もし、特車二課に凄い人がいたら…   作:シャト6

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第3話

今日も特に出動もなく、のんびりとした日々を送ってる俺達第2小隊。と思ってると、隊長に召集された。

 

後藤「というわけで、お出掛けしましょ。なんかご質問は?」

 

野明「は~い隊長!何処へ何しにお出掛けするのか、分かりません」

 

後藤「言わなきゃダメ?」

 

「当たり前です」

 

遊馬「なに訳の分かんない事言ってるんですか!」

 

言わなきゃダメって。当然でしょうが。

 

後藤「大体が訳の分からん事件なんだなぁ、これが。未確認の巨大生物が林の中を彷徨いてるとかいないとか」

 

頭をかきながらそう答える隊長。

 

遊馬「もしかしてそれって、怪獣ですか」

 

香貫花「レイバーを誤認したのよ」

 

進士「いや、着ぐるみを着けたレイバーという線もありますね」

 

太田「あるか!んなもの」

 

野明「その怪獣は空を飛びますか?」

 

香貫花「レイバーよ」

 

遊馬「生物並みの動きをするなんて、まだ開発途上だぜ」

 

香貫花「レイバーサイズの陸上生物なんて、絶滅してるわ」

 

野明「あっ!ねぇ、象は?」

 

それぞれが色々と妄想を口にする。随分と色々出るね。

 

太田「んなもん、行ってふん捕まえてみりゃすぐ分かるこっちゃろうが」

 

後藤「そうね」

 

「それじゃあ出発しましょうか」

 

そして俺達は、その現場へと向かったのだった。現場に到着した俺達は、早速イングラムを起動させる。

 

「ほほぉ、来ましたな。これが本庁自慢のお荷物ですか」

 

後藤「落ちこぼれ、寄せ集め、はみ出し者、金食い虫、ムダ飯食らいの…ま~、色々言われながらも何とか元気だ、自慢のお荷物です。んで、状況は?」

 

「確かに、何かいるんですよ。あれ見て」

 

地方の警察の人の目先を見る。そこには、何かで破壊された車があった。

 

後藤「…いますか?やっぱり」

 

「います」

 

そして早速指示を出そうとした隊長だが、警察の人に止められる。聞けばその生物を生け捕りにしてほしいそうだ。

 

「はぁ…何を考えているんでしょうね。役場の人は」

 

太田『あ、ああ、あ…隊長!指示はまだですか!!』

 

太田は太田で、さっさと出撃したいみたいだな。

 

野明「えっと、目標と対峙した場合の手順は…1、スピーカーで投降を呼び掛ける。2、格闘体制。ほんでもって警棒を間接部にねじ込んで」

 

山崎「泉さん、それは人間の乗ったレイバーを相手にした手順ですよ」

 

野明「あっそうか。でも、怪物を相手にした場合なんて、マニュアルに載ってないよね?」

 

「そうですね。普段は人やAIを相手にしますからね。イングラムが有利なのは、そのスピードで他を上回っているからです」

 

遊馬「が、相手が生き物だとすると…苦戦するかも知れんなぁ。うんうん」

 

何故か嬉しそうな声を出す遊馬。

 

野明「何嬉しそうに言ってんだよ」

 

遊馬「レイバー対巨大生物。血が騒がんか♪」

 

「遊馬さん、程々にしてくださいね」

 

遊馬「けど、作戦を立てても2号機パイロットがあいつだしなぁ」

 

太田『隊長!まだですか!!』

 

香貫花「ま、精々頑張りなさい」

 

ガックリしながら、遊馬は自分が指揮する2号機の指揮車に乗り込んだ。

 

「野明さん、今回は私が指示をします」

 

野明「は、はい!」

 

「そんなに固くならなくていいですよ。私も今回が野明さんと組む初めての任務です。ですので、力を抜いて下さい」

 

俺は頭を撫でながら野明をリラックスさせる。

 

野明「あっ…///」

 

少し顔が赤く見えるけど…気のせいだよな?

