ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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この時季にタイムリーな海回。しかしどうも旧キャラ、もとい本家キャラに頼ってしまうなぁ。


第18話海での話

 親父が酔っぱらって忍さんと賢さんに担がれて帰宅した翌日、俺は吉岡と海へ出かける為にひびきの駅から電車に乗っていた。今年は受験や何やらで大変だけどたまには高校最後の夏休みを楽しまないとな、しかし高校3年生にもなってまで男同士でつるむってのも味気ないよな。

 ……とか思っていて目的の駅に着いたら、赤羽さんと手櫛さんと酒々井さんが吉岡を囲む形で一緒にいた。一見すると羨ましい光景だけどナゼか当の吉岡は青褪めた顔をして俺を見つけるなり、助けてくれと言いたげに目配せする。

 「よ、よう穂刈(困)……」

 「穂刈君!」

 「衣音!」

 「衣音君!」一瞬後、3人共吉岡を吹っ飛ばして今度は俺が囲まれる。

 

 その後3人をどうにか落ち着かせて海の家に向かい、手荷物を休憩所に預けて海岸にやってきた。さて、俺と吉岡は海パンになるだけだから着替えにも時間はかからなかったが女子陣はどうしたかな?

 

 30分くらいすると女子陣が水着姿で現れた。3人が揃ってビキニで赤羽さんはフリルのついたピンク、酒々井さんもビキニだがボトムがショートパンツ型のデニム生地タイプのモノになっている。しかも2人共運動部に所属(赤羽さんはマネだけど)していたせいか体にムダな部分がなくてスタイルがいい、そして手櫛さんはゴールドのビキニを纏い双丘を大きく揺らしている。他の2人も別に小さい訳じゃないのだがやはり破壊力が圧倒的に違う、ソッと目線を落として自分のモノと見比べる2人に気づかないフリをする俺。

 

 それから俺達はスイカ割りにビーチバレー、砂遊びしながらもキッチリ泳ぎも楽しむ、5人でこれでもかってくらい海を満喫しまくって各自帰宅しようとひびきの駅行きの電車に乗る為に最寄り駅へ向かった。

 

 「申し訳ない、今日鉄道事故があってね。明日までこの路線は運休する事になったんだよ、まあ回送電車だったから人身被害がなかったのが救いだがね」駅員さんが俺達に頭を下げて詫びる。今は夏休みだし学校の事は気にしなくていいけどここはひびきの市からはかなり離れた場所で自動車(くるま)でも7、8時間はかかる。だからどっちにしろ寝床は必要になる、とりあえずそれぞれ家に連絡して事情を伝える。

 「あ~、ひょっとして穂刈君ン家の?」妙に甲高い声に振り返ると膝の辺りまで髪を伸ばした女性がいた、年齢的にはウチの両親くらいだろう。

 「え、ええ確かに俺は穂刈ですけど」

 「やっぱりぃー!お父さんに似ていたから~そうじゃないかって思ったんだぁ。私ねぇ、君のご両親と同級生だった寿美幸!イヤァこんなトコで会うとは奇遇だねぇ」な、何だこのハイテンション?やべぇ、ついていけねえ。それよりこの人ホントに親父達の知り合いかな?疑うのも悪いが万が一の事もある、とそこに寿さんの携帯が鳴る。

 「衣音、美幸と一緒なんだね。じゃ他の子達の親御さんには連絡しておくよ」母さんがグループ通話で俺と美幸さんへ同時にかけてきた。

 「美幸、今は民宿やってるよね。悪いんだけど息子達を一晩君ントコで預かってもらえる?宿代は払うからさ」

 「いーよー、料金の方は勉強するねぇ」で、今夜は寿さんの民宿に泊まる事になった俺達。駅から歩いて数分の短い道すがら聞いた話だと寿さんは以前は新聞記者で、2年程前に退職して民宿経営に踏みきったそうだ。民宿に到着する、やはりこの季節は大入りのようで結構人でごった返していた。

 「イラッシャイマセ」玄関で外国人男性が正座して恭しく床に指をついてお辞儀で出迎えてくれる。

 「ウチの旦那だよぉ、日本語も話せるから心配しないでね~」イヤ、今普通に日本語話してましたからそれは分かりますけど。

 「ママ、お客さん?」中学生くらいの女の子が奥の部屋から顔をだす、ペッタンコだがハーフだけあって中々の美少女だ。

 

 俺達は男2人に女3人、当然2部屋必要になるが生憎手頃な大きさの部屋は空きがなく空いているのは大部屋が1つだけのようだ。そこで

 「う~ん、女の子はその部屋で寝てもらうとして~……男の子は~今使ってない部屋があるからそこでいいかな?」俺と吉岡にあてがわれたのは住み込みで働く従業員の為に用意された部屋だった。

 「イマココデハタライテモラッテルヒトハミンナゴキンジョナノデダレモツカッテマセン」旦那さんが俺達が使う布団を敷きながら説明してくれた。

 そして夜も更けて寝る事にしたが

 「穂刈、起きてるか?」吉岡が布団の中で顔だけ俺に向けて小さく囁く。

 「何だよ」俺もヤツと同じ格好で振り返る。

 「お前、今日のメンツで好きな娘いるのか?それともここにいない他の誰かにいたりする?」

 「な、何だよ急に。お前こそどうなんだよ?」

 「僕?実はさ……」吉岡はどうも本気で好きな娘がいるらしいが具体的な事は伏せておく、俺も同様だ。

 

 翌朝には鉄道事故の処理がどうにか片がついたそうでダイヤも通常に戻っていた、俺達は横一列に並び寿さん一家に頭を下げてお礼を述べる。

 「「「「お世話になりましたっ‼」」」」

 「イエイエこちらこそ。あっ、この辺オフシーズンも~観光できる場所が~結構あるから。そん時はよろしく~!」最後までハイテンションの寿さんに見送られ俺達は今度こそひびきの市に帰っていった。

 

 

 

 

 

 




鉄道事故が起きたのは寿さんが住んでるから?って……まさかね。
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