ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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中々、先に進まない……


第二十二席袁術、戦を仕掛けるのこと

兵士(モブ)

「も、申し上げまーす!」

愛紗

「どうしたっ?!」

兵士(モブ)

「え、え、袁術の軍勢が国境を突破し、我が国に侵攻してきました!」

仗助

「なっ……?!」

愛紗

「どういう事だっ?!宣戦布告も出さず、奇襲を掛けてきたと言うのかっ?!」

兵士(モブ)

「はっ!国境の警備隊を突破後、猛烈な勢いで侵攻してきております!このままでは、州都に到着するのは時間の問題かと!」

愛紗

「くっ……鈴々!星!すぐに迎撃準備だ!」

「応っ!」

鈴々

「応なのだっ!」

華雄

「合点!」

仗助

「朱里、雛里は鯔重隊の手配と……最悪の事態を考えて籠城戦の準備を。忍、れんげ。ゲッターで出るぞ!」

れんげ

「相手は鬼じゃないんに?面目がどうとか言ってなかったん?」

「今回の相手はクズだもの、その面目を丸潰れにしてやるのよ」

「なぁに。たかが袁術の軍など、げったあを出すまでもない。我らだけで充分事足りる」

愛紗

「ええ。それに白蓮殿が連れてきてくれた兵士達も居ます……簡単に負ける事はないでしょう」

朱里

「ただ……素早くこの闘いを収拾しなければ、餓えた諸侯達が襲いかかってくるでしょう。今はとにかく時間が大切です」

桃香

「素早く勝利して、隙がないっていうのを見せつけないといけないんだね……」

雛里

「はい。諸侯は援軍も出さず、私達の闘いを傍観しています。それは私達が負けそうになったら、すぐに自分の取り分を確保する為です」

愛紗

「……卑怯者共め」

「しかしこの乱世では、餓虎の行いに躊躇いを覚える勢力から本物の餓虎に併呑されていく……弱肉強食とは良く言ったモノだ」

白蓮

「……そうだな。そういうのが乱世って奴だ」

「まあ、ゲッターがあれば、どこも簡単には手を出さないと思うわよ」

白蓮

「しかし……げったあそのものを手に入れようとする輩もいるだろう?」

れんげ

「それはムリなのん」

華雄

「ナゼだ?」

仗助

「ゲッター自身が乗る奴を選ぶからな。いくら操縦を覚えても、誰でも動かせる訳じゃねえんだ。俺達も最初はまさかと思ったけどな」

桃香

「乗る人を選ぶ?」

愛紗

「どういう事だ?」

「話すと長くなるから今は詳しい事は言えないわ。とにかく、あちし達以外には動かせないと思ってちょうだい」

仗助

「それより、袁術を迎え撃とうぜ。白蓮だって雪辱を晴らしたいだろ?」

白蓮

「勿論だ」

「……じゃあみんな。出撃準備の方、ヨロシクね」

愛紗

「ああ!では行くぞ、鈴々!星!華雄!」

「応っ!」

華雄

「応っ!」

鈴々

「応なのだっ!」

白蓮

「私も行くぞ!」

桃香

「私達は兵站の準備だね。朱里ちゃんも雛里ちゃんもヨロシクね♪」

朱里・雛里

「「はいっ!」」

仗助

「全ての準備が整い次第、すぐに出陣しようぜ……俺達の家を守る為に」

 

 ~一方、袁術は~

 

袁術

「ふむぅ……」何やら不満そうである。

張勲

「どうしたんですか?袁術様ー」

袁術

「……七乃。妾達がここに居座って、既に二日が経過しておるぞ。このままここに居て良いのか?」

張勲

「ここに居るべきですよ。だってお城を攻めるなんてしんどいじゃないですかー」

袁術

「それはそうじゃが……」

張勲

「それに敵より多くの兵を持ってるんですから、ここで待ち構えて、一気に殲滅しちゃいましょー」

袁術

「しかし、あの巨大な絡繰りを持ち出されたら、こっちが殲滅されてしまうぞ」

張勲

「大丈夫です。その為の策も用意してますよ~」

袁術

「何じゃ、その策というのは」

張勲

「ふふーん。実はですねー、例の化け物がいるじゃないですか。あれにそっくりなハリボテを造っておいたんですよー」

??

