金色のガッシュベル!!光と闇の最終決戦!   作:アンドロイドQ14

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チャプター6 目覚める魔界最大の災厄

アジト最上階

 グリドはガッシュを待ち続けていた。

 

グリド「ようやく…ようやく1000年以上も封印されていた上、探し求めていた我ら本来の肉体もここにある…。後少しで…、ゴミ共を皆殺しにできる…」

 

 呟いた後、さっきの状態は正気でなかったのか、グリドは正気に戻った。

 

グリド「ん?一体、ワシはどうしたのじゃ?」

 

 

 

アジト通路

 ロドローズの相手をチェリッシュペアとゼオンペアに任せ、ガッシュペアは先へ進んでいた。

 

清麿「ガッシュ、この階段に罠はない!一気に進むぞ!」

 

ガッシュ「おう!」

 

 アンサー・トーカーで螺旋階段に罠がないと答えが出たため、突っ走った。

 

清麿「ガッシュ、王になってからどの女の子を王妃にしたいか考えたか?例えば、ティオとかコルルとかパティとか」

 

ガッシュ「私は王妃の事とかはよくわからないのだ」

 

清麿「俺もまだ恵さんと結婚しようかしないかわからない。ま、どうすべきかこれからじっくり考えて答えを出そうぜ」

 

 そう言いながら最上階まであと一歩の所で戦闘員がまたしても現れた。

 

ガッシュ「そこをどくのだ!ザケル!」

 

 ところが、呪文は出なかった。

 

清麿「(呪文が出ない?だとすると、あの扉の向こうにグリドが王杖を持って待っているのか…!)ガッシュ、俺の心の力はグリドとの戦いまで温存する!格闘戦で奴等を蹴散らせ!」

 

ガッシュ「おう!」

 

戦闘員「チビ助が俺達に適うと思うな!」

 

 数々の戦いを経て成長したガッシュに戦闘員が格闘戦で適うはずもなかった。戦闘員は次々とガッシュのワンパンで倒されていった。

 

清麿「片付いたな。よし、扉を開けるぞ」

 

 

 

アジト最上階

 戦闘員を全滅させて2人は扉を開けた。すると、そこには磔にされた恵とティオの姿が目に飛び込んだ。

 

恵「清麿君!」

 

ティオ「ガッシュ、助けに来てくれたのね!」

 

清麿「恵さん、無事で何よりだ」

 

ガッシュ「早く助け出すのだ!」

 

???「あははははっ!愚かな王め、パートナー共々わざわざ自分から死にに来るとはな」

 

 高笑いと共にグリドが出てきた。

 

清麿「グリド、てめえはぶっ飛ばしてやる!!」

 

グリド「ふん、戦うのはわしではない。モール、あの2人をこの世から肉片たりとも残すな!」

 

 しかし、モールは何も動かなかった。

 

グリド「何をしている!さっさとあの2人を消せと言っているのがわからんのか!?」

 

ガッシュ「あの魔物、さっきから何もしてこぬぞ」

 

恵「清麿君、ガッシュ君、モールは悪い魔物じゃないの!グリドに操られているのよ!」

 

清麿「……てめえ、恵さんとティオを攫った上にいい魔物を操って悪事をさせるなんざ許せねえ!!」

 

グリド「いい魔物?このバカ娘がいい魔物だと?ふはははは!貴様らにはわからんだろう。バカ娘は己の強大な力を制御できん上に見境なく暴れる化け物だ!そんな化け物に制御装置という首輪を付けなかったらどうなる?」

 

清麿「…それが親のする事なのか…!自分の娘を化け物呼ばわりする上に操る事が親のする事なのかよ!!」

 

ガッシュ「お前のやる事は最早ゾフィス以下!私がこれまで出会った魔物の中で最低最悪の魔物だ!お前よりリオウの方がマシだ!」

 

グリド「なんとでもほざくがいい。モール、2人をこの世から消し去れ!」

 

 制御装置をフル稼働させるが、やはりモールは攻撃はおろか、動く事すらしなかった。

 

