【完結】迅雷の軌跡   作:カオスカラミティ

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帝国解放戦線リーダー〈C〉には2回連続で戦ってもらいます


帝国解放戦線2

G「同志〈C〉。まさか君まで来るとは…。今回私が立てた今回の作戦はそんなに頼りなく見えたか?」

 

C「いや、ほぼ完璧に見えた。しかし作戦というものは常に不確定の要素が入り込む。そこの〈Ⅶ組〉と〈迅雷〉のようにな」

 

エリオット「僕達の事まで…?」

 

C「本作戦の主目的は既に達した。この上、皇族を傷つける不名誉を負う必要はない…そうではないか?」

 

C「……その通りだ。返してやりたまえ」

 

Cの命を受け、部下達はアルフィン、ミルディーヌ、エリゼをリィン達の前に置いて下がる

 

リィン「エリオット、マキアス、レイ。3人を頼む」

 

そう言われて3人は相手が奇襲を仕掛けてこないか、気をつけながらアルフィン達を安全な場所まで離す

 

C「さて、これで双方が歩み寄れたと思うのだが、異存は無いかな?〈Ⅶ組〉の諸君」

 

リィン「あるに決まってるだろう」

ラウラ「恐れ多くも殿下達をさらい、薬で眠らせた事…」

 

マキアス「とても帝国人として許せるものじゃないな」

 

フィー「6対6。五分五分かな」

 

V「クク、なかなか骨のあるガキどもじゃねぇか」

S「うふふ、せっかくだから相手をしてあげてもいいのだけど…」

 

C「まあ、ここは私が出るのが筋というものだろう。刀使いに大剣使い…それと双銃剣の使い手か。来い――相手をしてやろう」

 

なんと帝国解放戦線のリーダーである〈C〉はⅦ組の中でも強者に入る3人相手に1人で戦うと言うのだ

 

レイ「どういうつもりだ?」

 

C「フフ、ただの余興だ。鉄道憲兵隊が来るまでの一時、その怒りをぶつけてみるがいい」

 

マキアス「あの男、本気か!?」

エリオット「あの3人相手に勝てるとは思えないけど…」

 

C「フフフ…」

 

Cは不敵に笑い、自らの得物を取り出す。それは…

 

エリオット「あれは…?」

ラウラ「暗黒時代の遺物…双刃剣(ダブルセイバー)か…!?」

 

C「我が名は〈C〉それだけ覚えておくがいい。士官学院〈Ⅶ組〉の力――見せてもらおうか!」

 

戦闘が始まったが、ラウラとフィーは一瞬で吹き飛ばされて戦闘不能になってしまい…

 

リィン「ラウラ!フィー!えっ…?」

 

リィンの首筋にはダブルセイバーの刃が当てられ、動きを封じる

 

C「フッ、クリミナルエッジ!!」

 

リィン「グアッ!!」

 

Cのクラフトが炸裂し、3対1という圧倒的に不利な状況でありながら3人に勝利した

 

マキアス「まさかあの3人が…」

 

C「呆気ないな。時間が余ってしまったぞ」

 

レイ「なら俺と戦うか?俺はこいつらより強い。ヒマつぶしには丁度良いんじゃないか?」

 

C「鉄道憲兵隊大尉、〈迅雷〉のレイ・リーヴェルトか。良いだろう、全力で来るがいい」

 

レイ「それじゃ、遠慮なく――」

 

―ドガァァッ!!

 

C「グムッ!?」

 

レイ「戦場では奇襲など当たり前だ。油断大敵だぜ」

 

そう言ってCを蹴り飛ばしたレイは鉤爪を装着し…

 

レイ「全力で来いって言ったから俺の〈力〉を少し解放して戦わせてもらうぜ。オオォォォォォッ!!!」

 

さらに幻獣〈サンダードラコ〉の力を解放する

 

レイ「ハアッ!」

C「ムンッ!」

 

―ガギッ!キィンッ!

