ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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コスモゲッターの戦闘シーンが短い……


第四十五席愛紗と楽進、一騎討ちのこと

仗助

「ゲッタァァーッ・ブレイドォォッ!」ガルーダの肩から飛び出したのはいつもの斧ではなく、ガルーダ自身の体長とほぼ同じ長さの大剣だ。

仗助

「ドォォォルァァァーッ!」迫り来る鬼を次々と、頭の天辺から一刀両断する。

 ズッシィィーン!真っ二つにされた鬼の骸が轟音を立てて、2方向へ倒れる。間髪入れず、蝙蝠の翼を持つ鬼達がゲッターに襲いかかるが

仗助

「オープン・ゲット!」再び3機に分離して難なく回避する。

「チェンジ、マーメイド!」水中を泳ぐように空を駈けるゲッターマーメイド。

楽進

「魚になった?」

「ゲッターブリザード!」全身から零下3000゚Cの冷風を放出するマーメイド。吹雪が発生し、気温がみるみる下がると雪が舞い散り、天嶮ごと翼鬼を凍らせてしまう。*ピキィーン*・*カチコチ*……

楽進

「さ、寒い……バカな。この辺りは雪すら数年に一度降るか降らないかぐらい、冬でも比較的温暖な場所なのに……」

「凍って動けなくなったところで……ドリルランスハリケーン!」凍らされた鬼達がドリルで砕かれて、冷凍肉の塊が、ゴロゴロと地面に転がる。

仗助

「相変わらずえげつねえな……」

れんげ

「溶けたら後が臭くなりそうなん」暢気に会話しているゲッターチームだが、鬼はまだ結構な数が残っている。

「全く。しつこいわね!オープン・ゲット!」

れんげ

「チェンジ、セントールなん!」

楽進

「今度は馬に?」楽進の驚きに気づくハズもなく、パカラッパカラッと鬼達の周りを駈けるゲッターセントールの肩から2張りの弓が飛び出す。それぞれの弓を左右の手に握りしめると、両手の指先から矢が何本も据えられる。セントールは弓矢を構えると残りの鬼達へ一斉射撃を放った。

れんげ

「ゲッターアロー!」弓には(つる)が張られてないにも関わらず、銃弾の如く矢が鬼達の頭を撃ち抜く。矢は射られたと同時に燃え始め、ガルーダとマーメイドが倒した骸も全て焼き尽くした。ゴォォォォーッ

 

楽進

「さっきまでの寒さが嘘みたいだ。今度は焼けるように暑い……しかし逃げるなら今が好機だ。楽進隊、全員撤退!」因みにこの炎、マーメイドの放った冷気が暖まって発生した大量の水蒸気によって燃え広がる事もなく、鬼達の骸が灰になるとすぐに鎮火した。

 

 ~時は少し戻る~

朱里

「はわわっ、敵部隊が二つに分かれちゃいました」

桔梗

「部隊の動かし方から見て、誰かが残存した友軍を後退させる為の捨て石を買って出たんじゃな」

卑弥呼

「鬼を相手に。イカンな……覚悟と無謀をはき違えておる」

「……怖い」

桔梗

「そうじゃな……命知らずな人間ほど怖い者はない。それが敵ならば尚更じゃ」

愛紗

「げったあが鬼を倒した後、包囲して殲滅するか?」

朱里

「後退する敵を追撃する必要はありませんが、戦場を迂回して南方に向かった輜重隊が気になります……前線に到着する前に撃破しておいた方が良いかと」

卑弥呼

「なるほど……ならばその役目はワシが引き受けよう」

桔梗

「お主一人では心許ないな……恋。同行してやってくれるか?」

「……《コクッ》」

卑弥呼

「では……ついて参れ。円熟した闘いというのを見せてやろう」

桔梗

「輜重隊はこれで良し……で、朱里よ。あの健気な部隊はどう処理する?」

朱里

「旗勢を見るに気焔万丈……ああいう部隊と正面切ってぶつかるのは得策ではないかと」

愛紗

「しかし放っておく訳にもいくまい?」

朱里

「放置で良いです……どうせ全滅させる事は出来ませんし、今は江陵より後方の攪乱と、物資輸送の安全性を脅かす事が大切ですから」

愛紗

「分かった……しかし一度挨拶だけはしておきたいな」

「……挨拶?」

愛紗

「蜀呉同盟を示す為にも、な」

桔梗

「どうやら決着がついたようじゃ。鬼は全滅したぞ」

朱里

「……分かりました。でも危ないと思ったらすぐに対処しますからそのつもりで居て下さいね」

愛紗

「ああ。では……」ゲッターと入れ替わりに楽進隊に突っ込んでいく愛紗。戻ってきたゲッターチームは朱里から、大体の事情を聞いた。

仗助

「桔梗。何かあったら愛紗を頼むぜ」

桔梗

「了解した……まぁ出番があるとは思えんがな」

「念の為よ。それと、愛紗ちゃんが帰還したらすぐに軍を撤退させるわ。準備の方はよろしくねぃ」

朱里

「御意です♪皆さんゆっくり休んで下さい」

れんげ

「もうクタクタなん……」

 