グリド「そんなバカな!制御が効かなくなっているというのか!?」

 

ティオ「違うわ!モールは抵抗しているのよ!制御装置による洗脳にね!」

 

恵「無理矢理心を操ろうとしても結局は思い通りにはならないのよ!」

 

グリド「ええい、役立たずめ!こうなったら…!」

 

 グリドは懐に入れていたスイッチを押した。すると、恵とティオの手足の拘束が解除された。

 

ティオ「えっ?」

 

 ところがその直後、グリドは尻尾で2人を縛って手元に引き寄せた。

 

恵&ティオ「「きゃっ!」」

 

清麿「また2人を人質にするなんてどこまで性根が腐ってやがるんだ!!」

 

グリド「何とでも言うがいい。戦いはどんな手段を使おうとも勝てばいいのだからな。動いたり呪文を唱えたりするなよ。といっても、王杖があるから唱える事なんぞできんがな。余計なマネをしたら、2人の首を跳ね飛ばすからな」

 

ガッシュ「どこまでも卑劣な…!」

 

グリド「ダクルガ!」

 

 恵とティオを人質にとられて抵抗できないガッシュと清麿にグリドは攻撃を仕掛けた。

 

ガッシュ&清麿「「ぐあああっ!!」」

 

恵「清麿君!」

 

ティオ「ガッシュ!」

 

グリド「ふははははっ、女2人を見捨てられずに攻撃できないとはいい気味だな!どんどん行くぞ!ギガノ・ダクル!ガンズ・ダクル!ディオガ・デス・ダクルガ!」

 

 勝利を確信したグリドは次々と闇の呪文で抵抗できないガッシュペアに攻撃を加えた。攻撃を受けている間も清麿はアンサー・トーカーでこの状況を切り抜ける答えを求めた。しかし、その答えは清麿にもガッシュにも到底実行できない『人質になっている恵とティオを殺す』だった。恵とティオを傷つけずに助け出す方法も求めたが、答えはなかった。

 

清麿「(くそっ、この状況をどうにかするには恵さんを殺せというのかよ…!)」

 

グリド「これだけ喰らってもまだ立とうとするとはな。だが、貴様らの死体が消えるまでは攻撃はやめんぞ!」

 

恵「清麿君、ガッシュ君、私とティオに構わないで攻撃して!このままだと死んじゃうわ!清麿君が死ぬぐらいだったら私が清麿君の手にかかって死んだ方がいいわ!」

 

ティオ「お願い、ガッシュ、私達に構わないで!悪い奴を倒せるのだったら、私達は犠牲になってもいいから!」

 

ガッシュ「そんな事を言うでない!私と清麿には恵とティオを犠牲にして敵を倒す事はできぬ!」

 

ティオ「何で!?敵は本気で殺しにかかっているのよ!今のままだと死んじゃうわよ!」

 

ガッシュ「私はティオを始めとする仲間達のお陰で優しい王様になれたのだ…。そんな仲間や友を犠牲にして何が優しい王様だ!」

 

グリド「人質がいるから非情になれんとは、とことん甘い王だな。凄まじい攻撃力を持たず、守る事しか能がない小娘とそのパートナーの女なんぞ切り捨ててしまえばいいものを」

 

ガッシュ「黙れ!!お前にティオの何がわかる!?ティオは守りの力でこれまで私や仲間達を守ってきたのだ。そして、王を決める戦いの中でできた最初の仲間だ!お前のような奴が……ティオを語るな!!」

 

ティオ「ガッシュ……」

 

清麿「ガッシュがティオを大切に思っているように俺にとって恵さんは大切な人だ!恵さんと一緒にいるといつもドキドキしていた。それがどうしてなのか俺にはわからなかったけど、水野に言われて気付いたんだ…。俺は……俺は…恵さんの事が好きだって!!」

 

恵「清麿君……」

 

 想いを寄せていた清麿からの告白に恵は驚きを隠せなかった。

 

