俺達が国道138号線で待機してから1時間が経過した。そしてようやく隊長からの連絡が入る。
後藤『本庁から指示があった。俺達はこれから暴走したレイバーの制圧に向かう』
そして暴走レイバーが出現する場所に向かった。
野明『暴走レイバー止めるって、レイバーが止まんなくなっちゃったんですか?』
後藤『ああ、そういうことだ。だが、これだけは頭に叩き込んでおいてくれ。その暴走レイバーは、センサーでレイバーを探知すると、攻撃してくるって事だ』
太田『なんて奴だ!!』
進士『ちょっと待って下さい。センサーで探知って、おかしいじゃないですか。ひょっとして、そのレイバーは無人で暴走してるって事ですか?』
後藤『のようだ』
隊長の言葉に、俺は思っていた事が予想から確信に変わった瞬間でもあった。
香貫花「翼の予想が当たったわね」
「当たっても全然嬉しくありませんけどね」
ホント嫌な予想だけは当たるんだよな。当たるなら宝くじとかもっと別ので当たってほしいわ。
遊馬『予想が当たったって、直江さん何か思い当たることでも?』
「ええまぁ。隊長の話で確信に変わりましたけれど」
後藤『なら丁度いい。直江、皆に話してあげて』
隊長からそう言われる。自分が話すのが面倒だからって。
「分かりました。既に1号隊の皆さんには話していたんですが、今回の隊長を含め県警の方達にも情報が伝わっていない。次に、山中湖方面の道路を全面通行止め。報道は道路に亀裂があったと言ってますが、今回注目するのは山中湖です」
遊馬『山中湖?』
「そうです。山中湖周辺にあるものといえば・・・」
進士『そうか!陸上自衛隊の演習場がありますね!』
「その通りです。そして、隊長達にまともな情報が伝えられていないのは、おそらくですが、公にできない理由があるはずです」
野明『でも、自衛隊のレイバーが暴走したのに、どうして自衛隊が処理しないんですか?』
後藤『したけど失敗した』
太田『自衛隊はそう言ってきたんですか!?』
太田が通信越しにでかい声で質問していた。
後藤『言ってはこん。だが、我々を何故待機させていたのか。それを考えれば、およその検討はつく。つまり、二段構えの作戦というわけだ』
野明『二段構え・・・』
後藤『自衛隊内部で処理できた場合は、待機させていた我々にお引き取りを願う』
遊馬『自衛隊の尻拭いはごめんだなぁ』
真実を聞かされて、遊馬は面倒くさそうな声を出す。
野明『なにさ!遊馬なんて指示するだけじゃないか!!実際に拭うのは私と太田さんなんだからね!!』
香貫花「下品よ」
そんな会話をしながら目的地に進んでいく。
『こちら山梨県警本部。暴走レイバーは山中湖の非常線を突破。現在、国道138号線を御殿場方面に暴走中。よろしく阻止されたし』
「やっぱり非常線は意味なかったみたいですね」
香貫花「そうみたいね」
後藤『止まれ。ここで待ち受ける』
左にある造整地の場所で止まる。
後藤『左側の造整地に誘い込め。いいか、敵は乳母車じゃないって事を忘れるな』
『了解!!』
そして1号機と2号機を準備する。
「野明さん、準備はいいですか?」
野明『いつでも準備OKです』
香貫花『レイバーキャリア!デッキアップ!!』
山崎『了解』
イングラムを起き上がらせ、こちらに走ってくる暴走レイバーの備える。
太田「向こうから攻撃してくるとは面白い。この俺が仕留めてやる!」
「お2人とも、油断しないで下さいね」
俺は聞くかわからんが、一応太田を含めて注意しておく。そして奥から暴走レイバーが現れた。
野明『目標確認・・・げっ!』
太田『何だあの派手な色は!!』
暴走レイバーは、派手な黄色の塗料がかかっていた。
野明『あれ本当に自衛隊所有なの?』
香貫花「野明!なにしてるの!早く行きなさい!!』
野明『りょ、了解!』
そして2号機と共に、暴走レイバーの所に走っていく。
野明『まともにぶつかりたくないよ!』
『『2人共今よ(だ)!!』』
香貫花と遊馬の指示で、2機とも造整地に入っていく。暴走レイバーもその後を追いかけていく。太田がリボルバーキャノンで攻撃するが、流石は自衛隊のレイバーだな。ウチの攻撃なんか全く効いてない。
「ウチの武器じゃ厳しいですね」
後藤「みたいだな」
双眼鏡で状況を確認してる後藤に話しかける。すると2号機がタックルし相手レイバーを倒す。
後藤「・・・はっきりしたな」
進士「えっ?」
後藤「レイバーの機体を見てみろ。カモフラージュしたかった訳だ」
そう言いながら、持っていた双眼鏡を進士に渡す。因みに俺は双眼鏡が無くても、肉眼ではっきりと見える。TYPE-X10と書かれていた。
進士「機体にX10の文字が。隊長、Xといえば・・・」
「進士さんが思っている通りですよ。自衛隊が試作機として付けるナンバーですよ」
後藤「極秘行動で動かされる訳だ。ことが表面化し、マスコミにでも嗅ぎ付けられたら社会問題に発展するからなぁ」
進士「物騒な物が暴走していたんですねぇ」
「やはりか」
後藤「ん?なに、もしかしてこの事も考えてたの?」
「・・・どうでしょうか」
俺は笑いながら、暴走レイバーと戦ってる2機を見た。
進士「隊長、直江さんって一体何者なんですか」
後藤「さぁね」
そんな話をしてる2人の会話を聞いていると、遊馬から通信が入る。
遊馬『隊長!パワーに差がありすぎます!誰かが目標に乗り込んで、中から止める事を考えた方がいいんじゃないですか?』
後藤「俺も今それを考えていたところだ。篠原、やってくれる?」
遊馬『えっ!?俺が・・・ですか』
後藤「他に誰かいる?」
山崎『遊馬さんの方が、素手で戦り合う事になりましたね。頑張って下さい!』
ひろみ・・・地味に遊馬が言った事気にしてたんだな。
遊馬『・・・分かりました』
こうして、遊馬がレイバーに乗り込み、中から停止する事になった。遊馬は野明の1号機の肩部分に乗り、太田の2号機が暴走レイバーを止めている。だが2号機も止めるのに限界が来たが、何とか遊馬が中に乗り込み、ディスクを抜いたらしくようやく停止した。
後藤「終わったみたいね。なら帰りましょうか」
香貫花「隊長、暴走レイバーを跡形もなく排除するように命令を受けていましたが、あのまま放置してもいいのですか?」
後藤「しょうがないだろう。頑丈で壊せなかったんだからさ」
「そうですね。仕方ありませんよ」
(ま、あえて残してるんだけどな。けど、今回はあれを使わなくて良かったみたいだな)
俺は指揮車の後ろに置いてある3本の刀を見る。
香貫花「ところで、指揮車に積んでるその刀はなんなのかしら?」
「これですか?まぁ、いつか分かりますよ」
香貫花「ふ~ん」
こうして暴走レイバーの事件は無事解決したのだった。