 

香貫花「……」バキバキバキッ

 

山崎「ヒ、ヒィィィ!!」

 

後ろを見ると、香貫花が持ってた通信機を握り潰していた。…俺、もしかしてまたやった?

 

「そ、それでは時間までゆっくりしてて下さい」

 

慌てて撫でてた手を頭から離す。

 

野明「あっ…」

 

そんなシュンって顔しないで!心が痛いですから!!俺は逃げるように、ひろみのいる場所に向かった。

 

「…生きた心地がしません」

 

山崎「僕もです」

 

「すみません」

 

山崎「気にしないで下さい」

 

「私、日本に帰って来て気が休まる日がありませんよ。本当に隊長やシゲさん達の言う通り、いつか刺されるかも知れませんね」

 

山崎「あ、あはは…」

 

その言葉に、流石のひろみも苦笑いしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カンカンカンカン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると突然鐘の音が辺りに響き渡る。

 

「出たぞ~!出た~!!」

 

今度は別の場所のにわとり小屋が襲われたそうだ。にわとり…

 

香貫花「にわとりを襲ったって事は」

 

「肉食の可能性が高いですね」

 

後藤「あ~、今から指示を出す。2号機は林の中に入り、謎の生物を見つけてくれ。1号機は、俺と一緒に役員の人達と道路から林に入る道の前で待機だ」

 

『了解!』

 

そして俺達は、指示された場所に行き行動を開始する。

 

「ふん捕まえたらもう、ただじゃおかねぇだ!」

 

「おめぇ達褌絞め直せ!」

 

香貫花「隊長、目標が山を下りてきた場合、やはりここに来ると思われますか?」

 

後藤「来ると思うよ。どうだ山崎?」

 

山崎「そうですねぇ。生き物なら、障害物のないところを来る可能性は高いと思われます」

 

「そうですね。それに本当にレイバー並みの大きさなら、木が繁ってる場所より道沿いに来るでしょう」

 

後藤「暗くなる前に何とかしたいなぁ」

 

そんな話をしている俺達。とにかく、2号機が上手くしてくれることを願うだけだな。すると銃声音が響き渡る。

 

後藤「…鳴ったな」

 

進士「6発全部撃ったって事は、きっと1発も当たってませんね」

 

後藤「うん」

 

すると2号機指揮車から通信が入る。

 

遊馬『此方2号指揮車、目標がそっちに向かってます。後、少しオマケがあったんで、そっちを処理してから下ります』

 

後藤「オマケ?」

 

遊馬『はい。取り合えず通信終わります』

 

2号指揮車からの通信が切れる。

 

後藤「全員定置に着け。来るぞ!」

 

「では野明さん、行きましょうか」

 

野明『了解!』

 

そして俺と香貫花も、1号指揮車に乗り込み山の中に入っていく。

 

香貫花『野明!目標を外に出すんじゃないわよ!』

 

そして奥に進んでいくと、熱源センサーが反応する。

 

「目標接近してます。200、150、100、50…来ますよ!」

 

野明『了解!』

 

そして謎の生物を捕まえようとした瞬間、1号機…アルフォンスの頭を台にして飛び越えていった。

 

香貫花「何やってるの野明!」

 

「大丈夫ですか?」

 

野明『おのれぇ…ちゃんと捕まりなさ~い!!』

 

香貫花「そんな言葉が通じる筈ないでしょ!」

 

「まぁまぁ。とにかく追い掛けましょう」

 

野明の後を俺達も追い掛ける。すると隊長から通信が入る。

 

後藤『目標、元来た道を退散。繰り返す、目標、元来た道を退散』

 

「さぁ野明さん、次こそ捕まえましょう」

 

野明『了解!』

 

謎の生物とかち合った瞬間、林の中に身を潜めた。

 

野明『どっか行っちゃった。何処だ?何処だ』

 

香貫花「落ち着きなさい。追い込まれて相手も殺気立ってるわ」

 

回りを確認しながら警戒する。

 