グリド「仲間やら告白やらを聞いていると虫唾が走る!無性に殺したい小娘と共に女の方から先に殺してくれるわ!!」

 

清麿「恵さん!」

 

ガッシュ「ティオ!」

 

 苛立っていたグリドは剣を抜いて先に恵とティオから殺そうとした。剣を向けられて自分の死を悟った恵とティオは目を閉じた。

 

モール「うっ!!」

 

 しかし、剣が刺さったのは恵ではなく、恵を庇ったモールだった。

 

恵「モール!」

 

モール「恵とティオは…私の…大切な人…、だから…、守る…!」

 

ティオ「モールが喋った!?」

 

グリド「こ、言葉まで喋っただと!?」

 

清麿「(グリドはモールに気をとられている…。制御装置を破壊し、2人を助けるなら今がチャンスだ!)ガッシュ、SET!ザケルガ!」

 

 攻撃を受けている間に清麿はアンサー・トーカーでグリドが持つ制御装置が体のどこに装着されているかの答えを出し、グリドの注意がモールに向かった隙を突いて呪文を唱えた。ザケルガはしっかりとグリドの制御装置に命中して破壊した。

 

グリド「な、なんだと!?コントロール装置が!!貴様、王杖があるのにどうして呪文を!?」

 

清麿「お前、相当勉強不足だな。王杖の効果の範囲内であっても俺達人間が魔本で唱えれば呪文は出せるんだぜ。王杖にかまけて呪文を出せないと過信したからこうなるんだ!」

 

グリド「おのれ、おのれおのれ!!」

 

清麿「ガッシュ、モールが作ってくれたチャンスを無駄にするな!グリドをブン殴ってやれ!」

 

ガッシュ「おう!」

 

 すぐにグリドに接近してガッシュはアッパーでグリドを天井に殴り飛ばした。

 

グリド「ぐあああっ!!」

 

 その際に恵とティオを締め付けている尻尾が緩んで2人は落ちたが、ティオはガッシュが、恵は清麿がお姫様抱っこで受け止めた。

 

恵「こんなにボロボロになってまで…」

 

清麿「恵さんこそ鞭で打たれたりして傷だらけじゃないか」

 

恵「さっきの清麿君の言葉は本当なの?」

 

清麿「嘘じゃない。本当に恵さんの事が好きだ」

 

恵「清麿君……」

 

 告白が本当である事を知った恵は遂に自分の想いが通じた事に涙を流した。

 

清麿「恵さん?」

 

恵「嬉しい!私、初めて清麿君に助けてもらった時からずっと清麿君の事が好きだったの。だから…、清麿君も私の事を好きだと言ってくれてこんなに嬉しいと思った事はないのよ」

 

清麿「って事は…、俺達、両想いだったのか!?」

 

恵「清麿君!」

 

 あまりのうれしさに恵は清麿に抱き付いた。そんな清麿も嬉しそうに恵を抱きしめるのだった。

 

ティオ「あっちはようやく恋が実ったみたいね。ガッシュ、私をお姫様抱っこで受け止めたのって私の事が…」

 

ガッシュ「ウヌ、ティオは私の仲間なのだ。だから、助けるのは当然なのだ」

 

ティオ「……ガッシュのバカ~~~!!」

 

 王になっても相変わらず乙女心に鈍感なガッシュの発言に激怒したティオはガッシュの首を絞めた。

 

ガッシュ「うう、いづもよりぐるじいのだ…!」

 

モール「よかった…、恵とティオを守れて…」

 

 傷を押さえていたモールは洗脳に抵抗し続けた疲労と傷の痛みからか、倒れてしまった。

 

ティオ「モール?」

 

恵「きっと、洗脳に抵抗し続けた事と傷で弱っているのよ。早く治療しないと!」

 

 天使の翼が生えた剣がモールを貫通すると、恵をかばって刺された傷が塞がった。

 

ティオ「(サイフォジオって、こんなに傷を治していたっけ?いつもより効果が高まってる気がするけど…)」

 

 それから少ししてモールは目を開けた。

 

