ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです 作:越後屋大輔
スタンド騒ぎも一段落した11月3日。祝日だが文化祭が近い為、学校は開放されていて運動部と帰宅部以外は殆ど登校してきている。軽音部も例外なく、ここにきてようやく練習に本腰を入れる。
唯「今年は衣装どうする?」
律「さわちゃんが色々用意してるらしいぜ」
澪「よし、断ろう!」
秋「即決やな…」
梓「何で吹奏楽部の顧問の山中先生が軽音部に絡んでくるんですか?」
紬「話すとちょっと長いんだけどね」二年生は一年生に去年の今頃の話を説明する。
「「「「ア、アハハ…」」」」事情を聞いて苦笑する一年生。
唯「そういえば、今日ヒカちゃん先生来ないよね」
澪「さっき他の先生に聞いたら『市役所に用がある』って早退したらしいぞ」
文「それで明日の午前中、お休みするそうですよ」
律「脱税がバレたのか?」
秋「何でやねん?!」
茜「それで自首しに行ってたりして(笑)」
梓「みんないい加減にしなさい!」
紬「でも気になるわね」
「そ~よね~」突然どこかから湧いたようにさわ子が現れた、全員の口から心臓が飛び出しそうになる。
律「何しに来たんだ、さわちゃん?!」
さ「あら、ご挨拶ね」
澪「それじゃみんな、今日は帰ろうか」
「「「「お疲れ様でした‼」」」」軽音部一同は帰り支度を整える。
さ「ちょっと~、みんな無視しないでよ!」
さわ子をほったらかしにしてみんなと自宅への帰途につく唯。やがてお嬢様なのに電車通学している紬と(当然茜も)駅へ続く交差点で別れて、澪と律とも帰り道が別になる。
家に一旦帰ってから近くのコンビニでお菓子を買おうと選んでいるとお酒を籠に入れている高坂賢と出会った。
唯「高坂さん、どうしてこのコンビニに?」側には彼と同年代とおぼしき女性が寄り添っている。
楓「貴女が唯ちゃん?私は佐倉楓子、一応この人の恋人」にこやかに自己紹介する楓子に唯も頭を下げる。
賢「俺達、勤務先がこの近所でな、今日は祝い酒を買って帰ろうって立ち寄ったんだ」
唯「お祝い?誰の?」
楓「忍君と光ちゃん。ねぇひょっとして聞いてないの?」
唯「へ?何をですか?」
賢「あの二人、今日入籍したんだ。それで忍の休日に合わせて友人達とこれから呑み会を開くんだよ」
唯「そっか、忍さんとヒカちゃん先生が結婚…え~っ‼」
賢「そこまで驚かんでも…」
楓「スゴい反応だね…」
「お客様、できるだけお静かに願います」コンビニ店員に注意されてしまった。
帰宅した唯は軽音部のみんなに忍と光が結婚した話をメールで送り、敢えてそ知らぬふりをしてようと提案する。
澪「文化祭当日まで知らんぷりか」
梓「明日はサプライズ会議ですね」
律「オッケー♪」
紬「素敵❤是非やりましょう」
茜「私も大賛成です!」
秋「何仕掛けまっか?」
文「私、アイディアありますよ」
唯「それも詳しくは明日、じゃお休み」連絡網を回した唯はそのままベッドになだれ込み、ほくそ笑みながら眠りについた。
その頃、忍と光が暮らす借家に早乙女好雄と赤井ほむらがお酒と簡単な肴を持ってやって来た。
好「よう!二人共おめでとさん」
ほ「オッス、一緒に呑もうぜ」因みにこの二人、事前に住人の許可を得ずに訪ねてきている。
忍「ちょっと、来るなら連絡くらいしなさいよ!」
光「私、明日も仕事だよ。午後からだけど」
好「そっか。学生は今、文化祭のシーズンだよな」
ほ「懐かしいな。あたしらにもそんな時代があったっけ」ほむらがノスタルジックに浸っているとさっき唯と奇妙な再会をした賢と楓子も到着した、彼らは三日程前にちゃんと連絡をしている。
忍「いらっしゃい、待ってたわよ」
ほ「エラく態度が違うな」
光「唐突に来た訳じゃないからね(笑)」
楓「あれ?ほむら達もいるの?」
「思ったより賑やかね」忍の従姉妹、詩織も重そうなビールケースを抱えた公人を連れてきた。
賢「俺が運ぼう」この中で最も大柄な賢が公人に手を貸してビールケースを屋内に入れる。
詩「それじゃ二人の門出を祝って乾杯しましょう」みんなでグラスを合わせて久し振りに呑み交わす。
詩「みんなで集まってお酒呑むのって初めてじゃない?」
ほ「二、三人だけとかは結構多いけどな」
好「きら高は同窓会もやってないしなあ」
賢「そういや純はまだパリか?」
忍「年末には帰省するそうよ」
光「楓ちゃん達はまだ予定はないの?」
楓「うん。今、両家でちょっとモメ事があってね」
公「なあ詩織、俺達もそろそろ…」
詩「
忍「詩織ちゃん、アンタちょっと呑み過ぎよぉ。ベッド貸すから寝てなさい」
詩「
忍「今の姿を高校時代のあの娘に見せてあげたいわね」
公「そう言うなよ、詩織も会社で苦労してるんだ。俺がもっとしっかりしてればな」
楓「公人君は頑張ってるじゃない」呑みながらダベっていると終電の時間を過ぎた。
忍「もう電車ないわね、タクシー呼ぶ?それともウチで雑魚寝する?」
結局みんなして藤崎家で一晩明かして、昼近くまで眠りこけていた。ようやく目を覚まし客人達はそれぞれの帰途に、光は時計をみると慌てて桜ヶ丘女子高に出勤していった。