「ペポ!」
赤犬の強烈な一撃を真に受けたカービィは、衝撃のあまりファイアが抜けてすっぴんになってしまった。
(なんであの人たちは僕を攻撃するんだろう…変な能力を使うし…)
少し考えたあげく、まあなんとかなるかという結論に達したカービィは、近くに落ちていた海兵の剣を吸い込んだ。
「ソード!」
緑の帽子と剣を持ち、近く海兵を切り刻んでいく。
「お前ら、なにをやっとんじゃあ!」
騒ぎを聞きつけてやっと駆けつけたのは老兵のガープ中将。老兵といっても砲弾を30個ほど抱えてきたから、全く衰えはない模様。
「ぷっ!なんじゃあのピンクのボールは!いっちょこれでも食らっとくか!」
自信満々に自慢の砲弾を投げつけるガープ。
(あのおじさんすごい力!)
感嘆しながらもその矛先が自分に向いた事に慌てるカービィ。砲弾が自分のすぐ近くに来てもなにも思いつかなかったのか、我武者羅に剣を振り回した。
「百烈斬り!」
剣で何回、何十回、何百回と即座に斬り、体力を消耗しながらもなんとか砲弾を止めるカービィだったが、顔をあげた先にあったのは次の砲弾。
「うわっ!」
必死で避け、カービィの後ろにあった民家が潰れるが、すでに第三第四の砲弾が投げられていた。カービィはそれすらなんとかかわすが、これではらちがあかないと判断したのか、第五の砲弾に自ら突っ込んだ。
「ドリルソード!」
砲弾の中心一点のみを狙いすましたその会心の一撃は、砲弾を砕き、勢いそのまま砲弾の元であるガープに突っ込んだ。カービィはそのままガープの懐に潜り込み、剣を構えた。
「きり上げスラッシュ!」
「なんの!」
下から上へ流れるような斬撃は、ガープの武装色によって完璧に防がれた…
のように見えた。
「でえいっ!」
そのまま上へ上がったカービィは、剣を上に掲げ、それを一気に下へ落とした。
「メテオエンド!」
「むうっ」
落下速度の速さで勢いを増したカービィの剣は、ガープの脳天めがけて全力で向かった。
が、カービィもまだガープを甘く見ていた。
「くおらぁ!」
唸りながらカービィを武装色の素手で掴み、そのまま地面へと叩きつける。
「年寄りには優しくせんかこのピンクボール!」
あまりの勢いにカービィは地面にめり込み、周りの地面もひびが割れた。その戦いを見る周りの海兵はあまりのすごさにポツンと言った。
「す、すごい。伝説の海兵はまだ健在か…」
しかしやられっぱなしのカービィではない。ソードだと部が悪いと判断し、近くに転がっていた爆薬をコピーする。
「ボム!」
コピーしてすぐさま爆弾を取り出し、ボウリングのように爆弾プレゼントをガープへと投げかける。
「優しくせいと言ったろうが!」
ガープも砲弾を投げ爆弾を叩き潰すが、やはり爆弾と砲弾では軽さに差がある。ガープが一つ目を撃破したころには、すでに四つも五つもの爆弾がガープめがけて飛んでいた。
(やった!)
一時はそう思ったカービィであったが、その喜びは空気を凍えさせる冷気に止められた。瞬時にして爆弾の導火線すべてが凍りつき、爆薬は全て不発に終わった。
「クザンか!」
ガープはそういい、青キジは答えた。
「はいはい。お年寄りには優しくね。爆弾なんか投げちゃいけないよ。で、その敵ってのはどこ?」
クザンがくるくる見回して、周りの海兵がカービィに指さすのを見て、青キジは自問自答したのか、
「あ、君が敵の場所を知ってるのね。で、どこよ。敵は。早く帰って寝たいんだよ」
「クザァン!おんどれ、何敵と仲よう話ちょるんじゃあ!」
「はあ!?」
遠くからくる赤犬の怒鳴り声で注意が逸れたのをカービィは見逃さなかった。すぐさま近くの剣をコピーして…
「スピニングソード!」
空中で数回転し斬撃を青キジへと叩き込む。だが青キジはそれに慣れてるようで、自分の体が割れても苦にすらしなかった。
「ペポ!?」
「あ、このピンクボールが襲撃してきたの?りょーかいりょーかい」
すぐさま割れた体が再生し、凄まじい冷気がカービィを襲う。
「アイスタイム」
カービィは凍ったかと思われたが、ギリギリのところでなんとか逃げだせた。
(何、この人たち!斬られても平気にしてる!)
