魔法少女リリカルなのは 英雄の力を使う少年   作:文房具

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今回は少し長めです。


第1話 原作開始

ここは、森の中か?

 

何か黒いもやもやしたものと、少年が追いかけっこをしている。

 

すると、突如少年の右手が光って、もやもやが吹き飛ぶ。

 

が、そのまま、少年も倒れこんでしまう。

 

そして声が聞こえた。

 

耳に入ったというよりも、頭の中に直接聞こえたような感じで。

 

それでいて、どこか自然に受け入れられるような言葉を。

 

「誰か僕に力を貸して、魔法の力を」

 

 

 

 

 

 

目が覚めた。

 

もちろん森の中ではなく、自室の布団の中で。

 

「なんなんだ、今の夢は……」

 

俺はただただ首をかしげていた。

 

しかし、頭に残って離れない言葉がある。

 

『誰か僕に力を貸して、魔法の力を』

 

あの言葉、もしかして……

 

 

 

 

 

 

そして学校に着いた。

 

昨日と同じようにおしゃべりをしている3人娘に、挨拶代わりにこう言ってみる。

 

「今朝、変な夢を見たんだ」

 

さて、どんな反応をする?

 

「挨拶をしなさい、悠斗」

 

「おっと、そう来るか」

 

昨日の俺の言葉を返されたな。

 

とりあえず挨拶をして、もう一度言おうか。

 

「おはようアリサ、すずか、なのは……それでさ、今朝変な夢を……」

 

「はいはい。それでさ、昨日のテレビなんだけど」

 

「無視かよ!」

 

毎度毎度、扱いがひどすぎるだろ。

 

「無視してないわ。ちゃんと『はいはい』って言ったでしょ」

 

それは無視したようなものだろう。

 

というか、俺のこの質問には、結構大事な意味があるんだ。

 

「いいから聞けって、それがさ……」

 

もちろん夢なので、そこまで詳細を覚えているわけではないが、とりあえず、印象に残ったところをかいつまんで話す。

 

すると、だ。

 

「私もおんなじ夢を見たよ!」

 

驚いた顔で、大声を上げるなのは。

 

やっぱりね。

 

多分今日が、原作の始まりの日なんだろう。

 

「ちょっとまって、私も同じ夢を見たんだけど」

 

「たぶん、私も……」

 

アリサとすずかもなのか?

 

確かに考えてみれば、魔法少女が一人っていうのも考えづらいな。

 

やっぱりこういうアニメって、仲間が増えていくのが定石か?

 

それとも一緒に巻き込まれて、魔法少女になるとか。

 

そう来ると確かに、親しい友達っていうのは、魔法少女になる確率は高いか。

 

もしくは、突然転校してくる生徒とかが魔法使いだったり。

 

まあ、とにかく、この3人には、魔法少女としての才能があるってことだな。

 

 

 

 

 

 

 

そして放課後。

 

「さて、帰りますか」

 

俺は帰り支度を整えて、カバンを背負う。

 

時刻はすでに、3時を五分ほど回ったところで、他の生徒も、着々と帰り支度を進めている。

 

すでに何人かの生徒と、先生は教室を出でおり、廊下からも話声がする。

 

「ほら、悠斗、行くわよ」

 

アリサに声をかけられそちらを向くと、すでに3人とも帰り支度は万端のようだ。

 

「お、ん?」

 

おう、と言おうとしたところ、不思議な違和感があったので、顔をしかめる。

 

この感じは、もしかして。

 

《マスター、クラスカードが発動しました》

 

「ッ!」

 

カバンに入っているダイヤが、念話で突然話しかけてくる。

 

《まだ慣れてないんだなら、驚かすなよダイヤ。念話をするなら、ちゃんとするって言ってくれよな》

 

《それでは念話の意味がないのでは?》

 

ごもっともだ。

 

《それで、クラスカードが発動したって?》

 

《はい。早急にカードに戻した方がよろしいかと》

 

《そうだな。多分これから、原作が始まるための何かしらの事件が起こるんだろうけど、今回はこっちを優先させるか》

 

俺は、ダイヤとの念話を打ち切り、アリサにその旨を伝える。

 

いや、もちろんそのまま伝えるんじゃなくて、一緒に帰ることは出来ないということを伝えるのだ。

 

「悪い、今日ちょっと先生に呼ばれててさ、先に帰っててくれ」

 

「あ、そうなの。それじゃあ、こってり叱られてきなさい」

 

「叱られませんけど! 先生の呼び出し=怒られる、っていう図式を成り立たせるな!」

 

アリサは、俺のツッコミに反応せずに、ぞのまま教室から出て行ってしまい、なのはとすずかも『バイバイ』と手を振りながら出て行った。

 

俺はそのあとすぐに屋上に向かう。

 

「そういえばさダイヤ。この世界に鏡面界はないの?」

 

走りながら、ふと頭に思い浮かんだことをダイヤに尋ねる。

 

クー・フーリンとの戦闘の時、俺は鏡面界に行っていないからだ。

 