モール「恵…、ティオ…、この2人は…?」

 

恵「この2人が清麿君とガッシュ君よ」

 

清麿「恵さんとティオを助けるのを手伝ってくれてありがとう。君がいなかったら助ける事はできなかった」

 

ガッシュ「ありがとうなのだ」

 

モール「ありがとうって何?」

 

ティオ「お礼を言われた事がないの?」

 

モール「そんな言葉、一度も言われた事がない…」

 

清麿「もしかして、グリドの言っていた事と何か関係でもあるのか?」

 

モール「私…、魔力と才能が凄まじくて制御もできないからみんなから虐められて、怖がられて、嫌われて、親からも化け物呼ばわりされて…、自分も周りも全部嫌いになって信じられなくなって気が立つと大暴れしていたの…。それで、親に操られて…」

 

清麿「以前、才能のせいでのけ者扱いされてきた俺に似てるな…」

 

ガッシュ「お主の悲しい目…、まるで私と初めて会ったころのレインみたいだ……」

 

モール「でも…、そんな中で私に優しくしてくれたティオだけが心の支えだった。ティオにまた出会えた時、私は嬉しかった…」

 

ティオ「私も嬉しいわよ。」

 

恵「悪い奴をやっつけたら改めて友達になりましょう」

 

モール「友達…?」

 

ガッシュ「友達というのはよいものだぞ。ティオと恵だけでなく、私と清麿もお主の友達になろう。それから、私の友達も紹介するぞ」

 

ティオ「モールを虐める奴がいたら私が首を絞めてあげるから、私達の事を頼っていいのよ」

 

モール「……うん。恵とティオ、清麿とガッシュ、私の友達…!」

 

ティオ「あっ!」

 

恵「どうしたの?ティオ」

 

ティオ「ガッシュと清麿の治療がまだだった!恵、サイフォジオを!」

 

モール「それなら私に任せて」

 

 モールが魔力を込めてガッシュと清麿に手をかざすと、2人の傷がみるみる消えていった。

 

モール「私、呪文なしでも治療できる力があるの」

 

ティオ「モールはめちゃくちゃ周りの役に立てるじゃない!」

 

恵「その力を使ってお医者さんを目指してもいいんじゃないかしら?」

 

???「役に立つ事ができるだと?そんな化け物が何の役に立つ!?こうなったら、貴様ら全員ワシ自らの手で始末してやる!」

 

 天井に激突したグリドが落ちてきた。そして、制御装置に組み込まれていた暗黒玉を自分の体に埋め込んだ。

 

グリド「力を制御できない化け物なんぞ害悪以外の何物でもない。己の力に振り回されたクリアみたいになるだけだ」

 

恵「モールはクリアとは違う!優しい心をちゃんと持っているわ!私とティオを人質にとってモールと清麿君とガッシュ君を傷つけたあなたは絶対に許さない!」

 

清麿「てめえのような奴は徹底的に叩きのめさねえと気が済まねえ!!」

 

ガッシュ「モール、お主は疲れているであろう。お主を傷つけたあの者は私達が倒す。だから、休むのだ」

 

モール「うん…」

 

 ガッシュに言われてモールは部屋の隅に座って休んだ。

 

ティオ「さぁ、けちょんけちょんにやっつけてあげるわよ!」

 

清麿「ティオ、恵さん、さっき答えを出したが、ティオがかけているペンダントには…」

 

 アンサートーカーで明らかになったティオのペンダントの秘密を清麿は2人に教えた。

 

グリド「何を話している!暗黒玉を埋め込んだわしの力を思い知れ!ダクル!」

 

清麿「ザケル!」

 

 闇のビームと雷撃が激突したが、すぐに雷撃がビームを押してグリドに直撃した。

 

グリド「ぐあああっ!なぜだ、なぜ闇の力があんな力に!?」

 

清麿「それはてめえの力が娘より弱いからだ。厳しい訓練を受けたゼオンのザケルがガッシュのザケルより威力が高いように、てめえのは厳しい戦いを乗り越えた俺達の攻撃には及ばねえんだよ!」

