ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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続いて美緒の作品です、曲の歌詞パートは意外にスンナリ書けました。まあ、有名アーティストのいいトコどりしたパクリなんですけどね。
σ(^_^;)?


美緒の短編と批評会

 先日の日曜日、いつも通りスーパーへ買い物に出かけた私は帰り道でふと一軒のレコード店を見つけた。この日は何となく憂鬱な気分だった私はこの界隈に住んでるご近所の主婦仲間達の井戸端会議から逃れようと、普段利用しているメインストリートを避けて裏道を進んでいた。

 「こんなところにレコード店なんてあったかしら?」外観はいかにも老舗といった感じだから最近できたお店ではなさそう、確かにこの道はあまり通らないけど今日が始めてって訳じゃない。けどお店があるなんて今まで気づきもしなかった、自分の観察力の乏しさを実感する。

 

 妙に好奇心をくすぐられた私は店内に入ってみた、中は良く言えばアンティーク、ハッキリ言えば古めかしかった。けれど古い物特有の嫌な匂いはしていない、しかも売っているのは懐かしいアナログ盤だけでCDやブルーレイはないみたいだ、まるで30年くらい昔にタイムワープした気分。そもそも今時古いレコードだけを扱うだけで経営()っていけるのか、他人事ながら不安になる。

 

 そんなとりとめのない事を考えていたらある1枚のレコードを見つけた、その曲を歌っていたアーティストの写真がプリントされたジャケットから目が離せなくなった私は、次の瞬間にはそのレコードを手に取り会計を済ませていた。

 

 今は平凡な専業主婦の私だけどまだ二十歳にも満たない若い頃、大学の仲間達とバンドを組んでいた。当時はライブハウスも今みたいな清潔感はなく、もっと殺伐としていてそれが色んな意味で良くも悪くもあの時代を象徴していた。何せSNS.もインスタもなく、インディーズなんて素人同然と思われていたし。店内で喫煙するのも当たり前で中には客がバンドメンバーをステージから引き摺り下ろし、或いはバンド側が客を引っ張り上げて殴り合いの喧嘩も珍しくもなかった。

 

 今日私が買ってきたレコードもそんな時代に発売された内の1枚、まだ陽も高く夫も子供達も帰ってきていない。早速物置で埃を被っていた古いプレイヤーを発掘してリビングに担いでいく、今みたいなiPodやCDラジカセと違いムダに大きくて重い。それとも私が年を取って筋力が落ちたのか、多分両方だろう。

 

 久し振りにレコードをかける、最早骨董品レベルのモノだから不安だったけど今でもちゃんと動くみたいだ。

 

 『~摩りきれたレコードから聞こえるあなたの歌、じっと聞いていると思わず涙込み上げる。壁にもたれて一晩中ギターひいていたよね、くじけそうな時にはいつもあなたの歌う歌を口ずさんでいたよ。

 青春の喜びと痛みを感じながら愛する事の哀しみを少しずつ分かってきた、そして別れが来るのも気がついた~』

 

 私は涙が止まらなかった。あの頃たまたまライブを見にきていたある芸能事務所のスカウトマンが私達にプロにならないかと持ちかけてきたのだが、結局その話はお流れになりバンドのボーカルだった男の子1人がソロでデビューした。彼と私は当時付き合っていたけどデビューの件で他のメンバー達と激しい言い争いになり、その日を境にお互い決別した。私との関係はその後もしばらく続いたがギクシャクするようになって段々と会う回数も減っていって、自然消滅するのに大して時間はかからなかった。実は今流れているこの曲、私が買ってきたレコードこそが彼のデビューシングルなのだ。

 

 もし私達のバンドがデビューできていたらどうなっていただろう?そして彼との関係も続いていたら?今更そんな事を考えても仕方がないのは分かっている。仮にそうなっていたとして、どちらも今日までは続いていなかっただろう。だって彼はデビュー後、ニューヨークを旅行中に乗っていた急行バスがハドソン川で転落事故を起こして亡くなったのだから……。

 

 ~暗転~

 

 「いかがですか?今までと少し違う観点で書いてみたのですが」美緒の新作短編を読み終えたラノベ部一同は一斉に深いため息を吐いた。

 「そうね、悪くはないけど何だかやるせないストーリーだわ」忍がそう評価する、一方琴子はあまりお気に召さなかったようだ。

 「最後の部分、国内じゃ駄目なの?」ズッこけるほむら。

 「お前ぇ、そんなんだから和美ちゃんに『年寄りくさいのぉ』とか言われんだよ」

 「大きなお世話よ!」また喧嘩になりそうだったが忍が2人へ鋭い眼差しを向けると渋々矛を納める。

 「悲しいお話ですね、すいませんありきたりな事しか言えなくて」詫びる矢部。

 「こういうの私は好きですよ。そうですね……切なさに酔える感じといいますか、悲しみに浸りたい時ってありますよね」美緒と性格近い美帆は目を潤ませている。

 「私は苦手っす、どっちかつーと笑えるモンが好きなんで。あっ別に先輩を悪く言ってる訳じゃないっすよ」慌ててフォローするひかげ、そこに忍が彼女へ一言こういい放つ。

 「まあ、この部は辛口な意見もO.K.だけどねい。そういえばアンタだけまだ1度も書いたモン見せてくれた事ないわね」ギクッ!焦るひかげ。

ほ「ああ確かにな」

矢「ボクも読んだ事ないです」

緒「私も部長として読ませてもらいます」

帆「是非拝読させていただきたいです」

琴「まさか今まで書いた事ないとかいわないわよね?」ギクッ、ギクッ!脂汗を滴ながらどう言い逃れようか必死なひかげ、そこにある意味救いの女神?が現れた。

 「ラノベ部ってここ?」

 

 

 




果たして部室に訪れたのは誰か?これまで読んで下さっている方々はある程度予想できるかも。そしてひかげは小説を書いているのか?全ての謎は今後明らかに?
(実際何もできてない……)
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