ソードアート・レジェンド   作:にゃはっふー

39 / 77
ゲームしていて思う、なぜゲームで主人公とユウキとの添い寝が無かったんだッ。

そんな思いから、ここに彼を投入します。


第36話・バレット・オブ・バレッツ

 パイソンの正体は、ザスカーの、ツェリスカの上司だった。

 

 彼は自分の立場を利用、打ち上げの際、プレイヤーたちを強制ログアウトし、デスエリアの製作に加担した。

 

 彼はいま、警察署でイツキの凄さを熱弁しているらしい。

 

 イツキのリアルは誰一人知る者はいない。ログイン履歴を調べても自宅からではないため、なにも分からなかった。

 

 ちなみに盗まれたナーヴギアは二つ。イツキと俺の分と思われるが、全てのナーヴギアが回収されたわけではないらしい。

 

「初耳だ」

 

『いま伝えた、本当なら伝えるべき情報じゃないんだぞ』

 

 連絡し合う中、周りを確認する。この会話を聞いている人間はいない。

 

『ともかくやるのか』

 

 最後まで反対されていたが、

 

「やらなきゃ被害者が出る」

 

『………分かった、こちらも覚悟を決める』

 

 向こうもここでやっと骨が折れ、連絡はこれ以上やめておく。

 

 連絡が終わり、静かにログインした世界を見渡す。

 

 ヒカリにはツェリスカの側にいるように伝えている。いまGGOは、バレット・オブ・バレッツが始まるため、賑やかな中だ。

 

「さてと、始めますか」

 

 この俺テイルも、大会へと足を踏み込む。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「皆さん」

 

「こんにちは~」

 

「クレハ、ツェリスカさんたちも」

 

「わたしもいるのですっ」

 

「おおアホシス」

 

「アホシスじゃありませんッ、アファシスです!」

 

 クラインの言葉に憤慨し、デイジーも挨拶する。

 

 キリトホームにて、大会の中継を見守ろうと言う流れであり、集合できる者たち全員が集まる。

 

 とはいえ、完全に全員、集まっていた。

 

「私たちもここで見させてくれないかしら、彼がどうしても外せないことがあって、レイちゃんを借りてるの」

 

「マスターは忙しいらしいので、キリトたちをよろしくとお願いされましたっ」

 

「そうなんだ」

 

「なら一緒に、パパを探しましょう。パパはアバターを変えて、出場しているらしいので」

 

 そう言われ、大会の様子を見る準備をし出す。

 

 お菓子とかもあるが、それよりもやはり大会、キリトの身を心配し過ぎ無いようにと考慮しているだけだ。内心大勢心配している。

 

 何も無ければそれでいい、そう願うしかない。

 

「けど、テイルさんの用事ってなんなんでしょう?」

 

「彼奴は、いえ、テイルさんはたぶん両親と話し合ってるんでしょう。あたしが偽物とは言え、ナーヴギア装着した件は、彼のご両親には話してしまってるので」

 

「そうなの?」

 

 アスナの問いかけにはいと頷くクレハ。それにツェリスカが補足する。

 

「一応改造されたアミュスフィアも厳重に法で定められてるから、保護者に話を通さないといけないのね」

 

「はい、ウチは両親に黙ってて欲しくて、あの人のご両親に変わってもらってます。彼も今回の件に関わるついでって」

 

「テイルさんらしいですね」

 

「マスターは優しいのです」

 

 そう言われる中、クレハは苦笑する。

 

「あの人の場合、こういったことを黙っていられないですから」

 

「えっ、それってどういうこと?」

 

 アスナが疑問に思う中、

 

「あっ、始まったわよ」

 

 リズの言葉にモニタを見る。

 

 番組は始まりだした。それは大切な人たちが命をかけた、戦いの場………

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 締め切りには余裕で間に合い、格好も動きやすい蒼の衣装。しばらくして申し込むはずのシノンを探す。

 

 元々歩き回り、人目につくようにもしていた。

 

「あそこか」

 

 更衣室へ向かう。キリトは別のアバターらしい? に変えていて、シノンと共に着替えるために試着室に入る。

 

 ………

 

 共に入る?

 

 ………

 

 フォっ!?

