もし、特車二課に凄い人がいたら…   作:シャト6

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第11話

あれから現場検証を行い、時間は夕方になっていた。

 

「オーライ!オーライ!ひろみさん!そこで止めて下さい!」

 

野明はアルフォンスで、壊されたレイバーやトラックをどけ、香貫花はそれを指示している。俺とひろみは、レイバーキャリアで、トラック等を吊り上げている。すると、吊り上げたトラックの下から、レイバーの足跡が出てきた。

 

香貫花「これって」

 

「足跡ですね。しかも土木作業用とは別の種類ですね」

 

野明『ホントだ』

 

「それに、ボディについてある傷跡も、レイバーの爪痕かも知れませんね」

 

香貫花「おそらくそうね」

 

山崎「だとすると、これって1台だけじゃないですよね」

 

ひろみの言う通りだ。1台だけでは流石に無理がある。

 

野明『工事を妨害するにしては、やり方が直接的だね』

 

香貫花「被害も村の中だけみたいだしね」

 

野明『やっぱり、あの御神木を切らせない為にって事かなぁ?』

 

「となると、誰かが祟りとみせかけてしたことなのか、それとも…」

 

山崎「それとも?」

 

「本当に祟りがあると恐れて言ったのか」

 

山崎「やっぱり、直江さんだって本当は…」

 

すると、此方に向かってレイバー走ってきた。

 

「な、何事です!?」

 

香貫花「あれって、イタリア製ガンボルギーニね」

 

野明『げぇ~、趣味悪~い』

 

野明は、このレイバーは好きではないみたいだな。俺もそう思うけどな。

 

『デヒャヒャヒャ!やっぱりイタリア製は凄い。パワーとスピードにかけちゃピカ1だでよ♪』

 

すると、ガンボルギーニに乗ってた老人が窓を開けて、俺達に話しかけてきた。

 

「いや~ご苦労さんですな。捜査の方は順調ですかな?」

 

「えっと」

 

「ワシは、この道路に土地を譲った者でな。売った以上、工事の進み具合が気になりますわい」

 

野明「じゃあ、あの御神木がある所もお爺ちゃんが?」

 

「いやいや、あの辺は残念ながらワシの物じゃない。よいか?あの木にだけは手をつけてはならん。あれにはのぅ、大昔から山鬼の魂が住んでおるのじゃ。そこでじゃ、ワシが直接でしゃばる訳にもいかんので、お主ら公団にちと掛け合ってくれんか?あの木を避けて、道路の予定地をもうちっと南にずらしてくれりゃ、ワシがいい値で土地を用意してやると。どうじゃ?」

 

香貫花「申し訳ありませんが、我々は妨害事件の捜査に来ただけですので、そういう交渉はできません」

 

「残念じゃのぅ。おもほり様の怒りを買ってからじゃ手遅れなんじゃぞ?邪魔したのぅ」

 

そして老人は、あっという間に去っていった。

 

山崎「なんなんでしょうか?」

 

「なんなんでしょうね?」

 

俺とひろみは、そう言うしかなかった。そして暗くなり、村が用意してくれた公民館に寝泊まりするため、そこに向かった。

 

「さて、今日はお疲れ様です皆さん。この公民館には、お風呂もあるみたいですので、先に野明さんと香貫花さん、お2人はお先にどうぞ。私とひろみさんは、夕食の準備をしておきますので」

 

野明「私は、アルフォンスの整備をしてから入る」

 

香貫花「私は食後でいいわ」

 

山崎「なら、お風呂は夕飯の後にしますね」

 

そして野明はアルフォンスへ。俺とひろみは夕食の準備を。そして香貫花は自分の拳銃を整備していた。夕食の準備ができ、運ぼうとした時、電気が落ちた。

 

「停電ですか?」

 

山崎「ヒイイイイイ!!」

 

んなにビビらんでも、ブレーカーが落ちただけだろうに。

 

「ひろみさん、すみませんがブレーカーを見てきてもらってもいいですか?私は念のために外にいる野明さんの様子を見てきます」

 

山崎「わ、分かりました」

 

そしてひろみは、ビビりながらも外にあるブレーカーの様子を見に行った。俺は野明の元へ向かう。すると…

 

野明『誰だ!』

 

野明が何者かと会ってるみたいだ。急いで向かったが、そこにはアルフォンスしかいなかった。

 

