ピアノの繋がり   作:tsuki

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有馬公生くんの視点で書いてます!


4話

~駅前広場~

 

2ヶ月前に東日本コンクールも終わり、無事に推薦をとることができた。

今日は、入学式も終わり、渡、椿と待ち合わせをしている。

高校は、僕は音楽科のある高校に、

渡はスポーツ推薦の高校に、

椿は僕の近くにある高校にそれぞれ進学した。

 

「それにしても…遅い!相変わらず5分前行動がなっていない!」

 

周りを見渡すがまだ来ていない。

人が集まっている所があった。

試しにそこに行くことにした。

近づくにつれて楽器の音が聞こえてきた。

路上ライブか…

顔を覗かせてみれば、女の子4人とピンク色の熊?が楽しそうに音楽を奏でている。

途中でバク転したり、自由に思い思いの音を出している。

でも、まとまりもあって、音楽になっている。

そして、その周りの人も笑顔を浮かべている。

彼女達の周りは色とりどりに色付いている。

無邪気で楽しそうだな……

ライブも終わり、拍手を送る。

ボーカルの子とふと、目があった。

 

「ねぇ!そこのあなた!!あなたも楽しかったかしら?」

 

急に話をふられ、少し焦る。

一瞬、いつかの彼女と被った…

天真爛漫で、奇想天外だった彼女に…

 

 

でも、僕は笑顔を浮かべて、

 

 

 

「僕は……今…幸せだよ。」

 

 

その言葉は誰かに、今はもういない彼女に伝えるように…

 

 

「そう!ならよかったわ!!」

 

「ありがとう。じゃ、またね…」

 

僕はそう言って、その場を離れた。

ふと、携帯を視ると連絡が入っていた。

椿と渡からだ。

それぞれ、

 

「入学式が長引いて遅れるか…どうしようかな…」

 

どこかで時間を潰したい。

少し歩きなから、周りを見渡す。

ひとつの看板に目が入った。

 

「江戸川…楽器店……」

 

僕はその中に入ることにした。

 

「結構いろいろあるんだな…」

 

生まれてこのかたピアノしか触ったことはなかったから、どこかとても新鮮だ。

2階もあるようで、ピアノという文字が書いてある。

そちらに足を進めていく。

やっぱり、自分もピアニストなんだな…改めて実感した。

2階に行くと、キーボードだけではなくグランドピアノのまで置いてある。

しかも、何台か置いてあるが全てがなかなかいい金額で触れるのも少し怖い…

もちろん買う気は全く無いが見てしまう。

 

「良かったら、少し弾いてみませんか?」

 

店員の人から話しかけられた。

さすがに買う気も無いのに弾いてしまうのは気が引けるから、断ろうと思った…

 

「いや……結構「お兄ちゃん!ピアノ弾けるの??弾いて!弾いて!!」……」

 

……どうしよう。

近くにいた、女の子が期待の目で見てくる……

 

……子供に恥かかすんじゃねぇ……

 

そういえば昔、脅されながらそんな事言われたな。

 

「少しだけ弾いてもいいですか?」

 

「どうぞどうぞ!!」

 

椅子に座り、鍵盤に手を置く。

弾く曲は、小さい子でも知っている曲。

そして彼女とも歌ったこともある曲……

 

モーツァルト きらきら星変奏曲 K.265

 




いかがだったでしょうか?
四月は君の嘘のいろんなシーンを思い出してしまいました。
バンドリからのバンドはロゼリアメインで
キャラはりんりんがメインで書きますが、所々他のキャラクターを出します!

〆aqua@(あくあ)様、☆10ありがとうございます!

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