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 選手控室で、何事も無く待機する。

 

(まいったな、こうなると当たる当たらない関わらず、試合で顔を見せるしかない)

 

 キリトのことだから、参加選手は見ているはず。と、噂を耳にするだろう。

 

「おい彼奴……」

 

「幸運ニュービーが、もうここに」

 

「身の程を教えてやろうぜ」

 

 予想通り、情報だけはうまく流れていて、会場は幸運のニュービーが身の程知らずに大会に参加した。

 

 予定通り過ぎて呆れてしまう。

 

(ここからだ)

 

 狙い通り、あとはこのまま勝ち進む。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「俺は勝つ。ツェリスカさんを始めあんなに女性プレイヤーを独り占めする、幸運のニュ」

 

 それを言い終える前に、真横から何かが接近するのを見た。

 

「バカなっ!?」

 

 瞬間、幾度も無く斬撃が叩きこまれ、静かにコートが風に舞う。

 

「距離が、あった、」

 

「UFGと俺の機動力だ」

 

 その二つがある限り、五百メートルくらいすぐに距離を詰められる。

 

 相手の位置も、だいたい予測もできた。

 

「まずは第一条件クリアかな」

 

 カメラに向かって剣を掲げ、より一層アピールした。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「予選は最速クリア……、予定通り」

 

 そして次の時間まで待機する。瞑想するのに慣れているため、それで時間を潰していた。

 

 しばらくして、どかっと隣に誰か座る。

 

「こんにちはテイル、どーしてあなたがここにいるの」

 

 少しお怒り気味のシノンさんがそこにいて、俺は、

 

「言ったはずだ、行けるのは大会後だって」

 

「まさか私の話を聞いて、出場するって決めてたのっ!? あなたいまどうなってるか分かってるッ!!?」

 

「狙い通り俺の注目が集まり、ターゲットにされやくすなった」

 

 カメラへのアピール、外だけではなく、大会の内側でも目立つ。

 

 もういま話題の中心へと固まる、これほど狙いやすいターゲットは無い。

 

「だからよっ。いま外も中もあなたの話題一色ッ。あなた死ぬかもしれないのよ!」

 

「シノンたちが死ぬ可能性が低くなるのなら問題ない」

 

「………あなた」

 

 自分は目立ち、かわりにシノンたちのリスクが減る。

 

 頭を押さえ、しばらく考え込み、すぐに切り替えた。

 

「こっち来て、キリトがいる。彼奴アバターを変えて潜りこんでるけど、会えばわかるわ」

 

「ああ」

 

 見てわかったよとは言えないな。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「ラフィン・コフィンっ!? どうしてそんな人がGGOにいるのよっ」

 

 キリトに会いに行くと、キリコになったキリトと出会い、青ざめていたところ話を聞く。

 

「………それは」

 

「あなた、私よりSAOにいたのに知らないのっ」

 

「レッドプレイヤーギルド、そう言えばテイルも分かるだろ」

 

「………まさか」

 

 SAOの中に、レッドプレイヤー。プレイヤーを殺す殺人ギルドがあることは知っていた。

 

 極限状態であり、死体が残らないあの世界で、感覚が壊れたのか定かではないが、そういうプレイヤーがいたのは知っている。

 

 俺も相手として出て来る可能性ぐらいしか頭になく、いつの間にか牢獄に、としか記憶にない。

 

 キリトたちは深く関わっていたのか、キリトの顔色は悪かった。

 

 そして彼が言うには討伐隊が組織され、そして、キリトは抵抗され、彼らを。

 

「もういい喋るな」

 

 かなり動揺していて、苦しそうなキリトにそう告げる。

 

「けど俺、自分が殺した相手を……顔や名前をいまだに思い出せない」

 

 心が拒絶しているのだろう。普通の感性で人を殺すのは、かなり来る。

 

 俺も夢の世界で人と対峙したが、あまり思い出したくもない。

 

 キリトから詳しい話を聞くと、話しかけてきたプレイヤーが死銃(デスガン)である可能性が高いな。

 

「そう、か……。君がここにいるのは、少し驚きだ」

 

「気を付ける」

 

「ああ、もうここのほとんどの話題は君一色だ。外もおそらく、君が一番死銃(デスガン)に狙われている」

 

