ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです 作:越後屋大輔
幕が上がり舞台袖から出てきた四人、唯は早速コケそうになる。
(唯、しっかり!)幼馴染みの和がステージの奥で祈っていた。
マイクの前に立った澪だがやはりまともに顔を上げられない。
(だ、ダメだ…)その時客席から意外な反応があった。
「何あれ~♪」
「かっわいぃ~♪」さわ子お手製の衣装が結構好評である。
(私、グッジョブ!)ドヤ顔を決めるさわ子に
「あまり調子にのらないで下さいね」光が釘を差す。
「澪ちゃん!」緊張で震える澪に唯が声をかける。
「みんな澪ちゃんが頑張ってたの知ってるよ!」澪が律と紬の方を振り返ると賛同するように、二人共頷いている、澪は決意してマイクスタンドの前で姿勢を正す。
「ワン、ツー、スリー!」律のカウントに合わせて唯がギターを鳴らす、今のところ軽音部の一曲しかないオリジナルナンバー『ふわふわ
『♪○ミ○○てる○い○も○ー○ド○ド○♪(以下略)』澪は歌っている内に緊張しているのを忘れてしまったらしい。演奏中、彼女達の頭の中ではプロミュージシャンになった自分達が出演しているPVを観ているような妄想が広がっていた。
たった一曲、しかし今の全力をもって最後まで演奏しきった軽音部。客席から大きな拍手が起こる、衣装だけでなく全体的に大好評という結果だった。
「これで澪も恥ずかしがりを少しは克服できるかな?」珍しく真面目な事を考えた律、最後みんなで一礼してステージを降りようとした。ガタッ!ドテン‼
「痛タタタ…」ケーブルに躓き思いっきり転んだ澪、その拍子にスカートがめくれて中身を客席に披露する形に…
「イヤァァァーッ‼」その後の文化祭で何があったか澪は覚えていない、ただこの事件をきっかけに桜ヶ丘女子高校に秋山澪ファンクラブができたそうだ。
「もう…お嫁に…行けない…」文化祭が終わって数日経ってもショックで立ち直れない澪を光は慰める。
「大丈夫だって!客席にいたの女性ばかりだったし、気にしちゃダメよ」
「で、でもあの時カメラのカシャッて音が…あれが出回ったら(泣)」
「それなら心配ないよ、撮影したのは生徒会のハズだから。和ちゃんがデータ消してくれるよ」唯も澪の肩に優しく腕を回して落ち着かせようとする。
「ホントに?」
「「「「ホントホント‼」」」」全員で必死になって澪を宥めるのだった。
話は文化祭最終日まで戻り、学校から校内の撮影は禁止と言われていたにも関わらずこっそり携帯カメラで澪のあられもない姿を撮っていたある他校の男子生徒。
「へへっ思わぬ収穫だぜ、さーて誰にこの画像を売ろうっかなあ?」例の写真を眺めてニヤニヤしながら呟いていると
「アンタその画像今すぐ消しなさい。さもないと酷いわよ」一人のオカマが男子に忠告してきた。
「冗談じゃねぇ!せっかくの金づるを」その一言で男子の死亡は確定した。
「アン・ドゥ・ゴラァ!」オカマは男子を叩きのめすと彼の携帯を破壊していずこかへ去っていった。