ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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長坂橋の闘い、完結です。
前回で宣言した通り、新たな仲間が登場します。区切り方が変になりましたが……


第二十八席愛紗、スカウトするのこと

 張遼と恋が激闘を繰り広げる中、

鈴々

「じゃあ、あのお姉ちゃんの事は恋に任せるとして……鈴々の相手は誰だー?」

忍

「ちょっと待って鈴々ちゃん……そこで縛られて転がってんの、匠じゃない!」

仗助

「ホントだ……坂城。手前ぇ、そんな趣味があったのかよ?」

匠

「違う!コーウェンとスティンガーが裏切ったせいで、俺はこんな目に……」

鈴々

「そいつらならお兄ちゃん達が倒しちゃったのだ」

夏侯淵

「……やはりな」

鈴々

「右目のないお姉ちゃんか?左目のないお姉ちゃんか?それとも転がってるチンチクリンの弱虫か?」

匠

「誰がチンチクリンだ!」

鈴々

「だって、お兄ちゃん達より随分小っちゃいし、いかにも弱そうだし」

匠

「うるさい!チンチクリンにチンチクリンと言われる筋合いはない!」

鈴々

「鈴々はチビかもしれないけど、強いのだ。だから別に良いのだ」

匠

「……バカにしやがって!夏候惇様、夏候淵様!こいつ、僕にやらせて下さい」

夏侯淵

「……うむ。良いだろう。誰か縄を解いてやれ」

夏侯惇

「秋蘭?」

夏侯淵

「姉者。匠はこのままだと、華琳様に処刑されるのは必須。それはこいつも望むまい。ならばせめて魏への忠誠心を見てやろうではないか。それと……張飛よ」

鈴々

「なんだー?」

夏侯淵

「訂正させてもらう。私にはちゃんと両目がある」夏候淵はさながらゲ○ゲの○太郎か「○ンピー○」の○ンジを鏡に写したように、長い前髪を顔の前に下ろしている為、右目が隠されていた。

鈴々

「それはゴメンなのだ」

夏侯淵

「うむ……よし、良いぞ匠」夏候淵の許可を得た匠は縄を解かれると、懐から拳銃を取り出す。

匠

「覚悟しろクソガキめー!これで蜂の巣にしてやるぅ!」

鈴々

「蜂が人間を巣にするなんてあり得ないのだ。常識的に考えて」

夏侯惇

「そりゃそうだ」

匠

「夏候惇様!天然ボケッと話に加わってないで、下がっていて下さい!」

夏侯惇

「お、おう」

鈴々

「まだ攻撃してこないのかー?早くするのだチンチクリン」

匠

「くーっ!バカにしてぇ!てぇーーーいっ!」ズギュン!銃口が火を噴く。しかし

鈴々

「ひょいっと」呆気なく躱す鈴々。そして匠は発砲した反動で、思いっきり後ろに吹っ飛ばされる。

匠

「うわっ!」

鈴々

「にゃはは!甘い甘い。まだまだ力不足だなー、チンチクリン」

匠

「ま、また言った?!絶対、ぜーったいに許さないからなー!」

鈴々

「もう良いのだ。チンチクリンの弱さは分かったから、お前は後回しなのだ」

匠

「な・ん・だ・とぉ~!」

夏侯淵

「匠、下がれ。残念だが奴の言う通り、お前では歯が立たん……恐らく私でも、一騎討ちでは歯が立たんだろう」 

鈴々

「両目お姉ちゃんは良く分かっているのだなー」

夏侯淵

「それなりに死線は潜り抜けているからな……しかしこの状況で、いつまで一騎討ちで時間を稼げると思う?」

鈴々

「もう充分なのだ」

夏侯淵

「何っ?」夏候淵が振り向くと、兵は1人残らず倒されていた。

夏侯淵

「いつの間に?姉者、何があった?」

夏侯惇

「知らん!兵士がこいつらに近づいただけで勝手にバタバタ倒れていったんだ!」夏候惇が仗助と忍を指し示して妹に告げる。鈴々が匠を振り回している間に、2人はドラドラ&アンドゥラッシュをかまして兵士を一掃していた。

仗助

「よし!それじゃ、桃香達と合流しようぜ。恋、もういいぞ!」

恋

「……(コクッ)霞、また次回」恋は得物を下ろして張遼から離れていく。

張遼

「ちょい待てーっ!こんな半端な終わり方、納得できるかぁーい!」

忍

「夏候惇、夏候淵。あちしらはこれでお暇するわ。あ、匠はそっちで処分して頂戴♪」橋まで引き下がる4人だったが

夏侯惇

「くっ、舐めるな張飛!御遣い共!我が名は夏候元譲!魏武の大剣なり!」幅広の剣、七星餓狼を手に襲いかかるが、金属音と共に鈴々の丈八蛇矛で弾き返される。

鈴々

「天下無敵と謳われた燕人(えんひと)張飛の丈八蛇矛、雑兵の千や二千、地獄に送るのは軽いのだ」

仗助

「鈴々だけじゃねえ。俺のクレイジー・ダイヤモンドも同様だ」

忍

「あちしもバレエ拳法とジャック・バウアーで幾らでも相手するわよ」鈴々は不敵な笑みすら浮かべ、仗助と忍は再びスタンドを出現させる。3人共、蜀への移住を決めた民間人を守ろうと必死だった為か、いつの間にか凄まじい闘気を放っていた。

