ソードアート・レジェンド   作:にゃはっふー

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新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

それでは本編どうぞ。


第54話・ついに揃う

 俺たちは最後のフィールド探索を開始した。お助けNPCであるラナたちと共に俺とアスナ、ユウキにテイルと、ほとんどのメンバーが別れたりしてマップを広げている。

 

 新しいフィールドは《スピナー》と言う専用アイテムが乗り物として隠されていた。

 

 砂場や落差のある場所が多く、妖精で無いキャラクターは苦労しているのが現状だったが、この乗り物を使うルートを発見する。

 

「テイルは凄いな、ボクはまた失敗しちゃった」

 

「もう。ユウキたちはしなくていいのに」

 

 シノンたちGGOプレイヤーも気合いを入れて《スピナー》で移動する中で、彼はなんでもないように使用していた。

 

 砂場のような場所に足を取られたりする他のプレイヤー。彼だけは難なく進む。ユウキたちは彼のように《スピナー》で移動しようとして失敗する。

 

「やっぱりこの道具も?」

 

「ああ。まあ向こうはレールは一本だったけどね」

 

 やはり彼の体験から生まれたらしいフィールド。アイテムもほとんどそうであり、彼は《スピナー》から自重してアイテムによるミニゲームは控えている。

 

 俺も調べてみたら風を纏うブーメランがあったり、馬上しながら矢を使ったり、釣り堀があったりしてユイも楽しめた。

 

 だがこの世界がプレイヤースキルのモニタリング、それが目的だとしたら………

 

(〝アンノウン〟か。そんなに学者が気になるようなデータだとしたら)

 

 あの仮想世界で彼はどんな日々を送っていたのだろうか。俺はユウキとアファシスを乗せて移動する彼の様子を見ていた。

 

「キリト君、どうしたの?」

 

「ああ、いや」

 

 顔に出てたのかアスナに心配されてしまい、俺はみんなの後を追う。気のせいかアスナの視線を感じながら、それでもこのことは話せない。

 

 そして進んでいると俺たちはボス部屋へとたどり着く。

 

「これで次はボス攻略戦だな」

 

「パーティーは」

 

 俺、テイル、アスナ、クライン、リーファ、シリカ、リズ。

 

 シノン、ユウキ、ストレア、フィリア、レイン、セブン、プレミア。

 

 最後にティア、クレハ、ツェリスカ。エギル、バザルト・ジョーも来るらしいから三パーティーになるな。

 

「三パーティー枠で後はボス情報確認して募集だな。それは俺とテイル、ユウキとクライン、シノン君はどうする?」

 

「銃の位置取りが気になるから参加するわ」

 

「ルクスにも声かけるか。友達とパーティー組んでるけど、攻略戦しているわけではないし」

 

「後はセブンちゃんがメインってことにする? あの子も参加するから凄い騒がれそうだし」

 

 そんなことを話しながら、アファシス、そしてラナたちを含めた三パーティー。この状態で募集するため、情報を集める。

 

 パターンを見極めるため蘇生することも視野に入れ、ボス情報を得るためにボスに挑む。

 

「それじゃ、俺は彼女たちを連れて町に戻るよ。ここのマップ確認もまだした方が良いからな」

 

「ああ。ボスのパターンは任せてくれ」

 

 テイルは三人を連れて探索を進める。その後に彼に聞くが、彼が言うには『蘇生古代獣ハーラ・ジガント』らしい。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「ルクスパーティーに入るってさ、当日よろしくって」

 

「やった~、ルクスさんと一緒に冒険だ」

 

「やりましたね」

 

「あの子の武器も手入れしなきゃね」

 

 リーファ、シリカ、リズは嬉しそう話し合いながら、そのタイミングで戻ってくる。

 

 死に戻りした後、一通りの情報をアルゴに売りに出向いて、掲示板に募集を張りだしたりし終えたところだ。

 

「ただいま」

 

