魔法少女リリカルなのは 英雄の力を使う少年   作:文房具

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第10話 温泉へGO

悠斗SIDE

 

「明後日から温泉に行くから」

 

「「「「はーい」」」」

 

翠屋でおしゃべりをしていた俺たちは、脈絡のない士郎さんの声に返事をする。

 

なんでこんなに理解が早いかというと、毎年恒例行事だからだ。

 

うちとすずかの家族にアリサを加えたメンバーは、毎年この時期の連休になると2泊3日の温泉旅行にでかけているのだ。

 

さてと、早く準備しないとな。

 

 

 

 

 

そして、当日。

 

車に乗ってから約1時間半。森の中に入ったのか緑が多くなってきた。

 

三人娘は窓の外を見て騒いでいるが、何がそんなに面白いんだろう。

 

もしかして、この面白さを理解できるのは子供だけで、俺は結構おじさん?

 

いやいや、それはない………よな。

 

そういえば、俺達4人がそろうのって先週すずかの家でフェイトに会って以来だな。

 

あれから何かと理由をつけて俺を避けてたような気もするんだけど……まあ、気のせいだろう。

 

とりあえず、黒ウサギのカードも使えるようになったから(復活するまで1週間かかった)、よほどのことがない限り大丈夫だろ。

 

そんなことを考えつつさらに30分ほどたつと目的地の旅館に着いた。

 

「あ~っと、着いた~」

 

車から出て、一回背伸びをする。

 

和室の部屋に荷物をおいて、さっそく温泉に行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユーノ君、おいで」

 

「キュ、キュキュー」

 

温泉の暖簾の前で、何だかユーノとなのはが騒いでる。

 

「どうした、なのは?」

 

「ユーノ君が女湯に入りたくないって……ねぇ、一緒に入ろうよ」

 

ああ、なるほどね。

 

まだ小学3年生だし、羞恥心とかはあんまりないんだろうな。

 

まあ、ユーノも一人称が『僕』だから男なんだろうし、一緒に入るのは恥ずかしいんだろう。

 

「いいよ、ユーノ、こっちに来い」

 

「キュー」

 

ユーノは素早く俺の方に乗り、そっと耳打ちしてくる。

 

「ありがとう悠斗。助かったよ」

 

「え~、一緒に入ろうよ~」

 

まだ未練があるらしいなのはを置いて、士郎さんとユーノと一緒にお風呂に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして風呂からあがったのだが、なのは達はまだ出ていなかった。

 

結構ゆっくりと入っていたつもりだったんだけどな。

 

俺は飲み物を買ってなのはたちを待っていると、暖簾をくぐって、春日部さんが出て来た。

 

「あ、もう上がってたんだ」

 

「……ええ、まあ」

 

どういうわけか春日部さんがついてきている。

 

お金はアリサの家の人が出してくれたらしい。

 

それでいいのか皆さん、警戒心がなさすぎませんかね。

 

魔法を知っている俺たち以外から見れば、どこかの知らないお姉さんだぞ春日部さんは。

 

それはいいとして、

 

「なのはたちは?」

 

「もう上がってるよ」

 

そう言っていると、ちょうどなのはたちが上がってくる。

 

「あ、悠斗君、上がってたんだね」

 

「まあね、ふーん、ふむふむ」

 

「え、えっと、どうしたの?」

 

わざとらしくじろじろ見ていると、すずかが聞いてくる。

 

「いやいや、ただみんなの小学生特有の健康的な素肌とみずみずしい手足が風呂に入ったことでほんのりと赤くなっているのが少しエロいなんてことは全く考えてないよ? だから気にしないで」

 

「「「悠斗(ユウ君)!!」」」

 

いや、だから気にするなって、そんなこと考えてないから、ギャグだから。

 

「それよりも、最近みんな何してんだ? まともに話すのかなり久しぶりな感じがするんだけど」

 