夏侯惇

「この……闘気……ぐっ、圧倒される……!」

夏侯淵

「何て奴らだ……闘気だけで、我らをこれほどまでに圧倒するとは……!」

匠

「な、何が闘気だ!そんなのハッタリに決まってる!」闘いにはまるっきり素人な匠だけが怯えながら喚いている。

夏侯惇

「しかし、これしきの闘気で圧せられるほど、軟弱な私ではないわ!私に任せておけ……張翼徳!夏候元譲が相手致す!我が大剣の血錆となれぃ!うぉぉぉーっ!」またしても七星餓狼を振りかざす夏候惇だったが

仗助

「止めとけよ」口調だけは穏やかに、仗助がクレイジー・ダイヤモンドで七星餓狼を掴み、動きを封じる。

夏侯惇

「ぐっ……なにぃ?!剣が動かぬ!」

夏侯淵

「姉者でも敵わんか」

夏侯惇

「無理だな。今の奴らの闘気は尋常ではない……背後の民間人達を、その身を犠牲にしてでも守ろうとする信念がある」

忍

「もう終わりにしましょ」忍は夏候惇に提案するも

夏侯惇

「ぐぬっ……秋蘭!」

夏侯淵

「どうした?」

夏侯惇

「私の分まで華琳様を支えろ……この命と引き替えに奴らを倒す。良いな?」

夏侯淵

「な……何を言っているんだ、姉者!そんな事、この私が許す訳……」

夏侯惇

「行くぞ、張飛!東方仗助!藤崎忍!命を賭けた我が一撃、貴様らの痩身を貫いてみせよう!」

仗助

「どうしても闘うつもりか!」

忍

「……不本意だけど仕方ないわね」仗助と忍は身構える。

夏侯惇

「参る!でやぁぁぁぁぁーっ!」刺し違える覚悟を持って3人の元へ駆け出した夏候惇を制止する声が上がる。

??

「待ちなさい、春蘭っ!」

夏侯惇

「えっ……?!」声の主は曹操だった。

曹操

「春蘭……私の許可なく死ぬ事など、絶対に許しはしないわよ」

夏侯惇

「しかし……っ!」

曹操

「下がれ春蘭!そして武器を置け!これは命令だ……!」

惇「は、はっ!」

曹操

「秋蘭、撤退よ!これ以上張飛や御遣いを刺激しても何もならん。無駄な損害を増やすだけよ」

夏侯淵

「しかし御身に何かあっては……!」

曹操

「何もない……でしょう?御遣い」

仗助

「……様子見だ」

曹操

「だそうよ……帰るわよ、秋蘭」

夏侯淵

「は、はっ……各隊、いつまで寝ている?撤退するぞ!華琳様の御前を邪魔するな!」

鈴々

「……何考えてるのだ?」

曹操

「何も……ただあなた達の誇り高さを愛おしいと思っただけよ」

忍

「あら、アンタ両刀使いだったの?」

曹操

「ふふっ、まさか。そういう意味じゃないわよ」

忍

「そう……」

鈴々

「……?」

曹操

「劉備に伝えなさい。今回は逃がしてあげる……更なる力をつけて私の前に立ちはだかりなさい。その時こそ決着の時、貴女の理想の力がどれほどのモノか……楽しみにしていると。そう伝えなさい」

鈴々

「もう闘わないのか?」

曹操

「私達は徐州を手に入れた。これ以上の戦果は望むべくもないわ……逃がしてあげる」

忍

「……信じて良いの?」

曹操

「我が魂に賭けて」

仗助

「……分かった。なら俺達は退却する。追ってきても構わねえが、そん時ァ大怪我するだけだぜ」

鈴々

「……じゃあね、曹操お姉ちゃん」

曹操

「張遼!武器を収めろ……呂布も退け」

張遼

「……了解」渋々といった様子で円月刀を下ろす霞。

張遼

「命拾いしたなぁ、恋」

恋

「……お互い様」

張遼

「くくっ、違いないわ……そんじゃ、また会おや、恋」

恋

「……《コクッ》」恋は無言で頷くと、仲間達と長坂橋を後にする。

夏侯淵

「……華琳様。本当にこれで良かったのですか?」

曹操

「徐州を手に入れた。今はそれで良しとしましょう……欲張ってしまえば際限はないわ」

夏侯惇

「はっ、しかし我らが不甲斐ないせいで、みすみす劉備を逃がしてしまうとは……」

曹操

「春蘭」

夏侯惇

「はっ?」

曹操

「勝敗は兵家の常。勝つ事もあれば負ける事もある……上手くいく時もあれば、上手くいかない時もある。常に最善の結果を求めるその姿勢は、賞賛すべきモノ……だけど命は一つしかないのよ。それだけは覚えておきなさい。夏候元譲、夏候妙才……貴女達二人の命はこの私のモノ……私の許可なく死ぬ事は許しません……良いわね?」

