(「ねえ、なんでわざわざあなたが届けるの?」
「え?だって、オレじゃねーと、だめだって言うから・・・・」
「ふうん・・・・じゃあ、つきあっちゃったらいいんじゃないですか?」
「いや・・・なんでそーゆー理屈になるの?」
「だって・・・だって・・・」
「え、もしかして、・・・・焼いてるの?」
「え???ち、ちがいます!そんなんじゃないわ!」
「え~。ジェラってんだ!!!わーい、ジェラってるじぇらってる!」
「し、しらない!!!!」)
ガタっと、病室のベッドの上で茉莉沙が寝返りを打った。
「ねーちゃん?意識戻った??」
「ん・・・・・・」
(あれ?今のなんだろ・・・夢?・・・
なんで、私と木菟君のお兄さんが親しげにしゃべってたんだろ?
まるで彼氏みたい・・・・)
(ねーちゃん?意識覗かなかったけど、なに、そんな
夢みてたの?)
「はあ?勝手になに言ってんの!!!」
「??????」
急に叫んだ茉莉沙の声に木菟は驚いた。
「あの・・・おね、えさん?大丈夫ですか?」
(はっ・・・マッキーと心で会話してたのに
声に出して叫んじゃった・・・・)
「あ・・・ごめんね。びっくりさせて。
変な夢みてたから、現実とごっちゃになっちゃった」
「そうだったんですね・・・・そりゃあ
危ない目にあったから、動揺しますよね・・・・
でも、無事で本当によかった・・・現場みたときは
オレ、ちびりそーになったんっすよ・・・・」
木菟は友人の姉の顔を、心配そうに見つめながら会話を続けた。
「うん・・・・私も、もうだめかと思った。
でもね、一瞬、犯人が、悶絶して手で顔を覆ったのよ。
その瞬間、警察の人が飛び込んできて、犯人を捕まえたの」
点滴したままの腕をあげて、茉莉沙が手振りを交えながら答えた。
「そうだったんですね・・・なにがあったんだろう。
警察は発砲とかしてないみたいだったけど・・・」
木菟は現場の後ろの方で見ていたため、詳細はわかるはずもない。
「ねえちゃん、木菟のおにいさんもかけつけてくれたんだよ」
「え?マッキー、そうだったの・・・」
「今、なんか警察の人に呼ばれて、話してるよ」
「兄貴、なんかやらかしたか?」
木菟は場の雰囲気をやわらげようとして、冗談めかして兄の状況を揶揄した。
「あれじゃない?お兄さんが通報してくれて、一番最初に現場についたから、
なにか見たとか、それ聞かれてんじゃない?」
「そうだったのね・・・・」
(だから夢に木菟君のおにいさんが出てきたのかしら・・・
でも、ずいぶん親しげだったわ。お互いに・・・まるで
つきあってるみたいだった)
(ぷぷっ、ねーちゃん、なに、ズッキーのにいちゃんに惚れた?)
(は?なに言ってんの?よく知らないわよ。お兄さんのことは・・・
でも、お店に来たときは、すごく純粋な人だなあ、とは思ったわよ)
「ん???なんか、マッキーとおねえさん、見つめ合ってるけど
姉弟愛ですか???」
「ぷっ!」
「ぷぷっ!」
茉莉沙と真己人は同時に噴出した。
「うぉーーーーっす!諸君。ご無沙汰ご無沙汰!
やっとおわったぜぇ~ お?おねーさん!意識戻った???」
場の雰囲気をぶち破るかのように登場した
鈴木煤無は、警察の事情聴取を終え、飄々と病室に戻ってきた。
今月はハロウィンですね。身長が近いようなので
●トでもやる?って思ったんですけど、わかりにくいかな?って
思って(マミーにしては違うような)、地毛のままできるVampireになることにしました。