「さてと、どうしたもんか……」
「どうしましょうね」
ダイヤに言われて魔力反応があった場所まで来てみると、4本足に4つ目がある怪物がいた。
近くに気を失っている女性がいたので、安全なように運んできたが、もうやることがない。
「倒してもいいのかな?」
倒すのは簡単そうだ。
あの程度の動きなら
「どうでしょうか? もし、あれが爆弾のようなもので、衝撃をくわえればドカンなんてことになったら……」
「怖いこと言うなよな」
確かにその可能性も否定できないけど。
そういうこと言うから、身動きがとれなくなるんだけどな。
その時、誰かが石段を上ってくる音がした。
「3人とも、こっち!」
足音と声につられて神社の入口のところを見ると、人が入ってきた。
それは俺がよく知る3人、なのは、アリサ、すずかである。
俺は内心ほっとする。
この世界の主人公である、この3人組が登場してくれたのだから、きっとあの怪物に対する攻略法を知っていると思ったからだ。
「おーい、3人とも」
とりあえず声をかけておこう。
「ゆ、ユウ君!?」
「なんでここに!?」
当たり前だがとても驚いてらっしゃるよ。
だけど今はそんなことはどうでもいい。
あの怪物を始末する方が先だ。
「双方いろいろ聞きたい事とか説明したいことがあるとは思うけど、とりあえずそれは横に置いておいて、あの怪物をどうにかしようぜ。みんなもそのために来たんだろ?」
「すみません。あなたは?」
耳に聞きなれない声が響く。
ん? このフェレットがしゃべっているのか?
あ、もしかして、
「君がユーノか。 俺は桜井 悠斗。この三人の友達かな」
「そうでしたか。僕はユーノ・スクライアです。訳あってなのはさんたちの力をお借りしています」
律儀にきちんと返答してくれる。
「型っ苦しいから敬語はなしにしようぜ。とりあえずアレをどうにかしよう。方法は?」
「は、はい。あれはジュエルシードというものがこの世界の生物を取り込んで暴走しているんです。だからジュエルシードを封印すれば……」
「なるほどね……一つ聞くけど、あれって一応生物なんだよな?」
「はい、そうですけど……」
そうか、それは良かった。
それじゃあ、早速これを使う事にしよう。
「ちょっと悠斗!」
すっかり空気になっている三人組は、アリサを除いてポカンとしている。
アリサは無視されていたことに少しお冠のようだ。
「起こるのは分かるけど、今回は任せてくれ。みんなは封印の準備よろしく」
俺は懐から先ほど手に入れたライダーのカードを取り出す。
「「「「あ!」」」」
なぜか4人が驚いているけど気にせず自分の仕事を始める。
「
金色の鞭と手綱が現れる。
それを怪物の首(と、思われる部位)に設置して、
「
真名解放。
途端に怪物は静かになり動かなくなる。
良かった、よかった。
この宝具、高い騎乗スキルもないといけないらしいけど、ちゃんと働いてくれたな。
「早く封印してくれー」
なぜかしばらくたっても封印してくれない4人に声を張り上げる。
もしかして封印するのに時間がかかるんだろうか?
「リリカルマジカル、ジュエルシードシリアルⅩⅥ封印!」
と、思っていたが、すぐに桃色の帯のようなものが飛んできて、怪物が消える。
封印完了か?
「さてと、それじゃあさっきあんたが言ってた通り、説明してもらいましょうか」
アリサが腰に手を当てながら、笑っている。
その笑い方、完全に悪役の笑い方だぞ。
「焦るなって、お日様の位置を確認しましょうか」
3人は眉を寄せて、そろって空を見上げる。
すでに日は傾いて空は赤くなりつつある。
「流石に親が心配するんじゃないか? その格好だと家に帰ってないんだろ?」
「それは……確かに……」
「だから、説明は明日にしようぜ。俺もみんなに聞きたいことはたくさんあるんだ」
「……わかったわ。ただし! 明日にはちゃんと説明してもらうから!」
なのはたちはすぐに納得してくれて、俺たちはそのまま家路についた。
「さてと、それじゃあ、説明してもらいましょうか」
「それはこっちのセリフでもあるがな」
次の日のお弁当の時間、とうとう説明の時間がやってきた。
屋上の隅の方に陣取った俺たちは。小さな円を描くように座っている。
もちろんユーノもいる。
改めて考えてみると、屋上が解放されていることも驚きだが、ここまで広くてきれいなのも驚きだな。
「じゃあ、僕から説明するよ」
ユーノは丁寧に、ここまでの経緯と、ジュエルシードの危険性について説明してくれた。
ところどころ質問をして、俺の説明の内容を補強していく。
「ありがとうユーノ。今度は俺の番だな」
俺はまず、クー・フーリンのカードを取り出す。
「まず、俺が使っているこのカードについてだけど、これはクラスカードっていう物なんだ。これには1枚につき一人、英霊って呼ばれる人物の力が宿っている」
「しつもーん」
なのはが手を上げる。
「英霊ってどんな人なの?」
「そうだな……大まかには2種類に分けられる。1つは伝説とかに出てくる偉人かな。すずか、クー・フーリンって、知ってるか?」
本が大好きなすずかに聞いてみる。
「うん、知ってるよ。ケルト神話の英雄だよね」
流石すずかだな。
少しハードルが高いと思ったけど、簡単に答えてくれた。
「そ。このカードにはそのクー・フーリンの力が込められているんだ。もう1つは、この世界じゃない、言ってみれば平行世界の戦士だな。平行世界っていうのは『もし~になったら』という世界で、この世界にはない異能の力を使えるんだ」
「へ~」
「なるほどね」
なのはとアリサはうなずき合っている。
「それじゃあ、昨日カードが金色のものに変かしたのはなんなの?」
すずかも口を開いてくる。
今の説明だけじゃ、それは分からないだろうな。
「それはカードを使ったんだ。カードを使う事、
「それで、そのカードはどうやって手に入れるの?」
「原則的にその英霊と戦って倒せば手に入れることが出来る。と、まあ、こんな所かな。説明終わ―――「「待って!」」―――なんだ? アリサ、すずか?」
説明してもしょうがないことなので、クラスの説明を省いて終了しようとしたところで、アリサとすずかに止められる。
何か説明し足りなかったか?
しかし、2人の言葉は俺の予想の斜め上を行くものだった。
「実はね、私達、そのカード持ってるの……」
「はぁ!?」
俺はとんでもない爆弾を投下された気分になった。
現在悠斗が使えるカード
セイバー:なし
アーチャー:エミヤ
ランサー:クー・フーリン
ライダー:フランシス・ドレイク,メドゥーサ
アサシン:佐々木小次郎
キャスター:なし
バーサーカー:なし