もし、特車二課に凄い人がいたら…   作:シャト6

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第1話

「久々の日本だな」

 

俺は久々に帰ってきた日本の地に降り、日本の空気を感じていた。

 

「さて、確か迎えが来るって言ってたけど…」

 

「おう、少し遅れちまったか」

 

振り返ると、俺と同じようにサングラスをかけてる老人がやって来た。

 

「ハハ…まさか迎えがおやっさん、榊さんだったとは」

 

榊「なに、普通の奴ならウチの若い奴に来させるさ。だが、お前なら俺自身が出張って来たくなるんだよ。何せお前さんは、レイバー乗りにして整備も俺に次ぐ存在だ。シゲよりお前の事をかってるんだぞ」

 

「おやっさんにそう言って貰えると嬉しいですね。ですが、俺はあくまで警察官ですよ。それに、今おやっさんの右腕はシゲさんでしょ」

 

榊「惜しいねぇ」

 

そして俺は、おやっさんの車で久々に特車2課に戻っていった。

 

榊「おっとそうだ。特車2課に配属だが、ついこの前イングラム1号と2号の人選が決まってな。その資料だ」

 

おやっさんから渡された資料を受け取り、中を確認する。

 

「ん?おやっさん、何で俺の名前が何ヵ所も書いてあるんです?」

 

榊「ああ、第2の隊長さん曰く、1号機に配備して、そこでフォワードにバックアップとしてだそうだ。基本は1号機のパイロットを指揮するそうだ」

 

「なるほど。で、その1号機に何でひろみさん以外は女性なんですか。しかも向こうで一緒だった香貫花さんがいるなんて」

 

資料に書かれた班分けを見て俺は嘆く。

 

榊「フフッ、お前さんが一番女の扱い方を熟知してるからだろ」

 

「熟知って…」

 

榊「聞いたぞ。向こうでも何人かに結婚を求められたそうじゃねぇか。アメリカから来たあのお嬢ちゃんもその内の1人だろ」

 

「好きでそうなったわけじゃ…」

 

そう…何故か俺と仕事やプライベートで行動した女性は、俺と付き合ってほしいとか結婚してほしいとか言ってくるのだ。一番タチが悪いのが、一晩だけの関係でもいいって言う人もいる。で、数人そんな関係になったんだよね。酒に酔わされて…

 

榊「そう言えば、南雲の嬢ちゃんも最近機嫌がよかったが、お前が来て理解できたな」

 

「ア、アハハハ…ハァ~…」

 

ヤバイ…特車2課に行くのが恐くなってきた。

 

「…向こうに帰りたい」

 

榊「ま、自分で蒔いた種だ。精々嬢ちゃん達に刺されないようにするんだな。アハハハ!ウチの若い連中は大丈夫だろうがな」

 

笑いながら運転するおやっさんに、俺は自分の蒔いた種を恨むのだった。それから暫くして、特車2課の場所に到着した。

 

榊「さて、着いたぞ」

 

「ハァ…着いちゃったか」

 

俺は諦め、渋々車から降りるのだった。

 

「ん?おいおいおいおい!久し振りだね翼ちゃん!」

 

すると整備をしてた1人がやって来た。シバさんだ

 

「久し振りですねシゲさん。お元気そうで」

 

シバ「あったり前よ!ってか、元気がなきゃ班長にどやされちまう」

 

「確かに。榊さんだったら『んな事で体調崩す奴は、俺の部下に必要ねぇ!!』って言いそうですしね」

 

シバ「相変わらずだね。色んな人の声真似ができるの」

 

俺の特技の1つである声真似。本人そっくりに喋れる。

 

「それじゃあ、後藤隊長に報告があるので」

 

シバ「おう。後、少し前に帰国子女と新人の女性隊員が入ったから。手ぇ出すなよ♪」

 

「あ~香貫花さんね。既に遅いかも…アハハ」

 

シバ「だと思ったよ。ったく、その内後ろから刺されるぞ」

 

「その時は、葬式頼みます…」

 

俺は苦笑いしながら、そう答え隊長室に向かった。ノックすると、中から返事が聞こえる。

 

「はいはい、入ってますよ~」

 

「相変わらずですね」

 

そう言いながら中に入ると、これまた懐かしい2人がいた。

 

後藤「お~久し振りだね直江」

 

南雲「そうね。1年ぶりね」

 

「そうですね。お久し振りです、後藤隊長、南雲隊長」

 

後藤「そだね。それじゃあ書類なんか一応貰っとこうかな」

 

俺は後藤隊長に、手続きに必要な書類を渡した。

 

後藤「…あら~、1年で巡査長になったの」

 

南雲「ホントね」

 

「ま、ま~そうですね」

 

俺は照れくさそうに言う。

 

南雲「けど確か…噂で聞いたけど、直江君が昇進したのは、香貫花・クランシーとその上司が掛け合ったって聞いたけど…どうなのかしら?」

 

笑顔で俺に質問する南雲隊長。ですが南雲…隊長、目が全く笑ってないんですけども。

 

後藤「あ~、俺ちょっと用心思い出しちゃったから、ちょっと出てくね」

 

後藤隊長はそう言い、この場を立ち去ろうとするが、南雲隊長がそれを止める。

 

南雲「後藤隊長、貴方には班分けの事で聞きたいことがあります。よろしいですか?」

 

後藤「…はい」

 

逃げられなかった後藤さんは、諦めて自分の席に座った。

 

南雲「直江君の事は、後で個人的にじっくりと聞くとして」

 

個人的にですか~!

 

南雲「後藤隊長、何故第一班の班分けがあの様な形に?」

 

後藤「あ~それね。香貫花の提案なんだよ」

 

南雲「へ~」

 

後藤「それにさ、直江と香貫花は1年間だけど顔見知りだし。一緒の方が効率がいいかな~って思ってね。後、泉は2課に配属されたばかりだし、男の中ってのもね」

 

気まずそうに質問に答える後藤さん。お気持ちすんごく分かります。南雲さんの機嫌が物凄く悪いもん。

 

後藤「ま、既に決定で上にも書類送っちゃったしさ。ってな訳で、俺はこの辺で。直江、生きて帰ってこいよ」

 

「た、隊長!?」

 

最後の台詞いりません~!

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