ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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書き損じた設定。
今回は万丈の年齢は23,4才。伊集院レイは仗助や忍と同じ16才で万丈のアシスタントであり婚約者の関係。(親公認)
レイはときメモ本家と違い、学校でも男子に成り済ましてはいない。




第五十四席ラスボスとの闘い、のこと

 佐慈と于吉。この2人が一体何者かを語るにはこの世界の誕生した経緯から説明しなくてはなるまい。

 ここの基本世界は元々現代日本に住む、北郷一刀(ほんごうかずと)の識以下から生まれた。そして地球に平行世界があるように、この世界にもまた、隣り合わせた本のページのような平行世界が存在している。それは『外史』と呼ばれ、ここはその内の1つである。そして基本世界に対して平行世界にはあらゆる点が同じでも、必ず相違点があるように、ここは基本世界とあらゆる点が同じだがただ(・・)、『北郷一刀がいない』だけ(・・)の世界であった。言わば彼の代わりに万丈一行と仗助達ゲッターチームがやってきたようなモノだった。

 

 佐慈と于吉は本来外史の『管理者』という存在であるが、基本世界自体の存在に否定的で、基本世界と全ての外史を消滅させようとしていた。実際に基本世界と他の外史に攻め行った事もあるが、いずれも北郷一刀と基本世界及び各外史の蜀、呉、魏軍に敗走していた。

左慈

「ケッ。やっと北郷のいない外史を見つけたってのによ、なんであんな奴らまで現れてんだよ……」

于吉

「まぁまぁ佐慈。これは逆に好機かもしれませんよ。北郷のいない外史ならあの連中の手を借りる事も……」闘いの直前、2人はそんな会話をしていた。

 

 大陸の西には于吉率いる鬼軍団が万丈一行を待っていた。四足歩行で進む獣型の鬼の頭に腰掛け、葡萄酒を煽りながら、万丈達に冷たい眼差しを向ける。

于吉

「全く。貴方達の所為で、計画が大幅に狂いましたよ」ボブカットにメガネの、一見するとインテリ風の于吉はバカにしたような口調で万丈達に苦言を呈する。対してお馴染みの名ゼリフをかます万丈。

万丈

「黙れ于吉!世の為、人の為、悪の野望を打ち砕くダイターン3!この日輪の輝きを恐れぬなら、かかってこい!」

于吉

「下らない事を……殺れ」静かに鬼へ命令する。途端、何体もの鬼が一丸となって襲いかかる。

万丈

「ダイターンザンバー!」剣を射出して鬼数体を横一文字に切り裂く。更にミサイルで于吉を狙うが、結界の如く発生するバリアーに弾き返された。

于吉

「……ふふっ」余裕の笑みすら浮かべる于吉。どうやらこの闘い、簡単には終わらないようだ。

 

 北側ではゲッターマーメイドと佐慈の闘いが始まろうとしていた。

左慈

「この世界は……この物語は進化しすぎた……終わりにして類人猿から作り直す!その為にゲッターチーム。お前達には消えてもらう!」見た目は銀髪のイケメン美少年だが、その瞳には邪悪な思想が見てとれる。

「ざけんじゃないわよ!アンタのゴリラ趣味に付き合う気なんぞ更々ないのよ!ドリルハリケーン!」

左慈

「……ムダだ」ドリルを手で払いのけた左慈はなんと、配下の鬼軍団を吸収して、グロテスクな巨大生命体に姿を変えた。その巨大な姿は500mはあり、コスモゲッターすら小さく見える。

「……ンのっ、クソ化けもんが!」思わず言葉が悪くなる。

仗助

「忍。俺に殺らせろ!」

「オープン、ゲット!」ゲッターガルーダに変形する。

仗助

「ゲッタートマホーク・ランサー!」何本もの斧をさながら手裏剣のように左慈へ投げつける。

仗助

「オープン、ゲット!」今度はゲッターセントールに変形して、がっしり敵の身体を掴む。

れんげ

「大ぁぁぁぃぃー雪山おるぉぉしぃぃーっ、なん!」自分達の4倍以上の左慈を両腕で捻り上げて、空高く投げ飛ばす。

れんげ

「オープン、ゲット」再びゲッターガルーダに変形すると

仗助

「ゲッタァァァ……ビィィィム!」佐慈がビームを食らい、爆発するとその身体は発光し、辺り一面に爆煙を撒き散らすと、周り全体の視界を奪った。その時、崩れる左慈の身体から肉片が千切れ、奴自身の頭を持つ小さな3匹の蜘蛛に変わり、ゲッターのフロントウィンドウに張り付いた。

