ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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原作を何度も読み返しながら書きました、そのわりにデキは今一つです
(/。\)


第8話和菓子品評会

 ジョセフと駅長が色々打ち合わせをしている中、営業を終えたツバメのキッチンには忍と匠が立っている。

 「さて、秋の新作スィーツだけど、あちしに協力を頼むって事は……」

 「ええ、和菓子を作って提供したいと思っています。日本にいる頃は全く未経験でしたから」

 「あちしも別に本格的な修行はしてないわよ、まずは比較的簡単なヤツから作りましょ」忍は早速匠が用意した食材をチェックし始める。その中に気になるモノを見つけた、こちらでフディーアと呼ばれる赤豆である。

 「小豆の代用品ってトコかしら?」

 「そうですね、色々ツテを当たっては見たんですがどうしても手に入らない食材もありまして」匠はすまなそうに言うが異世界ならそれもムリのない話である、忍とてそれは百も承知なのでフォローする。

 「仕方ないわよ、むしろ南瓜やさつまいもなんかはあるのが奇跡だわ。こっちじゃカラバッサ(南瓜)カモテ(さつまいも)と呼ばれるのよね、それに和菓子だと色も割りと重要ね。とはいっても着色料なんてないでしょ」

 「ブルー系は最初から棄てて考えています。後は赤と……黄色はカラバッサとカモテの色をそのまま生かすとして」

 「赤ならビーツか林檎の皮を煮出すとして、グリーンはお茶っ葉があればいいんだけど当てはあるかしら?」

 「緑茶ですよね、それならホウライ国という国から分けて頂いたモノがあります」打ち合わせをする2人にロランドとルナが近づいてきた。

 「俺も手伝うっす!」

 「私にも何かさせて下さいっ」忍が頷いて了承するのを確認した匠は指示を出す。

 「それじゃルナちゃんはフディーアの薄皮を剥いてカラバッサとカモテを裏漉しして下さい、ロランドはテー()の葉を磨り潰してくれますか?」

 「「はいっ!」」この後、ロランドの腕はパンパンになって翌日は筋肉痛になるのだがそれに関しては一切語るまい。

 

 翌日、久し振りに交易商人のサバス・シルバもツバメに来店してきた。

 「サバスさんお久し振りですわ」先に来店していたソフィアが挨拶すると

 「いやはや、先日ここは大変な騒動があったそうですな」流石にスタンドの事やら異世界からの救援については伏せられていたもののあれだけの事件である、通信技術が地球より遅れてるとはいえサバスの耳に届かないハズがない。

 「死傷者が1人もでなかったのが不幸中の幸いですわ、ツバメもこうして無事営業を再開できてますし。そうそう、今日はタクミさんが故郷のお友達と地元のお菓子をご用意して下さってますわ」

 「ホウ、どうも見慣れぬ方がいると思ったらそういう事ですか。私もご相伴に預かれますかな?」

 「勿論サバスさんの分もご用意があります」匠が2人の座るテーブルにやってきてお辞儀をする、商談が一段落した別のテーブルではジョセフと駅長が寛いでいた。

 「匠君や、ワシの分はないのかのう?」

 「ジジイに食わすお菓子はないわよ!ニャーチちゃ~ん、ジジイの分も食べていいわよぉ」匠の言葉を待たず忍が言い放ち、キッチンの陰ではニャーチが咀嚼する音が聞こえる。笑顔で誤魔化そうとする匠だがどうしても苦笑いしかできず、サバスらもその胸中を察する。

 

 「まずはこちらを」気を取り直した匠が最初に出したのは3点、まずは四角く切られたお菓子から説明する。

 「こちらはアロース()粉と砂糖を混ぜてから蒸しあげた、ういろうというお菓子です」その四角いお菓子をつまみ上げて口へ運ぶサバスとソフィア。

 「どれ、では早速。これはモチモチとしていてあまりクセがなく、それでいて飽きの来ない感じじゃ」

 「幅広い年齢層に受けそうね、男性なんかも食べやすいんじゃないかしら?」続いて真ん中には小さな白い球形のお菓子が3つ、3角形を描くように並べられていた。

 「こちらは大福といいます、同じくアロース粉を使ってますが中身はそれぞれ違いましてカラバッサを裏漉ししたもの、フディーアの薄皮を向いて緑のテーの葉で色をつけたもの、薄皮ごと裏漉したものと三種類あります」

 「へえ、1つずつ違った甘さね、緑のテーってホウライ国で飲んだ時はちょっと渋かったけどこれは思った程苦くないわ」

 「さっきのウイローもそうだが全体的に柔らかい甘さじゃな」そして最後の1つにため息を漏らした、大きさ以外はまるで本物にしか見えないそれはお菓子というより芸術品のようだった。

 「こちらは練りきりというお菓子で形や材料によって1つ1つ名前があります、今回忍さんに作って頂いたのはその名も『マンサナ(林檎)』です。後の説明は忍さんにお任せします」

 「ええ、説明役を代わるわ。そちらの紳士は初めまして」忍はサバスに改めて挨拶してから自ら作ったお菓子について説明を始める。

 「練りきりは花や果物、鳥等季節の物をテーマに作られるわ。今は夏の終わり、もうすぐ訪れる秋に合わせてマンサナを型どってみたの」

 「この前の蝋細工といい、シノブさんってホントに器用ね」

 「う~ん、食べるのが惜しいくらいじゃな。かといって飾って置ける訳もなし、ええい」サバスはやや大袈裟にマンサナと名付けられたお菓子を口の中へ放る。

 「何と!見た目だけでなく中身にもマンサナを使っておるか!」

 「そうよ。ベースは裏漉ししたカモテだけど砂糖で煮たマンサナを細かく角切りにして混ぜ込んだの」

 「上から飛び出た芯は?これも食べられるの?」

 「勿論よ、つーかサバスさんが丸ごと口に入れたの見たでしょ」リアクションの大きなサバスとソフィアを横目に落ち着いて和菓子を食べていた駅長は

 「どうやらこのハーパータウン駅にまた新名物が誕生したようじゃな」とひとりごちた。そんな中ジョセフだけは

 「ホントにワシだけお預けかのう?」1人寂しそうに呟くのだった。 

 

 

 

 

 

 

 

 




そろそろ日本に帰ろうかな?
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