「そんなモンが通用する訳ない」

袁術

「おおー。なるほどの。劉備達がそっちに気をとられている隙に討ち取るという訳じゃな」

張勲

「そーですよ♪七乃は頑張って策を考えました!美羽(袁術の真名)様、褒めて下さーい♪」

袁術

「うむ。良くやったのじゃ!流石に妾の守り役なのじゃ!」

張勲

「でしょでしょー♪袁紹さんとこのバカ二人とは大違いですよねー♪」

袁術

「当然じゃ。あんなアホ共と一緒にしては、袁家の名が落ちるのじゃ」

張勲

「アホと言えば、アホアホ筆頭の袁紹さんと奪った北方のバカ正直さんの領土ですけど、あげちゃって良かったんですか?」

袁術

「あそこは大した価値もないから、別にいらないのじゃ。たた領土を広げる事しか考えられぬ、麗羽のアホにくれてやるのじゃ」

張勲

「あの三バカにはちょうどいいですよねー」

袁術

「そこへ行くと、妾達は財源豊かな劉備の領土を狙っている。知能が違うのじゃ、知能が」

張勲

「当然ですよ。まずは手始めに劉備さんをケチョンケチョンにしてあげて、その後ぐらいに袁紹さんを泣かせてあげましょうねー♪」

袁術

「うむ!その日が楽しみじゃ!うははー♪」実は袁紹と袁術、従姉妹同士だが、結構仲が悪い。つまり同族嫌悪というヤツで、どっちも同レベルのおバカなのである。

 

 ~再び劉備軍~

 

仗助

「う~ん、ナゼか袁術の軍から神司令官の声が聞こえた気がする……」

れんげ

「○びま○子ちゃんのなんなー。それは昔のTV版の人なん、今は違う人がやってるん」

「だからメタな話は止めなさいよ。ところで朱里ちゃん、戦況はどんな感じかしら?」

朱里

「我が軍の兵力に華雄さんと行動を共にしていた兵隊さん達を加えて、ようやく形を整えられた……という軍容ですね」

雛里

「ですが斥候さんの話によると、袁術さんの兵力はかなりの規模だそうです」

仗助

「そうか。けど今は敵を倒す事だけ考えよう、数値に怯えるのもバカらしいしな」

鈴々

「仗助お兄ちゃんの言う通りなのだ。今は袁術をぶっ飛ばす方法を考えるのだ!」

「うむ。我が方よりも多い敵の軍勢を、どうやって撃退するか……やはり策が必要か」

愛紗

「そうだな……雛里。敵との会敵予想地点はどの辺りになる?」

雛里

「ここより東の、東海地方曲陽辺りになるかと」

桃香

「曲陽……って、張角さんが死んだって場所だっけ。でもあそこってスゴく東じゃない?何でまたそんなところから来たんだろう?」

朱里

「私達が本拠を置く彭城。( ほうじょう )曲陽はその裏口ですから奇襲する為にそこから来た、というのならば納得いくのですが……」

鈴々

「それにしても遠すぎるのだ」

「何かある……と見て間違いはないだろうな」

仗助

「クソッ……敵の動きが読めねえなぁ」

「奇襲を掛けてきた割に動きは鈍重。侵攻路も、奇襲を掛けるなら他に道があったんじゃないかしら?」

朱里

「何かしら策があるんだと思います。用心しておいた方が良いかと」

仗助

「だな。いつも以上に斥候の数を増やして、密度の濃い情報を手に入れよう」

雛里

「了解です♪」

桃香

「素早く情報を手に入れて、素早く敵と対峙して、素早く敵を撃退しちゃおう♪」

鈴々

「相変わらず桃香お姉ちゃんはノーテンキなのだ」

「でも言ってる事はスッゴく正論よ。桃香ちゃんの言う通り、さっさとケリをつけましょ」

仗助

「オウ!(俺達が勝つのか、負けるのか……それは分からねえ。けど、のんびりしてる暇がねえってのが現実だ。なら、考えを出来るだけ単純にして、全力を尽くすしかねえ)」

桃香

「じゃ、方針も決まった事だし、曲陽に向けて出発しんこー♪」

 

 ~進軍してしばらく後~

 

兵士(モブ)