「野明さん!何かあったんですか!」

 

俺は大きな声で言うと、アルフォンスから降りてきた。

 

野明「ついさっき、赤外線センサーが出て、レイバーの熱分布反応ががあったんだけど…」

 

「熱分布ですか?」

 

野明「けどすぐに逃げられちゃって」

 

「……」

 

俺はその言葉を聞いて考える。多分だが、そのレイバーは今回の事件に関係してるな。

 

山崎「わひゃあああああ!」

 

すると今度は、ひろみの叫び声が聞こえた。急いでそこに行くと、ブレーカーに蛇が2匹絡み付いていた。

 

「蛇…ですか」

 

俺はゆっくりと蛇に近づく。そして、2人に分からないように威嚇する。

 

「邪魔だ。とっとと消えな」

 

俺の殺気に怯えて、蛇は森の中に消えていった。そしてブレーカーを上げ電源を入れた。

 

「さて、電源も無事に点きましたし、夕食にしましょうか」

 

そして俺達は中に入り、夕食を食べたのだった。野明や香貫花は普通だったが、ひろみだけは食欲がなかった。

 

「取り合えず、明日辺りに行動を起こしてみるか」

 

山崎「直江さん、お風呂空きましたのでどうぞ」

 

「ありがとうございます。野明さん達はもう入ったんですか?」

 

山崎「泉さんは入ったみたいですが、香貫花さんはまだみたいです。先に入っていいそうですよ」

 

「そうですか。ではお先にいただきますね」

 

そして俺は、着替えと銭湯用具を持って風呂に向かった。ここの風呂は、普通の一軒家にある風呂より少し大きい。2人では少し狭いが、1人ならゆっくりと入れる。ひろみですら余裕だな。浴室に入り頭を洗っていると、浴室の扉が開く音が聞こえた。目を開け見てみる。

 

「…気のせいか」

 

特に扉が開いた形跡らしきものは見当たらなかった。そして頭を流し、体を洗おうとした時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふにゅん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

背中に何か柔らかい物が当たる。何だ一体?慌てて振り返ると、そこにいた人物に驚いた。そこにいたのは…

 

香貫花「Hello」

 

香貫花だったんだよ。ってか何でお前がここにいるんだよ!ひろみに、今俺が入ってること聞いてる筈だろうが!

 

「なな!何してるんですか香貫花さん!」

 

香貫花「フフッ♪久し振りに、貴方と一緒に入りたくてね」

 

「久し振りって、あの時は仕方なかったからそうしただけですよ!」

 

香貫花「あら?1度入ったなら、2回目だろうが同じでしょ?」

 

「『同じでしょ?』じゃないですよ!あの時と違って素面なんですから!!は、早く出てください!」

 

俺はそっぽを向きながら、さっさと香貫花に浴室から出るように言う。だがこいつは、出ていくどころか更に俺に抱き付いてきやがった。

 

香貫花「流石にそれはないんじゃないかしら?湯冷めして任務に支障が出てしまうわ」

 

任務に支障って…分かってて言ってやがるな。

 

「はぁ…分かりました。私は体を洗ったら出ますので、先に湯船に浸かってて下さい」

 

俺はなるべく香貫花を見ないようにして、体を洗い始めた。すると香貫花が、俺が持ってたハンドタオルを奪う。そしてそれを自分と俺の間に挟み、俺を洗い始めた。あの部分を使って。

 

「か、香貫花さん!?」

 

香貫花「たまには、私からもしてあげたいのよ」

 

そしてそこから、香貫花は更に暴走したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

山崎「ど、どうしたんですか直江さん!?」

 

野明「なんだか少しやつれてる様な…」

 

「だ、大丈夫ですよ…大丈夫」

 

あんなの言えるわけないだろが!

