俺達は、先に先行してる第一小隊がいる場所に向かっている。すると、ビルに吊るされた第一小隊の1号機を見つけた。
野明「…酷い」
「第一小隊の1号機ですね」
確か、1号機には五味丘巡査部長が乗ってた筈だが。
「野明さん、五味丘さんは乗ってますか?」
スピーカーで野明にそう言うと、ゆっくりと1号機に近づく。
野明「いないよ」
「そうですか」
パイロットは乗っていないか。
バキューン!!
すると銃声音が聞こえた。
香貫花「今のは…」
「太田さんですね。野明さん!急いで向かいますよ!」
野明「了解!」
俺達は急いで太田達がいる場所に向かう。すると、途中でレイバーが待ち構えていた。
「あれは!?」
香貫花「ブロッケン!?何故ここに西ドイツの軍用レイバーが」
野明「逮捕する!!」
野明は先手必勝で、ブロッケンに向かっていく。
香貫花「ダメよ野明!まともに組み合って勝てる相手じゃないわ!」
野明「!?あああああっ!!」
やはり軍用レイバーだけあって、イングラムとはスペックから違う。
「!!チッ!挟まれたか」
いつの間にか全ての道を塞がれていた。すると、2号機が左腕で落ちてたリボルバーを拾い撃とうとする。
遊馬「待て太田!そいつの後ろにもう1機いるぞ!」
太田「な、なに!?」
遊馬にそう言われ止まる太田。そしてブロッケンの後ろから足音が聞こえてくる。それと同時に、センサー等が映らなくなる。
香貫花「あぁ…」
野明「……」
「……」
俺達全員は、新たに出てきたレイバーを見て黙ってしまった。
「あれは…」
するとそのレイバーは、2号機の右腕目掛けてビームを放った。
香貫花「そんな…空気を電離して光らせる程のビーム兵器だなんて」
2号機の右腕は、綺麗に切断された。
太田「うおおおおおおおっ!!」
2号機は、新たに出てきたレイバーに突進する。だが、パワーが違うから簡単に投げられる。
野明「太田さん!」
野明は太田を助けようとする。だが、ブロッケンが羽交い締めにして1号機を押さえつける。
野明「クソッ!コイツ!!」
香貫花「離れなさい野明!それは今まで相手にして来た作業レイバーとは違うのよ!腕一本犠牲にしてでも離れるのよ!!」
野明「そんな事出来ないよ」
まぁ、野明からしたらアルフォンスが傷つくのは嫌だろうがな。
野明「アルフォンスを…舐めんなよぉ!!」
野明は見事にブロッケンを一本背負いして、電磁棒でブロッケン1機を停止させた。しかし、見事だな野明。そしてすぐに別のブロッケンが来るが、素早く殴り顔の部分を殴り飛ばす。
野明「香貫花、翼さん、今の一撃は少しくらい褒めてくれてもいいんじゃない」
香貫花「少しはね」
「お見事ですよ野明さん」
野明「香貫花のケチ。少しは翼さんみたいに褒めてくれてもいいじゃん」
ま、香貫花だしな。
「ですが、状況は最悪ですね」
香貫花「そうね」
これは、撤退するしかなさそうだな。
「野明さん!貴方は急いでここを離脱して、この事を隊長に報告してください」
野明「で、でも…」
「はっきり言って、今の状況では不利です!私は太田さん達と離脱しますので、先に行って下さい!!」
そして俺の命令を野明は聞き、この場から離れて行った。
「さてと…ああは言ったものの、この状況をどうするかな」
俺は香貫花に聞こえないように呟く。すると、ブロッケンが二号機のコックピットから太田を引きずり出した。
太田「は、離せ!!」
遊馬「太田!!」
太田「こ、これを!!」
すると太田は、遊馬目掛けて起動用ディスクを投げる。
香貫花「起動用ディスク…」
太田「仇を!仇を頼んだぞぉ!!」
ブロッケンは太田を何処かに連れて行った。もう一体のレイバーが俺達の前に立ちはだかる。
遊馬「香貫花、直江さん、出直すぞ」
香貫花「ええ」
「……」
香貫花「ツバサ?」
「2人とも先に行って下さい。俺が道を開けます」
「「!!?」」
俺の言葉に2人は驚く。
遊馬「な、何言ってんです!!」
香貫花「そうよ!」
「いや、誰かがあいつを引き付けておかないと」
香貫花「だからって!」
「篠原さん、香貫花さんをお願いします!」
遊馬「…分かりました。香貫花」
篠原は香貫花を指揮車に乗り込ませる。
香貫花「待って!ツバサが!!ツバサが残っているのよ!!」
しかし篠原は問答無用で指揮車を発進させた。
「行ったか…さて」
俺はレーザーを打ち出したレイバーの方を向く。
「生身でレイバーと戦うのは久々だな。悪いが感覚を取り戻すために付き合ってもらうぞ!!」
『!!?』
俺は素早く動くと、レイバーの顔面を蹴り飛ばす。
『!!!』
不明のレイバーは吹き飛ぶ。
「やれやれ…やっぱり体が鈍ってるな」
腕を回しながら俺はそう言う。ま、ここ最近体を動かすことなかったからな。レイバーは起き上がり俺から距離を取る。
