今のうちに・・・
琴美は渡米する前の時間に焦点を合わせ
時間を遡ってきた。
「茉莉沙さんに連絡を取らなくちゃ・・・
今なら職場に電話しても大丈夫よね?
ツッツッツッ・・・・
あ、茉莉沙さん?私、琴美。実はね・・・」
琴美は詳細は伏せ、とにかく旅程を変更するように
茉莉沙に頼み込んだ。
琴美の声色から、茉莉沙は一のっぴきならない事情であることを
察知し、了承した。
茉莉沙はすぐに弟の真己人に連絡をとり
木菟にも伝えるように告げた。
木菟は家に戻り、兄に状況を説明し、
なんとか旅程変更が可能であることを確認し
真己人に連絡を取った。
なぜこんなまどろっこしい段取りを踏まなければいけないのか?
茉莉沙が煤無に連絡をすればよいではないかと
思うところだが
二人が会っていたり、連絡をとる様子は
クレアボヤンスである牧田に察知されることを
恐れてのことだ。
日程は最初の予定より1日遅らせて
4人が同便でホノルルに発つことことになった。
琴美と海藤は予定通りの日程でホノルル入りし
待機するという流れだ。
海道と琴美は出張で訪れたため
別部屋を押さえていた。後に到着した4人も
二部屋を押さえていたが、到着後
煤無、海道が同部屋、木菟と真己人が同室
そして女子が一つの部屋をシェアすることになっていた。
詳しい事情は話せないが、茉莉沙達が1日遅れるということは
海道に告げてある。
琴美は一旦安堵して胸をなでおろした。
「これで、みんな遅れて到着するから心配ないわ・・・
しかも銃撃事件の後で警備は手厚いから
大丈夫ね。
・・・・・・・・・・・・は!」
その時、琴美はラウンジで会話していた
二人の女性のことを思い出した。
「あの彼女達は・・・二人はあそこに来るはずだから
銃撃戦に巻き込まれてしまう・・・」
琴美は海藤の部屋をノックすると
外出することを告げた。
「おい、コトミン、急にどうしたの?海外で
女性が独り歩きなんて危ないぞ?」
「大丈夫。空港に行くだけだから。
すぐ戻るわ」
「俺もいくよ」
「いえ、いいの。私ひとりで行くわ。
あなたはここで待ってて。PCにデータがくるかも
しれないから」
「わ、わかった・・・気を付けて、な」
「ええ。大丈夫」
琴美はホテルからタクシーで空港に向かった。
空港に到着するや否や、琴美はラウンジに向かった。
「ちょうど今頃の時間だったわよね・・・
ラウンジにあの二人がいるはずだわ」
琴美はあたりを見回した。
すると、日本語で会話する声がしたので
そちらに歩み寄って行った。
「結局、相手が迷惑になるのが嫌なのよ。
あきらめろって言われたって、急に嫌いになれるわけじゃないし・・・
こちらから追い回すことはしないで、アクションも起こさないけど
思い続けちゃうことはごめんね。って感じかな・・・」
「あんた、それでいいの?」
「仕方ないでしょ。相手が嫌がることはしたくない。
だから、今までの思い出を大事に生きていく、それだけ。
嫌な相手に思われてて、不快かもしれないけど
サイセン!」
「ま、それぐらい元気なら心配ないね・・・
とりあえずここで、数日まったりして、あとは
ヨーロッパにでも行く?」
「んー。ボリビアの塩でできたホテルに泊まりたい。
塩湖にある」
「はあ?南米なんてそんな危険なとこやだよ!」
「ダイジョブダイジョブ。ツテはあるから!」
「あーーーー付き合うんじゃなかった・・・」
(声がそうだわ・・・顔・・・・
あ!そうだ。あの二人だわ。いきなり話しかけたら
怪しまれるわよね・・・・
確か・・・その男性の名前ってススムって名前だったわ
煤無さんと同じね、って思って気になったんだもの)
会話していた二人の女性に
琴美は近づいていった。
「あの・・・・お話し中のところすいません。
すぐに空港入口に行ってください。ススムさんが
呼んでます」
「・・・・・・・?」
二人は一瞬怪訝な顔で琴美をみた。
(なんとか取り繕わないと・・・・)
「あの、うちの主人がススムさんの
職場の後輩なんです。今、主人もススムさんのところにいて
それで、呼んでくるようにって」
女性二人は顔を見合わせた。
「そう・・・なんですね。
日本語で話しかけられたのでびっくりしましたけど
知り合いなんですね。わかりました」
「急いでください、早く!」
理由はわからないが、声をかけてきた人が
逼迫している様子だったので、会話していた二人の女性は
それに従い、急いでその場を立ち去った。
(ほっ・・・・よかった・・・・これであの二人も助かったわ)
と、その時
ダーン!ダダダダダダ
耳をつんざくような激しい破裂音が
ラウンジに響き渡る。
琴美は震撼し、咄嗟に座席の下に隠れた。
OH NO!!!! キャー!!!
あちこちから悲鳴が聞こえる。
琴美は隙を見て入口側に移動しようとしていた。
すると、銃声が止んだ。
琴美はゆっくり立ち上がって、入口に移動しようとした
その時ー
パーン
琴美が来ていた白いTシャツが真っ赤に染まった。
胸に受けた銃弾が貫通し、琴美は徐々に意識が遠くなるのを
感じた。
バタッ
琴美はその場に倒れこんだ。
ウーーウーーウーーーー
けたたましいサイレンが空港に近づき
救急隊員が到着。
あたりに倒れこんでた人々は
隊員によって、バイタルチェックされていた。
自らの身を呈して仲間5人とゆきずりの女性を救った琴美だったが
彼女の運命は如何に・・・
3月になると忙しい時期に入りますので
今のうちに~
忙しいのきらいだーーーー
(好きな人いるのか?)
というか、パニくってしまうのが
自分の最大の欠点なので
自分のペースでやってかないと
神経がピリピリしてきちゃいますよね
(誰でもですよね?)