「お帰りキリト君。アルゴさんのところはどうだった?」

 

「それなりに高く売れたよ。ボス攻略戦の情報はボス部屋前で話すって掲示板にも張ったし、後は待つだけだな」

 

「アイテムとかも確認しないとですね」

 

「ボクは少し《スピナー》の練習したいな~」

 

 ユウキとアファシスは楽しそうに話していて、彼はシロ、拾ってテイムした猫を懐に仕舞っていた。

 

 ユウキとアファシスを見ていると彼は猫に好かれるな。アルゴも彼の情報は高く買うし、シリカはピナが彼を気に入っているからよく話しているしな。

 

「条件は三パーティー固定。時間も指定したし、ボスのパターン、攻略も確認済みだ」

 

 アイテムである《スピナー》を利用した戦闘。とはいえALOプレイヤーとGGOプレイヤーは攻略が簡単で、SA:Oではアイテムを使いクリティカル狙い。

 

 そう言えば、

 

「パーティーリーダーは俺、テイル、ユウキでいいのか?」

 

「テイルがリーダーなのが安心できるね」

 

「そうですね、テイルは運がいいもの」

 

「そうね、安心して銃が撃てるわ~」

 

 シリカとクレハ、ツェリスカはそう言い合い、俺もまた安心できる。レアドロップは必ず彼は手に入れるからな。

 

 白猫を懐に仕舞う彼の方は、

 

「キリト、色々調べたけど、それっぽいのがあるだけで確証は無いな」

 

「確証?」

 

「アイテム渡しでいいえを選択するって言うの」

 

 それを言うとみんなえぇ~と言う顔で俺を見る。そんな顔されてもな。

 

「だって選択が出る内容だぜ? 違うパターンも確認したいじゃないか」

 

「そりゃ少し分かるけどよお。最後の最後だぜキリの字?」

 

「確かに、少しは空気ってものを読んでほしいわ」

 

「まあ様々な反応を見るために、ここはAI搭載型NPCで統一されてるから、データ取りと言う点ではありだけどね」

 

 クラインとリズ、セブンからもそう言われるが、それでも気になるものは気になる。念のためにいいえを選んでも問題ないか調べたが、それらしいことは全く分からない。

 

 ともかくアイテム獲得しなければ話にならないが、彼がいるとなんとなく大丈夫な気がする。

 

「シロのことは頼むよデイジー」

 

「はい、お任せください。皆さんのお帰りを待ってます」

 

「良い子にしてろよシロ」

 

「にゃ~」

 

 準備が終わり、後は最後のボス攻略戦。そう思い、俺たちは自由解散する

 

 だがある意味、この時点で俺たちは気づくべきだったのかもしれない。

 

 なにも問題ないように見えているからこそ、このゲームが暴走し始めていることに気づくことはなかった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 レイド戦はまた大規模になり、ボスである蘇生古代獣は最大まで強化されているだろう。

 

 パターンはやはりと言うか円状にレールが敷かれていて、砂場が地形と成っている。最初はアリ地獄のように中心に蘇生古代獣がいる。

 

 巨大に頭部の骨には剣ではなく宝石が突き刺さり、プレイヤーが現れると動き出す。

 

 第一段階は背骨の部分がクリティカルで、宝石の剣にはバリアのようなものが張られている。

 

 これには《スピナー》で接近して斬りかかるか、銃で攻撃するしかない。空を飛ぶ妖精は巨大な腕をかいくぐり攻撃するしかない。

 

 だがこのパーティーの場合少し変わる。

 

「セイッ」

 

 ユウキとヒカリがわざわざ《スピナー》を使い接近して、強力なソードスキルを繰り出し、ヒカリはほぼゼロ距離で銃を使う。

 

 GGOプレイヤーは弾幕で空を飛ぶ妖精の補助をするが、シノンだけが、

 

「スゥ………」

 

 攻撃をかいくぐり、背骨に狙撃する。これでもうすぐ二本ゲージが消えようとしていた。

 

