ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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第16話異世界食堂

 体育祭が終了して光ちゃんの誕生日まで1ヶ月を切ったわ、小遣いはソコソコ貯めてあるけどプレゼントを買うには少し足りないわね。親に頼んで前借りも考えたけどやっぱりバイトとかしようかしら?とか考えていたら茜ちゃんから相談を受けた、聞いたトコによるとバイト先の定食屋のおじちゃんが過労で倒れたそうだ。

 「それで、おやじさんが元気になるまで別のバイトするのか?」

 「ううん、おじちゃんの孫が…っていってもボク達より年上なんだけど料理はボクとその人で作るよ」茜ちゃんなら元々料理得意だから大丈夫よね、お店で厨房も手伝ってたし。

 「そっか、じゃ相談ってのは?」

 「2人きりだとお店を回せないからさ、配膳とかレジをやってくれる人がいたら紹介してくれないかなぁと思って」そのおじちゃんには申し訳ないけどこれって渡りに舟ってヤツよね。

 「それなら俺がやるよ、ちょうどまとまった金が入り用でさ」

 「ホント?助かるよぉ、お店にはボクから話しとくね」

 

 こうして老舗の洋食屋『ねこや』の臨時ウェイターとなったあちし。客として来ていた時は気付かなかったけどこのお店って思いの外大盛況だったのね、閉店する頃にはクタクタになってた。

 「お疲れ様」

 「ヨッお疲れさん」茜ちゃんとおじちゃんの孫という男性、若店主から労いの言葉をかけられる。

 「2人共腹減ったろ、賄い食ってくか?」

 「は~い」茜ちゃんがそう返事したのであちしも厚意に甘える事にしたわ、因みに賄いも結構美味しかった。そして帰り際にあちしだけがお給料2100円を現金で貰う、茜ちゃんは月末にまとめて受けとるからと既に先に帰っていた。

 「それじゃ失礼します」あちしも家に帰って部屋でゴロゴロしていたら茜ちゃんから電話がかかってきた。

 「ねえ、土曜日もバイトできる?」え、どうゆう事?確かオフィス街の一角にあるあのお店はメインターゲットがそこで働くサラリーマンやOLで土日が定休日って聞いたわよ。

 「表向きは休みなんだけどね、実は…」言い淀む茜ちゃん、なにか言い難い話なのかしら?

 「バイト代出るんだろ?勿論やるよ」

 「そう?よかったあ、それじゃ土曜日もよろしくね」結局何だったの?ま、行けば分かるわよね。

 

 何て思ってた時期があちしにもあったのよ。つーかこれどうなってんのよぉ!

 

 話は今朝に遡る、『ねこや』の裏口から入ってくるとおじちゃんがいた、もうすっかり元気みたいね。

 「オウ忍君、急にバイト頼んで悪かったな」

 「いえ、お元気になられたようで何よりです」

 「そんで今日はいつもとちょいと客層が違ってな、イヤ説明するより見てもらった方が早ぇな」カランコロン、入り口の戸が開いてお客が来たのを伝える、アラちょっと待って。確かあの戸は開けるとチリンチリンて鐘が鳴るハズよ、あちしはお客としてもきた事あるから知っている。

 「いらっしゃい」おじちゃんと若店主は普段と変わりなく出迎える。そのお客は何と身長が3メートルくらいある、二足歩行の蜥蜴だった…。

 

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