ソードアート・レジェンド   作:にゃはっふー

7 / 77
ついにオリ主テイルはキリトたちと交流を開始。

長い道のりだったね。


第6話・攻略の中で

 凍り付いた滝のダンジョン。宝玉を使い先に進むことはせず、一度解散し、準備をしてから先に進む。

 

 色々あるがさすがキリト、SAOのラスボスを倒した男だ。

 

 それでもキリトたちの快進撃は止まらず、静かに俺は進む。

 

「どう?新しい武器」

 

「全体が軽い………。もう少し重みが欲しい、あとは長さ」

 

 ダンジョンの中で調子を聞くが、それにうなるリズ。嬉しそうにするキリト。

 

「いやキリの字、なに嬉しそうにしてるんだよ」

 

「いや、だって分かる。分かるんだぜテイルの言いたいの」

 

「お兄ちゃん、そんな同類を見つけたような顔をして」

 

「あはは………」

 

 周りから呆れられるキリト。だがレインだけはこちらを見る。

 

「安心してくれ」

 

「えっ」

 

「足は引っ張らない」

 

「えっと、そういうんじゃないんだけどな~」

 

 困った顔のレイン。ならなんで俺を見ていたんだろう?

 

 そんなことを話しながら先に進む。

 

 そして、事件は起きる。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「ん」

 

 かすかに後方から気配を感じ、キリトも気づき険しい顔になる。

 

「大勢の人の気配………おそらくスメラギたちが追いついてきているらしい」

 

 その言葉に、ウンディーネの青年が率いる、強者のプレイヤーたちが姿を見せた。

 

「スプリガンのキリト、どうやら貴様たちもなかなかやるらしい」

 

「ああ、また会ったな、この前約束したデュエルをしようぜ!」

 

 そうどこか嬉しそうに言うキリトだが、周りのメンバーやスメラギも怪訝な顔でそれを見る。

 

「いまはダンジョン攻略中だぞっ。いまはどちらが先にダンジョンを攻略できるか………。それが勝負だっ」

 

「だけどさ、目の前に強いプレイヤーがいるんだぜ。戦いたくなるのは当然だろ?」

 

「キリトは………」

 

「どちらかと言えばゲームバカです………」

 

 アスナたちが呆れる中、それは向こうも、

 

「分からん奴だ、そんなに戦いたいのなら」

 

 そして向こうも抜刀し、デュエルの試合形式がなりたった。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 試合は二刀流キリトがやや劣勢、そのまま続けるかと言う事態に差し掛かるが、スメラギが構えを解く。

 

「なかなか腕がたつようだな」

 

「まだ決着は………ついてないぞ!」

 

「その実力と気概は認めてやる。だが、いまはダンジョン攻略が優先だ。我々は組織で動いているのだからな」

 

「だけど」

 

「さっきも言ったが、ダンジョン攻略で我々と勝負すればいいだろう」

 

「キリトくんっ」

 

 その時、キリトを心配して前に出たのは、

 

「レイン」

 

「レイン? お前………嘘つきレインじゃないか」

 

 それは驚きの方の言葉で、それを言われ、レインはばつが悪そうな顔をする。

 

「どういうことだ? レインはシャムロックの奴らと知り合いなのか? それに、嘘つき?」

 

「なるほどな、お前がこいつらを手引きしたのか」

 

 どこか納得した様子で、向こうの話がまとまっている。

 

 どういうことだ?

 

「少し前に、彼女は嘘をついてメンバーを騙し、シャムロックに加入した。しかし嘘が発覚して、ギルドを追い出された」

 

 だがギルド脱退後も、登録解除までタイムログが発生。

 

 レインはそこから情報を入手していた。

 

 それにレインは、何も言わず、ただ黙り込む。

 

「………」

 

 正直よく分からないが、レインは本当にそんなことをしたのか?

 

「いやいや、あはは………バレちゃ、しかたないね………」

 

「レイン………」

 

 どこか無理をしている気がする、俺はその言葉が信じられない。

 

 ともかくここは一度引き上げ、エギルの店に戻る。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「………はあ」

 

 一応キリトが事の顛末を説明して、メンバーに話した。

 

 キリトが情報の入手方法を確認しなかったこともあり、自分は責めないと説明する。

 

 俺は正直後からだから、何かを言う資格は無いだろう。

 

 そしてシノンがそれに納得できないと言って、いまはレインに席を外してもらい、古株メンバーで話し合い。

 

 果たして俺はいていいか、俺は………

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「キリト」

 

「テイル………」

 

「俺はフレンド登録や、ギルドのことは分からない………。だけど、本当に、レインはその方法で情報を得られるのか?」

 