話題を変える意味でも、俺は気になっていたことを聞いてみた。

 

「それよりも、お風呂すっごい気持ちよかったね~」

 

「温泉で汗流したところで卓球しない?」

 

そしてさらに話題を変えられた。

 

なんなんだよ、しまいにゃ泣くぞ、俺。

 

それにしても卓球か、あんまりやったことないな。

 

「私……卓球はちょっと」

 

そりゃなのはは嫌だろうね。絶望的な運動音痴だしな。

 

「こんにちは~、お嬢ちゃんたち~」

 

俺は声のしたほうに顔を向け……目を細める。

 

そこには先日俺を蹴り飛ばした赤髪の女性(犬耳はない)がいた。

 

なのはの前で立ち止まる。

 

「ふーん、ふんふんふん……」

 

何をする気だ?

 

俺は、すぐにでも動き出せるように構える。

 

「強そうでもなければ賢そうでもなし、早さも無さそうだし……ただのガキンチョに見えるんだけどねぇ」

 

その言葉にアリサが前にでようとしたが、それを制して俺が前にでる。

 

「すみません、もしかしたら人違いでは? 俺を含めて、ここにいる皆はあなたのことを知らないようですが」

 

キョトンとした後、

 

「あーら、ごめんねー。なんか知り合いに似てたから勘違いしちゃったよ~」

 

「可愛いフェレットだねぇ、よしよーし」

 

ユーノを撫でながら顔を寄せてくる。

 

そして小声で、

 

「今のところは、挨拶だけね。忠告しとくよ、子供はいい子にして、おうちで遊んでなさいね。お痛がすぎるとガブッといくよ」

 

言ってくれるね。

 

さっき士郎さんは俺に、あまり前に出ないと言ったが、俺も男の子である。

 

「へぇ、そうですか。ご忠告痛み入ります。でも、余計な忠告は身を滅ぼしますよ。犬耳つけてたお姉さん」

 

「よく言うよ。あんなに弱いくせにね」

 

「そう思うなら、今ここでやりますか?」

 

「へぇ~、いい度胸じゃないか」

 

俺と、犬耳お姉さんは睨み合う。

 

実際、俺は負ける気はしなかった。

 

あのときは、アルケーガンダムと戦闘した後で、いろいろなところにガタが来ていて、性能が低下していた。

 

しかし、今は体調バッチリ。

 

この前とは、まったく状況が違う。

 

少しでもつつけば破裂しそうな空気が、俺たちを包む。

 

「ほら、行くわよユウ」

 

俺の腕を引っ張って、犬耳お姉さんの横をアリサが通り過ぎる。

 

「どうしたの、あんなに睨むなんてユウ君らしくないよ」

 

後ろにいるすずかも、顔に困惑の色を浮かべて訪ねてくる。

 

「あー……いや、気にしないでくれ」

 

振り向いて答えるついでに後ろを見ると、犬耳お姉さんは、非常に厳しいお顔でこちらを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後は特に何も起こることなく、俺たちは床に就いた――――はずだったんだけど。

 

「ユウ君、起きて」

 

なのはが俺を起こしてる?

 

「めずらしいな、なのは。俺よりも早く起きるなんて」

 

出来ればこの早起きを、家に帰っても続けていただきたいところである。

 

「えっと、そうじゃなくてね、ジュエルシードが発動したの」

 

おいおい、またか。

 

なんでこんな遠い所で発動するんだよ。

 

見ると、アリサとすずか、おまけに春日部さんもすでに起きている。

 

「分かった。じゃあ、早く行こう」

 

俺達は気付かれないように(特に士郎さんに)部屋を出た。

 




現在悠斗が使えるカード

セイバー:なし

アーチャー:エミヤ

ランサー:クー・フーリン,黒ウサギ

ライダー:フランシス・ドレイク,メドゥーサ

アサシン:佐々木小次郎

キャスター:トール

バーサーカー:スパルタクス
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