「ありません。クラスカードはこの世界で発動します。それと、まれにですが、もとからカードの場合があります。その状態で見つけて確保しますと、発動することはありません」

 

なるほど、結構違いはあるんだな。

 

違いと言えば、カードの絵柄も、カードごとに封印されている英霊の絵になってるし。

 

枚数が多いぶん、この方が分かりやすくていいけど。

 

「それで、クラスカードは基本的にどれでも使えると思っていいんだな?」

 

「はい。ただし、クラスがバーサーカーのものと夢幻召喚(インストール)した場合は、狂化の影響で、一時的にマスターも狂化します。……それと、本当にごくまれにですが、マスターのほかにも、クラスカードを扱える人がいるらしいです」

 

「は? らしい?」

 

「はい……神様が私を送り出すときに、そう言っていたんです。なんでも、『クラスカードの英霊と性質が近い者にはその力が扱える』とかなんとか」

 

性質が近い、ねぇ。

 

そうこうしているうちに、屋上に到着する。

 

「ま、その話はまた今度にして、行きますかダイヤ。セット・アップ!」

 

その瞬間、俺は光に包まれる。

 

光りが収まり、その中から出て来た俺の服装は、全体的に白を基調とした長袖長ズボン。

 

さらに体のあちこちに半透明の装甲が装着されている。

 

「じゃあ、飛ぶぞ」

 

俺は空に向かって舞い上がり、目的地に向かって、発進した。

 

 

 

 

 

 

ダイヤに言われたところまで飛んでいくと、そこには顔に傷のある女性がいた。

 

「あれ、だよな?」

 

「はい。間違いありません」

 

ダイヤの言葉を聞き、俺はゆっくりと降下を始める。

 

ちなみにダイヤは今、指輪になっていて、指にはめている。

 

任意で杖の形にすることはできるが、俺は片手がふさがるのが嫌だったので、この形にした。

 

地上に降り立った俺は、女性と向き合う。

 

背はだいたい160cmくらいか?

 

決して大柄というわけではないが、彼女の醸し出す英霊としてのオーラのようなものに、早くも少し押され気味な気がする。

 

「やっと来たかい。じゃあ、さっさと戦ろうか」

 

女性は待ちくたびれたといった様子で、二丁の古めかしい拳銃を取り出す。

 

飛び道具が獲物ってことは、クラスはアーチャーか?

 

「アタシは海賊だからね。弱い奴にはつけないよ」

 

そう言いつつ俺に銃口を向けてくる。

 

つまり、闘って勝って強引にカードに戻してみろと。

 

大体予想はしていたな、クー・フーリンのときもこんな感じだったし。

 

だったら。

 

俺は猛スピードで駆けだす。

 

限定展開(インクルード)!」

 

指輪が変化して、赤い魔槍が現れる。

 

先手必勝だ。

 

心臓を貫く方の刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)は割とレンジが狭い。

 

物理保護を全開にして、少しくらいあの銃を喰らうことを覚悟して、ギリギリまで近づいた後、刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)を使えばそれで済む。

 

女性も銃を撃ってきて、時々ヒットするが大丈夫、少し痛い程度だ。

 

レンジまだと少しだと思った時だ。

 

突如空中から、大砲が出現する。

 

「なにぃ!」

 

俺は急ブレーキして、急いで横に飛ぶ。

 

直後、その大砲から砲弾が発射され、俺がいたところに着弾、地面をえぐり飛ばす。

 

「あんたは英雄王かよ!」

 

まんま王の財宝(ゲート・オブ・パビロン)の砲撃版じゃないか。

 

横に飛んだせいで、再び距離を取られている。

 

突っ込んだところで結果は同じ、それなら……

 

俺は飛び上り、力いっぱい槍を握りしめて叫ぶ。

 

突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)!」

 

作戦変更、心臓を貫くのではなく破壊力重視の突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)を使う。

 

マッハ2という今の俺の目にはとらえられないスピードで発射された槍は、寸分たがわず狙い通り、女性に命中する。

 

が、しかし限定展開(インクルード)状態では宝具は本来の性能を発揮できない。

 

本来ならこの一撃で倒せているはずだが、女性は耐えきっている。

 

「なかなかやるね……でもこの程度じゃ……」

 

だろうね、だから本命はこっちだ。

 

俺は突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)発射と同時に後ろに回り込んでいる。

 

限定展開(インクルード)。いくぞ秘剣――――」

 

使うのは多重次元屈折現象(キシュア・ゼルレッチ)と同等の事象をたたき出す必殺の剣技。

 

「燕返し!!!」

 

まったく同時に繰り出された3つの斬撃は女性の背中を切り裂く。

 

「ふふふ。やるじゃないか。いいだろう、あんたの物になってやるよ」

 

彼女の体は消失して、後にはカードだけが残った。

 




現在悠斗が使えるカード

セイバー:なし

アーチャー:エミヤ

ランサー:クー・フーリン

ライダー:フランシス・ドレイク

アサシン:佐々木小次郎

キャスター:なし

バーサーカー:なし
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