ソードアート・レジェンド   作:にゃはっふー

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色々ありつつ、日常と攻略が交差する日々。勉強もちゃんとしてるよ。

ユウキ「ぶーぶー」

テイル「勉強もちゃんとしなさい、後悔するよ」(経験談

キリト「少し狩りに……、ガーディアンってのを」

シノン「あああれ、コツが分かれば楽よ」

そんな感じです。


第30話・平和なひと時

 船の中でマザーシステム、ヒカリたちの母親に異変が起き、プレイヤーは彼女の下に出向くのが攻略らしい。

 

 ナビゲートはノイズが走りすぎていて、アファシスがいないと解読不可能。彼女たちが必須なのはこのため。

 

 中を進んだが、途中で大きいゲートに遮られ、中に進めなくなり、情報を求める。

 

 どうやらフィールドのいたるところにカードキーがあり、それを確保しないといけない。

 

 そんな日々の中、メンバーのスケジュール管理など、初めてのことばかりだが、どうにかスコードロンリーダーとして活動している。

 

「はあ」

 

「疲れたか?」

 

「エギル、ああ」

 

 エギルの店で少しだけ休憩している。クラインもいて、彼もため息をつく。

 

「ツェリスカ、いいな……」

 

「………」

 

「テイル、不満なら言え」

 

 呆れていると、エギルがそう言ってくれる。

 

 そんなところに、ツェリスカとデイジーが揃って来店した。

 

「ツェリスカにデイジー」

 

「こんにちは、今日はレイちゃんは」

 

「クレハたちとカードキー探し。俺は捜索個所の纏め」

 

「あらあら、リーダーも大変ね」

 

「そう言うツェリスカは、エギルの店に用か」

 

「ええ」

 

 そんな話の中、ツェリスカは欲しいアイテムがあり、エギルに相談しに来た。

 

 それは衣装アイテムの素材、超レア扱いの物で、デイジーのために買うらしい。

 

「うおお、可愛い服だっ。ツェリスカも一緒に着ればいいじゃないかっ!?」

 

 カタログだけはあり、その衣装を見たクラインがそう言うが、僅かに微笑むだけのツェリスカ。

 

「ふふっ、冗談でしょ? こんなフワフワでキラキラしたのは、私には似合わないわ」

 

「そ、そうか?」

 

 微笑むツェリスカ。クラインは残念がりながら、それでもスコードロンやパーティーで仲良く衣装を揃えるなど、どうしてもこれを着たツェリスカが見たいらしい。

 

「パーティーやスコードロンが同じだと、同じ服を着るのですか?」

 

 それに聞き返したのはデイジーだ。

 

「いや、まあ統一感を出したり、チームだと分かるように……」

 

 首をかしげながら説明する。まあ統一感は大事なところもあるか? 正直ソロで活動ばかりだからな。

 

 ツェリスカとも話しながら、デイジーはずっとメニューを見ていた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「この日はレインとプレミアがログイン不可で、クラインが遅くて、キリトログイン率高くないか?」

 

 分散してパーティー組んだり、自由活動時間作ったり、自分も動いたりしながら動く。

 

 イツキは俺と組んだりするのがいいなど、メンバー構成も要望を聞きながら考え、ツェリスカも俺と組んでイツキとはいやとか、我が儘が多い。キリトとアスナはセットにしないと。

 

 その辺りはなぜか数名の女子から怒られ、シリカ、リズ、リーファ、プレミアとも組むようにしたりする。なぜ? キリトとアスナは恋人関係だから気を利かせているのに。

 

 メンバー全員、ドロップ率が上がっているとか言いだす始末。なんかイツキのスコードロンも上がって、俺に関わるとリアルラックが上がるとか言う変な噂が流れている。

 

「マスター、わたしはいつでもいけますよ」

 

「それでも自由時間は必要だろ、気持ちだけ受け取るよ」

 

 そんな話をしていると、扉が開いた。

 

「すいません、テイルさん、レイちゃん」

 

「デイジー、こんにちはですっ」

 

「こんにちは、どうしたんだ」

 

「はい、少しお願いがありまして」

 

 ツェリスカが珍しくいない中、彼女だけ。

 

 デイジーは何か用があるらしいので、作業を止めて話を聞く。

 

「実はある素材を取りに出かけたいので、どうかパーティーを組んでいただきたいと」

 

「? それはどういうことだ?」

 

 デイジーの話では、最近ツェリスカが本調子では無いとのこと。

 

 確かにリアルは聞いていないが、ツェリスカは忙しいらしいのは分かる。

 

 それでデイジーは気分を紛らわす、元気付ける為、この前の素材を集め、お揃いの衣装をプレゼントしたいらしい。

 

「私たちアファシスは誰かと一緒では無いと、フィールドに出られないので、どうかお願いしますっ」

 

「マスター、わたしからもお願いするのですっ。ツェリスカを元気付けたいです」

 

「それは俺も賛成、だが君をフィールドには連れて行けない」

 

 ツェリスカはデイジーを外、フィールドに連れ出していないため、ステータスは初期値だった。

 

