ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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第7話1st文化祭

 新学期そして秋季インターハイの季節、あちしと光ちゃんも1年生ながら個人競技に参加したわ。結果は予選落ち、まあ1年生だしそこはしょうがないわね。

 「練習試合では勝てたのになぁ」ガックリする光ちゃん、どうもその時の相手が予選試合に当たったみたいね。

 「当日のコンディションもあるしこればっかりは悩んだって仕方ないさ」さりげなく気遣うあちし、光ちゃんは顔を上げて

 「そうだね、過ぎた事より次を考えなくっちゃね!」いつもの笑顔に戻ってくれたわ。さて、帰ったら中間テストと文化祭ね。ひびきの高校の場合運動部は特にする事はないから水無月さんの茶道部や美帆ちゃんの演劇部をみたらいつものメンバーでその他の文化部を冷やかして回ろうかしら?

 

 いつものメンバーの運動部班で図書室に集まりテスト勉強していたらあちしが背にしてた本棚がギシギシ音を立ててた、おそらく寿命が尽きかけていたのね。その棚へ本を片付けている女子、スゴく丁寧に扱っていたけど老朽化していた棚は崩れ落ちてその娘にドサッとのし掛かってきた、咄嗟に覆い被さり彼女と本棚の間でクッションになるあちし。

 「忍君!」

 「忍!」

 「藤ピー!」モロに本棚の下敷きになったあちしにみんなが呼び掛ける。

 「俺は大丈夫、それより手伝ってくれ」あちしは自力で本棚を払いのけると純とショックで目を回してた彼女を保健室へ運ぶ、後は養護教諭にお任せして他の図書委員達と本棚の後片付けをした。

 「すみません、あの…」アラ、気がついたのね。図書室に戻ってきたその娘は他の図書委員に詫びながら何かを問うていた、そしてあちしに近づいてくる

 「すみません、藤崎忍さんですか?」

 「あ、そうだけど」

 「私、1年2組図書委員で文芸部の如月美緒と言います。助けて下さってありがとうございます」

 「別に。気にすんなよ」その後美緒ちゃんも一緒に後片付けに加わり棚にささっていた本を一纏めにして司書室に移す。肝心の本棚は完全に崩れ落ちてもう原型を留めてなかったわ、全て片付いてこの日は美緒ちゃんも帰り道に同行する事になった。通学路の途中にある歩道橋を登ってると美緒ちゃんは何度も立ち止まり息を切らしていた、どうもこの娘あまり体が丈夫じゃないみたいね。

 

 文化祭の日、最初はあちしと純と光ちゃん美幸ちゃんの運動部4人で行動する。まずは茶道部を訪ねてお抹茶を頂く事にした。

 「うぅ~、足が痺れる~」正座に耐えきれなくなったのか足を伸ばす美幸ちゃんに水無月さんの激昂が飛ぶ。

 「全く、最近の若者ときたら…」アンタも年齢一緒じゃない。あちしは抹茶の味って結構好きなのよ、でも純と光ちゃんはこの苦さがダメみたいね。

 次に訪れたのは演劇部。『親子連れ狼』ってお芝居をやってたけどこれコメディーよね。脚本書いたの誰かしら?美帆ちゃんじゃない事を祈っとくわ。今、部員には会えないそうだから後で合流しましょ。

 そして文芸部。詩の展示だけなせいか、お客さん少ないわね。

 「皆さん、来て下さったんですね」さっきまで沈みがちな表情から一転して笑顔を向ける美緒ちゃん。

 「やっぱり地味なんですね」まあ確かに。でも賑やかしいのばかり見てきたからこういうのも癒されていいわね。

 「う~ん、美幸にはよくわからんなぁ」先輩のシュールな詩を眺めながら首を捻る美幸ちゃんをスルーしてあちしと光ちゃんは美緒ちゃんの詩を見せてもらった、恋する少女を綴ったいかにも乙女な可愛らしい詩だったけどナゼかご機嫌ナナメな光ちゃん。

 「何剥れてんだよ?」

 「何でもない!」展示室から飛び出す光ちゃんをとりあえず追いかけるあちし。

 

 ~純一郎視点~

 如月さんの詩を見せてもらった俺は彼女が忍に思いを寄せていると睨んだ。あんな事があれば当然か、下手すりゃ死んでたところを助けられたんだからな。忍自身は全く気付いてないが、こいつ変なトコで鈍感なんだよな。アレ?陽ノ下さんが展示室から走って出ていったぞ、まあ彼女も忍の事が好きみたいだし無理もないな。

 直後忍がすぐ追いかけていった事で陽ノ下さんも機嫌を治したらしい、その様子をみた如月さんは

 「やっぱりあのお2人はお付き合いなさってるんでしょうか?」悲しげな目をして俺に問うてきた。

 「どうかな、忍からは特に聞いてないが」

 「アレ、光と藤崎君は?」水無月さんだ、茶道部の仕事が片付いたのか。

 「私も演劇部の方が手透きになりましたので」白雪さんも一緒だ、しかし2人共何で俺達がここにいるの知ってたんだろう?

 

 ~再び忍視点~

 何とか宥めてようやく光ちゃんの機嫌が直ったのでそこからは2人で見て回る事になったわ、有志でやってる喫茶店に入り一息つくあちし達。

 「エヘヘ、2人っきりだね」やたら嬉しそうな光ちゃん、この時ばかりはあちしも余計な事を言わないでおく。

 「2人共、ここにいたのね」水無月さん、美帆ちゃん、美緒ちゃんの文化部メンバーも無事合流して最後は計7人で露店巡りやら他の部の出展を楽しんだの、こうして文化祭は終了したわ。

 

 

 

 

 

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