 

山崎「そうですか」

 

野明「逆に香貫花は、なんだか艶々してるね?」

 

香貫花「そう?」

 

俺とは真逆の状態の香貫花。取り合えずもう今日は寝てしまおう。疲れたよ…主に香貫花のせいで。で、今度は寝るのにも気を使う。何故なら、公民館には部屋が1つしかないから、ひろみ、俺、で少し空けて野明、香貫花という感じで寝ることになった。一応、俺と野明の距離は結構空けたから、大丈夫とは思うがな。

 

「それでは、電気消しますよ」

 

電気を消し、各自自分の布団に入る。

 

「では皆さん、おやすみなさい」

 

山崎「おやすみなさい」

 

野明「おやすみ~」

 

香貫花「Good night」

 

そして俺達は眠りについた。香貫花の事もあってか、俺はすぐに眠りにつくことができた。そして翌朝、俺は目を覚ます。すると、俺の布団の中に違和感を感じた。

 

「なんだ?」

 

俺は布団をめくるするとそこにいたのは…

 

野明「Zzz…」

 

野明だった。俺に抱きつきながら寝ている。

 

(まずい!こんなところを香貫花に見られたら!)

 

既に俺の隣で寝てたひろみはおらず、台所から音が聞こえた。おそらく朝食を作ってるんだろう。

 

(って!今はそんなのどうでもいいわ!)

 

俺は取り合えず野明を起こす事にした。

 

「野明さん、起きて下さい」

 

野明「うぅ~ん…」

 

しかし野明は、全く起きる気配がない。頼むからさっさと起きてくれ!!マジで。

 

「起きて下さい野明さん。朝ですよ」

 

野明「もう少し寝かせてよアルフォンス…」

 

俺はアルフォンスじゃねぇ!!今度は体を揺するが、それでも起きない。

 

「まずいですね…こんなところを見られでもしたら」

 

「何がマズイのかしら?」

 

俺の後ろから、やけに威圧感のある声が聞こえた。恐る恐る振り返ると、そこにいたのは香貫花だった。

 

「お、おはようございます。香貫花さん」

 

香貫花「ええ、おはよう。ところで、私に何を見られたらマズイのかしら?」

 

笑顔でそう言う香貫花。顔は笑ってるが、目が完全に笑っていない。それに、後ろに物凄いオーラを感じるんですけど…

 

山崎「皆さん、朝食の準備…」

 

すると、ひろみがいいタイミングでやって来てくれた!!

 

山崎「えっと…用意できてますので、待ってますね」

 

そう言って、扉を閉めて部屋から離れていく。ひろみさ~ん!カムバック~!!

 

香貫花「で、私に、何を、見られたら?」

 

「えっと…」

 

野明「うぅ~ん」

 

するとこのタイミングで、野明が起き俺の布団から出てきた。

 

野明「あれ…私、何で翼さんの布団に?」

 

「それは此方の台詞ですよ野明さん。私が起きたら、野明さんが横で寝ているんですから驚きましたよ」

 

香貫花「理由を聞こうかしら?」

 

香貫花は起きた野明に事情を聞く。

 

野明「あ~…夜中にトイレに起きたんだけど、少し寒くてその上寝ぼけてたから、多分間違えて入っちゃったんだと」

 

「そうですか。確かに昨日は珍しく寒かったですね」

 

香貫花「なるほど」

 

野明「ごめんね翼さん」

 

「いえいえ、気にしないで下さい。理由を説明いてくれたので」

 

ホント、野明の説明がなかったら、俺マジで刺されてたわ。

 

野明「けど翼さん優しかったなぁ。私が寝るまで頭撫でてくれたから」

 

「「えっ!?」」

 

はっ?頭を撫でた?寝てるとき?俺全く記憶にないんですけど。

 

野明「少しびっくりしたけど、気持ちよかったからそのまま寝ちゃたんだと思う///」

 

香貫花「……」

 

ヒィィィィィィ!!香貫花の目が、完全に視線だけで殺せる状態にぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!

 

野明「さて、ご飯の用意手伝いに行くね」

 

「ちょっ!野明さん!待って!!」

 

香貫花「翼」

 

出ていく野明を追いかけるが、香貫花に肩を掴まれる。

 

香貫花「少~し、話を聞かせて頂戴♪」

 

「か、香貫花さん!話せば!話せば分かります!!」

 

香貫花「ええ。だから(尋問)をするのよ」

 

「変なルビ打ってる!?」

 

香貫花「さ、朝食まで少し時間があるわ」

 

「お、おち…あああああああああああ!!!!!!」

 

そして、俺の絶叫が木霊したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山崎「直江さん…御愁傷様です」

 

ひろみは、翼の叫び声が聞こえた方を向いて、合掌していたのだった。

 

野明「なんだろう。翼さんの顔を見ると、顔が熱くなる」

 

野明は野明で、翼の事を思いだし顔を赤くしていたのだった。

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