彼女はエスパー   作:coltysolty

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さて、クライマックスです。


若葉の実り(前半)

バルコニーに置かれたロッキングチェアに

ゆったりと横たわりながら、男女二人が話している。

 

「おまえ、どこに、どんだけ旅してたんだよ」

 

「そうねえ・・・あっちいったり、こっちいったり。

でも、まさかあなたがあんな手に出るなんて思わなかったわ」

 

「俺も必死だったんだよ。」

 

「おかげで、茉莉沙は5kgも痩せたって言ってたわ」

 

「ああ、まりさっちには悪いことしたよ」

 

「煤無さんと幸せになれたから、今となっては

想い出話だけどね。来年は、私たちもおじさん、おばさんになるしね?」

 

「血縁じゃなくても、叔父、叔母なの?」

 

「あなたにとっては兄弟みたいなもんでしょ。煤無さんもと茉莉沙も。」

 

「まあ、そうだな。そっかー。姪っ子か甥っ子の顔が

みれるんだな。楽しみだな」

 

「出産祝いは何がいいか、選ぶのも楽しみね」

 

「俺、買ったことないんだよ。おまえに100%任せるから」

 

「あら、任されるのはいいけど、お財布係はあなただから

一緒にいくのよ?」

 

「まじか・・・」

 

「嫌なの?」

 

「や、そういうわけじゃないけど・・・」

 

「なにか、買おうと思ってたんでしょ?」

 

「え?・・・いや・・・・その・・・・」

 

「なんだか知らないけど、それは後回しにして。

茉莉沙のお祝が先よ」

 

「・・・・・」

 

「なによ」

 

「いや・・・・・」

 

「隠し事は嫌よ!」

 

「隠してないけど・・・・・」

 

 

ピンポーン、インターフォンが鳴る。

 

「あ、マッキー達よ」

 

海藤が出て応対する。

 

「よう!弟たち。入れ入れ」

 

「今、お祝の相談をしていたのよ。

あなたたちも混ざる?」

 

「お、いいね~。で、琴美ねえさん。

今ね、シュンにぃがためらったのってねぇ~」

 

「おいこら!人の心を読んで公開するでない!」

 

焦る海藤

 

「不和の元は取り去るべきです。えっとね

にぃさんが買おうとしているのはねぇ~

 

琴美ねぇさんへのプレゼントだよ」

 

「プレゼント?」

 

「あれ、ねえさん、忘れたの?

今日は、ねぇさんの意識が戻った日だよ」

 

 

記憶を遡る。

 

 

-----------------

 

集中治療室に向かう一同。

 

ベッドに横たわる琴美のそばに駆け寄る海藤。

 

「琴・・・・俺がわかるか?」

 

ゆっくりと瞼を開き、静かにうなづく琴美。

 

「琴美さん!」「ねぇさん!」

 

茉莉沙や、真己人も琴美の顔を覗き込む。

 

琴美は笑顔で、何か言おうとする。

 

「琴美さん、無理しなくていいのよ。

大丈夫。意識が戻ったから、あとは徐々に

回復するから。焦らないでね」

 

琴美は、茉莉沙の言葉に反応して、頭を動かした。

 

横で、海道が号泣している。

 

「俺は琴美がいてくれるだけでいいんだ・・・・

なにもいらない。そばにいてくれるだけで・・・」

 

「皆さん、患者さんの体力が消耗しますから

一旦お戻りください。あとは、また明日いらしてください」

 

担当の看護師が、皆を促す。

 

「あの・・・大丈夫・・・なんですよね?」

 

海藤が心配そうに尋ねる。

 

「ええ、峠は越しましたので、もう大丈夫ですよ。

あとは、点滴を終えて食事ができるようになれば

退院できますから」

 

「ほんとですか!!ありがとうございます・・・」

 

「シュン君、私たちも明日に備えて、戻りましょう。

体力温存よ」

 

「そうだね。兄さん。今日はゆっくりしようよ」

 

真己人も海藤の背中をさすりながら、労わった。

 

茉莉沙、煤無、真己人、木菟、そして海藤は

ホテルに戻り、休むことにした。

 

 

「シュン君は仕事があるから、一旦日本に戻って」

 

冷静になった茉莉沙が提案する。

 

「え?やだよ。琴美と一緒に帰るよ」

 

「かいどっち、こっちは俺らがいるから。

俺とマッキー、ズッキーで責任もって琴美さんを

連れ帰るから。茉莉沙も仕事があるから

 

ここは一旦戻った方がいい。お前、仕事失ったら

琴美さんのこと守ってやれねえだろ」

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

「そうだよ。シュンにぃ。俺らのこと信用してくれよ」

 

木菟が海藤に頭突きしながら、じゃれる。

 

「お、おぅ・・・そうだな。あとは体力回復待ちだって

いうから、心配ないようだし。何より、俺が回復さしたんだから

絶対大丈夫だ・・・うん。よし」

 

「そうそう、その調子よ。信じることが

琴美さんの回復に貢献するんだから」

 

「だね。じゃ、シュンにぃとねえちゃんは

一旦帰国して」

 

すると、今度は煤無が挙動不審になる。

 

「あれ・・・なに、きょどってんの?煤無にいさん?

・・・・は、はーん。

 

わかったよ。僕も一緒に帰国するよ。ここは体育部に

任せよう。煤無にいさんとズッキーで琴美ねえさんを

守ってもらおうね?」

 

察しのよい真己人は、煤無の軽い嫉妬心を瞬時に読み取り

帰国メンバー構成を提案すると、煤無も安堵の表情を浮かべた。

 

「いやぁ~。俺もかなりのジェラリオンだけどさー

すっさんも、かなりだな。受ける」

 

海藤が煤無をからかう。

 

「はあ?別に俺、なんにも言ってねーし!!」

 

煤無がムキになる。

 

「はいはい、3:3で、丸くおさまるでしょ。

こっちには、弟俺ズッキーがいるし、そっちには弟マッキー。

心配ご無用!」

 

「別に心配なんかしてねーし!!かいどっちもまりさっちも

そんなやつじゃねえし」

 

「まあ、心穏やかじゃなくなるのは、理解の範疇だから

3人ずつってことで、一旦帰ろうね。

 

あとは、帰国許可がでたら、すぐに戻ってきてよ!」

 

 

 

6人は二つに分かれ、一旦解散した。

 

 

 

 

 




次は最終回かな~

大どんでん返しがあるのかな?




青葉が美しい大好きな季節がやってまいりました。
緑の中を走っていると、爽快ですね。

ではでは(@^^)/~~~
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