ソードアート・オンラインは難しい。
けれど、ついに納得がいく物語が進められる。
それではどうぞ、彼の物語にお付き合いを。
プロローグ・テイルスタート
それは白い広がる空間だった。
どこまでも広がる白の中に、光りだけがあると考えればいいのか、それはあると認識できる。
『始めまして、唐突で悪いけど、君は死にました』
そんなことを言われても始めは困惑するが、意識があって、身体が無い。そのようなことだけが認識できる自分がいた。
その前の記憶は、確か大学へ向かう途中、憂鬱な中、信号が赤のままであるため、仕方なく信号を待っていたはずだ。
『そこによそ見運転の車が激突したんだ、君は不幸にも巻き込まれた』
なら、ここは、
『生と死の間だよ、君が死ぬのは、こちらの不手際って奴さ。二次創作物は知ってるだろ?』
それは原作がある世界に、神様が間違えて殺したりしたオリ主を転生させるって奴か。
なら俺は、
『まさにそれだ、オリ主になれるかは、これから転生特典と努力によるね』
それに俺は驚きながら、おそらく、いや、神様の言葉を待つ。
向こうは心の中が分かるからか、苦笑していた。
『神と言っても、不手際を起こして、後で上位に怒られる存在だけどね。まず君の転生先は』
それは『ソードアート・オンライン』と言う、小説に似ている世界らしい。
聞いたことはあるし、アニメを少し見た。
確かデスゲームとか、ユウキと言う少女が死んで悲しい話だ。
それを知ると、向こうは少し困惑する。
『人気作なのにそれだけかい? まあ、似た世界であるため、そのデスゲームが起きるかは分からない』
運命を司る神では無いしねと、そう言われたが、どうするべきだろう。
似た世界なら、起こることを考慮するべきだ。
それに、ユウキと言う少女には生きてて欲しい。
『おっと、願いは三つまでだぜ。それ以上は不可だ、君が関わることで物語が変わる可能性もあるしね』
それを聞き、どうするべきか。
少し悩み、相談しながら決めよう。
まずは、『デスゲームの被害者を無くしてほしい』だな。
『それは不可能だ、もしも起きるとしたら止められないだろう。できるとしたら』
できるとしたら、まず外から強制的にゲーム機を外し、死ぬことを無くすことと、自殺者を無くすこと。
ただし、それは俺が関わらないといけないので、どうしてもデスゲームには参加しなければできないと言う。
『方法はこちらで起こせる、君が切っ掛けとして動いてもらう。きっと分かるはずだ』
となると、もしもデスゲームが起こるのなら、俺はデスゲームに参加することになる。
なら一つはデスゲーム対策にしなければ………
次は、『ユウキと言う少女の家族を救ってほしい』だ。
それを言うと、少し黙り込む。
まるでそれは叶えてやりたいがと印象だ、難しいのだろうか?
『………ふう、よし、それも難しいが、君の願いそのままではない。ただし、向こうが選べるようにできる』
どういうことだ? 俺はそう考えたが、それ以上答えてくれない。
『さあ次だ』
そう言われ、俺は渋々、最後の一つを考え、決めた。
それは、『ゼルダの伝説、退魔の勇者リンクの能力習得』だ。
それを聞き、少しばかり困惑し、理解する。
『確かに、ゲームに魔力とかいらないからね』
彼はタイミングが合えば、敵がスローモーションになり、攻撃を叩き込む。時には弓矢、槍やら武器と盾を巧みに操り、崖も自力で上る。
それが火の山にだって上り、雪山もだ。
それも一人、仲間はいるが、ほぼ一人で戦う。
なにより、特別に剣術で戦う訳では無い。ならうってつけではないか?
俺はこれを、頑張って習得したい。
『習得かい? 変わっているね』
突然手に入れても、使えないだろう。
なら鍛えて習得したい、なにかおかしいだろうか?
