ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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第2話女王様に謁見

 いよいよ女王陛下に謁見する為にロザリアと天空都市へやってきたアンジェ。案内人に連れてこられたのはやたら巨大な扉、それが音もなく開いた。

 (人力で開いたようには見えないな、この世界に自動ドアがあるハズないんだが)

 「アンジェリーク、さっきから何をブツブツ言っているの?女王陛下の御前なのよ!」ロザリアに諌められ慌てて姿勢を正すアンジェ、その先にいるのは二人の女性と九人の男。いずれも眉目秀麗である、女性の内一人は玉座に腰を下ろしている。この方が女王陛下だろうとアンジェは推察した、もう一人はその脇で陛下を守る形で佇んでいる。

 「これからそなた達には、どちらが宇宙を統べる女王として相応しいかを決める試験を受けてもらう」女王陛下は厳かに語り始めた。

 「次代の女王を試験で決めるのは異例な事であるが、これもそなた達の優れた資質に期待するが故。次期女王として自身の持てる力を示してほしい」

 (いかにも為政者らしい言い回しだな)アンジェは前世の記憶を引き出しながらそんな風に思っていた。

 「試験にはここにいる我が代理のディアと守護聖達を遣わそう、そなた達は彼らの力を借りて試験を受ける事になる。星の導く使命を持つ者達よ、そして我が志を継ぐ者よ。どうか我が期待に応えてほしい…」そう告げると女王陛下の玉座にカーテンが降りてその姿は見えなくなった、代わりに先ほどの美女が二人に声をかける。

 「改めまして私はディア、試験の間は二人の相談役を務めます。分からない事があればなんでも聞いて下さい」これがかつてのアンジェの前世、坂城匠だったら

 『じゃあスリーサイズを教えて下さい』とか発言したかも知れないが今の彼女(中身は彼だが)はそんな気になれなかった、それ以上に聞きたい事があるのだ。

 「それで試験とは、具体的に何をすればいいんですか?」ロザリアからはそんな事も知らないのか、と言いたげな冷たい視線を向けられたが異世界からの転生者としてはそれに構ってなどいられない。

 「では、私から試験の方法を説明する」金髪に白い長衣(ローブ)姿の男が二人の前に出てきた。

 「女王試験とは新しい宇宙に生まれた新しい大陸を育てる事、その発展に我ら九人の守護聖が二人の依頼に応じてそれぞれの司る力を送る。それを上手く使い、新大陸をより発展させた者を次期女王とする。よいな」ロザリアは当然のように、アンジェは男の威圧感に押される形で深く頷く。

 「九人の守護聖の方々は後程ご紹介致します。ではアンジェリーク、ロザリア、参りましょう」二人はディアに連れられて新しい宇宙にやってきて新しい惑星を見下ろしている、この星に浮かぶ二つの大陸を育成する事が彼女達の女王試験である。

 「せっかく育てる大陸なのですから自分で名付けてはどうですか?」ディアの提案により、ロザリアは

 「(わたくし)はこの大陸にフェリシアと名付けますわ」一方アンジェは中々決められないでいた。

 「何も思い付きませんか」ディアから促された、その時パッと閃いた。

 「東京なんてどうでしょうか?」この辺は流石元日本人といったところか。

 「トーキョーですか、耳慣れない響きですがいいかもしれませんね」こうしてアンジェとロザリアの女王試験は始まった。

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