 

グリド「ならば…、ゴウ・ダルク!」

 

 肉体強化呪文で強化してからガッシュに殴りかかったが、ガッシュはラウザルクなしで軽々とかわした。

 

グリド「な、なんだと!?」

 

清麿「ガッシュは呪文なんか使ってないんだぜ。そんな様子じゃ、てめえは人質とかに頼る事しか能がないただの卑怯者だ!」

 

グリド「調子に乗るなよ、人間の小僧が!ディオガ・デス・ダクルガ!」

 

ガッシュ「しまった、かわせぬ…!」

 

 ゴウ・ダルクは呪文の効果が続いている間でも呪文を唱えられるため、次の攻撃が来るという答えが出たものの、清麿にはガッシュに指示を出せるだけの時間がなく、ガッシュもマントでの防御すら間に合わなかった。

 

恵「マ・セシルド!」

 

 しかし、ガッシュはティオの防御呪文で難を逃れた。ティオの盾は多少の競り合いの末、ディオガ級の闇の呪文を防ぎ切った。

 

ティオ「そんな闇の呪文、防げないとでも?」

 

グリド「ギガノ級までしか防げないマ・セシルドでディオガ級の呪文を防いだだと!?なぜだ!?」

 

ティオ「その秘密をこれから倒されるあんたに教えてあげるわよ。私がかけているペンダント、これは私の家に代々伝わる禁断具、光のペンダントがその秘密よ」

 

清麿「このペンダントは魔物は誰でも使える禁断具の魔鏡と違ってティオの一族しか使えない。効果は光の力で使用者の魔物を強化する他、防御系の呪文は闇の呪文ならば普段より1ランク上の呪文も防げるようになる。例えば、ギガノ級までしか防げないマ・セシルドは光のペンダントがあれば闇の呪文限定でディオガ級まで防げるようになる。つまり、てめえの呪文はティオの防御には通用しない!」

 

グリド「わしの呪文が一切通じないだと!?闇の力を見縊るな!ガンズ・ダクル!」

 

清麿「テオザケル!ガンレイズ・ザケル!」

 

 広範囲の攻撃でガンズ・ダクルを掻き消した後、たくさんの電撃がグリドを襲った。

 

恵「ギガ・ラ・セウシル!」

 

 電撃はグリドの周囲に張られた一定威力以下の攻撃を跳ね返すバリアに弾かれて更にグリドに襲い掛かった。

 

恵「どうかしら、バカにしていた守りの力に泣きを見る気分は?」

 

グリド「おのれ~~!!って、どこにいった?」

 

 いつの間にかガッシュとティオの姿は消えていた。グリドが辺りを見回してみると、上にいた。

 

ティオ「守ってばかりじゃ私の腹の虫は収まらないわよ!恵、クリアとの戦いに備えた特訓の過程で習得した新呪文よ!」

 

恵「あれの事ね、ギガノ・サイス!」

 

清麿「エクセレス・ザケルガ!」

 

 普段であれば、ティオの攻撃呪文の威力は低いはずだった。しかし、今は光のペンダントをつけているため、防御呪文の強化だけでなく身体能力や攻撃呪文の威力も向上しており、ガッシュのエクセレス・ザケルガと共にグリドを吹き飛ばした。

 

ティオ「案外、弱いじゃない」

 

ガッシュ「(アジトの魔物の気配が消えておる…)卑劣な事をすれば罰が当たるのだ。さぁ、素直に降参するならば」

 

グリド「ふざけるな!あの忌まわしい一族に2度も負けてなるものか!こうなれば…、ディオダクル・バルスルク!」

 

 追い詰められたグリドは禁呪を唱えた。すると、闇のオーラを纏って巨大化していき、禍々しい巨体になった。

 

グリド「貴様らが我らに勝てるとでも思っていたのか!?」

 

清麿「(我ら?どうなっているんだ?)ガッシュ、気を付けろ!さっき、奴の禁呪はデモルトのものと違って自分の意思で自由に動けるとの答えが出た。油断するな!」

 