 そう言って、キリトに頷き、シノンにも頷く。

 

 キリトは罪と向き合わなければいけないと、今度こそと言い、次の試合に立つ。

 

「キリト」

 

「テイル」

 

「気を付けて」

 

「ああ」

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「キリコちゃんもかッ、キリコちゃんも、キリコちゃんもか!」

 

 無駄に射撃する彼は、すぐに倒すことはできた。

 

 叫び声にキリコを叫ぶ男プレイヤーは、別の意味で彼にショックを与えそうだ………

 

 本戦は30人がランダムで千メートル配置されるらしい。

 

 選手は《サテライト・スキャン端末》を渡され、15分に一度上空にスパイ衛星が通り、全プレイヤーの位置が分かる。

 

 特定のプレイヤーの位置すら分かるだろうから、ターゲットの俺もすぐに分かるだろう。

 

 こうして本戦が始まる。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「そんな」

 

「まさか」

 

「信じられない」

 

 みんな本戦の話題にテイルがいたこと、シノンがいたことが分かっていた。

 

 なぜかシノンとテイルのツースクショットが出回ったりしてたら、キリコがモニタに映る。

 

 とりあえずスクショする中、本戦が始まり、しばらく様々な試合が映る。

 

「パパたちの試合は、数が多いです」

 

「テイルさんもです。マスター」

 

「そうね、彼の場合ニュービーであること、フリューゲル攻略最速攻略、トッププレイヤーが所属するスコードロンリーダー。彼の肩書を上げればきりがない」

 

「討ち取れば名が上がることは確実ってことだな」

 

 エギルの言葉に、ヒカリとクレハは心配そうにモニタを見つめる。

 

 彼の試合回数が多いが、ほとんどライフルと光剣で切り抜ける中。そして次の試合にモニタが映った。

 

 それは衝撃的な状態のスタート………

 

「シノのんっ!?」

 

 彼女が倒れ込む中、マント男が、拳銃を向けていた………

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 デバフで麻痺だけではなく、それはトラウマからの衝撃があった。

 

 あの銃が自分の前にある。

 

 それだけでシノンの心が恐怖で塗り潰れた。

 

 動けない、動けない、動けない動けない動けない動けない動け―――

 

(このままじゃ)

 

 横たわるシノンはもう死銃(デスガン)がなに言っているか分からない。

 

 そして走馬灯が頭をよぎっていた。

 

 

 

『気にするな。助けがあれば駆けつける』

 

 

 

 それはあるプレイヤーがなにげなく言った言葉だった。

 

 

 

「たすけ………て」

 

 

 

 その瞬間、

 

 

 

「ああ」

 

 

 

 それが死銃(デスガン)に斬りかかる。

 

「ッ!?」

 

【貴様は】

 

「テイル、彼奴じゃなくて悪い」

 

 蒼のコートを翻し、剣士が二人の間に入り込む。

 

 死銃(デスガン)は突然現れた彼も、その手に持つUFGを見て納得する。

 

 敵の声はマスク越しもあり、ちゃんと聞き取れず、それでもこちらを見る敵に剣を握った。

 

【テイル。幸運だけで勝利者として祭り上げられる、偽りの勝利者】

 

「そう言えば、お前はSAOにいたんだったな」

 

【我が名は死銃(デスガン)。真の力で裁きを下す者】

 

 死銃(デスガン)は気にせず宣告し、彼らの周りにはカメラ撮影機が浮遊する。

 

「………」

 

 彼はいつも無表情………

 

 

 

「はっ、バカかお前?」

 

 

 

 ではなく、にんまりと口元を釣り上げ、笑っていた。

 

「へ……」

 

【!?】

 

 それはモニタを見ている仲間たちも動揺する。

 

 彼に似合わないほど、悪意のこもった笑顔だったから。

 

「真の力、ね……。なら、撃ってみろよ。その銃で」

 

「なっ……」

 

 シノンは絶句した、剣をしまい、無謀な姿で死銃(デスガン)の前にいた。

 

「なにしてるの……だめ、ダメよテイルッ!」

 

 まだ方法が分からない。

 

 殺される可能性は0では無いのに。

 

