ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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新たな仲間が増えます。今回、中盤はほぼオリ展開です。



第三十七席変態、仲間になるのこと

桃香

「五胡だけでも厄介なのに……!」

愛紗

「桃香様!我らはとりあえず五湖の奴らに集中しましょう!」

「今は、げったあに鬼を任せるしかありませんな……」

桔梗

「……しかし、あの数ではさしものげったあも大して保たんのでは?」

「だからって、このまま尻尾巻いて逃げられっかよ!」

鈴々

「せめて五胡だけでもやっつけるのだ!」

桃香

「行くよみんな!私達の国を守る為に!」桃香の言葉に唱和するように、兵士達から頼もしい声が聞こえてくる。

仗助・忍・れんげ

 「「「ウォォォォー!」」」ただでさえ内情の分からない不気味な国……五胡。だけどこんなところで負けていられないと、自らを奮い立たせる桃香達だった。

 

 鬼VSゲッターの闘いは熾烈を極めた。しかし数の暴力には勝てず、押され気味のゲッターチーム。それでも何とか半分は退治出来たのだが……

仗助

「ハァ、ハァ……」

「ゼィ、ゼィ……」

れんげ

「もう……づがれだん」疲労もピークに達していた。

「Grrrrr!」元々本能だけで生きてる、ケダモノ以下の理性なき怪物は仲間を失っても何も感じないのか、同族の死体を一瞥もしないで、再び容赦なくゲッターチームに襲いかかる。

仗助

「今度ばかりはヤベェな……」仗助は死を覚悟した。

 

 その時である。ゲッターを囲んでいた鬼達に、何かが上空から襲って来た。

 「∞@*&☆※∈∃!」聞き取り不可な断末魔の叫び声と共に、バタバタと倒れていく鬼。予想だにしなかった展開に我が目を疑うゲッターチーム。

??

「もう少しだったのに……!」

??

「一体、何者が?」

??

「余計な真似をしおって!」

??

「ちっ!やむを得ん。1度引き上げだ」謎の連中も役立たずの五湖を見限り、撤退していく。五湖の兵士達も頼みの綱だった鬼が敗北するとさっさと逃げていった。

 

愛紗

「敵が……逃げていく?!」

「うむ。蛮族の割には機を見るに敏だな」

「しかも整然と退却している……」

桔梗

「奴らは強い。かなり戦慣れしとるようだが……とは言え、今度ばかりは鬼に頼り過ぎていたようだな」

朱里

「でも、げったあちいむの皆さんは鬼が特定の誰かと手を組むハズはないと……」

仗助

「その通り。俺達だって驚いてる」

桃香

「仗助さん!」

愛紗

「仗助!……二人も無事だったか!」

れんげ

「何でウチら、ついでみたいになってるん?」

「この際、そんなの良いわよ。それよりも鬼がナゼ五胡と共闘したか……気になるわね」

仗助

「ああ。けど情報が足りな過ぎだぜ……それと空から降ってきたあの機体もな」

れんげ

「ゲットマシンに似てたのんなー」

「確かにね。でもこの世界に存在するハズないわ」

仗助

「ますます分かんねえな、ゲッターってヤツが……」

??

「……ホォ。あれはげったあと言う代物なのじゃな」知らない声がして、そこへ顔を向けると……白髪をみずらにまとめ、白い髭を生やし、紐ビキニを身に付けた老翁が手のひらを頭の後ろに回して、悩殺ポーズをとっていた。

愛紗

「オイ、そこの化け物!貴様何やつだ!?」

鈴々

「化け物と言うより変態なのだ!」

「よせ!近づくな!気持ち悪りぃ!」

桔梗

「……お主らちょっと落ち着け。ひょっとして貴公が鬼を片付けてくれたのか?」

??