ガッシュ「おう!」

 

グリド「ナメるな、クソガキが!!」

 

 さっきまでとは逆にグリドはパンチの連打をガッシュに浴びせ、最後に思いっきり殴り飛ばした。

 

ティオ「ガッシュ!」

 

グリド「次は小娘の番だ!無性に殺したいから女だからといって手加減はせんぞ!」

 

 次はティオに殴りかかったグリドだったが、ティオはパンチをかわして腕を掴むと、グリドを投げ飛ばした。

 

ティオ「女の子は殴り合いや投げ飛ばしができないと思ったら大間違いよ!」

 

恵「ティオったら、魔界に帰ってから体を鍛えていたなんて凄いわ」

 

グリド「小娘の分際で…!」

 

???「禁呪を使ったお前の力とはこの程度か?」

 

 殴り飛ばされた方からガッシュが出てきた。

 

ガッシュ「邪悪な者にどんなに叩きのめされようとも、私は絶対に屈しない!」

 

清麿「マーズ・ジケルドン!」

 

 紅いエネルギー弾はグリドに向かっていった。

 

グリド「ふん、こんなものなど」

 

 マーズ・ジケルドンを弾こうとしたグリドだったが、エネルギー弾に取り込まれてしまった。

 

グリド「な、なんだこれは!ぐあああっ!!」

 

 無理に動こうとしたため、電撃によるダメージを受けた。

 

ガッシュ「行くぞ、ティオ」

 

ティオ「ブン殴るわよ!」

 

 ガッシュとティオのダブルパンチを受けてグリドは大きく殴り飛ばされた。

 

グリド「禁呪を使っても差が埋まらんとは…!ならば、貴様らを闇の中へ引きずり込んでやる!メオウ・ダクルガ!!」

 

 ようやくエネルギー弾から解放されたグリドの手から3つの目がある闇の龍が出てきてガッシュ達に襲い掛かった。

 

ティオ「あれ、バオウのパクリじゃない!」

 

恵「でも、威力の方はどうかしら?チャージル・セシルドン!」

 

 光の力で強化された女神の盾の前にメオウはぶつかった後、競り合いにすらならずにあっけなく消滅してしまった。

 

グリド「わ、わしの最強呪文が……!ぐはっ!!」

 

 突如としてグリドは苦しみ始めた。

 

恵「どうしたの?」

 

清麿「あれはグリドの禁呪の副作用だという答えが出た。リスクのない禁呪なんていう都合のいい呪文なんか、存在しなかったんだ」

 

ティオ「今がチャンスね!」

 

ガッシュ「清麿、勝負を決めるぞ」

 

清麿「ああ。あんな奴に止めにバオウはいらん、ジオウで十分だ」

 

恵「私達も止めを刺すわ」

 

清麿「でも、攻撃呪文が…」

 

恵「忘れたの?あの呪文を」

 

清麿「あの呪文…?ああ、チャージル・サイフォドンの事か!」

 

恵「ティオ、清麿君とガッシュ君とモールを傷つけられた私達の怒りをぶつけてやりましょう!」

 

ティオ「ええ!」

 

恵「チャージル・サイフォドン!」

 

 サイフォジオに似た女性の顔が付いた剣が出現した。水晶にグリドに傷つけられている清麿とガッシュとモールの姿が映り、モモンと遭遇した時以上の早さで女性の顔もおぞましくなっていった。

 

清麿「な、なんか前に発動させた時よりも早いスピードで顔が怖くなっているぞ…」

 

ガッシュ「お、恐ろしいのだ……」

 

清麿「って、怯んでる場合じゃないぞ!ジオウ・レンズ・ザケルガ!」

 

 デンキウナギみたいな巨大な龍が出現し、チャージル・サイフォドンの剣と共にグリドに襲い掛かった。

 

グリド「ぐああああっ!!そんなバカな!二度に渡ってあの一族に負けるなど…認めんぞ~~~!!」

 