 その時、シノンの中で彼が殺される光景が生まれていく。

 

「撃ってみろ、その力で、ラフィン・コフィン」

 

【………愚かな】

 

 死銃(デスガン)は十字を切るそぶりを見せた後、死銃(デスガン)を向けた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「お、おいテイル? なに考えてるんだッ!?」

 

 それはモニタ越しに見る関係者全ての全身から血の気を失わせる。

 

 だがテイルは、にまにまと笑いながら、相手を挑発すると言う彼らしくないダンスのようなことをして、挑発していた。

 

「ダメ、ダメだよテイル!」

 

「どうしたのッ、君ならそこから斬り込むこともできるじゃない!?」

 

 アスナの叫びも届かず、その指はトリガーに………

 

「ダメ………」

 

 ユウキは血の気を引き、身体を抱きしめながら、

 

「だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

【幸運を己の力を思い、過信した偽りの勝利者よッ、我が名と共に死ね!】

 

 荒野の世界に乾いた弾丸が鳴り響く。

 

 テイルが………

 

「あっ………」

 

 シノンが悲鳴にならない悲鳴を上げた。

 

 そしてしばらくして、

 

「かっ」

 

 彼は苦しみだし、モニタを見ていたアスナたちも悲鳴を上げた。

 

【愚かな勝利者に、裁きは下った】

 

 そう告げた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「いや……です」

 

 話を聞いていたヒカリはその光景を見て、アスナたちもまた悲鳴を上げた。

 

「マスター……マスタあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「テイルくんッ!」

 

「テイ……ル………」

 

「テイルうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 銃声が響き、しばらくして、荒野にシノンの悲鳴が響き渡った………

 

 苦しみだすテイルに、死銃(デスガン)はカメラにアピールするような動作をして、宣告する。

 

【これが死銃(デスガン)の、真の力だっ!!!】

 

 それと共に、彼は前へと倒れ出した………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんてな」

 

 瞬時に蹴り込むテイルの一撃を、死銃(デスガン)は避けられなかった。

 

 蹴り飛ばされた死銃(デスガン)自身、それが分からない。

 

【なっ……】

 

「これがお前の真の力だ、残念だったな。もう若くして死ぬつもりはない」

 

 テイルはいつもと変わらないまま剣撃を放つ瞬間、死銃(デスガン)が姿を消す。

 

 だが、

 

「後ろか」

 

 振り向かず、後ろからの剣撃を受け止める光景に、シノンの理解が追い付かない。

 

【!?】

 

 剣を逆さに持ち、けして振り向かず弾く。

 

「お前対人戦少ないだろ? 殺気で位置が分かる」

 

【………貴様】

 

 その時、シノンが凍り付く。

 

 片手で剣を弾き、同じく剣を握る死銃(デスガン)は構えなおす。

 

 だが………

 

「殺人者なら、これくらい出せ……」

 

「ッ!!?」

 

 直接向けられたわけでもないが分かる。

 

 殺気。

 

 それが分かるほど、彼の刀身から放たれ、死銃(デスガン)も怯み、後ろに飛ぶ。

 

【お前は《沈黙の蒼》。ただの、臆病者、のはずだッ】

 

「だとしたらどうする」

 

【殺すッ】

 

「殺せないだろ、お前じゃな」

 

 今度こそとまた死銃(デスガン)を放つが、それをあえて避けずに受けながら、斬撃が放たれ、それを剣で防ぐ死銃(デスガン)

 

【なぜだ、なぜッ】

 

「これで全ての仕込みが終わった」

 

【くそッ】

 

 今度は別の銃に変えて発砲するが、

 

「ハイパーセンス」

 

 瞬時攻撃を受けた瞬間、高速機動で避け、シノンと愛銃を担ぎ上げてその場から去る。

 

 俊敏度は高く、その場から一気に走り去り、バイクを途中で見つけてそれで走る。他のバイクは銃で破壊して………

 

「ん、キリコ」

 

「テイルっ、シノン」

 

 キリトをすぐに拾い、まずは距離を稼ぐために、その場から離脱した………




ゼルダ要素が少し出たが、分かるだろうか?

それではお読みいただきありがとうございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。