ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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お知らせです。もう1人の男子部員をこれまで『吉岡』としてましたが作者のつごうで『ときメモ3』の矢部卓男に変更しました、前話までは修正しています。(修正漏れがあるかもです)

劇中小説が書けませんでした。





朝のお散歩をした

 一夜明けた合宿2日目の朝、万丈はいつもより早く目が覚めた。同じ朝でもやはりひびきの市より空気が旨い気がする、夏休み中に片付ける業務は既に終わっていて生徒達はまだ寝ているので特にやる事がない。れんげが起きてきた、眠気眼を擦りながら万丈の部屋に入ってくる。

 「やあ、お早うれんげ君。起こしてしまったかな?」爽やかに挨拶をする万丈。

 「お早うなーん、ウチいつもこの時間に起きるから平気なのん。それよりみんな寝坊助なんなー」農家を営む宮内家の両親を除けば今起きているのは万丈とれんげだけである。

 「彼らは起こさなくてもいいだろう、しかし退屈だな」

 「そんならウチと朝のお散歩するん」かくして何とも珍しい取り合わせで朝の田舎道を散歩する事になった。

 

 宮内家から続く一本道をテクテク歩く2人、ひびきの市と違いその脇にはコンビニもショッピング街もなく外からでも煩いくらい流される様々な商店の店内放送も一切聞こえない。

 (流通や情報面で不利でもこういう場所で暮らすのも悪くないな、何だか癒される気分だ)そんな万丈の思いを知ってか知らずか、れんげは道脇にある雑草の生い茂る中へ飛び込む。そしてエノコログサを一本引き抜いて

 「♪猫じゃらし~、猫じゃらし~、ウ~チもじゃれつく猫じゃらし~♪」またしても珍妙な歌を口ずさむ。

 (無邪気だな)微笑ましく見ていた万丈だったが

 「む?こんなトコにいたんな、ウチの因縁の宿敵、いつもウチの服についてくる……オナモミィ!」

 (そんな雑草の中へ飛び込んだらくっ付くのは当たり前じゃないか(苦笑))

 「今日こそは思い通りにさせないん!覚悟するん!」れんげは落ちていた木の枝を拾うと群生しているオナモミに制裁?を与えて、その内の1つを手にする。

 「これ、お近づきの印ですん」万丈に手渡す。

 「これを貰って僕にどうしろと?」もう呆れる事しかできない万丈だった、それからしばらく散歩を続けていたら琴子と矢部が2人の後を追ってきた。

 「やあ琴子君、矢部君お早う。2人も散歩かな?」

 「ええ、ついでに何か小説の参考になるモノを探しに」始めに答えたのは琴子だった。

 「それにしても毎日暑いっすね」矢部は汗を吹きながらボヤく。時刻はまだ早朝、まだ気温もさほど高くないのだが。

 「そろそろ帰ろう。オヤ?どうしたんだいれんげ君」れんげが帰り道で急にしゃがみ込む、体調を崩したかもと思い尋ねる万丈。れんげはそのままの姿勢で万丈に向けて顔を上げる、顔色は悪くないからその心配はなさそうだ。

 「カエルー」ただカエルを見つけただけのようだ、胸をホッと撫で下ろす万丈。

 「カエルなんて別に珍しくもないでしょ」

 「ひびきの市にだって普通にいるっすよ」琴子も矢部も特にカエルが苦手ではない、但しそれがひびきの市でもよく目にするアマガエルとかの小さいヤツならの話である。

 「ん」れんげが両手で捕まえたのは体長10センチはありそうなデップリとしたガマガエルだった。

 「このガマガエルもいりますか?」れんげの問いに万丈は

 「僕の趣味じゃないね」極めて冷静に断る、逆に琴子と矢部は腰を抜かした。

 「いらない、いらないっす!」

 「そんなモン、下に置きなさい!」半泣きの琴子に青褪める矢部。

 「そんじゃこのまま下に置いて手を持って"あんよは上手"ごっこするん、歩くーん」ガマガエルの両前足をつまみ上げ足を地面につけたガマガエルを歩かせようとする。

 「違ーうっ!元いた場所に戻すっす!」

 「こいつの名前はアブラミンなん」

 「名前なんてどーでもいいわよ!」ガマガエルを手にしたれんげに散々追い回される琴子と矢部、万丈は必死に笑いを堪えている。

 

 「ハァハァ……ムダな体力使ったわ」やっと宮内家に戻ってきた一行。

 「長い……今までの人生の中で一番長い朝だった気がする……」息を切らした琴子達と散歩に出なかった居残り組を交互に見やった万丈はヤレヤレと肩をすくめる、れんげはさっき捕まえたガマガエルを居残り組に見せびらかしていた。

 「すみません、私カエルとかはちょっと……」

 「そうですか?私は可愛いと思いますよ」

 「よし!爆竹仕込んで吹っ飛ばそうぜ」美緒、美帆、ほむらが銘々にハシャいでると

 「オカマチョップ‼」ほむらの頭に忍の手刀がヒットする。

 「何すんだよ?!藤崎!」涙目で怒るほむら、忍は

 「アンタ、命ってのは弄ぶモンじゃないのよ!」いつになく真剣な様子に周りの緊張が高まる。

 「食べるモンよ!」ここで全員ずっコケる。

 「なんだ、そういうオチか」気が抜けた途端笑い出す万丈、美緒はジト目を向けて

 「一瞬感動した私がバカみたいです、返して下さい」

 「アブラミン、逃げるーん!」捕まえてきたガマガエルを玄関の外へ放り投げるれんげ。

 「あたし叩かれ損じゃねえか!」

 「藤崎先輩、カエル食うつもりだったんすか?」冷や汗を垂らしながら矢部がボソリと呟いた。

 

 そのあと、宮内家の人々と朝食を済ませたラノベ部一同はこの日の部活を始める事にした。

 

 

 

 

 

 




キリがいいので今回はこの辺で、次回のネタが出来次第投稿します。
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