 凄まじい攻撃にグリドは耐える事ができず、遂に倒れた。

 

ガッシュ「終わったみたいなのだ」

 

ティオ「白馬の王子様が囚われのお姫様を助け、悪い奴をやっつける。まさに、絵に描いたようなハッピーエンドね」

 

恵「そうね」

 

清麿「(何か忘れているような……?)」

 

ティオ「恵、せっかく清麿と両想いになったんだから、キスでもしたら?」

 

 ティオの爆弾発言に清麿と恵は顔が真っ赤になった。

 

恵「ええっ!キスなんて…」

 

ティオ「ファウードでの戦いの時はやろうとしてたじゃん。今回は絶好のチャンスよ」

 

恵「(でも、ティオの言う通り清麿君も私の事が好きだとわかったし、やるなら今しかないわね…)……清麿君、キス…、してくれる…?」

 

清麿「(キスなんてやった事はないけど…、してほしいと言われたなら、やるしかない!)……もちろんです…、恵さん…」

 

ガッシュ「キスとは何なのだ?ティオ」

 

ティオ「ガッシュは知らなくていいし、見なくていいの!」

 

 ガッシュの目を塞ぐ間にも清麿と恵は見つめ合ったまま少しずつ近づいていた。そして、2人共覚悟を決めて目を瞑った後、2人の唇は重なろうとした。

 

恵「…んっ」

 

清麿「っっ」

 

???「おおっ、熱いキスをしてるねえ!」

 

 2人がキスしようとした時に声がして慌てて2人は唇を離した。声がした方には、仲間達が来ていた。

 

恵「みんな!」

 

清麿「ってか、いつの間に!!」

 

フォルゴレ「いやぁ、少し前から私達は来ていたよ。さっきのは映画さながらのキスシーンで私達も見入ってしまったよ」

 

リィエン「おめでとうある。あの2人はウォンレイもお似合いだと思っているあるか?」

 

ウォンレイ「勿論だ、リィエン」

 

シェリー「私から見ても2人はお似合いよ」

 

ニコル「幸せにね」

 

サンビーム「おめでとう、将来の新郎新婦よ」

 

清麿「あの…、サンビームさん…、みんな…、俺と恵さんはまだ結婚したいと思ってるわけじゃ…」

 

恵「そうよ。まだ私も清麿君も20歳になってないし…」

 

 パートナー達とウォンレイは清麿と恵をからかう中、デュフォーだけはノーコメントだった。

 

チェリッシュ「ティオも坊やにキスする?」

 

ティオ「キ、キスは……」

 

キャンチョメ「ガッシュ、無事だったかい?」

 

ガッシュ「無事なのだ。それに、新しい友達ができたのだぞ。モール、来るのだ」

 

 ガッシュに呼ばれてモールが来た。

 

キャンチョメ「ひぃ~~っ!殺されちゃうよ~~~!!」

 

ウマゴン「メルメルメ~~~~!」

 

ティオ「何を言ってるの?モールは悪い魔物じゃないわ」

 

チェリッシュ「言われてみれば悪い魔物には見えないわ」

 

ガッシュ「モールは優しいのだ。みんなとも友達になりたがっておるぞ」

 

モール「3人共私と友達になろう」

 

 初めて見た時とは全く違うモールの優しい姿にキャンチョメとウマゴンに怯えが消えた。

 

キャンチョメ「いいよ」

 

ウマゴン「メルメルメ~~!」

 

チェリッシュ「いいわよ。テッド達にも紹介するわ」

 

 人間側は恋愛で、魔物側はモールという新しい友達ができた事で盛り上がる中、ブラゴは会話に加わってなかった。それと、いつの間にか姿を消していたゼオンが姿を現した。

 

ブラゴ「どこへ行ってた?」

 

ゼオン「王杖を王宮へ戻しに行ってた」

 

ブラゴ「ところで、あの魔物は消さないのか?」

 

ゼオン「初めて見た時からあいつの本質は悪じゃないと思っていた。今のモールからは邪悪な気配は全く感じない。それに、ガッシュ達の友達になったからな。ま、気絶したグリドをとっ捕まえて下に降りようぜ」