夏侯惇

「華琳様……」

夏侯淵

「そのお言葉、深く心に刻み込んでおきましょう」

曹操

「よろしい……この場を持って徐州での闘いに終止符を打つ!各員、兵をまとめ許昌へ!」夏候惇、夏候淵、張遼、匠は声を揃えて返事をする。

夏侯惇・夏侯淵・張遼・匠

「「「御意!」」」

 

 一方、先行して入蜀した桃香達。

愛紗

「桃香様!先ほどの使者の言う通り、城門が開いたようです」

桃香

「ありがと……でも直に入城しちゃって大丈夫なのかなー?」

朱里

「そうですね。まずは先行して星さんの部隊に入って貰いましょう」

星

「了解した……何かあればすぐに対応できるようにしておいてくれ」

愛紗

「ああ……気を付けてな、星」

星

「うむ……」部隊を率いて城に乗り込む星を心配そうに見つめる桃香。

朱里

「大きな心配はないと思います。星さんに先行してもらうのは念の為の措置です」

雛里

「既に益州太守劉璋さんから民心は離れ、新たな保護者を求めている時ですから。桃香様の持つ声望を慕いこそすれ、拒否する事はないかと」

桃香

「そうだったら良いんだけど……それより愛紗ちゃん。後方の様子……何か分かった?」

愛紗

「……まだ何も」

桃香

「そう……」ため息を吐く桃香。

朱里

「きっと……大丈夫です。仗助さん達はきっと無事に戻ってきてくれますよ」

桃香

「……ん。そうだね」朱里の励ましに自分を奮い立たせる桃香。そこに伝令兵がやってきて告げる。

兵士(モブ)

「申しあげます!」

愛紗

「なんだ!」

兵士(モブ)

「北方に砂塵を確認しました!」

桃香

「ほ、北方?仗助さん達が戻ってくるとしたら……」

雛里

「東方から砂塵が上がるか、上空に姿が見えるハズです……一体どこの部隊のモノでしょう?」

愛紗

「分からん……全軍警戒態勢!先行する星にも伝令を出せ!」

兵士(モブ)

「はっ!」伝令兵は急いでその場を後にする。

愛紗

「桃香様はこのまま待機を。私は雛里と共に北方に軍を移動させ、状況を確認します」

桃香

「うん、分かった……気を付けてね、愛紗ちゃん」

愛紗

「はっ……雛里、頼む」

雛里

「はいっ!」

 

桃香

「みんな居なくなっちゃったね……」

朱里

「けど、みんなちゃんと帰ってきてくれます……私はそう信じてます」

桃香

「私もだよ……」

 

 北方まで早馬で駆けてきた愛紗と雛里。

愛紗

「雛里、部隊の展開は?」

雛里

「完了しました。でも……一体誰の部隊なんでしょうか……?」

愛紗

「分からん。もしかすると曹操の部隊かもしれん……斥候は放っているか?」

雛里

「部隊の移動と共に放ちました。おっつけ情報が届くとはおもうのですが……」

兵士(モブ)

「関羽様!前方の部隊の旗標を確認しました!」斥候兵の1人が伝える。

愛紗

「うむ!で、旗標は?」

兵士(モブ)

「旗標は『馬(ば)』!」

愛紗

「馬?馬というと……」

雛里

「反董卓連合軍の総大将だった馬騰さんの可能性が高いですね……しかしナゼ益州に……?あっ、見て下さい。相手に動きがあるようですよ?」

愛紗

「進軍を止めて……なんだ?誰か来るな」

雛里

「軍使でしょう……何か要求があるのかもしれませんね」

愛紗

「ふむ……軍使には私が会おう。もし何かあった場合、部隊の指揮は頼む」

雛里

「……了解です。愛紗さん、お気を付けて」

 

 軍使は愛紗と同い年か1才か2才下ぐらいの、男勝りな印象の少女だった。

??

「あんたがあの部隊の代表者?」

愛紗

「そうだ……お前は何者だ?」

馬超

「あたしの名前は馬超。字は孟起(もうき)……西涼太守にして、元反董卓連合軍総大将馬騰の娘!」

 




はい、という訳で馬超が新たな仲間に加わります。
次回はゲッターチームの帰還、書けるようなら匠のその後を書きます。
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