冬の寒さが厳しくなる日々が続き、今日はクリスマスだから、世間もクリスマス一色だ。俺も今日はのんびり過ごそうとしてたんだが、香貫花から連絡が来て、何でも香貫花の婆ちゃんが日本に来てるそうだ。そこで、一緒にクリスマスを過ごさないかと言われたんだよ。ま、別に予定があるわけじゃないからOKした。
「さて、そろそろ香貫花達がいるホテルに行くか」
車で香貫花達が泊まってるホテルに向かう。ロビーに行き、部屋番号を聞きその場所に向かった。ノックをして中に入ると、香貫花以外に野明と篠原がいた。
香貫花「翼…」
「こんばんは香貫花さん。それに遊馬さんに野明さんも」
野明「翼さん」
3人とも神妙な顔をしている。何かあったなこりゃ。
「何かあったんですか?」
遊馬「実は…」
話を聞くと、香貫花の婆ちゃんがいなくなり、亡くなった爺ちゃんの写真を持っていなくなったらしい。
「なるほど…そして香貫花さんもお婆ちゃんが何処に行ったか検討も付かず、手懸かりが一切ないと」
遊馬「そうなんだ」
すると、俺と遊馬のポケベルが鳴る。これは…
遊馬「隊長から?」
篠原は、部屋の電話を使って電話する。
遊馬「いえ…はい…大丈夫です。分かりました」
そして電話を切った。どうやら準待機から待機に警戒が引き上げになったらしい。
香貫花「待機命令が出たのね」
遊馬「あ、ああ…」
香貫花「なら行きましょう」
野明「香貫花、お婆ちゃんは…」
香貫花「私は警察官である事を誇りに思っています」
そして部屋を出ていった。
「「……」」
「お2人とも、取り合えず私達も行きましょう」
野明「は、はい」
そして俺の車で埋め立て地に向かった。そして到着し各々着替えに向かい、俺は先に隊長室に向かった。
「失礼します」
後藤「おう直江、早かったな」
「…あんただけみたいだな。丁度いい。少し話があるんだよ」
後藤「話?」
「ああ。香貫花の事だが、今の香貫花に1号機の指揮は無理だ」
後藤「どういうことだ」
そして俺は、香貫花の婆ちゃんがいなくなった事を説明する。
「どうにかしてやれねぇか?香貫花の婆ちゃんは、アイツにとって唯一の肉親だ。できれば俺自身でどうにかしてやりたいんだが」
後藤「いや~、流石に直江に抜けられるとね。…分かったよ。どうにかしてみるよ」
「助かる」
そして後藤は、刑事の松井に香貫花の婆ちゃんの捜索を頼んだ。ウチからは進士が一緒に探すそうだ。となると、2号機を運搬する運転手がいなくなる。なので、俺と後藤は榊さんに話に行く。
榊「シゲを?」
後藤「はい。輸送だけで構いませんので」
榊「後藤さんよぉ、それは筋違いってもんだぜ」
後藤「承知の上で、お願いしております」
榊「……」
後藤の言葉を聞いて、榊さんは野明達を見る。
榊「直江、連中の様子が妙だが、それと関係あるんだな?」
「ええ。その事で進士さんには別行動してもらっているんです」
榊「なるほど…分かった。事が済んだらとっくり訳聞かしてもらおう」
「ありがとうございます」
何とか榊さんの許可を貰った。
後藤「…そうだ榊さん。“50年のクリスマス”と言ったら、何を連想しますか」
榊「今度は判事物かい。さぁな」
「やはりそれだけじゃ…」
榊「いや、待てよ…」
何か思い出したみたいだな。
榊「50年…それが西暦なら、1950ってのは、朝鮮戦争が始まった年じゃなかったかな」
後藤「朝鮮戦争?」
榊「その年の12月っと言やぁ、日本は特需景気様様。アメリカじゃ全土に国家非常事態宣言が出たって…そんな時だと思ったがな」
「……」
朝鮮戦争…そう言えば、前に香貫花から香貫花の爺ちゃんは、昔兵隊だったって聞いたな。
後藤「取り合えず、俺達も準備するか」
「そうですね」
そして俺も自分の指揮車に乗り込んだ。
後藤『ほんじゃあまぁ、ボチボチお出掛けしましょう』
そして俺達は出発した。俺が運転してる間も、香貫花はずっと黙っていた。
「香貫花さん、大丈夫ですよ」
俺は香貫花を抱き寄せ、頭を撫でてやる。
香貫花「あっ…」
「ここだけの話ですが、進士さんと刑事の松井さんが捜してくれてますから」
香貫花「そう…」
「ええ。だから心配しないで下さい。絶対に見つかりますから」
香貫花「…ありがとう」
取り合えず、少しでも不安を除ければいいんだがな。そして俺達は、事件が起きた橋に到着した。取り合えず、22時にしのぶから定時連絡が来るまで待機となる。だが…
(おかしい…しのぶが定時連絡を忘れるはずがない。向こうで何かが起きてるな)
遊馬『隊長、定時連絡が来ません』
後藤『分かってる!』
流石の後藤も、しのぶから連絡が来ない事に焦ってるな。
後藤「以後、通信妨害に供え、拡張機で話すこと。指揮車はスピーカーを使うこと2号機はその場で起動。1号機は橋を渡りきった場所で起動。返事は」
シゲ「了解」
遊馬「了解」
「了解です」
そして2号機はここで別れ、俺達は橋を進んでいく。さて、しのぶ達がいた場所で何が起こったんだか…