 

???「おのれ…、こうなれば最終手段だ…!」

 

 何かを押した音がしたため、グリドの方を向くと、グリドが何かのスイッチを押していた。

 

清麿「何をした!?」

 

グリド「クリアのクローンを解放するスイッチを押した。魔界の支配が叶わぬのなら、もう消えてしまった方がいい!」

 

ブラゴ「クリアだと!?」

 

グリド「お前達が完全体のクリアと戦っている時、尻尾が切られた際にその細胞をスパイメカで採取し、培養した。しかも、ワイトに生まれ変わる前である上、実力もオリジナルと同じで最初から完全体だ。お前達には勝ち目などない…!」

 

キャンチョメ「さ、最初から完全体だなんて……」

 

ウマゴン「メルメルメ…」

 

 スイッチが押されたのと同時にクローンクリアのカプセルが割れ、クローンクリアが出てきた。そして、壁を突き破ってガッシュ達の前に姿を現した。

 

クローンクリア「滅ぼす…、全てを…!」

 

???『憎い…、憎い…!!』

 

 スイッチを押した後にグリドは気を失ったが、その際に玉が独りでに転がり、崖から落ちた事で割れて何かが出てきた後、神殿の地下へ向かった。

 

リィエン「あれが…クリアの完全体あるか…」

 

清麿「そうだ…。まさか、もう拝みたくない奴をまた拝む羽目になるとはな…!」

 

クローンクリア「まずは、お前達を手始めに…」

 

???『憎い…、憎い…、憎い!!』

 

 しかし、不気味な声と共に揺れが発生した。

 

ティオ「こ、今度は何なのよ!」

 

デュフォー「とにかく、ここから出るぞ」

 

 ガッシュ達はそれぞれの手段でグリドのアジトとなっている闇の神殿から飛び降りた。脱出が終わった後、闇の神殿は吹っ飛んでしまった。

 

フォルゴレ「神殿が…」

 

キャンチョメ「吹っ飛んじゃった!」

 

ウマゴン「メル…」

 

ティオ「どうなってるの…、またクリアが出てから今度は何が起こっているのよ…」

 

クローンクリア「アクシデントが起こったが、今度こそお前達から手始めに…」

 

???『憎い、気がおかしくなるほど憎いぞ、クリア、生きとし生けるゴミ共が!!』

 

 予想外の事態に驚きながらも今度こそクローンクリアは魔界を滅ぼす手始めにガッシュ達を消そうとしたが、闇の神殿の跡地からクローンクリアを超える黒い巨体に瞳のない血走った白目、長く太い尻尾、鋭利な背びれ、禍々しく赤く光る部分があるドラゴンにも恐竜にも見える怪獣みたいな魔物が姿を現した。

 

ウォンレイ「あ、あれは何なんだ!?」

 

チェリッシュ「明らかにクリアよりもでかいわよ!」

 

ニコル「清麿、あれは何なの?」

 

清麿「……あれは……、魔界の伝説に伝わる最強最悪の魔物、闇の魔物だ!」

 




これで今回の話は終わりです。
今回はグリドとの戦いと闇の魔物の出現を描きました。
ぶっちゃけ、今回のグリド一味との戦いは本当の絶望である闇の魔物との戦いの前の余興に過ぎません。
今小説の1話から名前が出ていた闇の魔物は今回で満を持して登場したわけですが、勘のいい人は背びれや黒い巨体で気付いたと思いますが、闇の魔物のモデルはゴジラです。
姿の方は徹底的に怖いゴジラというコンセプトでシン・ゴジラのゴジラ第4形態をベースに頭部はゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃の白目ゴジラ、背びれはミレニアムシリーズの鋭い背びれのゴジラ、体の一部が赤く光り、目が血走っているのはゴジラvsデストロイアのバーニングゴジラがモデルになっています。
次の話はようやく封印から解き放たれた闇の魔物が大暴れします。
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