「…!野明さん、左です!!」

 

野明『!?』

 

俺の言葉で左を向く。するとそこから謎の生物が飛び出てきた。

 

野明『何度も同じ手を…食らうかぁ!!』

 

アルフォンスは謎の生物をともえ投げし、馬乗りになる。

 

香貫花「野明!電磁警棒を使うのよ!」

 

「キャイイイン!!」

 

そして生物は気絶した。

 

「お見事です野明さん。無事任務完了です」

 

野明『許さん…さっきはよくも、私の大事なパトちゃんを足蹴りしたなぁ!!こ~の~!このこのこの!!』

 

野明は、先程の足蹴りに怒っており、未だに生物に攻撃してた。

 

香貫花「やれやれ」

 

太田『うおおおおおおお!!』

 

すると今度は、木を担いで来た2号機がやって来た。

 

太田『泉!俺にもやらせろ~!このヤロ~!』

 

野明『お、太田さん!?ダメ!これ以上やったら死んじゃうよ!』

 

太田『何だと貴様!』

 

そして今度は、何故か太田と野明が取っ組み合いになった。

 

香貫花「いい加減にしなさい!!」

 

「……」

 

流石にこれ以上は不味いな。仕方ない…

 

「…太田功巡査」

 

俺は低い声で太田に話しかける。

 

『!?』

 

太田『な、何でありますか』

 

「謎の生物は、泉野明巡査が捕まえました。ですので、それ以上の攻撃は必要ないと思いますけど?」

 

太田『で、ですが…』

 

「何か…文句でもありますか?太田功巡査」

 

太田『い、いえ!失礼しました!』

 

「でしたら、1号機と一緒にその生物を下まで運んで下さいね」

 

『りょ、了解』

 

そして2機は、生物を持ち上げて下まで運んでいった。

 

「では香貫花さん、私達も行きましょうか」

 

香貫花「オ、All right」

 

何故か香貫花も怯えていた。何でだ?そして下に行き生物を渡して、イングラムをした。

 

後藤「怪物は、山の向こうにある、某製薬会社の研究所にいた実験動物だそうだ。予想以上の成長を遂げてしまって手に余るんで、殺してしまおうとして、逃げ出したと言うんだなぁ」

 

遊馬「で、捕獲の為にレイバーを繰り出した」

 

香貫花「返り討ちにあったレイバーをこっそり回収したのも彼らね」

 

後藤「まぁ…内密に処理しようとしたんだろうがな」

 

太田「迷惑な話だぜ全く」

 

野明「隊長、あの生き物殺されちゃうんですか?」

 

香貫花「貴方ねぇ、自分であれだけ痛め付けておいて、今更何言ってるの」

 

野明の言葉に香貫花は呆れていた。

 

野明「けど…あの子に罪はないじゃない。動物園に寄付するとか、小学校で飼うとか」

 

香貫花「でも…あれは一体何だったのかしら?」

 

太田「熊だ、熊」

 

香貫花「あら?猫科に見えたわ」

 

山崎「えっ、モグラじゃないんですか?」

 

進士「てっきり、巨大なネズミだと思ってましたけど」

 

野明「妖怪ゲウケゲン」

 

遊馬「アホ…ジャイアントブラックパンダという線はどうだ?」

 

太田「んなもんがいるか」

 

遊馬「だから、連中が作ったんだよ!」

 

野明「だったらゲウケゲンでもいいじゃないか」

 

相変わらず色々と出てくるね。

 

後藤「はいはい、皆帰るよ」

 

『は~い!』

 

「な、なんなんだこったら人達は」

 

「すみません。ウチの連中個性が強くて」

 

そして俺達は、特車2課に向けて出発した。

 

『おお牧場は緑♪草の海風が吹く♪おお牧場は緑♪良く茂ったものだ♪』

 

何故か皆で帰りながら《おお牧場はみどり》を全員で合唱していた。特に驚いたのが、隊長と香貫花も一緒に歌ってたのだった。

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