【完結】迅雷の軌跡   作:カオスカラミティ

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今回の実技テストではレイは1人で戦います


実技テスト

〈4月21日・実技テスト〉

 

-グラウンド

 

サラ「じゃあ、予告通り実技テストを始めるわよ。このテストは戦闘力だけでなく『状況に応じた適切な行動』を見る為のものだから各々しっかり考えて動きなさい。それではこれより4月の実技テストを開始するわ」

 

そして最初はリィン、エリオット、ガイウスが呼ばれサラ教官が指を鳴らすと『戦術殻』と呼ばれる物が出現した

 

レイ「戦術殻か」

 

サラ「よく知ってるわね」

 

レイ「まぁな」

 

サラ「それじゃ実技テストを始めるわ」

 

 

テストが始まってから数分が経った。3人は戦術リンクを最大限に活用し苦もなく戦術殻を倒した

 

サラ「うんうん、良い感じじゃない。よし次、ラウラ、ユーシス、マキアス、エマ、アリサ前に出なさい」

 

次はレイを除いた全員が呼ばれ、各々武器を構える。そして2戦目が始まるが予想通りマキアスとユーシスの連携が上手くいかず、お互いどころかチーム全体の足を引っ張っている

 

レイ「リィン達と比べたら、ヒドい戦いだな。だがお前達、いつの間にそんなに良い動きをするようになったんだ?」

 

リィン「ああ、旧校舎で色々試したおかげさ」

 

レイ「旧校舎と言うとこの前、トワ会長が纏めた依頼書にあった?」

 

エリオット「学院長からの依頼だったんだ。僕達はリィンに呼ばれて一緒に探索したんだ」

 

ガイウス「構造が変わっていてな。風の流れも以前とは全く違っていたな」

 

レイ「実に興味深いな。もし、次の自由行動日に俺が暇そうにしていたら誘ってくれ」

 

リィン「勿論だ」

 

そんな話をしていると2戦目が終了したようだ

 

サラ「使い慣れていないとは言え、この結果はヒドいわね。まぁ、合格点には届いているから良しとしときますか」

 

レイ(全く、戦場に立てば気の合わない奴とも連携しなければいけないのに…)

 

サラ「さ~て、それじゃ最後よ。レイ、前に出なさい」

 

サラに呼ばれ、レイは鉤爪を装着し戦術殻の前に立つ

 

サラ「それでは始め!」

 

レイ「フッ!」

 

開始の合図と共にレイは一瞬で戦術殻の前に移動し、鉤爪を振るうが戦術殻はそれを避けてアーツの駆動を開始する。そしてすぐに魔力は溜まり、風の弾丸とも言えるアーツ『エアストライク』を放ってくる

 

レイ「ハッ!」

 

だがレイはそのアーツを鉤爪に突き刺して、戦術殻に跳ね返した。そして跳ね返ってきたアーツをモロに受けた戦術殻はふらつく

 

レイ「くらえ!カイザーリッパー!!」

 

鉤爪から放った赤黒い斬撃が戦術殻を切り裂いた

 

サラ「やるわね。文句無しの合格点よ。それじゃ、今月の実技テストは終了よ。各自、しっかりと今日の良い点と悪い点を纏めておく事。」

 

レイ「それじゃ、良い年して休日を飲んで寝て過ごすのはどうなんだ?」

 

サラ「良い度胸ね。今から貴方だけに特別補習をしてあげましょうか?(怒)」

 

レイ「遠慮しておく」

 

サラ「全く…。さて、ここからはⅦ組だけの特別カリキュラムをするわ」

 

エマ「特別なカリキュラムですか?」

 

サラ「そう、それはズバリ……〈特別実習〉よ!」

 

バァァァン!という効果音が出そうな感じでサラは特別実習のプリントを出してきた。そのプリントの内容は…

 

【4月特別実習】

 

A班リィン・レイ・アリサ・ラウラ・エリオット

(実習地・交易町ケルディック)

 

B班マキアス・ユーシス・ガイウス・エマ・フィー

(実習地・紡績町パルム)

 

となっており、この班分けを見てリィンとアリサ、マキアスとユーシスは何とも言えない表情になる

 

マキアス「サラ教官、これは一体?!」

 

サラ「君達にはA班・B班に別れて指定した実習先に鉄道で行ってもらうわ。そこで期間中、用意された課題をやってもらうの」

 

10人「……」

 

サラ「出発は今週末。各自それまでに準備を整えておく事。フフッ、実技テストも何とか乗り越えたし張り切ってこのスペシャルな実習に取り組んでちょうだい」

 

それだけ言ってサラは去っていった

 

-その日の夜・レイの部屋にて

レイが実習の準備を終えた時、ARCUSの着信音が鳴る

 

レイ「こちらレイ・リーヴェルト。」

 

クレア『良かった。まだ起きてたわね』

 

レイ「どうかした姉さん?」

 

クレア『実は貴方にお願いがあってね。ケルディックに怪しい人物が入ったという情報が入ったの。それで貴方に調べてほしくて…』

 

レイ「分かった。特別実習先も偶然ケルディックだから調べておくよ」

 

クレア『特別実習?』

 

レイ「ああ、実は…」

 

レイは姉に特別実習の事を姉に細かく話す

 

クレア『フフッ、なかなか面白そうな事をするのね。頑張ってねレイ。おやすみ』

 

レイ「おやすみ姉さん」


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