~再び楽進隊~

 

兵士(モブ)

「楽進様!敵部隊より単騎で突出してきて追って来る者がおります!」

楽進

「単騎だと?」

兵士(モブ)

「はっ……どう致しましょうか?」

楽進

「……私が出よう。貴様らは先を急げ……私に構わず逃げ続けろ。良いな?」

兵士(モブ)

「……それは出来ません。逃げるなら楽進様もご一緒に!」

楽進

「そう出来れば良いが……行ってくる」

兵士(モブ)

「ご武運を……!」

 

 いよいよ対峙する愛紗と楽進。

愛紗

「貴公が魏の将軍か。我が名は関羽。蜀を守る正義の青龍刀……貴公の名を伺いたい」

楽進

「我が名は楽進……関雲長。蜀の武神がどうしてこんなところに居る……?」

愛紗

「我らは魏の覇道、それを認める訳にはいかないからな……いざ、尋常に勝負してもらおうか、楽進!」

楽進

「……曹孟徳様こそ、覇王たる資格を持つ者。私はその覇道に命を賭ける。我が命の全てを賭けて、お前達の進撃、ここで食い止める!」

愛紗

「やってみせるが良い……我が豪撃を受け止められるならばな!」

楽進

「……来い、関羽!」

愛紗

「参る!うぉぉぉぉぉーっ!」ガッキーン!愛紗の青龍刀を籠手で防ぐ楽進。

楽進

「ふんっ!くっ……流石関雲長の一撃。完璧に防いだと思ったけど、ここまで押されるなんて」

愛紗

「両腕で止めただと……っ?!」

楽進

「我が武器は拳。我が鎧はこの肉体……岩砕き、鋼も通さぬ硬気功、舐めてもらっては困るな」

愛紗

「貴公、武闘家か……っ!」

楽進

「人を壊すのに得物など必要ない……我が魂、拳に宿れば炎となり、四肢に満ちれば鋼となる。関羽……覚悟は良いか?」

愛紗

「ふっ……覚悟などとうに出来ている。だが簡単に頸を取れると思うな、楽進!」

楽進

「やってみなければ……分からんさ!」ドゴォーン!楽進のキックが愛紗に襲いかかる。青龍刀で防ぐも、愛紗の表情は歪む。

愛紗

「速……過ぎる!」

楽進

「まだだ……!」バゴォッ!尚も徒手空拳で攻める楽進。

愛紗

「くっ……防ぐだけで精一杯か……!」

楽進

「どうした関羽!得物を持たない私を舐めているとでも言うのか?!それとも貴様の力はそんなモノなのか?!」

愛紗

「拳を槍に当てたぐらいで大言壮語だな、楽進!」

楽進

「取り消させたいなら、ご自慢の槍で私の頸を()ねてみせろ」

愛紗

「ぬかせ!せぇぇぇぇい!」ガシュッ!ガシュッ!青龍刀が、更にうねり楽進を追い詰める。

楽進

「くっ……!」

愛紗

「貴様の身体が鋼と言うのなら、その鋼ごと粉砕してみせよう」

楽進

「やれるモンならやってみろ」

愛紗

「やってやろう!我が一撃を甘く見るなよっ!楽進!……我が一撃は無双!我が一撃は無敵!我が一撃を天命と心得よ!せぇぇぇぇい!」愛紗の猛攻に遂に膝をついた楽進。息も乱れたままだ。