「パターンが変わるぞ、第二形態ッ!」

 

 キリトの言葉に多くのプレイヤーが準備に入る。残りゲージ二本になると第二形態へと変わる。

 

 トドメは俺が刺すのがすで決まっているため、周りを確認して《スピナー》で接近してクリティカルで大きく削った。

 

【ガアアアアアアアアアアッ!!】

 

 雄たけびと共にフィールドが崩れ、妖精たちも風が吹き荒れて別のフィールドへ移動。

 

 今度は円の外側、俺の知る蘇生古代獣の第二形態のフィールドへ移る。浮遊する頭部の骨はバリアが消えて、今度は宝石への攻撃がクリティカルに変わる。

 

 骨の腕が古代の武器を持って空を飛ぶが、壁には《スピナー》のレールが敷かれ、妖精以外が接近して斬り込む際、《スピナー》を使って接近する。ユウキはここで空を飛び、ヒカリは地上から銃で攻撃。

 

「《スピナー》でのアタックはダウンが狙える。SA:Oプレイヤーはダウン狙いだッ!」

 

 俺の言葉に次々と《スピナー》に乗り込むプレイヤー。シノンたちは常に移動する蘇生古代獣を追いかけながら射撃。俺たちを撃たないように気を付けてだ。

 

 妖精たちがメインアタッカーになり、空中での戦闘。

 

「キリト三回目だ、ダウン行くぞッ!」

 

「頼んだぜクラインっ!」

 

 クラインの《スピナー》が激突して地上へと落ちる蘇生古代獣。すぐにGGOプレイヤーはプラズマ・グレネードを投げて爆発。その後プレイヤーが殺到する。

 

 ともかくこのパーティー、特に三グループの連携は完璧だ。

 

「キリト、次のダウン行くぞ。トドメは任せた」

 

「応ッ!」

 

 すでにゲージも残りわずか、シノンが狙撃しつつ、俺のアタックによりダウンした瞬間、妖精たちのソードスキルが叩きこまれる。

 

 たった一人で倒していた頃と比べ、彼はあまりにもあっさりと終わりを迎えた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「よっし、ラストアタックゲット。ナイスファイトだみんな」

 

「お疲れ様テイル」

 

「ああ。助かったよルクス、みんな」

 

 キリトの勝鬨と共に、宝石が割れて中から黄色、黄金色の宝石が俺の元に来る。

 

「これは」

 

 ウインドウには《フロルの祝福》と言うキーアイテム。これで全イベントアイテムがプレイヤーの手に渡った。

 

「やったねテイル」

 

「おめでとうテイル」

 

「やっぱあんたなら取れるのねっ!」

 

 みんなが喜び、この後は城にこれを届ければなにかが起きるのだろう。イベントが終了か、はたまたなにか起きるのか。ともかく時間はある。

 

「それじゃキリト頼んだ」

 

「いやいや、君が手に入れたんだから君が渡してくれよっ!?」

 

 全員が呆れながら、俺がリーダーのように扱われた。

 

 姫、ゼルダとの邂逅か。なにも無ければいいんだが………

 

「テイルさん」

 

「ラナ?」

 

 戦いの中で彼女たちも魔法と矢による援護は活躍していた。さすがと言えば良いのか戦い慣れしていて、おかげでスムーズに倒すことができた。

 

「姫様に謁見するんですよね? わたしたちもゼルダ姫に会いたいんです。一緒に謁見してもいいですか?」

 

「ああ」

 

 それに二人は微笑み合い、後の準備は全て戻ってからだ。

 

「ともかく少し休んだら城に出向いて、次のイベントだ」

 

『おーっ!!』

 

 お祝いムードの中、このイベントも〝終わり〟が差し掛かっていることに、この時俺たちは誰も気づけなかった………




ついに秘宝は揃いました、ゼルダ編も大詰めです。

それではお読みいただき、ありがとうございます。
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