左慈

「……ゲッターよ。地獄で会えぬのが心残りぞ……貴様らはこれから生きながら地獄を彷徨うがいい!ふはははは……」そう言い残すと蜘蛛達も雲散霧消した。

 

万丈

「日輪の力を借りて今!必殺の、サン・アタック!」ダイターンの太陽光エネルギー。全ての生命の源、その光を直接浴びては于吉自慢のバリアーも流石にタマったモンじゃない。溶けるように防御を引き剥がされて丸裸状態(衣服を脱がされたわけではない)の于吉の目の前にダイターンの足が降り下ろされる。

万丈

「ダイターン・クラッシュ!」羽虫が踏み潰されるが如く、于吉は瞬殺された。これで敵は壊滅……とはいかなかった。

 

??

「フッ……佐慈も于吉も殺られたか」

??

「所詮は人間。あいつらには荷が重すぎたのだろうさ」

 

 夜になり、佐慈と于吉の両者を倒した2組は丁度真ん中の北西で合流していた。

仗助

『万丈さん。こっちは片付いたっスよ』

万丈

『僕も于吉は倒した……だが』

『何かあるの、万丈さん?』

ギャリソン

『ゲッターチームの皆様。お気をつけ下さい、敵はまだおりますぞ』

れんげ

『まだいるん?!』

万丈

『来るぞっ!』空から現れたのは頭上に金の輪を浮かべ、白い翼と美しい金色の髪を持つ天使の姿。但し、その巨躯はコスモゲッターやダイターンに匹敵する。

れんげ

『こいつらがきっと、卑弥呼のおっちゃんが言ってた奴らなん!』

『金髪に天使の羽……確かに、聞いた話と一致するわね』

仗助

『……黒幕の更に黒幕って訳か』

万丈

「今度こそ最終決戦だ。みんな行くぞ!」2体のスーパーロボットと、4人の自称天使が空中戦を展開する。

 

 ミカエル、ラファエル、ガブリエル、ウリエルの4人は各々の得物を手に2組のスーパーロボットを攻める。ミカエルは手に持つ十字架から光線を放ち、ゲッタービームとせめぎ合う。その脇をダイターンがジャベリンで突く。ラファエルは大雪山おろしで投げ飛ばされ、ガブリエルもゲッタードリルの餌食に、ウリエルもトマホークブーメランで切り裂かれて決着はついた……かに思われたが

 

ミカエル

「ンフフフ……神に最も近しい我らが人間の攻撃程度で殺られる訳がなかろう」不敵に笑うミカエル。その後ろに奇妙な影が3つ並んで仮面を外すと、倒したハズのラファエル、ガブリエル、ウリエルが復活していた。

れんげ

「これじゃキリがないのん!」

「何か手はないのかしら」

仗助

「チキショー!」その時だった。既に暗くなっている夜空から、形容し難い何かが、シャワーのようにコスモゲッターに降り注いだ。

仗助

「これは……!」

「!まさか、ゲッター線?」

れんげ

「……なんか力がみなぎってくるん!」対してミカエル達は怪訝な表情になる。

ミカエル

「ん、何が起きた?」

ラファエル

「臆する事はあるまい」

ガブリエル

「では。トドメは私が……」ガブリエルが奇妙な呪文を唱えて、ゲッターガルーダへの攻撃に変えて飛ばしてきた。

仗助

「させっかよ!オープン、ゲット!」

「チェンジ、ゲッター2!ミラージュドリルハリケーン!」ゲッターマーメイドのランスの両サイドと、尾びれがドリルになり、ガブリエルを貫通する。それを見たラファエルは怒り狂い、肩に掛けていた双頭の蛇をけしかける。蛇がランスに噛みついて、動きを封じたと思いきや、