 デイジーの求める素材はレア度が高く、場所も危険な場所。

 

 そう、まさかのデイジーたちが望む素材がある場所が、ガーディアンがうろつく場所であるのならなおのことだ。

 

「さすがに君をそこには連れて行けない」

 

「それでも、私はマスターにプレゼントを。ずっと守ってばかりで、今度は私がプレゼントしたいのです」

 

「………」

 

 デイジーの願いを聞きながら、色々考える。

 

 実はまだあの先があるし、妙な情報もちらちらあるのだ。

 

 それの確認のためにも、俺だけが動いた方がいい。

 

 まずはデイジーの問題だが、

 

「俺に考えがある」

 

 これにはキリト、クラインにも手を貸してもらおう。

 

 俺はエギルの店で働いて、その報酬で手に入れる案を彼女に伝える。

 

 これなら彼女の力だし、あの店ならあの二人でサポートして秘密にもできる。せっかくのプレゼントはサプライズがいいだろう。

 

「これなら君でも素材を集められる、エギルに相談しよう」

 

「ありがとうございますテイルさんっ」

 

 嬉しそうにするデイジーに、俺はスケジュール管理がハードになる。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「んでさ、キリト。俺は確かに資金が欲しいとは言ったけど」

 

「いや、けっこうここ当たるんだって。前もここで勝ってな」

 

 クラインと共にカジノゲームの場所に来て、俺は呆れていた。

 

 アスナと現実で付き合っている彼は、俺より二つ下。もうカジノにはまって、リアルマネー動くゲームだぞと呆れるが、

 

「よっっっしゃ!オレここで買って総督府のお姉さんアファシスにプレゼントするぜ!」

 

 アファシスにはタイプが色々あり、戦闘できるタイプ、多少のことは受け答えできる者と、完全にNPCの者がいる。

 

 クラインはそんなアファシスにお熱であり、ともかくここでカジノすることになった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「あーくそ、今日はダメだ」

 

 俺は少なくなったコインにため息をつき、クラインはまだクレジットをコインに替えていた。

 

「オレはまだやるぜっ、まだやれるぞ!」

 

 そう言ってクラインはまだやる様子だが、俺はこれ以上やるとアスナとユイにバレるのは困る。

 

 そうしていると、もう一人、彼はどこだ?

 

「テイルはどこだろうか?」

 

「ああ、あっち。ブラックジャックしてる」

 

 と、テイルはカードは17、ここでストップだな。

 

 だがテイルはまだ一枚コールしたっ!?

 

「テイル!?」

 

 と、その一枚は数字が4っ!?

 

 21になって勝ちやがった。

 

「て、テイル……」

 

「次……」

 

 ルーレットの席に行くテイル。その手には大量のコインが………

 

「………そう言えばテイルって、リアルラック高いよな」

 

 ………

 

 少し、もう少ししてもいいよな?

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 勝負は時の運、ルーレットは玉の流れの読みだろう。

 

 仮想世界でもこういうのはしっかりしていて助かる。おかげで、

 

「………赤の18と黒に」

 

 さすがに勝ち負けを繰り返す中、それでも、

 

「テイル、おま、凄くないか」

 

 どうにかコインを増やし続け、クレジットも増やしている。

 

「気にするな、欲しいものまであと少し」

 

 欲しいものがある、このカジノで手に入る。

 

 それが欲しいから、そろそろでかく勝負したい。

 

 と、

 

「全額はここか」

 

「えっ!?」

 

 キリトが驚く中、俺は0のマスに全て賭けた。

 

「えっ、えっ!? いや待てテイルっ!?」

 

「そこまでくるのかテイルッ!?」

 

 外野はそう驚く中、俺は気にしない。

 

 周りのプレイヤーをざわめく中、俺は平然としていた。

 

「………よし、付き合うぜテイル!」

 

「お、オレも男だ、付き合うぜテイルっ!」

 

「………」

 

 二人はいいセリフを言うが、あまりかっこよくないのは気のせいか。

 

「お、おい、テイルって、あのニュービーの」

 

「GGO最強のリアルラックのっ」

 

「お、俺も賭けようか?」

 

 だが俺たち三人以外賭けずに、ルーレットは、

 

 

 

「ぜ………0マス」

 

 

 

 歓声が響く中、俺の前に多くのコインが来る。

 

「お、おいテイルっ、テイル!」

 

「落ち着けキリト、クラインも」

 

 そう言って席を立つ。

 

「い、いやいやお前、まだ戦えるだろ?」

 

「無理、外す、絶対」

 

 ここ一番で勝負した以上、これ以上はダメだ。

 

 これからは負ける、俺はそう確信している。

 

「もうしばらくはカジノはやめておかないとな」

 

 こうして欲しい物を手に入れた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 準備を整える中、フィールドの帰り道、プレミアを見つけた。

 

「プレミア」

 

「ごきげんようテイル……」

 

 少し物思いにふけるプレミア。その様子に少し首をかしげた。

 