 それに周りは驚く。シノンや他のみんなもだ。

 

 彼は勘が鋭いな。

 

「それは、だけど本人はそう」

 

「いいえ、不可能です」

 

「ユイちゃん」

 

 ユイは説明する。やっぱり、ギルド脱退後、ギルド内部情報を知ることは不可能。

 

 レインが認めた方法では、シャムロックの内部情報は得られない。

 

 シノンを初め、仲間たちはならなぜそれを否定せず、そして何も言わないか。それが分からないと困惑した。

 

「それに関しては俺にも分からない」

 

 レインは何かあるのだろう。ともかく、話はこれで終わった。

 

 これからも彼女と共に行動する。それはいい。

 

 いいんだが………

 

「………」

 

 一人、なにか言いたげの彼がいた。

 

「テイル?」

 

「………この子は?」

 

「あっ………」

 

 ユイをテイルに紹介するの忘れてたッ!!

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 それから、攻略が進む。

 

 レインのことは結局、なにか大事なことを隠している。だけど、それを無理に知る必要は無いと決まり、攻略は進めることになる。

 

 そんな中で、ALOのイベント期間に入った。

 

 妖精の世界なのに、日本の縁日とはこれいかに。

 

「………」

 

 せっかくの縁日だが、俺は武器防具を探すことにしようと、フィールドへと向かう。

 

「あっ♪ おーい、テーイルーーー♪♪」

 

 ユウキが嬉しそうに腕に張り付き、すでにお祭りを楽しんでいた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 いつの間にか、ユウキに連れまわされ、リンゴ飴、綿菓子など、コルクの射撃まである。

 

「………」

 

「うわっ、すごっ! テイル射撃もうまいんだねっ」

 

 それからシノンやフィリア、ストレアと、次々と祭りを楽しむ仲間たちと出会う。

 

「なんていうか、いつの間にか仲間の集まりだね」

 

「うんそうだね~楽しいね~」

 

 ストレアも買い食いしながら、先ほどかき氷の洗礼を受けていた。

 

 クラインはどうにかこうにかデートをする相手を探していたが、結局できなかったらしい。

 

「フィリアたちも、浴衣なんだな」

 

「そうだよ~。いま限定のアイテムなんだから、せっかくだし着ないとね」

 

 そう、女性メンバー全員が浴衣である。俺は全員に似合うと言い喜ばれて、クラインのお世辞は綺麗に流された。

 

「なんで俺だけこんな扱いなんだよ!」

 

「いつものことでしょ」

 

 レインもその空気の中、自然と笑顔であり、その様子にほっとする。

 

「もうここまでくればあれだ、他の奴も見つけて、みんなで回ろうぜっ」

 

「おー♪」

 

「と言ってるうちに、おーいっ、リズ」

 

 ユウキが大きな声を出し、少し遠くにいる二人に話しかけようとしたときだった。

 

 二人は敏捷ステータスの限界を超えて近づき、ユウキの口を防いだ。

 

「うぐっ!?」

 

「シッ、全員静かに」

 

「なっ、なんだ? いった………」

 

 そして俺たちの目の前に、キリトとアスナが仲良くデートしている様子が飛び込み、その後女性メンバー全員で、その様子を観察することになる。

 

「テイル、俺ら、なにしてるんだろう」

 

「………」

 

 男性は時折買い出しに行かされる。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「あー楽しかったよ」

 

「そうか」

 

 そろそろ終わりそうなときに解散し、ユウキと共に軽くモンスターを倒した帰り道。

 

「ありがと、手伝ってくれて」

 

「なんだいきなり」

 

「ううん、少しね………」

 

 少し下を向き、夜空の星を見る。

 

「あのさ、テイルは楽しい?」

 

「ああ」

 

 それに少し微笑むユウキ。

 

 話を聞くと、実はユウキはギルドに所属している。

 

 それがしばらくしたら解散する話になり、最後の記念に、あるイベントをメンバーの名前が刻まれるイベントがあるから、こなしたかった。

 

 他ギルドと組むと、全員の名前がこの世界に残せないから、ギルドに所属していないプレイヤーしか頼めなかったらしい。

 

 キリトとアスナにはすでに話していて、

 

「できれば、テイルにも手伝って欲しかったんだ」

 

「そうか………」

 

 だが俺は武器防具が、まだ自分の全てを預けられない。

 

 それに気づき、ユウキがすぐに取り次ぐろう。

 

「ああごめんっ、別に無理にってわけじゃないんだ。いつも助けてもらったりしてたから」

 

「そうなのか」

 

「うん………。テイルとの、あのSAOの戦い、ボク忘れられないんだ。だからかな、あの時のテイル物凄く楽しそうだった」

 

「………やっと楽しめる。そう思える瞬間だったからな」

 

 そんな話を楽しげに語りながら、ユウキは笑う。

 

 それを見ながら、今日はお互い別れた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 隠していること、話せないこと、言えないこと。

 

 特典の一つで、ユウキたちの病気をどうにかして欲しいと願った。

 

 考えれば、それはどのような形で叶っているか分からない。

 

 なにより、確かユウキには、姉がいたはずだ。

 

 彼女はどうした?

