【完結】迅雷の軌跡   作:カオスカラミティ

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幕間の内容はレイとミルディーヌの出会いです


幕間・レイとミルディーヌの出会い(トールズ入学前)

これはレイがトールズに入学する1年前の話

 

 

レイの自室にて

 

昨日の夜セットした目覚まし時計が鳴り響き、俺はそれを止めて目覚める

 

レイ「……。二度寝しようかな」

 

?「命がいらないなら寝ても良いわよ」

 

そう言ってレイのこめかみに導力銃を当てるクレアがいた

 

レイ「冗談に決まってるだろ姉さん。今日は会議だよね?」

 

クレア「その事だけど、貴方は参加しなくていいそうよ」

 

レイ「まさか…また面倒ごとか?」

 

クレア「そのまさかよ」

 

義姉の言葉にレイはがっくりと頭を垂れる

 

レイ「面倒ごとの内容は?」

 

クレア「聖アストライア女学院の警備及び学院内のパトロールだそうよ」

 

義姉の言葉に今度はその場に座り込んでしまう

 

レイ「何で男の俺がそんな事を……。ちなみにこの任務、もしかして最初はドミニク少尉が受けた物じゃないのか?」

 

クレア「多分そうだと思うけど…」

 

レイ「帰ってきたら地獄の特訓だと言っておいてくれ」

 

そしてレイは軍服を着て武器を装備し聖アストライア女学院へ向かった

 

 

-女学院・正門にて

レイ「姉さんの話だと正門に迎えが来てるはずだが……」

 

?「鉄道憲兵隊のレイ・リーヴェルトさんですか?」

 

正門が開き、1人の女生徒が出てきた

 

レイ「ええ。貴女は?」

 

?「申し遅れました。私、エリゼ・シュバルツァーと申します。申し訳ありませんが女学院に入る為の許可証を見せてもらえますか?」

 

レイ「どうぞ」

 

レイは義姉から受け取った許可証をエリゼに見せる

 

エリゼ「はい、確かに。それではどうぞ」

 

エリゼの後をついていき、パトロールするルートを教えてもらうレイ

 

エリゼ「それではよろしくお願いしますねレイ大尉」

 

レイ「誠心誠意やらせていただきます」

 

その後、レイは授業中は正門を警備し休み時間中はパトロールをしていた

 

そして、昼休みになり…

 

レイ「ようやく昼休みか。くぅ~」

 

?「あの…」

 

軽く伸びをしていると声をかけられ、慌てて姿勢を正す

 

レイ「あっ、申し訳ありません!」

 

?「いっ、いえ別に責めているわけではないんです。」

 

レイ「えっ、そうなのですか?」

 

?「はい。朝からずっと警備でお疲れだろうと思い、これを…」

 

そう言って少女が差し出してきたのは弁当箱だった

 

?「よかったら食べて下さい。私の手作りですけど…」

 

レイ「ありがたくいただきますね」

 

?「はっ、はい!」

 

そして昼食が終わり、時間は過ぎていき放課後

 

エリゼ「今日はお疲れさまでしたレイ大尉」

 

レイ「いえ、お力になれてなによりです。それでは…」

 

レイが憲兵隊の詰所に帰還しようとした時、昼休みにお弁当をくれた少女が駆け寄ってきた

 

?「あの…レイ大尉!」

 

レイ「あっ、昼休みの時の…」

 

?「あの、私の作ったお弁当どうでした?」

 

レイ「とても美味しかったですよ。“特にあの薄いおかずはね。”(小声)」

 

レイの言葉に少女の目は何もかも見通すような鋭い目になるが、表情は嬉しそうなものだった。

 

?「それでしたらまた明日も作ってきます。」

 

レイ「よろしいのですか?」

 

?「勿論です!」

 

レイ「それでは明日も楽しみにしてますね」

 

?「はい!」

 

レイ「あっ。そういえばまだ貴女の名前を聞いてませんでしたね」

 

?「あっ、私とした事が……。私の名前はミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエンです」

 

レイ「ミルディーヌさんですね。それでは明日楽しみにしてますね」

 

そしてレイは今度こそ憲兵隊の詰所に帰還した

 

エリゼ「凄いわねミルディーヌ。あのレイ大尉の心を掴むなんて…」

 

ミル「私もまさかこんなに上手くいくなんて思いもよらなかったわ…。明日も頑張って作らなくちゃ。」

 

エリゼ「頑張って!私と姫様も応援してるわ!」

 

ミル(まずは第一段階クリアですね。必ず彼らのやろうとしている事は阻止しないと。でも……計画の事は別に彼の事を1人の男性として見ている私がいますね///)

 

 

-数分後・鉄道憲兵隊詰所にて

 

レイ「~♪」

 

クレア「女学院から帰ってきてから随分ご機嫌ね?」

 

レイ「まぁな。」

 

その時、クレアとレイの部下であるドミニク少尉がビクビクしながら入ってきた

 

ドミニク「あの…レイ大尉、今日の事なのですが……」

 

レイ「今日の事は不問にしておく」

 

ドミニク「へっ?という事は……」

 

レイ「地獄の特訓は無しだ」

 

ドミニク「あっ、ありがとうございます!!(助かった~)」

 

レイ「それから今後、聖アストライア女学院の警備とパトロールは俺がやろう」

 

ドミニク「よろしいのですか?」

 

レイ「ああ。」

 

ドミニク「重ね重ねありがとうございます!!失礼します!!」

 

ドミニクが退室したのを確認するとクレアはコソッと聞いてくる

 

クレア「何か良いことあった?朝とは全く違うじゃない」

 

レイ「かなり良いことがあったからな」

 

その後、レイはしばらく女学院でミルディーヌの弁当を堪能したそうだ

 

 

 

 

クレアはレイ相手だとタメ口になります

 


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