その疑問に答えが来ないまま、それで願いは叶ったと言わんばかりに、意識が遠のく。
『それでは良き来世を』
それが神様の最後の言葉だった。
◇◆◇◆◇
はっきりと前世の記憶が思い出したのは、五歳であり、夢のような出来事ではあるが、俺ははっきり学生だった記憶があり、前世の教訓を生かすことにした。
勉学と運動をし、好き嫌いを無くす。
親はまあいい人たちで、前世と同じ優しい家族。
そして………
俺は夢の世界に来る。
夢の世界には、一本の剣が地面に刺さり、目の前に骸骨の戦士がいた。
それはまるで俺に剣術を教える、あの勇者のように試練を受ける日々が始まったのだ。
その時の俺は成長していて、何歳か分からないが、それが時折夢の世界で起きては、現実を繰り返す。
そんな日々の中、俺の方針は決まっていた。
まずは主人公の物語には関わらない、そもそも俺はユウキの物語から見始めて、後はまだらで、どこで、なにが、どう起こるか分からない。
なら俺は外側を頑張る。彼がデスゲームクリアをするまで、死者を出さないようプレイする方がいいだろう。
だから俺はこうして、骸骨の戦士から剣術を習う。
時には崖上り、アイテムの料理には驚いた。
そして彼が倒した数々の敵と、彼と同条件で戦う。
熟睡できる時とできない時を繰り返す狭間の中、俺の日々が過ぎていく………
◇◆◇◆◇
16歳、世間はVRゲーム。《ソードアート・オンライン》一色である。
まだ分からないが、俺はこのゲームがゲーム空間にプレイヤーを閉じ込めるゲームと同じ名前だと知っている。
だがそれだけでどうすることもできない、できることは購入して、神様の言葉を思い出す。
まず俺が関わらないと、自殺者や、ゲーム機を外して死ぬプレイヤーの運命は変わらない。
だから、
「………」
俺はナーヴギアを手に取り、静かに時間を待つ。
「リンクスタート」
そう短く呟き、時間と共に剣の世界へとダイブする。
◇◆◇◆◇
はじまりを告げる町で、まず俺が確認したのは、ログアウトできるか否か。
結果、できないと言う事実。
とてつもなく早く判明した。
「………」
これでこの世界の《ソードアート・オンライン》はデスゲームと決定された。
ならば次は行動、死なないように町の周りをぐるぐるして、HPが0になりそうなプレイヤーを探す。
少なくてもデスゲーム宣告まで出すわけにはいかない。静かに行動する。
◇◆◇◆◇
まず言えば、その心配は無く、宣告の時間か、強制転移で広間に集められた。
デスゲームの開始、GМらしきロープの男は言う。
『忠告に外側に電流を流した結果、誰も、ナーヴギアは外されていないため、いまだ死者は出ていない。だが君たちのHPゲージが0になったとき―――』
これでまず一つ、外側からナーヴギアを外して死ぬと言う事態は回避された。
内心安堵するが、表情に出して茅場と仲間と思われる訳にはいかないし、まだこの絶望の中で、どうすればいいか分からない。
しばらくして宣告が終わり、広間には泣き声と怒声、どうすればいいか分からないプレイヤーがわめいていた。
そこに一つのパーティーが現れる。
「皆さん聞いてくださいっ」
それは攻略を視野に入れたパーティーであり、彼は言うには、自分たち攻略組を支援するギルドが欲しいとのこと。
ポーションや武器、防具の整備。裏方で働くプレイヤーが欲しい。君たちにはそれをしてほしいと言う内容。
それならば危険な戦闘も極力減らし、かつ外に出られる可能性が開けると演説する。
つまりこれかと、俺が全てを聞き終えた後、前に出た。
それに続くように、何人かのプレイヤーが動く中で、
「頼みがある」
「頼み?」
「まだ小さなプレイヤー、子供がいる」
このゲームはレーティングより下の子供や、まだ気持ちが切り替わっていない者たちもいる。
「かわりに働く、彼らの面倒を見たい」
「それは………」
「………」
そのギルドリーダーは静かに頷き、こうして俺がするべきことは決まった。
俺はこうして日夜エネミーを狩る。
アイテムはなるべく売る。こうして俺こと、アバター名『テイル』、物語の名を刻んで、SAOに挑む………
SAOは駆け足で駆け抜けるので、数話で終わります。
彼の物語はALOからですから、それでも物語はしっかりやるのでよろしくお願いします。
では、お読みいただきありがとうございます。