーが姿を現した。それを見たノア達は様々に反応した。エマはカバーを外されて落ち込んでいた。

 

本音「すっご〜い!キャンピングカーだ〜!!」

 

ラウラ「確かにこの車は凄いがこのカバーも凄い・・光学迷彩の機能が備わってるカバーがあるとは・・おそらく、アメストリスの物か・・」

 

シャル「うわぁぁ〜ねぇ!2人共中を見てよ!高級ホテル見たい!!」

 

キャンピングカーが現れた事で本音はキャンピングカーを見回し、ラウラはキャンピングカーを隠してた光学迷彩の機能が備わってるカバーを観察し、シャルは先にキャンピングカーの後部のドアを開けて中を見ていた。

 

エマ「ううぅぅぅ〜・・あの車はこの夏休みに日本でお兄ちゃんと2人きりでキャンプをする為に用意した車なのに・・・まさか、のほほんさんがあのカモフラージュに気付くなんて想定外過ぎるよ〜」

 

エマはまさか本音が光学迷彩のカバーに気づくとは思わなく、ショクを受けていた。

 

ノア「・・・エマ」

 

エマ「ギクッ!!・・・お、お兄ちゃん?」

 

ノア「あの車・・まさかあれも僕の研究費用を使って購入したじゃ・・無いよね?」

 

エマ「え、えぇ〜とぉ〜・・」

 

ショックを受けてるエマにノアは閻魔大王ですら裸足で逃げる程の威圧感を出してエマを問い詰めていた。そんなノアを見たエマは冷や汗を流しながら言い訳を必死に考えていた。

 

エマ「おおお、お兄ちゃん!え、えぇっと・・・逃げるんだよォ!」

 

ノア「逃がすかァァァ!!!!」

 

エマ「ゴォメンナサァァァァーーーイ!!!!」

 

エマは言い訳を使用としたがノアが完全にキレてしまい、エマの謝る声が学園中に響き渡った。

 

 

本島 IS学園地下トンネルゲート出入口

 

警備員「ハイ!IDを確認しました。どうぞ通って下さい」

 

ノア「ありがとうございます。これからもお世話になると思うので宜しくお願いします」

 

ノアはキャンピングカーに乗って地下トンネルを渡り今、本島のゲートで女性警備員にIDを出して確認してもらった。

 

警備員「アッハハハ、気にしないで大丈夫ですよ。それが私の仕事なんですから、ではお気を付けて行ってらっしゃい!」

 

ノア「ハイ、ありがとうございました!行ってきます!」

 

ノアの言葉を聞いた女性警備員は愛想良く笑い、仕事だからとノアに気にしない様に言い気遣った。そして今からレゾナンスに行くノアに挨拶をしてノアも挨拶して車を発進させた。

 

シャル「それにしても凄いねぇ〜かなり広いし、寝室スペースもあるよ」

 

ラウラ「それだけでは無い、キッチンにバストイレに冷蔵庫、更にエアコンやテレビまで備わっているそれに上にもまだスペースがある様だ」

 

本音「もぉ〜ホテルだね〜。この車だけで暮らせるよぉ〜」

 

ノアの丁度真後ろに背中合わせで座ってるシャルロットと対面の席の窓際に座ってるラウラと隣の本音がキャンピングカーの感想を話してた。

 

ノア「・・・」

 

エマ「・・・」

 

ノア「・・・」

 

エマ「・・・(気まずい・・今の私の心境はお兄ちゃんとデートが出来ないが30%と勝手に研究費用をかなり使ってこのキャンピングカーを用意した罪悪感が20%そして、それをしてお兄ちゃんに嫌われたじゃないかの不安が50%、出発してからお兄ちゃんは話をしてくれないし・・虫の良い話だけど私・・嫌われたのかな・・)」

 

ノアとエマには会話が無く、2人の間には気まずい空気が流れていた。その状況でエマは様々な感情の中、一番はノアに嫌われたのではと不安に考えていた。

 

ノア「・・・エマ」

 

エマ「ビクッ!・・・(・・これは全て私が悪いお兄ちゃんからどんな言葉が来ても素直に受け止めよう)」

 

ノア「ありがとう、用意してくれて」

 

エマ「・・・えっ?」

 

ノア「研究費用を勝手に沢山使った事には確かに怒ったけど、でも、この車・・かなり乗り心地が良いんだ。こんな乗り心地が良い車を用意してくれたから今回は許してあげる」

 

エマ「お、おにいぢゃん・・」

 

ノア「だけど次したら本当に許さないぞ、分かった?」

 

エマ「ゔん、ゔん・・ごめんなざい・・」

 

ノア「泣かないでエマ。ってちょっ、待って!今運転中だから!!」

 

ノアはエマが勝手に研究費用を使った事には怒ったが結果、エマが良い車を用意した事で許してあげた。ノアに拒絶されるとビクビクしてたエマは安心したのか泣いてしまい抱きつこうとする。

 

ノア「まったく・・(僕も大人げなかったし、それにエマの不安な顔を見ると罪悪感が凄いんだよな・・)」

 

そんなやり取りをしながらノア達は目的地のレゾナンスに向かった。


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