「前方一里のところに敵陣を発見!随所に炊煙が上がっている為、現在は食事中かと思われます!まだ我々には気付いていないのかと!」斥候の1人が報告する。

仗助

「はあっ?敵地でのんびり食事中だぁ?しかも俺達の接近に気付かずに?」

愛紗

「……非常識極まりないな……何を考えているのだか」

雛里

「これは好機ですね。このまま敵陣を急襲すれば、数の不利を覆す事が出来るかと」

「いっせーのーで、で闘うよりは、敵の隙を突いた方が有利ね……どう思う?」

愛紗

「私は雛里の意見に賛成です。初手に痛恨の一撃を与えれば、以降の展開が有利になるかと」

「うむ。私も同意見だ」

鈴々

「鈴々も異議な~し!」

桃香

「みんな賛成なんだ?じゃあ雛里ちゃんの意見を採用~♪」

仗助

「だな……それじゃ、先陣は……」

鈴々

「はいはいはーい!先陣は鈴々なのだ!」

「ん。じゃ鈴々ちゃんにお願いするわ」

鈴々

「やたっ!鈴々が先陣~♪」

愛紗

「幾ら奇襲とはいえ、先陣には危険が付きまとう……油断するなよ、鈴々」

鈴々

「分かってるのだ♪」

仗助

「頼んだぜ……右翼は愛紗、左翼は星。……中軍前衛に白蓮、華雄と雛里を。後曲に本隊を置いて、桃香と朱里とゲッターを配置……って感じでどうだ?」

雛里

「適材適所だと思いますし、良い采配かと♪」

仗助

「おっ?雛里に褒めて貰えるとは嬉しいじゃねえか♪」

桃香

「それぐらい、仗助さんが成長したって事だね」

仗助

「流石になぁ。ここでの闘いも慣れたというか何というか」

「あちしらこの世界に来て、かなりの年月を戦場で過ごしたわよね」

れんげ

「それなりにコツも掴めてきたんなー」

白蓮

「おっ。方針は決まったのか?」

「ええ。そっちの方はどう?兵の編成は無事に完了した?」

華雄

「ああ。みんな、私の事情を理解してくれて、劉備達の傘下に入る事を了解してくれたよ」

白蓮

「こっちも同様だ」

仗助

「そっか。2人共ありがとな」

白蓮

「これで私達も正式に仲間入り出来たって感じかなぁ」

華雄

「うむ。これからもよろしくな」

「こちらこそ……で、早速で悪いんだけど、白蓮ちゃんに中軍前衛の、華雄に中央の指揮をお願いしたいの……やって貰えるかしら?」

白蓮

「私が指揮官を?それは構わないけど……ホントに私で良いのか?」

華雄

「……私も、一度は敗軍の将となった身だが……」

仗助

「適材だと俺は思ってるぜ……多分、みんなもそう思ってると思う」

「仗助達の言う通り。先陣は鈴々とし、それを私と愛紗が左右より扶翼する……そして中軍には戦術を担当する雛里と、その指示を迅速に通達できる白蓮殿と最も堅固な部隊の華雄を配置する……完璧ではないですか」

白蓮

「うっ……え、えらく期待されてるんだなぁ、私」

華雄

「臆するな公孫賛。ならばその期待に応えてやろうじゃないか」

桃香

「そりゃそうだよー。だって白蓮ちゃんは太守まで上り詰めた秀才さんだもん」

「頼むわよ……で、本隊は桃香ちゃんと朱里ちゃんに任せて、戦場全体の状況によって兵を動かしつつ、ゲッターで威嚇するって感じ。これが基本方針よ」

白蓮

「了解……んで、敵は?」

れんげ

「斥候の人達が、まだウチらに気付いてないって言ってたん。だったらこっちから不意打ちしようって作戦なん」

華雄

「不意打ちって……せめて奇襲と言って欲しいな……」

白蓮

「気付いてないって……何考えてるんだ、袁術の奴は……」

愛「……しかし、そろそろ動かなければ敵に気取られるぞ」

仗助

「おっと。そうだった……じゃみんな。作戦開始といこうぜ」

桃香

「おー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




原作との違い
袁術は呂布に先陣を切らせる→この時点で呂布と陳宮はこちらの仲間になっているので、代わりに鬼に似せたハリボテを使う。
只でさえアホな袁術、張勲を更なるアホにしてみました。
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