楽進

「ごふっ……!」

愛紗

「……どうだ楽進!」

楽進

「……まだ、私は立てる!」フラフラになりながらも立ち上がる楽進。

楽進

「命ある限り、私はお前に抗う……それが誇り高き曹魏の将としての務め」

愛紗

「そうか……ならばその頸を刎ねて、この闘いを終わらせてやろう」

楽進

「来い、関羽。例え頸を討たれようと、貴様の喉笛、歯牙で噛み千切ってやる」

愛紗

「良い見得だ……では最後の一撃、見舞ってくれよう。楽進、覚悟ぉー!」と、その時だった。

愛紗

「何っ?!螺旋?しかしげったあつうにしては小規模な……」仕掛けたのは李典だった。于禁も駆け付けている。

楽進

「……真桜っ!沙和っ!」

李典

「へんっ。ウチの仲間を簡単にやらせはせんで!」

于禁

「そうだそうだー!凪ちゃんを苛める人は許さないの!」

楽進

「どうして逃げなかったんだ……っ!」

李典

「蜀呉の事を華琳様に伝えるのは、ウチらやのうてもいけるやろ?」

于禁

「そうなの。それに凪ちゃん一人に良いカッコさせてあげないもん」

楽進

「……すまん」

愛紗

「蜀呉同盟に気付いていたか。イヤ、それより……三人がかりで私に対するか」

李典

「卑怯と言うなら言ったらええで……けどあんたには三人でやらせてもらう」

于禁

「そうでもしないと勝てないもんねぇ~」

李典

「そういうこっちゃ……覚悟せいよ、関羽」再び螺旋槍を付き出す李典。

于禁

「私達一人一人は関羽さんより弱いけど……」于禁も双剣『二天』を構える。

楽進

「三人揃えば我らは無敵だ!」

愛紗

「……その気迫、確かに大言壮語ではなさそうだな……ならば」

李典

「やるか?!」

愛紗

「退かせてもらおうか」

楽進

「何っ?!」

愛紗

「最早我が役目は終わった……さらばだ楽進。戦場で再び相見えようぞ」カッコつけてその場を走り去る愛紗。だが

楽進

「逃がすかっ!」拳に"気"を溜めて、炎として愛紗へ放つ楽進。

楽進

「猛虎蹴撃!飛べ!我が内に燃える炎よ!」

愛紗

「……え?ちょ……っ?!」慌てて火の玉を避ける愛紗。

愛紗

「あ……あぶなぁ……」

楽進

「外したか……!」

愛紗

「何をするんだ、貴様ぁ!」

楽進

「簡単に逃げられると思うなよ、関羽!」

愛紗

「イヤイヤイヤ!ああいう時は大人しく見送って、次の戦場でこの前の借りを返すとか、そういうやり取りをだな……!」

楽進

「問答無用!」

愛紗

「く、空気を読めぇ~~!」そこへ獣の如き咆哮が聞こえた、しかしハッキリと人の言葉を叫ぶ。

??

「飛べ!我が莫邪の宝剣!」目に見えない刃が螺旋槍と二天をいなし、火の玉を掻き消した。

楽進

「くっ……」

李典

「なんや?!」

于禁

「見て、あそこ!」

華雄

「……何をやっているんだ愛紗」

愛紗

「華雄か……援護、すまん。しかしナゼここに?」

華雄

「訳は後だ。退くぞ……貴様らも退け。これ以上闘うなら我が莫邪の宝剣で貴様らの身体、粉砕する」

楽進

「貴様は……?」

華雄

「我が名は華雄。今は劉備様に仕えているただの猪武者だ」

愛紗

「また会おう、楽進」

楽進

「……次は勝つ」

愛紗

「ふっ……楽しみにしていよう……華雄!」

華雄

「応っ。ではさらばだ!」今度こそ本当に逃げる愛紗と華雄。

楽進

「……私達も退こうか」

李典

「せやな……しっかし。孫呉しかり、蜀しかり。鬼以外もバケモノ共ばっかやな」

楽進

「ああ。見に纏う闘気……尋常ではなかった」

于禁

「ううー……沙和、おしっこちびりそうだったの」

李典

「ちびったらアカンで。ええ歳の娘っ子やのに」

于禁

「だって怖いもん(膨)」

李典

「まぁ怖いなぁ……あんなんとまともに闘わなアカンってのも怖いこっちゃ」

楽進

「私がもう少し強ければ……」

于禁

「あんまり考えたら負けなの。ああいうバケモノさん達の事は、同じバケモノさんに任せておけば良いの」

李典

「春蘭様に秋蘭様、霞様に……まぁウチらの陣営もバケモノには事欠かんからな」

楽進

「……私は何も言ってないからな」

李典

「うわっ、ひどっ!今更自分だけ被害被らんように伏線張るなんて!」

楽進

「あの人達は怖いから……」

于禁

「あははっ!怖いよねぇ、確かに」

楽進

「……それにげったあだけはどうしようもない」

李典

「あんなんバケモノどころやないわ!……華琳様はどうすんのやろな?」

于禁

「でもあいつら鬼以外は攻撃してこないのぉ~」

李典

「……せやからこそ脅威や」

楽進

「……(コクッ)」

李天

「むぅ……まぁええわ。バケモノさん達に守って貰う為に、さっさと退こか」

于禁

「だね」

楽進

「では行こうか」

李典

「応っ」

于禁

「うんっ」

 

 さて、自分達の陣営へと急ぐ、愛紗と華雄だったが……

愛紗

「華雄。お主どうしてあの場所に?」

華雄

「桃香様が念の為にと、私を将校斥候として送り出されたんだ」

愛紗

「そうか。とにかく助かった……礼を言うぞ、華雄」

華雄

「……沙羅だ」

愛「ん?」

沙羅

「沙羅……私の真名だ。訳あって名乗った事がなくてな。しかし、桃香様にはもう預けてある。お前もこの真名を預かってくれないか?」

愛紗

「良いのか?」

沙羅

「勿論」

愛紗

「そうか……では改めて。よろしく頼む。沙羅」

沙羅

「ああ。行こうか愛紗」こうして愛紗と華雄改め沙羅は共に、仲間の待つ陣営にと戻っていった。

 

 

 

 




はい、華雄の真名が発覚しました。作者のオリジナルですが。元ネタは分かる人には分かるでしょう。
原作との違い
・曹魏の輜重隊を攻撃するのは魏延→登場しないので、今までも含め卑弥呼が魏延の役割を担っている。
・楽進から逃げる愛紗を助けたのは桔梗→作者が華雄の真名を思い付き、出番を増やした。以降、本作では華雄を沙羅とします。
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