翌日、レイとミルディーヌは早起きして例のパン屋〈モルジュ〉に向かう
レイ「昨日は買えなかったみっしぃパン、あると良いな」
ミル「こんなに早起きしたんですから、きっとありますよ」
そして2人はモルジュに入り、お目当てのみっしぃパンを探す
レイ「おっ、あったぞ。しかも焼きたてだ」
ミル「これがみっしぃパンですか。可愛らしいパンですね」
2人は迷う事なくみっしぃパンを購入し、〈特務支援課〉に戻る。するとテーブルの側にエリィとランディがいた
エリィ「あら、おはよう。早いのね」
ランディ「なんだなんだ~?朝早くから熱々デートでも――痛たたたっ!!」
エリィ「朝からなんて話してんのよ?」
ランディ「悪かった!悪かったから離してくれお嬢!」
そう言われてエリィはランディの耳を離した。かなり赤くなっている事から物凄い力でつねっていたようだ
ランディ「でもよ、ほんとに何でこんな朝早くに出かけてたんだ?」
レイ「昨日、あんた達に出会う前にモルジュに行ってな。そこで店で一番人気なのがみっしぃパンだと知って今日朝早く起きてゲットしに行ったんだ」
ミル「皆さんの分も買ってありますから朝食にいかがですか?」
エリィ「わざわざありがとう。ティオちゃんも喜ぶわ」
レイ「どういう事だ?」
ランディ「それは見たらわかるぜ。んじゃ、俺は朝飯の当番だから準備してくるわ」
そう言ってランディはキッチンがある扉に入っていく
エリィ「それじゃ私はティオちゃんとキーアちゃんとロイドを起こしてくるから、レイ君とミルディーヌちゃんはここで待っててね」
その後、しばらく待っていると〈特務支援課〉の扉が開き、ノエル・シーカーとワジ・ヘミスフィアが入ってきた
ノエル「おはようございます」
ワジ「おはよう」
ミル「あらノエルさんにワジさん。おはようございます」
レイ「どうしたんだ?」
ノエル「ランディ先輩が朝食を食べさせてやるから来いと通信があったので」
ワジ「お言葉に甘えて来たってわけさ」
ミル「でしたらこちらにどうぞ」
ミルディーヌが手で自分達の目の前の席を指し示し、座るように促し、2人が座った直後、ランディがキッチンから出てきてエリィがロイドとティオ、キーアと共に降りてきた
ランディ「おう、丁度全員揃ったな。んじゃ、ランディ特製のパスタだぜ」
ティオ「朝からパスタですか?起きたばかりの胃には少し辛いものがありますね」
ランディ「何言ってやがる。今日は〈通商会議〉っつう超がつくほど重要なイベントがあるんだ。しっかり食って力をためなきゃ、いざって時に動けねぇぞ」
ティオ「しかし…」
それでも渋るティオにエリィがある事を耳打ちする。するとティオの目付きが変わり…
ティオ「そういう事なら仕方ありません。今回は黙認しましょう」
ランディ「よっしゃ、それじゃいっただきま~す!」
皆「いただきます」
そして全員がパスタを食べ終わるとティオがレイの側に来て、両手を出す
レイ「どうした?」
ティオ「みっしぃパン、人数分を買ってきてあるんですよね?ください」
レイ「え?あ、おう…」
袋からみっしぃパンを出して渡すと、ティオは目をキラキラさせていた
レイ「もしかしてティオってみっしぃが大好きなのか?(小声)」
ロイド「ああ。通信機にもみっしぃのストラップをつけているし、前にみっしぃを探す依頼でも物凄くやる気になっていたからな。かなりのみっしぃ好きだと思うぞ(小声)」
ティオ「ああ~、ベーカリーカフェ〈モルジュ〉のみっしぃパン。超がつくほど人気でなかなか手に入らないのでもう諦めていましたが、まさかこうして手に入るとは……。」
ミル「物凄くうっとりした顔で見てますね。でも私も彼女の気持ちは分かります。私も大好きな人を目の前にしたらうっとりしちゃいますから」
その後、全員が朝食を食べ終えてノエルとワジは帰っていき、〈特務支援課〉とレイとミルディーヌはオルキスタワーへと向かった
レイ「それじゃ俺はタワー内部の警備だから、ここまでだな」
ロイド「頑張ってくれ。俺達は外の警備だから協力は出来ないが不審者は絶対に入れさせないから」
レイ「頼りにしてるぞ。〈特務支援課〉リーダー、ロイド・バニングス」
そしてレイはオルキスタワーに入っていくが…
レイ「って待て!何さらっと一緒に入ってきてるんだミルディーヌ!?」
ミル「レイ兄様の勇姿を間近で見ようと思いまして♥️」
レイ「『思いまして♥️』じゃない!!〈通商会議〉はお遊びじゃないんだぞ!〈帝国解放戦線〉や〈赤い星座〉が動いているという情報まである!!そんな危険な所にお前を連れていくわけにはいかないだろ!!」
ミル「大丈夫です。レイ兄様は何があっても私を守ってくれると信じてますから」
レイ「……。ったく、しょうがないな。ただし、戦闘が始まったら安全な場所に避難するんだぞ?」
ミル「はい、分かりました」
ミルディーヌの同行を認めたレイはそのままオリヴァルトとミュラーのいる部屋へと向かう
レイ「失礼する」
ミル「失礼します」
オリヴァルト「やあ、よく来たねレイ君」
ミュラー「しかしなぜ彼女まで?」
レイ「それは…」
オリヴァルト「察してあげなよミュラー君。愛する者が危険な場所に行くんだよ?恋人として黙って見ていられるはずがないじゃないか」
ミル「さすがオリヴァルト皇子、乙女心をよく分かっていますわ」
レイ「んんっ!それで〈通商会議〉だが、俺が警備する位置は変わりないんだな?」
オリヴァルト「ああ。事前に聞いた位置のままだよ」
ミュラー「私はこいつの側で警護をする。レイ君は少し離れた所からだ」
レイ「分かりました。後少しで始まりますから、俺達は先に行ってます」
そしてレイとミルディーヌはオリヴァルトの部屋を出て自分の警備する位置へと向かった
レイ「ここが俺が警備する位置か」
ミル「何かあってもすぐに駆けつける事が出来る良い場所ですね」
その後〈通商会議〉が始まり、各国のトップが議論を始めた
ミル「最初は穏やかに話し合っていましたが、やはり帝国と共和国の間はピリピリしてますね」
レイ「長年のライバルだから仕方ないと言えば仕方ないが、もう少し何とかならないのかね?」
そして〈通商会議〉は順調に進み、もう少しで終了すると思った時…
―ズドォォンッ!!
レイ「砲撃音!?」
ミル「建物の外から聞こえましたが…」
オルキスタワーが砲撃され、レイは慌てて廊下に出るとそこには〈帝国解放戦線〉の漆黒の飛行艇がいた
レイ「帝国解放戦線!!」
ミュラー「レイ君、大変だ!このタワーの地下に〈赤い星座〉が現れたと報告があった!」
レイ「分かりました!そっちは俺が!ミュラーさんはここをお願いします!」