彼女はエスパー   作:coltysolty

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大変なことが起こった。


危機一髪

放課後、真己人と木菟は教室でしゃべっていた。

 

「ねえ、マッキー。今日さ、にーちゃんと一緒に

おねえさんのお店にいこうかと思うんだ」

 

「え?そうなの?」

 

「うん。この間のお礼に、スィートポテト持っていこうかなーって

思って。お姉さん好きかな?」

 

「あ!ねーちゃん、好きだよ。この間も百合が丘のスィートポテト

買ってきて、紅茶入れてブレイクタイムしてたよ」

 

「そっかー。売ってるような、そんなおシャンティなもんじゃ

ないんだけどさ。オレ昨日作ったら、にーちゃんがうめえから

マッキーのねーさんにもってけっていうから」

 

「うわあ、そうなんだ?ねーちゃん喜ぶよ。

これからお兄さんと行くの?」

 

「うん。駅で待ち合わせ。八幡宮駅で落ち合って

一緒に行こうかと思ってる」

 

「あ、それなら僕も一緒に行くよ。本屋さんに用事があるから

ねーちゃんとこに一緒に行くよ?」

 

「そっか。その方が入りやすいしね。じゃあ、一緒に行こう。

オレ、今日部活休みなんだ。マッキーは?」

 

「ボクも吹奏楽部は今日休み。文化祭の振り替えだって」

 

「よっしゃ。じゃあいっしょに行こう」

 

真己人と木菟は連れ立って学校を後にした。

八幡宮駅に着くと、木菟の兄が待ち構えていた。

 

「おおおー!ズッキーにマッキー!こっちだ~」

 

真己人は笑顔で、木菟の兄、煤無に挨拶する。

 

「おにいさん、お久ぶりです。先日はありがとうございました」

 

「いや~、こちらこそこそだよ~。マッキー

いろいろありがとな。俺、めっちゃ感激したよ。

てか、驚いた。俺が前に行ったお店だったなんて」

 

「え?そうなんですか?お兄さん、前に行ったことあるんですか?」

 

「んなんだよー。前にさ、結婚式のスーツ作りにいったのよ。

知り合いに勧められて。正直、おっくうだったんだけど、君の

お姉さんがすごく感じ良く対応してくれて、傘まで貸してくれたんだよ」

 

「そうだったんですね!偶然ですね!でも、よかった!」

 

そんな会話をしていると、真己人の脳裏に突然、言葉が飛んできた。

 

[マッキー!!助けて!!!]

 

(ん?ねえちゃん?どうした?)

 

[今、私動けtない・・・・刃物を持った男に抑えられてる]

 

(え!!!!何、泥棒かなにか?)

 

[強盗みたい・・・・金よこせって言ってる・・・]

 

(ねーちゃん待ってて、すぐ行くから!)

 

真己人はすぐさま携帯を手に取り

緊急アラームが鳴ったと告げて、警察に連絡をした。

木菟と煤無は事態を重く見て、すぐに茉莉沙の店に向かった。

 

警察が到着するのとほぼ同時に、真己人達も

茉莉沙の店に到着した。

 

「ねえちゃん!!!」

 

真己人は走って近寄ろうとしたが、警察官に止められた。

 

「ご家族の方ですか?」

「はい、弟です。この店の店員の」

「大変危険な状態ですから、こちらでお待ちください」

 

(ねえちゃん、がんばって。大丈夫だから)

 

強く念じながら、真己人は茉莉沙に話かけた。

 

(マッキー・・・もう、だめかも・・・店には今、お金なんかないの・・・

ほとんど現金置いてないし・・・お客さんみんなカードだから・・・)

 

緊迫した状況で、警察は犯人に説得を試みるが、犯人は刃物をつきつけたまま

茉莉沙から離れようとしない。

 

店に現金がないことを知ると、犯人は逃走用の車と現金を要求してきた。

どうやら、茉莉沙を人質に車で逃走を試みるつもりのようだ。

 

警察官が説得を試みている最中に

何かがものすごい速度で犯人の顔面を襲った。

 

眼に命中したらしく、犯人は茉莉沙をつかんでいた手を放し、

顔を覆った。その隙に一気に警察官がなだれ込み、犯人を取り押さえ

茉莉沙は無事保護された。

 

一瞬何が起きたかわからなかったが、とにかく助かった・・・

茉莉沙は安堵で、フラフラとその場に倒れこんだ。

警察官に抱えられ、待機していた救急車でいったん病院に

運ばれ、それに真己人が付き添った。

 

犯人も連行され、現場検証が行われたが

そこでみつかったのは、なんとパチンコ玉。

 

犯人の眼球にヒットしたのは煤無が飛ばした

銀色のパチンコ玉だったのだ。

 

煤無はY字になった枝にゴムをつけた「パチンコ」で、

銀玉を飛ばし、犯人の眼球を狙ったのだ。

それが、見事命中して、倒れたため

警察が犯人を取り押さえることに成功したのだった。

 

病院では、安定剤を打たれてすやすや眠る茉莉沙の横に

木菟と煤無がいた。

 

「あのお、鈴木煤無さんですか?」

 

年配の刑事らしき男が、木菟の兄、煤無に話しかけた。

 

「ちょっとお話お伺いできますか?」

 

おそらく、当時の状況を確認するために、煤無に

事情聴取しようとしているのだろう。

 

このときはまだ、茉莉沙はもちろん、真己人も木菟も

茉莉沙を救ったのが煤無だということは、知る術がなかった。

 




物騒ですね・・・・
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