「どうした」

 

「はい……。少し、実は、この世界の」

 

「………」

 

「味がいまひとつなんです」

 

「………料理がいまひとつか」

 

 プレミアはこの世界の他では、よく料理を食べる。

 

 食事の喜びを知ったプレミアは、この世界においても食の探究がしたいようだ。

 

「分かった」

 

「分かったとは」

 

「あまりプレミアのような子を連れて行きたくはないが」

 

「穴場があるんですか!?」

 

 目を輝かせるプレミアに、仕方ないと連れていく。

 

「人が混むから、手を繋いでくれ」

 

「はい! あっ、ですけど……」

 

「いやか、それならいいが」

 

「すいません、ティアたちに申し訳ないですから」

 

「?」

 

 よく分からないが、ともかく穴場へと連れていく。

 

 穴場とは、本当に穴場ばあり、ショートカットにUFGを使用する。

 

 そして街の奥の奥地へとたどり着く。

 

「いらっしゃい」

 

「店長、客二人。とんこつこってりを二つ」

 

「あいよ」

 

「テイル、このお店は」

 

「店長がGGOで再現した、らーめんと言う食べ物が食べられる店だ」

 

「らーめん……」

 

 目を輝かせるプレミア。しばらくしてとんこつらーめんが出て来て、すぐに受け取る。

 

「ここは穴場で、俺以外本当に客いるかと思うくらいだけど、味は再現度高い」

 

「普通はアクロバティック技能が高くないと来れないくらいだからな。たまごオマケしておくよ」

 

「ありがとうございます」

 

 そしていただきますをしたプレミアは一口、らーめんを食べた………

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「テイル。私は今後、アクロバティックスキルを上げたいと思います。それかまた連れて行ってください」

 

「うん、わかった」

 

 二杯も食べて満足したプレミアを連れて、ゆっくりコースで帰る。

 

 なにげに帰り道も考えないと、危険なんだけどな……

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 全ての準備を終え、俺は砂漠を走る。

 

 あの大会、実体剣をだけでなく、手に入れたビークルを砂漠用などにチェーンして、砂漠を走っていた。

 

 できる限りエネミーは撃ち倒すが、弾薬を確保してだ。

 

 しばらくして広々とした山岳地帯へとたどり着き、この辺りは未開拓だった。

 

 カードキーのこともある中、ビークルを走らせていると、

 

「!?」

 

 地響きが鳴り、すぐに周りを見ると、崖から大岩が転がってくる。

 

 ビークルを動かし、全てを避けながら、周りを見渡すと、

 

「おいおい」

 

 ここはやはり馴染み深いらしい。

 

 山岳、崖上にいるのは間違いなく、

 

「『炎の神獣ヴァ・ルーダニア』」

 

 大トカゲと言わんばかりのそれは尻尾を岩壁に叩き付けて、岩を落として来るが、

 

「なめるな」

 

 即座に機械を動きまわし、ティアマトで穿ちながら、接近して乗り込む。

 

 バイク音を鳴り響かせ、楽々乗り込むことにできた。

 

 その途端、動くことを止め、ステージとなったルーダニア。

 

「神獣シリーズか、となると」

 

 光が集まり、ビークルは壊れやすい為すぐに物陰に隠し、構えた。

 

 大剣のような腕の『炎のカースガノン』。それが悲鳴のような雄たけびと共に現れた。

 

「………」

 

 だが俺は、笑う。

 

「さあやろうかガノン?」

 

 雄たけびと共に、俺との戦いが始まるが、こちらの方が優先である。

 

 ティアマトの弾丸、二刀流のフォトンソード。

 

 そしてなにより、

 

「来たか」

 

 炎を集め出す彼に対して、最低一つだったのになと思いながら、プラズマ・グレネードをいくつも取り出す。

 

 それが炎を集める彼の下に集まり、静かに構える。

 

 全てが爆発すると共に駆け、彼の下に向かう。

 

「お前この世界じゃ分が悪すぎないか?」

 

 そう言いながら彼は一斉の迷いなく、斬り刻み、ティアマトの弾丸を放ち、あっけなく倒し、フィールド探索の続きに戻る。

 

 ちなみにここで手に入ったのはガーディアンナイフをより強化したもの。フォトンソードの上位に食い込みそうなレベル。キリトに自慢しよう。

 

「てか、俺ここには別のエネミー探しに来たのに………」

 

 すぐにグレネードの予備を確認したが無く、敵プレイヤーと出くわすことが無いことを祈りながら、ビークルを走らせてエネミー狩りを開始した。

 

 目的の物は、どうにか確保できた。次の場所に神獣がいないことを祈ろう。

 

 そう思っているんだよな彼奴らって………

 

「少しユイちゃんにカーディナルシステムについて詳しくレクチャーしてもらおうかなほんと………」

 

 どこから仕入れるんだ、この情報………

 

 そう思いながら、荒野を駆け巡るのだった。




爆弾を大量に吸い込むカースガノン。無理ですねこりゃ。

お読みいただきありがとうございます。
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