「オープン、ゲット!」分離した3機のゲットマシンは更に上空へ飛び立つ。

ラファエル

「おのれ!何処へ逃げた!」

れんげ

「逃げてないん!チェンジ、セントールなん!」ゲッターセントールが3形態で唯一空中移動出来ないのを逆に利用して、ラファエルの真上に落ちてきた。そのまま押し潰さん勢いでラファエルを地上に叩きつけると頭をムンズと掴む。

れんげ

「大雪山おろし、二段返しなぁーん!」ラファエルを投げ飛ばして落下して来るタイミングを計り、体当たりをぶちかます。今度こそ2体は復活出来ないようだ。ゲッターは再びガルーダに変型を遂げていた。

ギャリソン

「ゲッターチームの皆様。中々のご活躍ですな」

しんのすけ

「イヤァ。それほどでもぉ」

万丈

「……君じゃないよ(呆)」

レイ

「こっちも1匹ぐらい倒さないと格好つかないわね」などと言ってる間にウリエルがダイターンを砕かんと、鞭を振るってきたが……

万丈

「鞭には鞭さ。ダイターンスナッパー!」2本のむちが打ち合い、ダイターンがウリエルの鞭を跳ね返す。

万丈

「距離を充分取って……ダイターンキャノン!」爆死したウリエル。

仗助

「よっしゃ、後1匹ぃ!」仲間を倒されたミカエルが十字架を点に掲げると、突如ゲッターとダイターン、ミカエル本人だけがこの世界を見下ろす宇宙へ飛び出した。

ミカエル

「外史の行き着く果ては地獄ぞ!存在してはならんのだ!」

「アンタが決める事じゃないわよ!」

仗助

「訳分かんねえ事抜かしてんじゃねえ!」ミカエルは彼らを嘲笑うと、身体を揺さぶり、その姿を惑星ほどに巨大化した。

れんげ

「デッカイん!」

レイ

「そんな……あの大きさじゃ、重力崩壊を起こすわよ!」

しんのすけ

「おぉ。ほーかい(そうかい)」しんのすけのダジャレは全員に無視された。

ギャリソン

「まぁレイ様。相手は人間ではございませんし。その辺りはお気になさらずとも」

万丈

「とにかく倒すしかないね」惑星規模の敵VS2体のスーパーロボット。互いに一陣の閃光となり、激しくぶつかり合う。

万丈

「日輪の力を借りて、サン・アタック乱れ打ち!」

仗助「……ゲッタァァー、シャイィィン!」

仗助・忍・れんげ

「「「シャイン・スパークッ!」」」両者が最後の必殺技を決める。その結果……。

 

 肉体が半壊したミカエル。しかしまだ生きていた。

ミカエル

「今は敗けを認めよう。しかし……」何者かの手が巨大ミカエルを無造作に掴む。

ミカエル

「き、貴様は……!グッ!見るが良い。これこそが貴様らの為に、世界が辿り着く悍ましい姿ぞ!」手はミカエルを握りつぶしてしまった。その先にいたのは

万丈

「あ、あなたは……」

「この世界にも要らしたのね……」

仗助

「マジかよ……」

しんのすけ

「ホォホォ」

レイ

「……こんな事ってあるのね」

ギャリソン

「いやはや。長生きはするモノですな」

れんげ

「なんまいだー」両手を合わせてお祈りするれんげ。

 

??

「皆さん。この世界を救っていただき感謝いたします」

万丈

「とんでもありませんよ。釈迦如来尊師」現れたのは仏教の御大、いわゆるお釈迦様だった。

仗助

「俺達ぁ、地上に戻るぜ。桃香達が心配だしな」

釈迦如来

「ええ。あの世界の未来は貴殿方に託すとしましょう」如来がそう告げると次の瞬間、ゲッターとダイターンは陸地に立っていた。

 

 

 




オリジナルの戦闘シーンを書くのは難しい
(; ̄□ ̄;)結局、新ゲからもパクりましたが……それでもかなり端折ってます。
次回、最終回予定ですけど、どうも地球に帰還は叶わないかもしれません……。

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