私はヴィラン…多分   作:まったいら

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改めて読んだら前回謎に終わっていたんで、情報の付け足しです。ちょっと情報過多になってしまったかも。


15.目覚め

真っ白い空間に3人の人がいた。

 

一人は金髪に青い隊服の高齢の熟女

一人は黒いソフトハットを被った幼女

一人は紺の学ランをを着た黒髪の青年

 

奇妙な空間だった。幼女の後ろにはひび割れた扉があり、今もなおひびが大きくなっている。

 

「あまり時間が無いな。」

青年が言う。

「早く目覚めて貰わないと錬成陣が壊れるわ。」

と熟女が言う。

 

幼女にはこの状況が分からなかった。分かるのは、知らない空間にいる事と、目の前の2人が幼女に話しかけている事だけだった。

 

故に幼女はこの2人に事情を聞くしか無いと判断し、また、この2人は質問の答えを知っていると確信した。

 

「俺の名前は田中太郎。どこにでもいる高校生さ。転生した事を除くと、だけどな。そしてここは、お前の心の中だ。」

 

心の中?

 

心の中。表には出さない心情や考えのことだ。

 

「貴女には悩んでる時間なんて無いわよ。」

熟女が話す。

 

時間?さっきも「時間がない」とか言ってたけど

 

「心して聞いて頂戴。

貴女はこのままじゃ、10歳を前に死ぬわ。」

 

…与太話なんて聞いてる暇ない。

 

「イザベラは20歳までなら生きれるんじゃないか?」

青年がヘラヘラと笑う。

 

…私達は、普通の人より食べ物を食べられてる。栄養もそこらのおっさんよりとってる。少なくともイザベラの父親くらいは生きれる筈だ!

 

「あんなおっさんと自分を比べるなよ。あの男は精々軍曹(サージェント)レベルだ。ステラであるお前とは身体の作りからして違う。」

 

幼女の言葉に青年が反論する。

 

幼女は言い返そうとして、ある疑問が頭を過った。

サージェントって何。ステラとは違う?

…あれ?そもそもステラって何だったっけ?

 

「貴女達ダンプの人間はわからないわよね。記憶が消されているんだもの。」

 

「ステラってのは星だよ。(ジェネラル)の位を持ってる奴のな。」

青年が言う。

 

サージェントとか、ジェネラルとか、…ここはゲームじゃないんだ。そんな馬鹿げた話し合ってたまるか。

 

「いいえ。ここはゲームよ、金持ちのね。」

 

「おかしいと思わなかったのか?金持ち、お前達の言葉で言うと、ノーブルに気に入られた奴はどんどん外に連れて行ってもらえる。お前の居た、ダンプってのは、でっかい奴隷小屋なんだよ、三等兵(プライベート)から元帥(ジェネラル)まででランクわけされたな。」

 

でっかい奴隷小屋?でもあそこでは確かに人が生活して日々お金だって稼いだし、

「貴女の知ってるお金は、残念ながら外の世界では使えない物よ。」

 

「そんな小石みたいの、金じゃないって。」

 

…じゃあ。ダンプって作られた世界だったの?

 

「見えてる世界が全てじゃない。」

「見えない世界が全てなんだ。」

 

私が信じてきた事って一体…

 

幼女の後ろの扉に大きなヒビができる。

 

「時間がないから、俺が知る限りのダンプを教えてやる。

さっき奴隷小屋って言ったが、あれは半分間違ってる。ダンプってのはおそらく元は人体実験場だ。」

 

人体実験場。非合法の人間を使った実験。

 

「ダンプの住人は頭に手術するだろう?あれは、俺が思うに実験だ。違法のな。」

 

だが、あれは脳の機能を上げる良い手術だ。現にあの手術を受けてから頭が働くようになったという大人が沢山いる。

 

「頭が働くようになった…ね。貴女はその手術に何の対価を払ったかわかってる?」

 

対価?何もしていない。お金はいらないって言ってたらしいし。

 

「ダンプに送られてくる人間は多い。だが、手術を生き残った奴は一割にも満たない。」

 

手術のせいじゃないかもしれないだろ。

 

「貴女が対価に払ったのは、貴女の寿命よ。」

 

貴女はこのままじゃ、10歳を前に死ぬわ。

 

まさか。

 

「何かを得ようとするならそれと同等の対価が必要って事だ。

 

お前がやらされた手術は、お前の残り90年分の寿命と同価値の禁忌の手術。脳のリミッター外し。人間の限界を無理やりこじ開けた、化け物の生産だ。」

 

化け物の生産?あの脳無みたいな?

 

「あれとは少し違うわ。あれも作られた化け物だけど、貴女達に比べて、量産の難易度が桁違いに簡単なの。」

 

「例えばそうだな…イザベラは尉官(ルーテナント)ぐらいだろう。そうすると、今は11%かな。彼女の限界は15%と言った所か。」

 

何の話だ?11%?限界は15%?

 

「人間は脳の機能を10%くらいしか使えないのという。イルカだけは脳の20%を使う事ができ、イルカの能力である超音波機能は人間のいかなるソナーでも太刀打ち出来ないそうだ。」

 

…何が言いたい。

 

「つまり、ダンプは人間の限界を超えた化け物を作る施設って事。」

 

 

「お前は犠牲の上に生まれた、選ばれた化け物だ。」

 

何でそんな事知ってるんだよ⁉︎

ここは私の心の中なんだろ、何で一度も会った事の無い貴方達が存在しているんだ。おかしいだろ⁉︎

 

「それは簡単な事よ、私達が貴女の前世だから。」

 

「今、思い出させてやる。」

 

何言って…、うっ、、頭が、痛い!!!

 

「お前の寿命を伸ばしてやるよ。俺とリザさんの演算処理能力をお前にやれば、13%くらいだったら不可なく使える様になる筈だ。ま、その為には俺達の記憶を全部思い出さなきゃいけないんだけどな。」

 

うっ、、うぁ、、、うわぁぁぁぁあぁあぁあああぁああぁぁぁあああああああああああああああああ!!!!!

 




…情報過多ですね。今回の脳の所の元ネタわかった方は是非コメントして下さい。とある映画を見てこの設定にしようと思いました。結構マイナー所から引っ張って来たので難しいと思います(・ω・)
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