 

 そんなことを聞けない。

 

 分からないことが怖い、そう思いながら、学園で静かに過ごす。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「はあ」

 

 あくびをしながら、ミルクを飲む。

 

 朝日が昇る休日、果物を食いながら暇をつぶす。

 

「今日もフルダイブするか、色々と物入りとかあるし」

 

 そんなことを呟きながら、飼い猫の面倒見ている時、電話が鳴り響く。

 

 母親が電話に出て行き、ミルクを飲み干すと、

 

「ちょっと、あんたに少し用だって」

 

「はい?」

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 現実世界、病院へ出向く。

 

「………」

 

「すいません、お話は済んでますね」

 

「倉橋先生、ですね」

 

 親には連絡済みで、まずは話だけでもと俺だけが来た。

 

 なんでも、俺のドナー登録で、骨髄移植手術をしてほしいとのこと。

 

「今回のケース、患者の方が少し特殊の手術方法をしています。それにより状態を安定させていると言う状況でして」

 

「すぐに話を通したかったと?」

 

 正規のやり方は知らないが、少々重々しい雰囲気で頷かれるところから、重い病気なのだろう。

 

「それに、患者の方は早い段階で移植した方がよろしい為、こうして呼び出させてもらいました」

 

「それじゃ、手術日を決めるんですね」

 

「………そうなのですが」

 

 話を聞くと、このことを、ドナー登録者に自分と合う人がいると知った、その子は、

 

 

 

「受けたくないです………」

 

 

 

 そう、患者の子がそう言うのだ。

 

「そうですか」

 

「申し訳ございません、まだ準備ができていないうちにお呼びだてしまい」

 

「いえ」

 

 血縁関係者以外で、拒絶反応が無いのは奇跡。

 

 そもそも、俺のを移植して平気かと思う。あまりに俺は吹き飛んだ人生だからだ。

 

 親からも、

 

「えっ、あんたので平気?」

 

 我が人生はまあ悲惨と言うか、おかしいというか、うんおかしな人生だからしゃーない。

 

 とりあえず説得を試みるらしいので、連絡先などを交換し終え、こうして病院を後にする。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 こうして患者の子。プライベートなどデリケートな方面なのだから詳しく聞けない。

 

 俺に説明できない部分ではあり、それは医師たちの仕事。

 

 それでも気が晴れないため、色々歩き回ることにした。

 

『~~~じゃあ、聞いてください』

 

 不意に路上ライブの歌が聞こえる。

 

 歌を聴き、大切な者たちを思い出す。

 

(歌だから………じゃないな。いい歌だ)

 

 スピーカーはいい物では無く、観客もまだら。

 

 けど、少し心が晴れる。

 

 どうもメイド喫茶のバイトの子らしく、それの紹介もする。

 

『じゃあみんなまたね~ダスヴィダーニャ!』

 

「?」

 

 ロシア語のさようならの言葉に、

 

「………」

 

 いや待て、俺はどこでそれを聞いた。

 

 いまの歌、どこで聞いたような気がする。

 

「?」

 

 首をかしげながら、その場を去る。

 

(人間、外人の区別はつかないと聞くが)

 

 ロシアハーフだろう。まさかこうも分からないとは。

 

「俺もまだまだだな」

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 ここ最近、ダイブする機会を逃していると、

 

「………やってしまった」

 

 キリトたちがボス攻略、裏世界と言うエリアを開放したとメールが届いた。

 

 一応おめでとうと返しておくが、攻略に協力しないのはいただけない。

 

「………レアドロップ品くらい、稼ぐか」

 

 そう思い、集合時間にダイブできないのなら、フィールドでドロップ品やアイテムなど集めることにする。

 

 気晴らしになるし、色々しても問題ないだろう。

 

 そう決めて、少し遅い時間にダイブした。




少しずつ彼らの物語に溶け込むテイル。

いまだに彼のリアルネームは明かされない。

彼のことを最初に知るのは………

それではお読みいただき、ありがとうございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。