「あの巨躯と、額に角を持つ怪物の事じゃな。退治したのではない、ワシはここまでアレを運んだに過ぎんよ」

仗助

「つーか、おっさん誰だよ?」

卑弥呼

「これは申し遅れた。ワシの名は卑弥呼。邪馬台国の女王じゃ」

れんげ

「女王って……おっちゃんじゃないのん?」

仗助

「何で地球と男女逆転してんだ……」

「……いちいち気にしたら話が進まないわよ。それで卑弥呼さん、あなたゲッターを運んできたって言ってたけど……」

桃香

「待って忍さん。お話は後で聞こうよ。南蛮へ向かった紫苑さん達のところにも行かないとだし……卑弥呼さん、私達のお城へしばらく逗留してはどうですか?」

卑弥呼

「それはありがたい。ではお世話になるとしよう」

仗助

「その前に……ここの後処理はどうすんだ?」

朱里

「この辺りに鎮守府を築き、兵士さんを常駐させておきましょう。今はそうするしかないと……」

桃香

「でもこんな辺境にずっと居るの、可哀想じゃないかなぁ?」

「なら半年後から、2回に分けて兵士さんを交代させましょ……1年の辺境勤務なら、何とか我慢してくれるわよ」

朱里

「それで良いかと。本城の実質戦力は下がってしまいますが……そうも言っていられませんね」

卑弥呼

「及ばずながら……ワシも手の者を割と多く連れて来ている。どうせ簡単には帰還は叶わん、ワシも含めて傘下に加えて頂けぬモノか?」

桃香

「助かります!今は少しでも人手が欲しいので。みんなも良いよね?」

愛紗

「……桃香様のお心のままに」

鈴々

「このおっさん、変態だけど腕は立ちそうなのだ!」

蒲公英

「でもさー。ここの兵を率いる将軍はどうするのー?」

桔梗

「本来ならば我らの内の誰かが赴任するのが一番なんだがな……曹操や孫策との闘いが控えている以上、そうも出来ん」

「張仁、( ちょうじん )呉懿(ごい)呉蘭(ごらん)の三人に任せておけば良いのではないか?」

愛紗

「うむ。あの三人ならば安心だろう」

朱里

「後、法正(ほうせい)さんもつけて下さい。それで内政・計略面でも安心かと」

桃香

「了解。じゃあそれでいこー♪」

「これで方針は決定ね……じゃあすぐに軍を動かすわよ」

「紫苑達を助けに行くんだな」

れんげ

「なんぽーに急ぐん。早く紫苑おばちゃん達のトコに行くん!」

全員

「「「応っ!」」」

 

 ~卑弥呼の回想~

 

 邪馬台国が出来て間もない、千年ほど昔の事じゃ。伝承によると、我が国は鳥の羽と金色の髪、青い目を持つ輩によって散々荒らされとった。当時の王たる天子様もこれを迎え討ったものの、まるで歯が立たんかったそうじゃ。

 そこへ颯爽と現れた三人組が奴らを一網打尽にし、我が国を救ってくれたという。彼らはワクセイ何ちゃらとかからやってきたと言っていたらしいが、当時の王は何の事やらサッパリ理解出来んと記されていた。それに関してはワシも同感じゃ。

 例の三人組はそれ以来、邪馬台国に移り住んだ。やがて己の天命が、尽きようとする時に彼らは王を呼び寄せて、遺言を残して黄泉へと旅立った。

 

 王が三人組から伝え聞いた話によると、金髪共はまたいずれやってくるらしい。やがて我が国のみならず、西方の大陸までも滅ぼさんとするであろうと。だが時を同じくして、飛行物体を自在に乗りこなす彼らの後継もまた、いずれこの世界へ導かれてくる。その時が来たら自らが乗ってきた飛行物体を後継者に引き渡してくれ。それまで守護してくれと……以降、代々の王はこの遺言を守ってきた。

 時が流れ、現女王であるワシの代でもしばらくは何も起きんかった。ワシは何となく、長く語られた伝承も風化していくであろうと考えていた。ところが数ヵ月前になって、突如件の飛行物体がワシに語りかけてきおった……正確には語りかけてくる夢を見たのじゃが。

??

「……邪馬台国現女王、卑弥呼よ」

卑弥呼

「ん?ヌシら。口が聞けたのか……?」

ゲットマシン?

「イヤ……貴公の意識に直接語りかけている。実は……我らが頼みを聞いてはもらえぬか?」

卑弥呼

「用件次第じゃな。して頼みとは?」

ゲットマシン?

「我らを漢という、海の向こうの大国へ運んで欲しい。……貴公の祖先からの伝承は知っていよう?」

卑弥呼

「うむ。すると彼奴(きゃつ)ら、今度はその大国を狙っておるのか?しかしヌシらは自力で行けぬのか?」

ゲットマシン?