 

レイの鉤爪とCの双刃剣が火花を散らして交わる。するとレイは一旦距離を取って…

 

レイ「カイザーツインリッパー!!」

C「クリミナルエッジ!!」

 

両手の鉤爪から赤黒い斬撃を放ち、それに対抗してCは先程リィンを戦闘不能にした技を放つ

 

C「クッ…」

 

レイ「何とか相殺したようだな」

 

C「さすが〈迅雷〉の異名を持つだけあって半端じゃない威力だな。もう少し楽しみたいが、時間が迫っている。次で終わりにしよう」

 

レイ「良いだろう」

 

そしてレイとCは各々の武器を構え、必殺技の体勢に入る

 

C「デッドリークロス!!」

 

Cは全力で双刃剣を振るい、レイの命を取らんとする終焉の十字の斬撃を飛ばし…

 

レイ「カイザーエグゼキューション!!」

 

レイは体に赤黒いエネルギーを纏い、高速回転して漆黒の光輪となる

 

2人のSクラフトが真正面から激突し、地下墓所が揺れる。そして激突したカイザーエグゼキューションの暗黒の輝きが更に輝くとデッドリークロスは掻き消され、そのままCに命中した

 

C「ぐぬぅっ…」

 

すると仮面の左側が少し欠けて中の人物の顔が少し見えた。といっても目と黒いバンダナが少し見えただけだったが…

 

C「まさか、ここまでやるとは…」

 

レイ「お前達はいったい何者だ?。何の目的で行動している?」

 

C「〈帝国解放戦線〉――本日よりそう名乗らせてもらう。静かなる怒りの焔をたたえ、度し難き独裁者に鉄槌を下す。それが我々の目的だ」

 

マキアス「〈帝国解放戦線〉…?」

エリオット「独裁者って…」

 

クレア「そこまでです!」

 

リィン「サラ教官!」

レイ「姉さん!」

 

C「どうやら時間のようだな。それでは諸君、また会おう」

 

クレア達が来たのを見て〈帝国解放戦線〉が撤退しようとした時、Cは懐からスイッチを出してそれを押す。すると地下墓所のあちこちから爆発か起きて崩れる

 

ラウラ「ば、爆弾が仕掛けてあったのか!!」

 

サラ「崩れるわ!早くこっちへ!」

 

リィン「は、はい!」

 

リィンはアルフィンを、ラウラはエリゼを、レイはミルディーヌを抱いて間一髪で地下墓所から避難できた

 

リィン「ま、間に合ったか…」

 

サラ「ふ~、全くヒヤヒヤさせてくれるわね。でも全員無事で良かったわ」

 

ラウラ「お、おかげさまで…」

 

マキアス「はあ…さすがに死ぬかと思いましたよ…」

 

フィー「というかサラ、来るの遅すぎ」

 

サラ「ゴメンゴメン」

 

レイ「しかし、入口が完全にふさがってしまった。これじゃ追跡は困難だな」

 

ミル「ん…。私…いったい…」

 

レイ「大丈夫かミルディーヌ?」

 

ミル「えっ?レイ…兄様?っ!?///」

 

目を覚ましたミルディーヌはレイの顔が間近な事とレイにお姫様抱っこされている事に驚き、顔が真っ赤になる

 

ミル「レ…レイ兄様!私はもう大丈夫ですから降ろして下さい!///」

 

レイ「いや、どこを怪我してるか分からないからな。しばらくはこのままの方が良いだろう」

 

ミル(しばらくはこのままって…。どんな羞恥プレイですか!?///ああ、皆さんからの視線が辛いです…///)

 

レイ・こうして…我々鉄道憲兵隊の主導によって夏至祭初日の混乱は収まった。

 

手傷を負いながらも陣頭指揮を取ったレーグニッツ帝都知事の働きにより、3日に渡る夏至祭も無事に終了した(ちなみに園遊会はちゃんと出たぞ。)

 

翌朝、俺達Ⅶ組のメンバーは揃って帝都を後にすることになった。


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