ソードをもう一度外し、今度は近くの黒帯を吸い込んでコピーする。
「ファイター!」
青キジは今は倒せないと考え、後ろから迫る赤犬に向かう。
「ダブルキック!」
素早く二つのキックを赤犬にお見舞いするが、赤犬も同じように体の腹に穴が空いても平気にしている。
(この人も同じだ)
「くらえぇい!」
赤犬の流動するマグマが襲うが、それをカービィはなんとか避ける。しかし、赤犬の攻撃を避けると、今度は青キジがくる。
「アイス塊・両刺矛(パルチザン)!」
それにカービィはひるまなかった。もしかしたら反撃の糸口を掴めるかと思ったからだ。
「はあっ!」
ファイターの能力を持ったカービィは両手でエネルギーをため、それはエネルギーが満タンになると発火し、巨大な炎のエネルギー弾となった。
「うげ」
「ギガはどうショット!」
炎弾が青キジを襲う、が、青キジはいつものように落ち着いてはいなかった。
「アッツゥ!」
当たるとむしろ本当に痛そうに叫び、地面に倒れた。カービィは少しわかってきた。氷には炎、弱点を突けばこの変な敵も倒せると。
「それなら…」
赤犬が新たな火山弾を打ち出したが、弱点を知ったカービィにはもう関係ない。
「つかみ!」
赤犬から放たれる火山弾を掴み、後ろの青キジの位置を確認し、
「せおいなげ!」
火山弾が青キジに直撃する。
「サカズキィ!」
そう叫ぶ青キジをよそに、赤犬は新たな攻撃を繰り出そうとした。
「そうだ!」
何を思いついたか、カービィはファイターを外し、海へと飛び込んだ。
「なんだと!あいつは能力者じゃないのか!」
それに驚いていたのは赤犬。これでは追撃ができない。もし自殺だと言うならそれは自分のプライドが許さなかった。
自分こそ絶対的正義の具体者、とい考えが赤犬にあったからである。
しかし、その不安は必要なかった。
体を膨大に膨らませたカービィが海から出てきたからである。
「な…あれは…」
逃げる暇もなく、カービィの口から膨大な量の海水が吐き出された。流石の赤犬でも海水相手には何もできず、流されるだけである。
「どうだ!」
カービィは誇りを持って言った。今度こそ勝ちを確信したからである。青キジは火山弾とはどう弾を、そして赤犬は大量の海水を。
だからこそ、赤犬と青キジが両方とも立ち上がった時、カービィの心の中は驚きで満ちた。
「よくやってくれたな」
「おんどれ、死にさらせ」
双方とも最大級の大技を繰り出す構えをだし、カービィはその点さっきやりすぎたせいで体力が残ってない。
「流星火山!」
「氷河時代!」
氷の壁と檻がカービィを囲い、そこに振るのは大量の巨大火山弾。
全てが終わるころには、カービィは死んでいる。
と、思われた。
二大将がカービィの死を確認しにくると、そこで彼らが見たものは、困惑そのものであった。
「石、か」
「石、だね」
不自然すぎるほどに置いてある石。だが、カービィが能力を解除した時、二大将は再び戦闘モードに入った。
「ぶはっ、死ぬかとギャーーーー!」
ストーンから解除した直後、氷の剣とマグマの拳が襲ってきた。
が、カービィにはまだ運があった。
「やめんか!」
巨大な衝撃波がカービィの周りを遅い、カービィたちは全員戦闘どころではなくなった。
「聞いたところ、こいつからは別に何もしていないらしいじゃないか!赤犬、何度言ったら全ての不審者は敵じゃないとわかるんだ!」
元帥、センゴクの帰還である。
そのあと、色々と双方からの謝罪や、破壊された施設の再建築費、そしてカービィと料理長の対決などがあったそうだが、それは割愛し、今はここで物語を終えさせてもらおう。
カービィ対海軍本部編でした。書き終えて思ったのは
あれ、カービィチートじゃね?
それだけです。