「今の我らにはムリだ。……本来の力を発揮するには我らを駆けるに相応しい者に近づかねばならん」

卑弥呼

「……其奴がかの国におると言う訳か。分かった。船を拵えるとしよう。ヌシらを運ぶに、並みの船では手狭じゃしの」

ゲットマシン?

「……感謝する」

 

卑弥呼

「と、言うのがワシがこの国へ来た経緯と我が邪馬台国に残された伝承じゃ」南方へ急行する道すがら、卑弥呼から聞いた話に誰もが戸惑いを隠せない。

れんげ

「……つまりウチらがそのこーけーしゃって訳なんなー」

「不確定な存在だとは思ってたけど、まさか元々宇宙から来たなんて……突拍子がないにもほどがあるわよ」

仗助

「何か滅茶苦茶だな……頭ん中、こんがらがってきた」

桃香

「どういう事?話がサッパリみえないんだけど……」

愛紗

「要するにアレもげったあなのか?」

仗助

「それに関しちゃ間違いなさそうだ。ただ、宇宙産のゲッターが何で地球で一から造られたのか。疑問はそっちだな」

「言わば、一種のオーパーツよね。この世界で生涯を過ごしたという、本当の意味での元祖ゲッターチーム、あるいは彼らに準じる存在が地球にもいた……あるいはあったのかしら?」

鈴々

「……二人共、言ってる事がわからないのだ」

音々音

「れんげ、訳すのです……」

れんげ

「ウチも2人が何言ってるか良く分からないのん。でも今はそんなの、考えてる場合じゃない気がするん」真理を突いたれんげの発言に、仗助も忍も頭を振ると、吹っ切れたような面持ちとなった。

仗助

「忍!れんげ!すぐにあっちのゲットマシンに乗り換えっぞ!」

「ええ!」

卑弥呼

「……しかし三体の物体に三人。誰がどれに乗る?……野暮な質問じゃったな」

桔梗

「あやつらなら、勘で……違うな。本能で分かるのだろうな」

 

 3人が各ゲットマシンに登場すると同時に、コクピットのモニターに機能や操作の説明が写された。

仗助

「……俺のはガルーダか。操作はこれまでと同じで良さそうだ」

忍「あちしのはマーメイドっていうのね。けどこうして改めて見ると……随分大きいわね」

「前のヤツの3倍ぐらいあるん。あとウチのはセントールって、モニターに出てるん」

仗助

「つー事ぁ……合体すりゃ100m越えかよ!」

「ダ○ター○並じゃない!」

れんげ

「デッカいんなー」

桃香

「……三人共、準備は良い?」

愛紗

「お前達の準備が整い次第、すぐに南方へ向かうぞ!」

仗助

「いつでも良いぜ」こうして五湖の軍勢を一先ず追い払った劉備軍と、ゲッターチームは、南方で踏ん張っている紫苑達の下へ急行した。突然現れた大規模な援軍と見た事のない空飛ぶ物体に驚いたのか、南蛮兵はすぐに撤退していった。

「これで一安心ではあるけど……」

仗助

「前門の狼、後門の虎……ってどころじゃねえな」

桃香

「今後は前門のクルクル龍さん(曹操)とこわーい猛虎さん(孫策)後門にはかなり強い蛮族さんに鬼を相手に……前途は多難だねぇ」

れんげ

「でも、ウチらだって仲間がいっぱい増えたんよ?」

「れんちょん。今のあちしは達は曹操、孫策って強敵に加えて、西と南に不安要素を抱えているのよ。仲間が増えても、油断出来ないわ。桃香ちゃん、これからどうやって動いていけば良いか、話し合いましょ」先の見えない情勢に、不安も募る……が、一方で卑弥呼と、千年前より宇宙から飛来したゲッター(今後はコスモゲッターと呼称。命名は仗助)という新たな戦力をえた劉備軍とゲッターチームは再度、初志貫徹の思いを誓うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




原作との違い
・五胡はもう少し誇り高いのが、本作では鬼に頼りきっているので多少情けなく見える。
・本来、呉ルートのラストにしか現れない卑弥呼が登場。仲間になる。
・活動報告にも乗せたオリゲッターが初登場。今後の活躍に期待?
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