「ふん…やはり鈍ってるな。あの蹴りで立ち上がれるとは、意外と頑丈みたいだな」
すると向こうから見知らぬレイバーが近づいてくる。
「あれは…99式ヘルダイバー、自衛隊か」
すると不明のレイバーは急いで何処かに行き、代わりにもう一機残ってたブロッケンが立ちはだかる。
「実戦データを得るまたとないチャンス…なに!?」
「ひ、人が!?小隊長!!」
「なんだと!?」
やれやれ、少し面倒だが仕方ないな。
「そこの人!もう大丈夫ですので、急いで離れて下さい!」
「分かりました!すみませんが、もし第二小隊の人が来たらこれを渡してもらえませんか?」
俺は発信機を渡す。
「分かった。確かに渡しておこう。早く逃げなさい!」
そして俺はこの場から立ち去る。
「さて…」
俺は離れたのを確認すると、先程渡した発信機とは別の発信機の電源を入れる。
「あの時、咄嗟に発信機を取り付けれてよかった」
発信機を確認しながら俺は太田が連れ去られた場所に向かう。そしてとあるビルの前にたどり着いた。
「ここか。って事は、しのぶ達もここにいる可能性が高いな」
中に入り歩いていると、上からマスクを着け銃を持った連中が三人下りてきた。
「な、何者だ!!」
「何者って、それはこっちの台詞なんだがなぁ」
「放っておけ!今は急いで撤収する事が先決だ!」
「撤収って、簡単に逃がすと思ってんのか?」
俺はゆっくりと歩み寄る。
「ま、待て!人質が捕らえられてる場所を教える!」
「だから見逃せと?」
「あ、ああ」
「……」
俺は少し考える。ま、今回は仕方ないか。
「…分かった。見逃そう。ただし、嘘を言えば…分かってるよな?」
俺は少しだけ殺気を出す。
「も、もちろんだ」
そしてしのぶ達が捕らえられてる階まで行くと、一つの扉があった。
「ここか」
俺はドアを蹴破ると、中にはしのぶの他に捕まってる連中がいた。
しのぶ「つば…直江巡査長」
「南雲隊長、それに他の皆さんも無事だったみたいですね」
五味丘「直江さん、この場所がよく分かりましたね」
「ええ、このビルから変な連中が三人ほど出て行ったのを見ましたので」
しのぶ「なるほど。だから見張りが誰もいなかったのね」
「はい」
そしてしのぶを含めた捕らえられた人達を連れて、隊長と合流した。その時に聞いたが香貫花のおばあちゃんの無事も確認した。流石の俺も少しホッとした。んで香貫花のおばあちゃんが帰る日、俺達の所に寄って挨拶に来てくれた。
レイ「皆さん、この度は色々とご迷惑をおかけしました」
香貫花「ホントよ」
レイ「進士さんでしたよね。ありがとうございます」
進士「いえ、僕は何にも」
お礼を言われ進士は照れていた。
レイ「ツバサさん、香貫花の事よろしくお願いしますね」
「いえ、こちらこそ香貫花に色々と助けてもらってますよ」
レイ「あら、ウフフフ。いずれ貴方を婿に向かえることを楽しみにしてますから」
「はい?」
香貫花「ぐ、Grand ma!!」
レイ「では皆さん、これからも香貫花をよろしくお願いしますね」
そして香貫花のおばあちゃんは、特大な爆弾を落として帰って行ったのだった。
『……』
香貫花「全くもう…Grand maったら///」
いや香貫花さん、そんな顔を赤くして言っても説得力無いですよ。
「「……」」
そして後ろから、もの凄~くキツイ視線を貰ってるんですけど…もちろん視線の先には野明としのぶがいたりする。
後藤「さ~て、俺は書類の整理をしなくっちゃ~な」
遊馬「あ、隊長、俺も手伝います」
山崎「ぼ、ぼく、鶏小屋の整備をしなきゃいけないので」
進士「ぼ、僕も手伝います!」
太田「ま、待て!俺も行くぞ!!」
榊「シゲ、俺達はイングラムの整備に行くぞ…」
シバ「了解です班長!!頑張ってね翼ちゃん」
そして俺の周りには俺、香貫花、野明、しのぶの四人だけとなった。ってかお前ら!俺を置いていくな!!
野明「…翼さん」
「は、はい!!」
しのぶ「随分と香貫花さんのおばあさんと仲がいいみたいね?」
「ま、まぁそうですね」
野明「けど、婿はどうなんですかぁ?」
「い、いや、俺はそんなつもりは…」
香貫花「酷いわツバサ。私との事は遊びだったのね!」
この女はこんな時に更に爆弾落とすな!!
野明「あ、遊びって香貫花!あんたまさか…」
しのぶ「どうなのかしら?翼くん??」
怖い!しのぶの顔が物凄く怖い!!
「い、いえ…その」
しのぶ「ど・う・な・の・か・し・ら??」
あぁ…なんで俺はこうなるんだ…
野明「翼さん!」
しのぶ「翼くん!!」
香貫花「ツバサ!!」
「た、助けてくれ~!!」
俺は遂に逃げ出したのだった。
「「「待ちなさい!!」」」
逃げた俺を追いかける三人である。
後藤「あ~あ。大変だね~」
シバ「翼ちゃん、頑張れ」
シバ達からの温かい声援が送られるのであった…